著者
小林 秀二
巻号頁・発行日
2011

筑波大学博士 (経営学) 学位論文・平成23年10月31日授与 (甲第5924号)
著者
小林 章
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.27-51, 1939

1. 京都帝大農學部附屬農場の室内葡萄ブラック•ハンブルグ種 (10年生)を使用し, 8, 9, 10, 11月の4ヶ月間に亘り, 室の東西兩側に於ける葉の一日の同化作用を2時間毎に測定比較し, 同時に各側に於ける葉の受光状態, 室温,葉温, 葉の含水量, 氣孔の開度を測定し, 前者との間に於ける相關關係の有無を觀察した。<br>2. 單位時間に於ける同化物質の集積並に消費は, 晴天日曇天日共に西側の樹が東側の樹に比し大であつた。但し, これは單に1日の環境差に基く結果のみでなく, 更に積年の環境差に由來する樹自體の現在の個體差が關與したものと思はれる。<br>3. 同化曲線は, 晴天日 (特に9月以降) には大體東側は午前8-10時と正午-午後2時に高値を有する双頂曲線となり, 西側は午前10時-正午にのみ高値を有する單頂曲線となつた。然るに雨天日には兩側共に午前10時-正午に高値を有する單頂曲線となり, 兩者の間に量的以外の顯著な相違は認められなかつた。<br>4. 葉の1日の受光状態 (9月中旬) は東側樹は午前7-11時に大體その全面に日光の直射を受け, 午後1時以後は日陰となつた。反對に西側樹は午前11時まで日陰であり, 午後1-5時に全面に直光を受けた。即ち室の東西兩側に於ける葉の受光状態は正午を中心として相反してなた。<br>5. 葉の受光状態と同化曲線を對比すると, 東側にては午前10時-正午即ち直光の強烈な時期が同化の不適期であり, 午前8-10時即ち直光の左程強烈ならざる時期, 及び正午-午後2時即ち散光の強き時期は適期であつた。西側にても東側同樣午前10時-正午の強き散光時は同化適期であり, 正午-午後2時の強き直光時は不適期であつた。要するに東西を通じて, 強き散光か, 或は左程強からざる直光は同化に好適であるが, 反對に強き直光は有害であつた。<br>6. 室温を比較するに, 晴天日には午前中は東側が高くその差の最も著しいのは午前8-10時で, 午後は反對に西側が高くその差の著しいのは午後1-2時であつた。室の中央部の氣温は, 午前7時-正午には東西兩側の中間に位し, 正午-午後2時には東西何れよりも低く, 午後2時以後には何れよりも高温を示した。曇天日には東西兩側に於ける差異は殆んどなかつた。<br>7. 東西兩側に於ける葉温を觀るに, 晴天日 (10月27日) には午前 (8-11時) は東側が高く, 例へばその平均温度は東側樹 (陽葉) 19.9°C, (西側樹 陰葉)16.9°Cであり, 午後 (1-4時) は反對に西側が高く丙側樹 (陽葉) 23.4°C, 東側樹 (陰葉) 21.9°Cであつた。即ち日光直射の有無に伴ひ, 正午を中心にして東西に於ける葉温は相反し, この場合東西の葉温差は午後よりも午前に著しく大であつた。曇天日 (10月29日) には葉温は主として氣温に一致し, 且つ東西に於ける差異は殆んどなかつた。而しで上述實驗の範圍内に於ては, 葉温と同化曲線との間には, 晴天日曇天日共に密接な關係を求めることは出來なかつた。<br>8. 單位葉面積當の平均含水量は, 西側の樹が東側の樹に比し常に大であり,且つその一日に於ける變化の状態は, 前者が後者に比し甚だ複雜であつた。併し, 含水率(含水量の生體重に對する百分比)は, 反對に東側が西側に比し大であつた。これは, 葉の含水率が, 主として同化量の多少に支配され變化した結果に依るものである。含水量と同化曲線との間には決定的な關係を認めることが出來なかつた。<br>9 氣孔の開度は晴天日 (9月21日) には, 1日の時間的變化が著しく,且つ東西兩側に於て明な差異を認めたが, 曇天日 (10月11日) には, 1日の變化が乏しく且つ東西に依る差異は殆んどなかつた。而して, 氣孔の開度と同化曲線との間には曇天日晴天日共に密接な關係を求めることは出來なかつた。<br>10. 斯くて, 日照の有無に伴ひ著しく變化する室温, 葉温, 葉の含水量, 氣孔の開度の何れもの一つが, 同化曲線を決定する主要制限要素とは認め難く, 結局一日中に於て, 午前8-10時の直光, 及び正午前後2時間の散光が同化に最も有效な條件を誘導し, 反對に正午前後2時間の直光が逆な條件を與へた事となる。<br>11. 而してこの事實は, 晩秋の晴天日に野外に於ける葡萄の葉の上表面をパラフイン紙を以て輕く覆ひ直光を遮ぎりたる場合に, 同化の機能が著しく促進された結果と稍通じてなて頗る興味がある。
著者
毎熊 輝記 阿部 司 斎藤 徳美 小林 直太 中島 直吉 中村 操 野越 三雄 MAIGUMA Teruki ABE Mamoru SAITOH Tokumi KOBAYASHI Naota NAKAJIMA Naoyoshi NAKAMURA Misao NOGOSHI Mitsuo
出版者
社団法人物理探査学会
雑誌
物理探査 (ISSN:09127984)
巻号頁・発行日
vol.40, no.5, pp.p338-356, 1987-10
被引用文献数
1

The 1983 Japan Sea Earthquake(M=7.7)caused heavy damage associated with remarkable liquefaction to many houses and the ground soils at certain areas(2kmx6km)in the Noshiro City region, Akita Pref. The geomechanical character of the ground there has been investigated through use of shear wave velocities from in-situ measurements, results of grain-size analyses, geoteclmical in formation from many drill holes and data for ground water depths. Almost all of the sites investigated in many places are underlain by loosely-packed sandy soils of fine-to medium-grained sediments(0.3 mm~0.5 mm), with low shear wave velocities less than 120m/s and small values of uniformity coefficients between 1.6 and 2.3. Seismicmicrozonation maps showing areas where local soil conditions would be favorable for liquefaction have been compiled for assessing future earthquake hazards in certain areas. In the Noshiro City areas investigated, all sites with shear wave velocities less than about 120m/s and with ground water depths less than 2 meters would be much likely to liquefy except for sites underlain mainly by silty and clayey soils. Sites with shear velocities greater than 150m/s would not have susceptibility to liquefaction.
著者
小林 文夫
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.85, no.10, pp.627-642, 1979-10-15
被引用文献数
3 7
著者
星 昭夫 新田 正広 本郷 祥子 花井 一也 西川 全海 小林 泰之 島 正則 花井 禎 兵地 信彦 臼井 幸男 宮北 英司 寺地 敏郎
出版者
泌尿器科紀要刊行会
雑誌
泌尿器科紀要 (ISSN:00181994)
巻号頁・発行日
vol.52, no.8, pp.645-649, 2006-08
被引用文献数
2

症例1(63歳男).levofloxacin(LVFX)を予防投与し経直腸的生検を施行したが,急性前立腺炎の診断で入院した.敗血症に伴う播種性血管内凝固症候群(DIC)と診断し膀胱瘻造設をし治療を開始した.敗血症性ショックと診断しdopamineを投与し,徐々に安定4日目に中止したが全身の炎症所見に改善は見られず,5日目に多剤耐性大腸菌が原因と判明した.抗生剤をmeropenem(MEPN),teicoplanin(TEIC)に変更したが7日目も改善は認められず,エンドトキシン検査結果の陽性からエンドトキシン吸着療法を施行後,全身状態,炎症所見は改善傾向となった.12日目に抗DIG療法を中止し,14日目に抗生剤をcefdinir(CFDN)に変更し投与継続のまま27日目に退院となった.症例2(64歳男).cefazolin(CE2)の予防抗生剤を投与後,経直腸的前立腺生検を実施した.翌日退院したが2日目に生検後前立腺炎の診断で入院となった.敗血症に伴うDICと判断し,膀胱瘻造設し抗DIC療法を開始し,5日目に全身状態改善で抗DIC療法を中止した.原因菌は多剤耐性大腸菌で6日目から抗生剤をLVFXに変更した.17日目にLVFXを中止したが19日目に再然した.MEPNの治療開始後,主症状改善が見られ27日目にLVEXへ変更し投与継続で退院したWe report two cases of sepsis and disseminated intravascular coagulation (DIC), potentially fatal complications, following transrectal prostate biopsy. We also review similar cases reported in Japan. Case 1: A 63-year-old man received a cathartic and levofloxacin (LVFX) for prophylaxis. After transrectal prostate biopsy, he presented with fever and chills. Blood cultures grew Escherichia coli resistant to LVFX. Under a diagnosis of sepsis, he received intensive management that included endotoxin removal therapy. The patient was hospitalized for 27 days. Case 2: A 64-year-old man received a cathartic and cefazolin (CEZ) for prophylaxis. He presented with fever and chills after biopsy, and was admitted to hospital. Blood cultures grew E. coli resistant to CEZ. Under a diagnosis of sepsis, he received intravenous antibiotics, transfusion, and anti-DIC drugs. The patient was hospitalized for 11 days.
著者
近藤 朗 小林 偉昭 渡辺 貴仁 大谷 槙吾 杉崎 明夫 落合 こづえ 佐々木 良一 竹下 数明
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究作品集 (ISSN:13418475)
巻号頁・発行日
vol.13, no.13, pp.2-5, 2008-03-30

情報ネットワークの脆弱性に関して、サーバ管理者等向けに技術的な説明を中心としたコンテンツはあるが、一般ユーザ向けに解説したコンテンツは多くない。本プロジェクトで開発した解説用コンテンツは、親しみやすいキャラクターを用いたインタラクティブなFlashアニメーションで、一般ユーザに分かりやすいように、脆弱性を説明した。さらに、解説内容についての分かりにくい用語には解説を提供するとともに、コンテンツを適切なシーンごとにインデックスを設けて、復習するユーザに配慮した。さらに、理解度を学習者自身が確認できるよう、最後にテストも用意した。また、この解説コンテンツはウェブサイトで公開し、多様なユーザに閲覧してもらえるよう、アクセシビリティにも配慮し、音声ブラウザ向けのHTML版のコンテンツも作成した。
著者
時友 裕紀子 小林 彰夫
出版者
Japan Society for Bioscience, Biotechnology, and Agrochemistry
雑誌
日本農芸化学会誌 (ISSN:00021407)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.17-22, 1988
被引用文献数
1 3

(1) アズキを煮熟した際感じられる独特の甘く香ばしいにおいについて検討する目的で,北海道十勝産のアズキのにおい濃縮物を連続水蒸気蒸留抽出法にて得,シリカゲルカラムクロマトグラフィー, GLCおよびGC-MS分析により,各種におい成分を検討した.<br> (2) におい濃縮物は甘く香ばしいアズキらしいにおいを有しており, 0.8~0.9mg%の収率であった.音更シュウズ,ハヤテショウズの2品種のにおい成分を比較したが,においの構成成分およびその量比に顕著な違いは認められなかった. 2品種のにおい濃縮物,および音更ショウズのにおい濃縮物のシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって得られた各画分を分析した結果,あわせて70化合物を同定および推定した.それらは,炭化水素14種,アルコール22種,カルボニル化合物15種,カルボン酸2種,フェノール7種,フラン5種,ラクトン2種,含窒素化合物3種であった.<br> (3) 上記のにおい物質のうち,豆臭を有する1-hexanol, 3-methyl-1-butanolなどのアルカノール,甘いにおいに寄与すると考えられる芳香族アルコール,フラン,ラクトン,甘い香気を増強すると考えられるフェノール化合物,および,含有量が多くカラメル様芳香を有するmaltolが,アズキの煮熟臭成分として重要であると考えられた.とくに,アズキの特徴的な甘いにおいには,maltolが大きく関与していることが明らかとなった.
著者
小林 徹
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学論叢 (ISSN:13464094)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.149-156, 2005-01-31

茶道は平和を追求する作法であり、現代社会に受け継がれている。作法は無駄のない動作と静寂のなかにその価値がみいだされる。武士道は戦う武士が勝利のために規範とするものである。規範のなかに現代人が守り伝えるべき約束事は存在する。しかし武士が存在しない現代においては新しい規範をつくって精神的拠り所とする試みが必要である。
著者
中山 大輔 三浦 利子 菊池 みずほ 杉田 淳平 小林 栄子 西垣 良夫 井出 久治 杉山 章子
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会雑誌 (ISSN:04682513)
巻号頁・発行日
vol.55, no.4, pp.393-401, 2006 (Released:2006-12-26)
参考文献数
5
被引用文献数
1

戦後,急速に進んだ人口の高齢化によって,日本は世界有数の長寿国となった。古来,人々が希求してきた「長生き」の実現は喜ぶべきことであるはずだ。しかし,現在の「長寿」社会には,喜びよりも不安が目立つ。なかでも健康への不安を訴える声が少なくない。 日本人の平均寿命が世界でも類のないスピードで延びた要因としては,衛生・栄養状態の改善や生活環境の整備など公衆衛生の向上とともに,医療技術の高度化による延命技術の発展が大きい。治療技術の進歩は,数々の疾患を克服する一方で,死を免れたものの後遺症に悩む人を生み出し,年々増えている高齢者の中には長期にわたる療養生活を余儀なくされている人が多い。 今,人々は単なる「長寿」ではなく,健やかに長生きすることすなわち「健康長寿」を望んでいる。長野県は,平均寿命の高さとともに,医療機関の在院日数の低さ,在宅療養環境の整備などの面で近年良好なパフォーマンスを示し,「健康長寿」の先進地域として注目されている。こうした評価が生み出される背景には,地域で長年実践されてきた健康増進活動の積み重ねがある。 本稿では,その1例として,県東部に位置する人口5,000人弱の八千穂村 (2005年3月20日に佐久町と合併して佐久穂町となったが,本稿では旧八千穂村を八千穂村と記す) の実践を取り上げる。村が,全国でも先駆的な取り組みとして1959 (昭和34) 年に開始した「全村健康管理」は,40年以上経過した現在,住民による自主的な活動を生み出しながら定着している。 今回は,健康管理事業の展開の中で誕生したさまざまな住民による活動のうち,栄養改善に取り組んだグループに着目し,その形成・発展過程の調査・分析を通して,住民主体の活動を可能にする要件について考察した。
著者
小林 利延
出版者
美学会
雑誌
美學 (ISSN:05200962)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.58-71, 1979-03-30

Owing to its unique construction, Botticelli's "Adoration of the Magi" in the Uffizi is distinguished from his other works of the same theme. Five of his "Adoration" paintings still survive, and they consist of various pictorial elements-Holly Family, three Magi, "a great multitude and a noble following" after Pseudo-Bonaventura's <Meditations>, horses, trees, ruins, buildings and so on. Among his "Adoration"s, the work in the Uffiizi has smaller number of horses than others and lacks "a great multitude", trees and buildings (see Table 1). Although the works in The National Gallery, London, and in National Gallery of Art, Washington, have the similar construction, "Adoration" in the Uffizi, which was painted between those two, has a considerable difference in construction. Besides, the composition of "Adoration" in the Uffizi is compressed in both sides. And again, one of the several vanishing points of its own linear perspective falls below the lower side of the picture. These mentioned facts lead us to assume that the sides of "Adoration" in the Uffizi were probably cut off from the original picture. The lost parts must have contained all those pictorial elements lacking in the present "Adoration" in the Uffizi.
著者
小林 正和 吉村 允孝 西脇 眞二 泉井 一浩
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
設計工学・システム部門講演会講演論文集 (ISSN:13480286)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.13, pp.271-272, 2003-10-30

Collaborative product design implies that multiple designers will cooperate during the design of a product, by sharing knowledge and information. For practical design teams, expertise in a wide area is needed, but the area that a single designer can proficiently handle is usually quite narrow. Therefore, facilitated collaboration is indispensable to achieve efficient results from a practical design team. In recent years, customer requirements have become increasingly diversified, and companies have focused upon developing unique or increasingly sophisticated products to maintain their market share. As a result, achieving especially creative designs has become more important than ever. An additional aim of collaboration is to maximally assist this type of creative design process. This paper discusses an advanced collaborative system supporting creative design processes that depend on interactive communication among a number of designers. To implement such a system, this paper proposes a method for structurizing and visualizing communication processes.