著者
山崎 勝之 内田 香奈子 Katsuyuki YAMASAKI Kanako UCHIDA
出版者
鳴門教育大学
雑誌
鳴門教育大学研究紀要 = Research bulletin of Educational Sciences, Naruto University of Education (ISSN:13434403)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.1-10, 2005-03-04

Questionnaires are often administered in survey studies in psychology. The reason why they are used more frequently than the other methods, such as observations and interviews, is that they have greater merits in time and costs. However, the questionnaires have low accuracy to measure psychological characteristics, specifically psychological constructs, such as personality, affection, and cognition. So, in order to improve their measurement accuracy, it becomes essential to be careful to develop and administer them. In this paper, after indicating the low measurement accuracy of the questionnaires, we presented various methodological considerations when developing the Japanese versions of the questionnaires based on their original versions in foreign countries, and furthermore the original Japanese versions. Above all, we explained in great detail the process to develop the questionnaires that are original to Japan. The process contained the precise understanding of concepts to measure, how to answer the questionnaires (e.g., self-report or report by others), collection of items, and general standardization methods concerning reliability and validity. In addition, we called attention to a number of points to notice when administering the questionnaires to groups. Lastly, we closed the paper, emphasizing that the attempt to enhance the level of standardization is never ending.
著者
山崎 勝之
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学年報 (ISSN:04529650)
巻号頁・発行日
vol.41, pp.73-83, 2002-03-30 (Released:2012-12-11)
参考文献数
63
被引用文献数
1 1
著者
山崎 勝翁 手島 規博
出版者
独立行政法人 国立高等専門学校機構 大分工業高等専門学校
雑誌
大分工業高等専門学校紀要 (ISSN:13460781)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.34-41, 2008-11-14 (Released:2018-02-28)
参考文献数
7

マイクロコントローラPIC16F648Aを使用した,8×8ドットマトリクス表示器のダイナミック点灯制御方式による文字表示回路を製作した.言語には,マイクロチップテクノロジー社から提供されている統合開発環境MPLAB IDE付属のアセンブラMPASMを使用した.この文字表示回路により,ハードウェアの構造と動作を理解させ,ソフトウェアによりダイナミック点灯制御させるためのアルゴリズムを示した.また部品点数が少なく簡素化した回路とすることで,製作時間の短縮およびコストの削減に努めた.さらに,特別な動作環境を選ばず,単体で動作することにも配慮した.以上のことについて試作を試み,改良の余地があるものの動作することがわかったので,工学実験に導入した.
著者
山崎 勝子 村上 哲生 岡田 直己 寺井 久慈 宮瀬 敏男 佐野 満昭
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.60, no.2, pp.87-95, 2013-02-15 (Released:2013-03-31)
参考文献数
22
被引用文献数
1 1

本研究は,プーアル茶に特有な成分の探索を目的とし検討したもので,三次元蛍光スペクトルの解析をもとに,プーアル茶中に特異的な蛍光をもつ成分が存在することを見出した.この成分は,腐植物質と類似しており,微生物発酵による長期の熟成期間で産生するものと考えられ,カテキンなどのポリフェノールや微生物由来のたんぱく質が含まれる可能性が示唆され,高極性の高分子複合物であることを認めた.茶の熱湯抽出液を用い,この特異的な蛍光領域を測定することで,プーアル茶の品質評価や他の発酵茶との分別に利用できるものと考えられた.
著者
山崎 勝之
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.14, no.3, pp.305-321, 2006
被引用文献数
1 5

「ポジティブ心理学運動」に刺激され,これまで多くの研究がポジティブ感情の役割を調べてきた.本論文では,まず,ポジティブ感情の定義と測定方法にかかわる問題のいくつかを明らかにした.特に,ポジティブ感情の多くの種類が未だ考慮されていない現状を指摘し,あわせて測定方法の精度の低さの問題を強調した.続いて,ネガティブ感情と比較しながら,ポジティブ感情がもたらす多くの恩恵が,知覚,情報処理,健康,対人関係などの広範囲にわたりレビューされた.そのレビューでは,過去においてポジティブとネガティブ感情にかかわる知見の不一致が生じた理由を考察し,不一致の原因を探りながら,両感情にかかわる一致した見解の確立の可能性をさぐった.最後に本論文は,これらの恩恵をもたらす仮説的メカニズムについて明らかにした.本論文の全体を通して,広範囲にわたるこの種の研究がもつ重要な問題を指摘し,それと同時に,今後実施すべき研究を示唆した.今後の研究としては,文化差ならびに介入研究が強調された.
著者
佐々木 恵 山崎 勝之
出版者
一般社団法人 日本健康心理学会
雑誌
健康心理学研究 (ISSN:09173323)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.1-9, 2004-06-25 (Released:2015-01-07)
参考文献数
19
被引用文献数
2 7

The primary goal of the present study was to investigate the mediational function of situational coping in the causal relationship between hostility and health status. In addition, the factorial validity and reliability of the situational version of the General Coping Questionnaire (GCQ) were tested. The dispositional version of GCQ has been standardized by Sasaki and Yamasaki (2002). The Buss-Perry Aggression Questionnaire, the General Health Questionnaire, and the GCQ were administered to 454 university students. The results indicated the factorial validity, internal consistency, as well as the normal distribution of scores in the situational version of the GCQ. Furthermore, a positive causal relationship between hostility and situational emotion expression, as well as a negative relationship between hostility and situational cognitive reinterpretation and problem solving were demonstrated. Moreover, the detrimental influence of hostility on health was confirmed. The results also suggest that there are certain positive causal relationships between situational coping and ill health, although situational coping did not improve ill health. Differences between the findings of previous and current study are discussed.
著者
添田 孝彦 山崎 勝利
出版者
THE JAPAN ASSOCIATION FOR THE INTEGRATED STUDY OF DIETARY HABITS
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.12, no.4, pp.354-360, 2002
被引用文献数
1

沖縄および関東地方の市販木綿豆腐に関する商品調査, 聞き取り調査および物性評価を中心におこなった.<BR>(1) 原材料について, 凝固剤はすまし粉からニガリへ, 大豆は輸入大豆から国産大豆への切り替えが, 特に関東地方において顕著で, 近年の潮流であることが示された. 消泡剤は沖縄地方では使用されず, 関東地方でも約半分以上が不使用となっていた.<BR>(2) 製法について, 沖縄地方では現在でも約70%が生絞り法を採用していたが, 関東地方はすべて煮とり法となっていた.<BR>(3) 沖縄地方の豆腐料理を豆腐の前処理法と調理法の二つの軸を用いて整理した. 調理耐性をもった豆腐が沖縄地方の豆腐の存続の要因と推察された.<BR>(4) 成分的にはMg含量は上昇し, 逆にCa含量は低下していた. これは商品調査から約80%がニガリ使用であるという結果と併せると, 凝固剤はすまし粉からニガリへの切り替えを裏付けるものであり, 現時点で既に5訂日本食品標準成分表記載のMgおよびCa値と大きな差異がみられた.<BR>(5) 豆腐のかたさについては沖縄地方と関東地方間で大きく異なった. 関東地方の豆腐に比べて, 沖縄地方の豆腐のかたさは1.7倍を有し, 豆腐物性の地域間での客観的比較が可能となった. 将来, 大豆をより多く摂取するための手段として, 沖縄料理的な豆腐料理を各地に提供していく意義は大きいと感じる.
著者
桾本 知子 山崎 勝之
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.96-104, 2010-01-31 (Released:2010-02-28)
参考文献数
34
被引用文献数
4 7

本研究では,日本人大学生向けの対人ストレスユーモア対処尺度(HCISS)を開発した。研究1では大学生987名を対象とし,HCISSの因子構造と内的整合性を検討した。その結果,HCISSは12項目から構成される1次元尺度で,十分な因子的妥当性と高い内的整合性を備えていることが明らかにされた。研究2では安定性と構成概念妥当性の検討を行った。大学生370名を対象として検査―再検査を行った結果,HCISSは5~6週間にわたって安定性を十分に満たしていることが示された。構成概念妥当性は,大学生96名における仲間評価,および大学生37名を対象としたRochester Interaction Recordの結果から確認された。十分な信頼性と妥当性を備えた大学生向けの尺度として,HCISSが完成した。
著者
桾本 知子 山崎 勝之
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.141-148, 2008-01-01 (Released:2008-03-30)
参考文献数
34
被引用文献数
5 2

本研究では, 大学生を対象にして意識的防衛性が敵意と抑うつの関係に及ぼす影響を検討した。642名の大学生を対象とし(男性418名,女性224名),シニシズム尺度,意識的防衛性質問紙およびCES-Dへの回答を求めた。階層的重回帰分析の結果,男性の場合敵意が抑うつの予測因子であるが,女性の場合には敵意がきわめて高ければ,意識的防衛性の低さにより抑うつに対する敵意の影響力は増幅する傾向のあることが示された。この結果について,高敵意で意識的防衛性の低い女性が経験しうる対人藤の観点から論議が行われた。
著者
内田 香奈子 山崎 勝之
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.378-387, 2008-04-01 (Released:2008-07-15)
参考文献数
23
被引用文献数
3 1

本研究の目的は,情動焦点型コーピングの1つである感情表出と抑うつとの因果関係を,予測的研究方法を用いて検討することである。参加者は341名で,質問紙には,怒りと落胆感情に対する2タイプの感情表出(独立的/他者依存的)を測定する感情コーピング尺度 (ECQ) の状況版,問題焦点型コーピングの測定にはGeneral Coping Questionnaire (GCQ) の状況版,抑うつの測定にthe Center for Epidemiologic Studies Depression Scale (CES-D) を用い,5週間をあけ (T1とT2),2度回答した。階層的重回帰分析の結果,女性においてT1の独立的感情表出がT2の抑うつと正に関連していた。また,女性において抑うつが高いほど問題解決を行わないことが示された。独立的感情表出を低め,同時に問題解決を高める介入の可能性について論議された。
著者
中川聖也 孟林 山崎勝弘
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.603-604, 2014-03-11

近年、コンピュータ将棋はすさまじい成長を遂げ、遂にプロ棋士と互角に勝負をするまでになった。しかし初心者からみれば、強くなるにはどのような勉強をすればいいか分からず、コンピュータは強くなりすぎて練習相手に使えないということが起こってしまいがちである。近い将来、コンピュータ将棋の役割は人間と戦うことから、いかにして人間が成長することを手助けする方法を考えることが求められる時代になると考えられる。本論文では、初心者から上級者まで幅広い人に、棋力に基づいて手筋を学んでもらうためのシステムを設計し、試作する。
著者
内多 稔 小松 真 山崎 勝也
出版者
社団法人 有機合成化学協会
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.53, no.12, pp.1077-1089, 1995-12-01 (Released:2009-11-16)
参考文献数
29
被引用文献数
1 1

A novel series of N-acylamino acid analogues of 2 (1H) -quinolinone was synthesized and evaluated for antiulcer activity against acetic acid-induced gastric ulcer in rats. Out of this investigation, 2- (4-chlorobenzoylamino) -3- [2 (1H) -quinolinon-4-yl] propionic acid (rebamipide, OPC-12759) was identified The structureactivity relationships are discussed.Rebamipide did not only increase the healing rate of a chronic gastric ulcer model, acetic acid-induced gastric ulcer in rats, but also prevented recurrence and/or relapse of the ulcer in long term observation Rebamipide inhibited the formation of gastric mucosal lesions induced by various conditions. Rebamipide did not inhibit gastric acid secretion, although it potentiated gastric mucosal defensive factors such as mucus secretion, alkaline secretion, gastric mucosal blood flow and mucosal barrier. Rebamipide inhibited ethanol-induced gastric mucosal necrosis, which was completely abolished by pretreatment with indomethacin, suggesting the mucosal protective effect is associated with endogenous prostaglandins. Rebamipide inhibited production of superoxide from polymorphonuclear leukocytes and scavenged hydroxyl radical in vitro. Rebamipide showed useful efficacy on Helicobacter pylori-induced cell damage associated with activated neutrophils.The enantiomers of rebamipide were synthesized by using three efficient methods. Both enantiomers showed anti-ulcer activity against acetic acid-induced gastric ulcer and EtOH-induced gastric ulcer. The pair of enantiomers showed a small difference in activity.
著者
荻尾 彰一 千川 道幸 福島 正己 有働 慈治 奥 大介 芝田 達伸 冨田 孝幸 松山 利夫 山崎 勝也
出版者
大阪市立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

宇宙から飛来する極限的高エネルギーを持った素粒子を検出し、その到来方向・エネルギー・粒子種を求め、活動銀河、銀河の衝突など宇宙における極限的高エネルギー現象を解明するための観測装置が、日米韓露の国際共同研究として、2008年から米国ユタ州で稼働し続けている。本研究では、この観測装置のエネルギー較正のための「標準光源」として、射出方向可変で、持ち運び可能な紫外線レーザー光源を製作し、その性能を評価し、較正装置として十分な性能を有していることを確認した。本格的な較正装置としての運用は2011年度から開始される。
著者
岩田 実 山崎 勝也 宇野 立人 薄井 勲 石木 学 小橋 親晃 浦風 雅春 小林 正 戸邉 一之
出版者
THE JAPAN DIABETES SOCIETY
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.7, pp.609-614, 2008-07-30
被引用文献数
1

症例は81歳男性.1975年より2型糖尿病を指摘され,2001年よりインスリン治療を開始,合併症については2期腎症,単純性網膜症,神経障害を指摘されていた.2004年3月末より,全身倦怠感,発熱が出現し当科入院.白血球尿および顕微鏡的血尿を認め,当初尿路感染症を疑い抗生物質を投与したが,次第に腎機能が悪化し,尿所見も改善しないため急速進行性糸球体腎炎を疑い精査を行った.MPO-ANCA (myeloperoxidase antineutrophil cytoplasmic autoantibody)高値や,腎生検にて細胞性半月体を認めMPO-ANCA関連腎炎と診断,プレドニン40 mg/日より開始し,腎機能障害,尿所見の異常,MPO-ANCA高値は速やかに改善した.ANCA関連血管炎は高齢者に好発するため,罹病歴の長い高齢糖尿病患者であっても,急速な腎機能の悪化や尿所見に異常を認めた場合は,急速進行性糸球体腎炎の合併も疑い,速やかに対処する必要があると考えられた.
著者
桾本 知子 山崎 勝之
出版者
The Japanese Psychological Association
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.82, no.1, pp.9-15, 2011
被引用文献数
4

This study examined the effect of humor coping with interpersonal stress on the relationship between cynical hostility, conscious defensiveness, and depression. University students (<I>N</I>=375; 214 men and 161 women) participated in a questionnaire survey. The results of hierarchical multiple regression analyses by sex showed that humor coping with interpersonal stress alleviated the detrimental influence of cynical hostility on depression only for men with low conscious defensiveness. For women, humor coping with interpersonal stress played a role in alleviating depression independently of hostility and conscious defensiveness. These findings suggest that there are differences between men and women in the role of humor coping with interpersonal stress in affecting depression. Methodological limitations of the present study are discussed, along with possible improvements for future studies.
著者
山崎 勝弘 古川 知之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CPSY, コンピュータシステム
巻号頁・発行日
vol.94, no.384, pp.9-16, 1994-12-09
被引用文献数
2

過去の並列プログラムを極力再利用して並列プログラミングの負担を軽減させる方法について述べる。事例ベース推論は知識獲得の隘路を軽減させる手法として、裁判や故障診断などの実規模の問題に適用されてきた。本研究では並列プログラムの構造を解析して、その骨格を示すスケレトンを作成し、それに細部の肉付けを行って、並列プログラムを作成する手法について検討する。スケレントンにはタスク分割、同期、並列化手法など並列プログラムの最も重要な部分が含まれる。事例はスケレトン、プログラム本体、及びインデックスから成る。新たな問題に対して、類似したスケレトンを事例ベースから検索し、それに自動修正, 派生的類推による修正/ユーザによる修正を行って、並列プログラムを生成する。