著者
小田 正人 中村 乾 Praphasri CHONGPRADITNUM
出版者
日本熱帯農業学会
雑誌
熱帯農業研究 (ISSN:18828434)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.22-30, 2010 (Released:2013-11-13)
参考文献数
6

東北タイで行われている牛糞マルチの資材としての性能を検討した.供試牛糞はコンケン県の5戸の農家から平均的な電気伝導度(EC)のものを選定した.牛糞の成分は有機物(OM),全窒素,全リン,全カリウム各々338,12.1,3.20,44.3 mg g-1であった.風乾牛糞5.0 gに蒸留水50 mLを加え1時間振とうした時の肥料成分の溶出量は,NO3-N,NH4-N,PO4-P ,K各々0.226,0.078,0.320,17.0 mg g-1であった.1回灌水量,灌水間隔,灌水回数を組み合わせた溶出試験で,リンは灌水量に比例,硝酸態窒素とカリウムは灌水間隔と灌水量により溶出量が異なった.カリウムに比べて他の肥料成分は少なく,ECはカリウムに比例した.圃場にプラスチック製バケツ(直径0.16 m,高さ0.20m,3.8 L)を2重に埋設し,風乾土2000 gを詰め,マルチの厚み(0~40 mm)と灌水量(200および300 mL)を組み合わせた処理を行い,内バケツの重量を測定して蒸発量を求めた.蒸発ポテンシャルに対する実蒸発率yとマルチの厚みx(cm)には,y=0.20x-0.5(R2=0.99)の関係が見られた.農家の慣行では直径約20 cmの窪みに両手一杯(約400 mL)の牛糞を施用し,柄杓1杯(約500 mL)の灌水を行うが,以上の結果から,濃度障害回避には,灌水量を1600 mLに増やすことが望ましく,その場合,蒸発抑制効果により灌水した水分は約1ヶ月間保持される計算となる.定植直後の作物は蒸散量も小さいので,牛糞マルチは水分保持に十分有効であると言える.ただし,短期間の養分供給能においてカリウムの肥効は期待できるが窒素,リンの肥効は期待できない.
著者
小田井 勝彦
出版者
専修大学学会
雑誌
専修人文論集 (ISSN:03864367)
巻号頁・発行日
no.86, pp.125-143, 2010-03
著者
小田 悠介 札場 寛之 ニュービッグ グラム サクティ サクリアニ 戸田 智基 中村 哲
雑誌
研究報告自然言語処理(NL)
巻号頁・発行日
vol.2014-NL-219, no.12, pp.1-9, 2014-12-09

プログラミング初学者にとって,与えられたソースコードがどのような処理内容なのかを把握するのは容易ではない.そこでソースコード読解支援のために,与えられたソースコードから処理内容を示すコメントを自動的に生成し,ソースコードと共に提示することで読解を促すシステムが考えられる.本研究ではコメント生成のために Tree-to-String 統計翻訳の枠組みを使用し,プログラミング言語の構文木とコメントに対して翻訳器を学習することで,ソースコードから統計的にコメントを生成するシステムを提案する.
著者
立柳 聡 松本 誠一 土屋 久 對馬 秀子 松山 義夫 岡本 裕樹 大矢 枝里子 小田 和也
出版者
福島県立医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

島嶼や山間の過疎地に所在する高齢化コミュニティに暮らす人々は、健康を維持、回復する上で、一定の不安や不便を認識しつつ、今なお住み慣れた土地と民俗に象徴される在地の文化に対する愛着、そして、長らく培われてきた人間関係を大切に生きようとする心意が強く、特に保健・医療・福祉の施策を有効に展開するには、在地の文化や人間関係の仕組みとの整合性を積極的に考慮して構想することが重要とみられることが判明した。

1 0 0 0 OA 田舎と都会

著者
小田内通敏 著
出版者
帝国書院
巻号頁・発行日
1949

1 0 0 0 OA 朝鮮史大系

著者
小田省吾 等著
出版者
朝鮮史学会
巻号頁・発行日
vol.近世史, 1927
著者
田村 瑞枝 山本 貴嗣 石井 太郎 萩原 徹 斎藤 正樹 服部 研吾 久山 泰 宮本 博文 小田中 佳子 加藤 洋司 新谷 和夫 松井 浩 杉下 靖郎 小田 福美
出版者
公益社団法人 日本人間ドック学会
雑誌
健康医学 (ISSN:09140328)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.249-253, 2001-11-30 (Released:2012-08-27)
参考文献数
13

無症状の人間ドック受診者242人を対象に,尿中抗Helicobacter pylori抗体(ウリネリザ)を測定し血中抗体法と比較したところ,良好な一致率であった。内視鏡的検査を基準とした場合,ウリネリザの診断能は血中抗体法とほぼ同等であった。またウリネリザ陽性群では陰性群と比較して,上部消化管の有所見率が高い傾向が認められ,上部消化管のスクリーニングの一法として有用である可能性が示唆された。
著者
小田原 良治 西 満正 小玉 徳信 野村 秀洋 愛甲 孝 金子 洋一
出版者
一般社団法人 日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.12, no.11, pp.844-852, 1979 (Released:2011-03-02)
参考文献数
19
被引用文献数
1

雑種成犬18頭および臨床例67例を対象として負荷試験によるセクレチン放出を検討した.その結果, 0.3M Glycinc, 各濃度Etylalcoholには直接的セクレチン放出作用はなく, 稀塩酸のみ有意のセクレチン放出作用を認めた.ヒトにおけるアルコールのセクレチン放出作用は, アルコール投与により惹起された胃酸分泌の亢進が原因と考えられる.臨床例の空腹時セクレチン値は, 胃全剔で低値を示す傾向にあり, セクレチン値と健常な胃の存在が密接な関係にあることがうかがわれた.塩酸負荷後のセクレチン放出は, 胃全剔例では, Roux-YよりDouble Tractが良好であり, 噴門側胃切除例ではN字吻合が良好であった.
著者
池松 弘朗 依田 雄介 大瀬良 省三 今城 眞臣 門田 智裕 加藤 知爾 森本 浩之 小田柿 智之 大野 康寛 矢野 友規 金子 和弘
出版者
医学書院
雑誌
胃と腸 (ISSN:05362180)
巻号頁・発行日
vol.49, no.7, pp.1051-1053, 2014-06-25

はじめに 早期大腸癌の治療方針について,pTis(M)癌はリンパ節転移の報告がないことから,内視鏡的摘除の絶対適応病変とされている.しかし,その一方で,pT1(SM)癌は約10%の割合でリンパ節転移があることが報告1)されており,海外の多くの国ではリンパ節郭清を伴う外科手術が施行されている.また,過去の手術検体を対象にした,pT1癌のリンパ節転移のrisk factorに関する報告も多く認められる2). 本邦では,それらの報告を根拠に,リンパ節転移のriskの少ない病変を内視鏡的摘除の適応病変としている.「大腸癌治療ガイドライン2014年版」3)では,内視鏡的摘除後のpT1癌の経過観察条件として,垂直断端陰性例において,(1) 乳頭腺癌,管状腺癌,(2) 浸潤度<1,000μm,(3) 脈管侵襲陰性,(4) 簇出G1のすべてを満たすものとし,それ以外の病変は郭清を伴う追加腸切除を考慮すると記載されている. 内視鏡的粘膜下層剝離術(endoscopic submucosal dissection ; ESD)に代表されるような内視鏡治療技術の進歩に伴い,多くの早期大腸癌を内視鏡的に完全摘除することが可能になった4)5).その一方で,内視鏡的に脈管侵襲,簇出を診断することは困難であるため,完全摘除生検としての内視鏡的摘除を先行し,病理所見を確認した後でpT1癌の治療方針を決定したらどうかという意見も存在する.また,さらなる内視鏡的摘除の適応拡大が学会・研究会などで議論されており,今後ますます完全摘除生検としての内視鏡的摘除が議論の的になることが予想される. 本稿では,いくつかの側面から大腸pT1癌に対する内視鏡的完全摘除生検の必要性と問題点を概説し,現時点での筆者らの意見を述べたい.
著者
小田中 直樹
出版者
公益財団法人史学会
雑誌
史學雜誌 (ISSN:00182478)
巻号頁・発行日
vol.114, no.5, pp.五八四-五八八, 2005-05-20
著者
小田桐理佳
出版者
[東北農業試験研究協議会]
雑誌
東北農業研究 (ISSN:03886727)
巻号頁・発行日
no.58, pp.267-268, 2005-12
被引用文献数
1

えだまめは、全国各地で様々な品種が存在しており、地域特産品として産地化が図られている。最近は茶豆の評価が高く、新潟県や山形県ではすでに「新潟茶豆」や「だだ茶豆」等、ブランドとして確立されている。青森県では、在来種の「毛豆」(晩生種)から、その早生品種「あおもり福丸」「あおもり豊丸」が育成され、この3つの品種を組み合わせて「毛豆シリーズ」として産地化・ブランド化が図られている。これらは、育種や普及関係者の間では、莢の毛が茶色で毛の量が多いため見た目は悪いが、大粒で良食味であると評価されている。そこで、毛豆シリーズのブランド化に当たって、あおもり福丸、あおもり豊丸の食味や外観が消費者にどのように捉えられているのかを定量的に明らかにすることを目的にCS分析を行った。CS分析は、消費者が調査対象とする物のどの要素をどの程度重視しているか、またその改善すべき度合いを数量的に明らかにすることができる手法である。食味アンケートは、一般的な市販の枝豆と、良食味という評価が高い「茶豆系統」の枝豆と比較した場合の2回に分けて実施した。
著者
山之上 卓 吉村 圭一郎 小田 謙太郎 下園 幸一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IA, インターネットアーキテクチャ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.495, pp.59-65, 2015-02-26

Twitterの呟きがその模様に現れる「着る電光掲示板」の開発について述べる.この掲示板を着た人は,歩く広告塔となるだけでなく,災害発生時の連絡通知手段となる可能性を持つ.
著者
山之上 卓 吉村 圭一郎 小田 謙太郎 下園 幸一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.495, pp.59-65, 2015-03-05

Twitterの呟きがその模様に現れる「着る電光掲示板」の開発について述べる.この掲示板を着た人は,歩く広告塔となるだけでなく,災害発生時の連絡通知手段となる可能性を持つ.
著者
小田川 寛子 白土 なほ子 長塚 正晃 千葉 博 木村 武彦 岡井 崇
出版者
The Showa University Society
雑誌
昭和医学会雑誌 (ISSN:00374342)
巻号頁・発行日
vol.68, no.3, pp.155-161, 2008
被引用文献数
2

近年, 若年者の月経随伴症状に対する医学的ケアーの重要性が指摘されている.今回われわれはMDQ (Menstrual Distress Questionnaire) に項目を追加した独自のスコア (修正MDQ) による定量的基準を作成し, それに基づき若年者の月経随伴症状について検討した.対象は文書による同意を得た15~20歳の若年女性345人である.アンケート内容は, (1) 背景として身長, 体重, 日常生活状況, 月経歴など, (2) MDQに含まれる月経随伴症状に関する質問事項47問に月経前症候群 (PMS) に多い症状として7問 (腹部膨満感, 食欲変化, いらいら, 会社 (学校) を休む, 自信がない, 死にたい, よく涙がでる) を加えた54質問項目である.それぞれ月経前, 中, 後の3時期について調査し, 各項目を0~3点に配分し54項目の合計点 (M点) で評価した.統計学的解析はBonferroni法を用いた.背景に各年齢間で有意差はなかった.M点は月経前, 中, 後で各々27.0, 36.2, 9.7であった.月経後のM点は年齢間で有意差はなく, 月経前のM点は加齢と共に増加する傾向を認めた.月経後のM点をベースの症状と考え, 平均値である10点を基準として, 以上を高値未満を低値とし, 月経前高値で月経後低値を月経前症状群 (P群) , 両者が低値を正常群 (N群) , 両者が高値を月経前後症状群 (Q群) としたところ, P群及びN群の月経中のM点はそれぞれ37.2, 14.3でありP群で有意に高かった.N群の割合は加齢とともに有意に減少 (15歳61.1%, 20歳19.3%) し, P群は加齢とともに有意に増加 (15歳22.2%, 20歳47.4%) した.一方Q群は15歳で11.1%であったが加齢とともに増加し20歳では33.3%であった.また各質問項目を, からだの症状・こころの症状・日常のトラブルと分類し, 各症状の平均点を求めたところ, 「下腹痛・腰痛」, 「胸の張り・むくみ」, 「疲れやすい」, 「肌荒れ」, 「いらいら」, 「憂うつ」, 「感情の不安定」, 「怒りっぽい」, 「食欲変化」, 「居眠り・不眠」, 「仕事などやる気の低下」などの症状の平均点が高かった.修正MDQを用いた定量的基準による検討で, 月経前症状が強い女性は月経中の症状も強く, 頻度も加齢とともに増加すること, 及び身体的, 精神的各症状と生活上の障害を有することが明らかとなった.また修正MDQに基づく点数化は客観性があると考えられるが, 本法によるPMS抽出に対する妥当性は今後の検討を要すると思われる.