著者
鈴木 和浩 小沢 雅史 中里 晴樹 黒川 公平 林 雅道 神保 進 小林 幹男 鈴木 孝憲 今井 強一 山中 英寿
出版者
泌尿器科紀要刊行会
雑誌
泌尿器科紀要 (ISSN:00181994)
巻号頁・発行日
vol.41, no.3, pp.197-203, 1995-03

74例の胚細胞腫瘍のうち,47例がセミノーマ,27例が非セミノーマであった。4例の非胚細胞腫瘍があった。セミノーマでは非セミノーマに対して高齢発生,低ステージであった。病期1では経過観察した1歳の卵黄嚢腫瘍の1例が再発したが,化学療法にて救命可能であった。病期2では初回に照射療法を施行した3例のセミノーマ,および非セミノーマで再発が認められた。1例のみ救命可能であった。病期3では1例が再発,5例が初回治療より抵抗性を示した。前例死亡した
著者
脇坂 真美 宋 一大 田ヶ谷 浩邦 藤田 朋恵 前田 実花 野村 今日子 小林 真美 山本 明子 坂本 泰理 田中 理英子 熊谷 雄治
出版者
一般社団法人 日本臨床薬理学会
雑誌
臨床薬理 (ISSN:03881601)
巻号頁・発行日
vol.46, no.5, pp.243-248, 2015-09-30 (Released:2016-01-15)
参考文献数
15

The aim of the present trial was to compare the sedative effects of second generation antihistamines in healthy adult male volunteers. This randomized, double-blind, cross-over clinical trial compared the effects of single doses of olopatadine 5 mg, ketotifen fumarate 1.38 mg, fexofenadine 60 mg, and placebo on psychomotor function in 15 healthy male subjects who gave written informed consent for participation in the study. For each sedative, sleep latency time was measured using the multiple sleep latency test (MSLT); and psychomotor function was measured by thresholds of critical flicker fusion (CFF), the digit symbol substitution test (DSST), and a Straight line Analog Rating Scale (LARS). Measurements were performed before and 2, 5, and 8h after drug administration. The differences between the drugs and placebo were analyzed by repeated analysis of variance (ANOVA) and paired t-tests as appropriate. Intergroup differences in baseline values of all parameters were not significant. Ketotifen induced the shortest sleep latency at 2h (p=0.03 vs. fexofenadine, p=0.03 vs. olopatadine) and 5h (p=0.04 vs. fexofenadine) after administration. Ketotifen also showed the most prolonged recognition (CFF down) at 2h (p<0.001 vs. fexofenadine, p=0.03 vs. olopatadine) and 8h (p=0.01 vs. fexofenadine). Olopatadine showed a more prolonged recognition than fexofenadine at 2h (p=0.03). Ketotifen induced the greatest decline in concentration and cognitive function at 8h (p=0.03) according to DSST. The drugs affected objective psychomotor function without causing subjective symptoms as shown by no significant differences in LARS score. The study indicates that the extent of impaired performance, an important adverse drug reaction, may differ even among second generation antihistamines.
著者
小林 真歩 小泉 紫織 左向 敏紀 松原 孝子
出版者
動物臨床医学会
雑誌
動物臨床医学 (ISSN:13446991)
巻号頁・発行日
vol.24, no.4, pp.188-192, 2015-12-25 (Released:2016-12-25)
参考文献数
6

高齢犬の中には寝たきりになり,褥瘡を発生してしまう現状がある。そのため,褥瘡の予防は,動物看護において重要な課題であると考えられる。本研究は,動物看護において使用する,犬における褥瘡発生予測評価表の作成を目的とした。今回,寝たきりで褥瘡を発生している柴犬2事例に対して,人における褥瘡発生予測評価表4種類を適用し,人と犬の評価基準の相違点を検討することで,犬における褥瘡発生予測評価表の作成を試みた。
著者
新井 房夫 小林 国夫 直良 信夫
出版者
Japan Association for Quaternary Research
雑誌
第四紀研究 (ISSN:04182642)
巻号頁・発行日
vol.10, no.4, pp.191-201, 1971-12-25 (Released:2009-08-21)
参考文献数
36
被引用文献数
1 1
著者
佃 為成 酒井 要 橋本 信一 羽田 敏夫 小林 勝
出版者
東京大学地震研究所
雑誌
東京大學地震研究所彙報 = Bulletin of the Earthquake Research Institute, University of Tokyo (ISSN:00408972)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.237-272, 1988-12-23

北部フォッサマグナの中央隆起帯を横断する千曲川構造線の東端に位置する長野県小県郡丸子町付近で1986年8月24日,M4.9の地震が発生した.ここは2つの火山前線がぶつかる点のすぐ背後でもある.通常の地震活動レベルは低いが,過去には1912年の上田市付近の地震(M5.2)がある.丸子町の地震活動は前震・本震・余震系列と本震の10日後から始まった群発地震が重なったものであった.2回の主要な活動ピークをもつ例は,北部フォッサマグナ地域では少なくなく,ピーク間の間隔は1918年大町地震の13時間,1969年焼岳の地震の2日,1912年上田の地震の5日,今回の地震の12日,1963年燕岳の地震の20日,1897年上高井の地震の104日というように様々である.2回目が群発地震であったのは丸子の地震と,燕岳の地震,上田の地震である.現地における臨時観測によって精密な震源分布が得られた.震源域は時間とともに拡大したが群発地震後最終的には東西3km,南北2km,深さは6kmを中心に3kmの幅をもつ拡がりであった.定常観測網で求めた震源との比較を行い,観測網に依存する震源の系統的なずれやその値のバラツキから震源の絶対精度と相対精度を推定した.MO~4.5の間のM別頻度分布はGutenberg-Richterの関係から少しずれる.群発地震の回数の減衰(p~2)は本震直後の余震のそれ(p~1)と比べ大きい.燕岳の地震ではどちらもp~2であった.本震の震源断層は発震機構及び余震分布の特性から西上り東落ちの高角逆断層である.これは中央隆起帯東縁でのテクトニックな変動と調和する.1986年の千曲構造線の地震活動はそのピークが東南東から西北西へ約150km/yearの速度で伝播した.1912年~1918年にもこの構造線の両端付近で地震があった.約70年の間隔を置いて同じような活動を繰り返したことになる.
著者
内田 豊昭 小林 健一 本田 直康 青 輝昭 小俣 二也 遠藤 忠雄 石橋 晃 小柴 健
出版者
泌尿器科紀要刊行会
雑誌
泌尿器科紀要 (ISSN:00181994)
巻号頁・発行日
vol.31, no.10, pp.1701-1707, 1985-10

1)膀胱腫瘍10例(11腫瘍)に対してBCG 30 mgから240 mgによる膀胱腔内注入療法を施行した.2) 11腫瘍中7腫瘍に腫瘍消失,4腫瘍に20~80%の腫瘍縮小効果が認められた.3)腫瘍の大きさ別では米粒大腫瘍の4腫瘍は全例消失し,小指頭大の腫瘍では5腫瘍中3腫瘍が消失し,残りの2腫瘍にも著明な縮小が認められた.4)悪性度の判明した8腫瘍についてみるとGrade 1は5例中4腫瘍全例が消失,1腫瘍が50%縮小し,Grade 2は3腫瘍が20~80%の腫瘍縮小を認めた.5)副作用としては,膀胱刺激症状を10例中7例(70%),発熱4例(40%),血尿3例(30%)を認めた
著者
小林 智也 西本 一志
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.12-21, 2012-01-15

近年,チャットやTwitterなどの短いテキストを即時交換できるメディアを対面口頭での発表・質疑と並行させる試みが増えてきている.こうした試みは対面口頭対話のような制限がないチャットというメディアを聴衆に提供することで,より広い視点からの意見をより多く議論に取り込む目的で行われている.しかし,発表者が発表中や質疑応答中にもチャットに注意を払い続けることは困難であり,発表者が重要だと思うようなチャット発言を議論に取り上げることが難しいという問題があった.本論文では,チャットから対面口頭対話上での話題に対して返信することのできるクロスチャネル返信という概念を提案し,クロスチャネル返信を分析することによって,発表者が重要だと思うチャット発言を自動的に学習・推定することを試みた.クロスチャネル返信を実装したChatplexerシステムを使用して実験したところ,チャット上の発言の過半数はクロスチャネル返信に対する返信とその子孫ノードであり,発表者が重要だと思う発言もそれらのチャット発言であることが多いことが分かった.また,クロスチャネル返信の情報を用いると,発表者が重要だと思う発言をJ4.8で学習・推定させた場合に適合率が大きく改善されることが分かった.
著者
池田 心 小林 重信
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.239-246, 2002 (Released:2002-04-25)
参考文献数
19
被引用文献数
4 8

Genetic Algorithms(GAs) are effective approximation algorithms which focus on “hopeful area” in the searching process. However, in harder problems, it is often very difficult to maintain a favorable trade-off between exploitation and exploration. All individuals leave the big-valley including the global optimum, and concentrate on another big-valley including a local optimum often. In this paper, we define such a situation on conventional GAs as the “UV-phenomenon”, and suggest UV-structures as hard landscape structures that will cause the UV-phenomenon. We introduce a test function which has explicit UV-structures, and show UV-phenomenon caused by them. Next we analyze Fletcher and Powell function to confirm our hypothesis. Finally we propose a novel framework of GAs which can cope with UV-structures.
著者
小林 浩幸 國弘 実 松島 誠一 篠田 鎮嗣
出版者
社団法人 農業農村工学会
雑誌
農業土木学会誌 (ISSN:03695123)
巻号頁・発行日
vol.67, no.8, pp.867-873,a2, 1999-08-01 (Released:2011-08-11)
参考文献数
14

農業集落排水処理水の水田灌漑水への一時的な直接再利用の適否を検証するため,施設に隣接する水田に処理水を灌漑漑,水稲の生育,収量と水質について調査を行った。処理水の灌漑期間は水稲の幼穂形成期から収穫10日前までの約2カ月である。花水にあたる時期10日間については処理水をT-N20~30,T-P2.5~3.5,BOD10~25mg/lに調整した水を灌漑した。生育は概ね正常であり,収量は通常の用水を用いた場合よりも多かった。水田からの地表排出水は,多くの水質項目で改善が認められた。調査結果から,集排処理水の水田灌漑水への一時的な直接再利用は可能であり,併せて若干の水質浄化が期待できると考えられた。
著者
小林 紘一
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.907-912, 1984-09-15

Adult Respiratory Distress Syndrome (ARDS)の治療成績を向上させるため,その発症のメカニズムや病態についての多くの研究がなされてきた。そのなかで循環動態の面では,重症のARDS患者における肺高血圧症の存在が注目されている。肺動脈圧の上昇が続けば,右心への負荷となり,右心がこの負荷に耐えられるかどうかは患者の予後を決める因子の1つとなっている。肺血管床にはかなりの予備力があるとされているので,肺高血圧症が認められるような症例では肺血管床の傷害も著しいと考えられる。 本稿では重症のARDS患者に認められる肺高血圧症の原因の解明と,肺高血圧の上昇が右心に与える影響について検討した。
著者
小林 太市郎
出版者
密教研究会
雑誌
密教研究 (ISSN:18843441)
巻号頁・発行日
vol.1943, no.84, pp.1-56, 1943-03-10 (Released:2010-03-12)
著者
小林 敏勝
出版者
一般社団法人 日本画像学会
雑誌
日本画像学会誌 (ISSN:13444425)
巻号頁・発行日
vol.50, no.6, pp.556-562, 2011-12-10 (Released:2011-12-13)
参考文献数
16

金や銀などのナノ粒子の懸濁液や含有皮膜は赤や黄色に着色する.これは粒子に存在する表面プラズモンが特定の波長の光と共鳴振動し,その波長の光を吸収する結果,吸収された光に該当する色の補色が観測されるためである.本稿では表面プラズモンによる光吸収の機構と吸収する波長に与える要因を平易に解説する.次に,色材として有用な金や銀ナノ粒子の調製について,筆者らが開発した方法を紹介する.この方法を用いれば金コア銀シェルのような複合ナノ粒子も調製可能である.最後にコーティング分野へ金ナノ粒子を応用した例を題材に,コーティング用色材としてのプラズモン発色の特徴を紹介する.
著者
三枝 正彦 小林 紀子 山本 晶子
出版者
一般社団法人 日本土壌肥料学会
雑誌
日本土壌肥料学雑誌 (ISSN:00290610)
巻号頁・発行日
vol.75, no.1, pp.1-7, 2004-02-05 (Released:2017-06-28)
参考文献数
32
被引用文献数
3

田面水のケイ素濃度の変化を,水稲「ひとめぼれ」を栽培した大区画水田で詳細に調べた.実験は,2001,2002年の栽培期間中に宮城県古川農業試験場の沖積土壌で行った.2002年には,田面水のカルシウム,マグネシウム,カリウム,リン濃度についても調べた.得られた結果は以下のとおりである.1)水口の田面水ケイ素濃度は,2002年には,11.8〜13.0mgL^<-1>の範囲を示した.しかし,その濃度は水口からの距離とともに減少し,水尻では0.20〜5.0mgL^<-1>であった.同様の傾向が2001年にも観察された.水尻の田面水ケイ素濃度は,6月初句から下旬にかけて顕著に低下した.しかし,その低下程度は7月にかなり回復した.2)カルシウム,マグネシウム濃度は,水口からの距離に伴って上昇する傾向があった.カルシウム濃度は,水口で6.0〜6.5mgL^<-1>検出され,水口から80m以上離れた地点では,10.3〜17.7mgL^<-1>になった.マグネシウム濃度は,水口で1.8〜2.1mgL^<-1>検出され,カルシウム濃度と同様に,80m以上離れた地点で著しく上昇し,3.0〜5.7mgL^<-1>検出された.3)カリウム及びリン濃度は,一定の変動パターンは示さず,水稲生育時期によって異なる変動を示した.4)ケイ素濃度とカルシウム,マグネシウム濃度の間には,それぞれγ^2=0.923^<***>,γ^2=0.907^<***>と高い負の相関が認められた.