著者
山本 忠 漆間 貴史 幸本 重男 山田 和俊
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1989, no.4, pp.760-763, 1989-04-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
18
被引用文献数
1

A new method for the preparation of (Z)-4-alkylidenebutenolides is described. Coupling reaction of acetylenic stannanes with enol triflates of β-keto esters gave the corres ponding (Z)-2-alken-4-ynoates which were hydrolyzed and then subjected to cyclization in the presence of HgO to give moderate yields of (Z)-4-alkylidenebutenolides.
著者
山本 忠
出版者
名古屋女子大学
雑誌
名古屋女子大学紀要. 家政・自然編, 人文・社会編 (ISSN:21857962)
巻号頁・発行日
no.67, pp.133-145, 2021-03

昭和45年告示学習指導要領の高等学校数学ⅡBにおける「平面幾何の公理的構成」は、数学教育現代化の潮流の基に作成されたものである。数学教育現代化のねらいの一つは、現代数学の考え方を初等・中等教育に導入することであった。したがって、教科書や参考書は現代数学的な公理的構成を取り入れた。その結果、当時の実践記録によれば受容困難な場合が多くあった。たとえば「わかりきったことをなぜ証明しなくてはいけないのか」、「教科書と参考書では公理が異なっているので心配」など、生徒の反応は否定的なものが多かった。そこで、教科書、参考書の公理の異同、表現の異同、多様性、合同の公理の扱い方などの項目を設定して、当時使用された教科書、参考書の記述を数量化Ⅲ類の手法で分析した。結果は各教材によるばらつきは大きいことが裏付けられた。そして各教科書は比較的類似性があったものの、教科書と参考書の距離は遠いものがあり、当時指摘されていた生徒の不安も裏付けられた。
著者
山本 忠 吉武 誠 岸川 圭希 幸本 重男
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.50, no.7, pp.638-651, 1992-07-01 (Released:2010-01-28)
参考文献数
116
被引用文献数
3 4

Recent studies on intramolecular epoxide cyclizations were reviewed. Regio- and stereoselective anionic cyclization of epoxy-nitriles, -olefins, -carbamates and -alcohols were discussed. Also regio- and stereoselective Lewis acid promoted epoxide cyclizations, radical and paradium-catalyzed ones were described.
著者
山川 真 山本 忠司 水谷 洋子 西谷 博 八星 元彦 平田 純生 堀内 延昭 清水 元一 山本 啓介 岸本 武利 前川 正信
出版者
社団法人 日本透析医学会
雑誌
人工透析研究会会誌 (ISSN:02887045)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.115-127, 1982-03-31 (Released:2010-03-16)
参考文献数
55

炭酸塩の析出という重曹透析液の欠点は, 酢酸ソーダを緩衝剤として用いることによって解決されたが, 透析法の発達によって新たに酢酸透析の問題点が指摘されるようになった. まず, dialyzerの効率の上昇に伴って, 透析液から生体に負荷されるacetate量がその代謝能を超える可能性があることと, 患者の中にはacetateの代謝能が低いものがあることがわかった. またacetateの大量負荷が生体のTCA-cycleに影響を及ぼすことが明らかにされた. 第2は, 酢酸透析では, dialyzerを通して血液から失われるHCO3-とCO2が大きいため, 適正な酸塩基平衡の是正が行われないこと, またCO2の低下から生ずるPO2の低下も考えられた. 第3はacetateの心機能抑制作用と, 未梢血管拡張作用が, 透析に不利に働いて, 透析中の不快症状の原因になっていることが示唆された. 第4はacetateの代謝経路から考えて, 長期には脂質代謝に何等かの影響が及ぶことが推測される. 第5は, まだ知見は少ないが, 重曹透析がCa代謝に有利に働くことが期待される.実際, 酢酸透析を重曹透析に移行することによって, 透析中の不快症状の発現が激減し, 種々の検査成績も改善することが示された. 重曹透析はすべての透析患者にとって有利な透析を提供すると考えられるが, 特に酢酸不耐症、 重症合併症、 心循環系合併症, 導入期, 大面積短時間透析等の症例に有効である. 重曹透析液は炭酸塩の沈澱を防止することが最大の課題であるが, そのためには, 液のpHの安定化をはからねばならない. このことはとりもなおさず, 液のPCO2の安定化に他ならない. 現在では, 重曹透析液は2原液法によって作製されるが, 安定した組成の液とその混合供給装置が開発され実用化している. 重曹透析は生理的で有用であるが, その取扱いはやや煩雑で、 高価になるので, 今後これらの点の改良が望まれる.
著者
山本 忠宏 大塚 英志 石井 岳龍 橋本 英治 泉 政文 Tadahiro YAMAMOTO Eiji OHTSUKA Gakuryu ISHII Eiji HASHIMOTO Masafumi IZUMI
出版者
神戸芸術工科大学
雑誌
芸術工学2012
巻号頁・発行日
2012-11-30

本研究の目的は、まんがと映画の関係について、実際にまんがを映像化して研究資料自体を制作することと、作成した資料をもとに異なるメディウムである両者について検証を試みることである。すでにまんがと映画の関係については、多くの先行研究により様々な角度から検証が行われているが、それらを踏まえつつ新たな論点を探求することも視野に入れる。本論では、大塚英志原作、藤原カムイ作画『アンラッキーヤングメン』(角川書店、2004~6)の一部を逐語訳的に映像化した上で、すでに一部逐語訳的映像化を行った石ノ森章太郎『龍神沼』(講談社、1961)の映像と適宜比較検証することで特徴を明らかにするとともに、1960 年代と2000 年代の映画的手法における表現の変化についても考察していく。The objective of this case study is to compare and verify the relationship between the manga and the film created with manga as a base. The research about this process is carried out by many researchers previously. So, including the viewpoint of other researchers, I will add my own views to find a new approach to the issue of these studies.In this paper, I am converting the part of manga written by Eiji OHTSUKA and Kamui FUJIWARA titled "UNLUCKY YOUNGMEN" and compare it to the manga based film" RYUJINNUMA" previously converted by myself which was written by Shotaro ISHINOMORI in 1961. Comparing and verifying these two films conversion process will find out the difference between the changes of the method of film in manga from 1960s' to 2000s'.
著者
本多 マークアントニー 泉 政文 山本 忠宏 大塚 英志 橋本 英治 Mark Anthony HONDA Masafumi IZUMI Tadahiro YAMAMOTO Eiji OHTSUKA Eiji HASHIMOTO
出版者
神戸芸術工科大学
雑誌
芸術工学2013
巻号頁・発行日
2013-11-25

WEB表現へのまんがの適応について、その方向性として、①縦及び横の「スクロール形式 」、②「見開き」に基づくまんがの文法を解体し、一頁単位の表示に基づく文法にシフトした形式 、③静止画のスライドショー形式、の3つが仮説としてたてられ、今回の共同研究では、①のうち「縦スクロール形式」と③の「スライドショー形式」について、そこで採用されるべき文法を仮定し、それに基づき実験作品を制作した。縦スクロール形式においては日本まんが表現の「映画的手法」をいかに導入するかに研究の主眼を置いた。その結果、アイレベルを基準とし、それに続くコマでのアングルの極端な切り換え、コマの縦幅の極端な変化における「尺」(時間)の表現などの、紙媒体で成立した手法の中心的な部分が、WEBへの置き換えが可能であることが確認された。その結果、「横スクロール形式」よりも「縦スクロール形式」の方が映画的手法の移植に向いているという仮説が新たに得られた。また「横スクロール」においては、画面の天地ほぼ中央に視線誘導の基準となる中心線を置くことで視覚の流動性を確保したが、「縦スクロール」では画面を二分割して構図を構成することで画面の左右中央に基準線が存在するのに近い印象を与えることができた。Based on the hypothesis that there are three major directions taken by modes of adaptation of web expression to manga, namely, 1) Forms that adopt vertical or horizontal scrolling; 2) Forms that dismantle the conventional manga grammar based on the double-page spread, and shift to a grammar based on the single-page display; and 3) Forms involving slide shows of still images, this joint study looked at vertical scrolling among the forms under category 1), and also 3), the slide show format, hypothesizing the kind of grammar suitable for these forms, and creating experimental works based on the hypothesized grammar. Research on vertical scrolling webcomics focused on how the movie-style techniques of Japanese manga were incorporated. The research showed that the main movie-style techniques realized in print—such as starting from normal eye level and then abruptly changing the angle in the subsequent panel, or radically altering the height of the panel to represent length of time—could be successfully transferred to the web. Another outcome of the research was the new hypothesis that vertical scrolling is better-suited to the transplantation of movie-style techniques than horizontal scrolling. It was also found that in horizontal scrolling, smooth eye movement for the reader could be retained by placing a central line, which serves as a reference for guiding the eye, roughly at the mid height of the screen, whereas in vertical scrolling, partitioning the screen into two halves to create the composition achieved an impression similar to having a reference line dividing the width of the screen.
著者
山本 忠行 Tadayuki Yamamoto
出版者
創価大学別科日本語研修課程
雑誌
創価大学別科紀要 (ISSN:09164561)
巻号頁・発行日
no.15, pp.28-49, 2003-01-01

南アフリカ共和国ではマンデラ政権誕生後、憲法改正により11公用語政策をとることになったものの、英語の重要性は増すばかりである。中等教育以上の教育用言語としては英語が圧倒的である。しかし、これが多くの黒人から教育・就業の機会を奪っているとも言える。その一方でアフリカ土着の言語(以下、「アフリカン言語」とする)に対する意識には大きな変化が見られる。現状では教育用言語として発展する余地は少ないが、白人もアフリカン言語を学び始めるようになるなど、少なくとも英語を中心とする多言語社会に向かっていることは間違いない。
著者
山本 真 山本 忠 西山 修二
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.83, no.852, pp.17-00006-17-00006, 2017 (Released:2017-08-25)
参考文献数
26
被引用文献数
2

This paper presents theoretical research on an optimum transition curve with smoothly changing curvature using a multiple clothoid curve for improving the occupant ride comfort of automobiles. At the connecting points between an inlet straight line and a circular arc, or between a circular arc and an outlet straight line, vehicles cannot run smoothly owing to the discontinuity of curvature. Especially, the vehicles equipped with a driving support device which assists driver's steering operation or performs steering operation instead of a driver will increase both unstable movement of vehicle and discomforts of occupant. Moreover, the discontinuity of curvature in the connecting points makes the control of advanced accuracy of apparatus difficult. In order to solve such problems, three dimensional vehicle occupant model which is 21 degrees of freedom is assembled, and the multiple clothoid curve is proposed as a new transition curve. The validity of the multiple clothoid curve is shown as compared with the case where it is interpolated by a single clothoid curve or by a non-interpolation. It was found that the influence of the multiple clothoid curve on vehicle movement and ride comfort is superior to those of the single clothoid curve or the non-interpolation. Some results are presented in the form of parametric plots.
著者
山本 統平 山本 忠弘 山元 俊文 広田 正義
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌
巻号頁・発行日
vol.1980, no.4, pp.618-624, 1980
被引用文献数
2

α,α&prime;-アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)およびα,α&prime;-アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル(ACN)を用いてメタクリル酸メチル(MMA)の熱および光増感重合を行なった。熱重合速度(<i>R</i><sub>pth</sub>)は,1,1,1-トリクロロエタン < トルエン < ベンゼン < エチルベンゼン < 1,2-ジクロロエタン < クロロベンゼン < アニソール < ブロモベンゼン < <i>o</i>-ジグロロベンゼン < ベンゾニトリル < 1,2,4-トリクロロベンゼン < 1,1,2,2-テトラクロロエタン < ベンジルアルコールの溶媒の順に増大した。重合開始速度(<i>R</i>i)は溶媒によりあまり変化しなかったのに対し,2<i>k</i><sub>t</sub>/<i>k</i><sub>p</sub><sup>2</sup>値が大きく変化した。<i>R</i><sub>pth</sub>と光増感重合速度(<i>R</i><sub>pph</sub>)の間には比例関係があった。回転セクター法によりラジカル寿命(τ)をもとめ2<i>k</i><sub>t</sub>/<i>k</i><sub>p</sub>値を算出した。2<i>k</i><sub>t</sub>/<i>k</i><sub>p</sub><sup>2</sup>と2<i>k</i><sub>t</sub>/<i>k</i><sub>p</sub>の値から2<i>k</i><sub>t</sub>と<i>k</i><sub>p</sub>の値を算出した。<i>k</i><sub>p</sub>は溶媒の種類によりわずかに変化したが,<i>R</i><sub>p</sub>の変化に比して小さいものであった。一方,2<i>k</i><sub>t</sub>は重合系の粘度に反比例的に変化し,この変化により<i>R</i><sub>p</sub>の変化が生じることがわかった。
著者
大塚 英志 本多 マークアンソニー 山本 忠宏 中島 千晴 尹 性喆 泉 政文 菅野 博之 杉本 真理子
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

近代を通じて雑誌など紙のメディアで発達して来たまんが表現がインターネット上に移動したとき、コマの配列やつながり方を中心とする「まんがの文法」は、いかに新しい環境下で変化すべきか、その新しい国際標準のあり方を仮説と実作の反復によって検証し、いわゆる「リミテッドアニメ」に近い形式が相応しい、と結論した。「リミテッドアニメ」とは、静止画をレイヤーとして重ねたカットをモンタージュして行く手法でまんがにおける映画的手法と一体であり、Webコミックの将来形は「リミテッドアニメ」であるという結論を得た。また、調査過程で文化間のまんが文法をふまえたまんが創作教育の教授法についても成果が出た。
著者
加納 欣徳 山本 忠
出版者
Japanese Society of Oral and Maxillofacial Surgeons
雑誌
日本口腔外科学会雑誌 (ISSN:00215163)
巻号頁・発行日
vol.43, no.7, pp.573-575, 1997-07-20
被引用文献数
1

<I>Salmonella</I> enteritidis (<I>S</I>. enteritidis) often causes bacterial food poisoning. However, infection, with the exception of gastroenteritis, caused by <I>S</I>. enteritidis is very rare. This report describes a case of submandibular abscess caused by <I>S</I>. enteritidis, which we encountered recently. We believe that this is the first reported case of <I>S</I>. enteritidis infection in the oral and maxillofacial region.<BR>A 42-year-old man visited our hospital because of right submandibular swelling after the extraction of his right wisdom tooth. His general condition was good, except that he had discontinued treatment for diabetes mellitus. Surgical drainage was perfomed, and <I>S</I>. enteritidis was detected from the pus but not from feces. Therefore, he was given tosufloxacin for 2 weeks.<BR>The route of infection in this case was thought to be poisoned food. Furthermore, <I>S</I>. enteritidis directly invaded an extracted dental socket.
著者
田中 忠夫 山本 忠利
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.43, no.7, pp.389-396, 1994-07-15 (Released:2010-09-07)
参考文献数
19

自然環境の通気層中に生じる不連続な水の流れの条件下における85Srの移行挙動を明らかにするため, 85Srで汚染させた砂質土壌層へ脱イオン水を断続的に流下するカラム移行実験を行った。流れの停止回数が増すに従って, 陽イオン性85Srの土壌層中移行速度は増大する傾向を示した。この原因は, 土壌から間隙水中へ溶出するCa2+の濃度が流れの停止期間に増加することにより, 85Srの分配係数が減少するためであるとみなされた。土壌層流出液のCa2+濃度から推定した85Srの分配係数と土壌層における85Srの移行速度から得た分配係数とは, 流れの停止回数に伴う減少傾向がよく一致した。