著者
山田 良隆
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.360-367, 1993-04-10 (Released:2009-02-05)
参考文献数
27

最近のカラーフィルムの画質向上の進歩は著しい.色再現性の面でも鮮やかな色再現が可能なフィルム,忠実な色再現を目指したフィルム,肌色再現の良好なフィルムなど従来にない特長ある製品が最近開発されている.本稿では主にカラーネガフィルムーカラー印画紙系の色再現の進歩をまとめ,どのような技術が開発されてきたかを解説する.
著者
山田 良透 Yamada Yoshiyuki
出版者
宇宙航空研究開発機構(JAXA)
雑誌
宇宙航空研究開発機構研究開発報告: 宇宙科学情報解析論文誌: 第5号 = JAXA Research and Development Report: Journal of Space Science Informatics Japan: Volume 5 (ISSN:13491113)
巻号頁・発行日
vol.JAXA-RR-15-006, pp.43-49, 2016-03-10

Nano-JASMINEは,近年急速に進歩している超小型衛星を利用して,高精度な星の位置決定の観測をしようという試みである.Nano-JASMINEの目指す精度は3ミリ秒角(3mas),1.5×10(exp -8)radである.衛星の姿勢センサーをみると,大型衛星では1秒角(1/3600 度)程度が達成されるのに対して,超小型衛星では1分角(1/60度)程度の姿勢決定精度しか持たない.大型衛星に比べると性能の低い機器を用いた衛星で,高精度観測を達成するカギは,データ解析の役割の重要性である.Nano-JASMINEにおけるデータ解析,特に姿勢モデルのパラメータの選択に関して報告する.
著者
山本 伊佐夫 中川 貴美子 大平 寛 鎌倉 尚史 藤田 紗英子 山田 良広 長谷川 巖
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.37, no.2, 2019

歯科と全身は密接な関係にあることが明らかになってきた。パソコンや携帯電話の普及により電磁波の身体への影響が社会問題となりつつある。【症例】40代女性。主訴:電磁波過敏で日常、PC、スマホ、家庭電化製品を使用すると倦怠感、腹部痛を生じる。診断:Bi-Digital O-Ring Test(BDORT)を用いて電磁波集積原因歯と材料を特定した。治療および経過:携帯電話の電磁波に対してBDORT(-)であったが、インレー(金属)を除去後(+)になった。除去後、電子機器、家電製品使用時の違和感が大幅に軽減された。歯科金属が電磁波を集積している可能性が示唆された。電磁波過敏症治療に有効であると考えられた。
著者
山田 良広
出版者
神奈川歯科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1996

法医学における歯の有効性は硬組織としての保存性の高さに起因する個人識別における役割である。従来は歯の解剖学的形態による個人識別への応用が主であったが、最近の遺伝子工学の発展がDNA分析の可能性を広げ、歯学においても、歯に含まれるDNAを利用することで新しい個人組織への情報源としての歯の可能性を示唆した。本研究は、鑑定試料として嘱託を受けた歯を想定し、実験室で各種条件下におかれていた歯からDNAを抽出、歯髄由来DNAの法医DNA鑑定における応用の可能性を研究目的とした。平成8年度は、歯髄が変性消失している歯からの有効なDNA抽出法として、髄腔壁を含む象牙質切片からDNAを抽出しそれをキレックススピンカラムを用いて精製した結果、PCR反応において良好な増幅が可能であった歯髄由来DNAを得ることができた。平成9年度は、精製された歯髄由来DNAをテンプレートとして用い、ミトコンドリアDNA(mtDNA)のDループをPCR法により増幅しその多型領域の塩基配列を決定するmtDNAダイレクトシーケンス法への応用、さらに広く法医DNA鑑定で用いられているDIS80、HLADQα領域を増幅するプライマー、TH01などShort Tandem Repeat領域を増幅するプライマーをそれぞれ用いたPCR法へ応用したところ、対照とした新鮮血由来DNAをテンプレートとした結果と同等の結果を示した。身元不明死体や損壊の著しい死体で歯が唯一の身元確認の決めてになることは衆知のことである。従来の形態を主とした個人識別にDNA分析を応用することは今後不可欠になると思われ、歯由来DNAがその個人のDNAとしてDNA鑑定に用いることが可能であるといった今回の研究実績はその根拠となると思われる。
著者
山田 良治
出版者
和歌山大学
雑誌
観光学
巻号頁・発行日
pp.279-292, 2009-03
著者
金子 朋子 山田 良吉 山下 寿生 小豆 畑茂
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌
巻号頁・発行日
vol.1996, no.6, pp.572-576, 1996

廃プラスチックの油化技術の開発を目的とし,熱硬化性樹脂の熱分解残分の低減化を検討した。熱分解過程における残分化反応がラジカルの再結合による橋かけ,環化であることに着目し,ラジカル受容体の添加による再結合の抑制を試みた。受容体として,実用性を考慮し,またラジカル化および低分子量化しやすいという点から熱可塑性樹脂を用いた。熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂(EP)を 500℃ で 1 時間熱分解したときの残分生成率は 23wt% であった。 EP に熱可塑性樹脂であるポリエチレン(PE)を, PEIEP=4 (重量比)となるように混合し熱分解すると残分生成率は 5wt% に低減した。しかし,すでに残分となった EP に PE を添加し熱分解しても,さらなる残分の分解は認めちれなかった。熱分解ガスの発生挙動を TG-MS 分析で調べた結果 PE と EP の分子間反応の可能性が示唆され, EP から PE ヘラジカルが転移し EP の残分化が掬制される一方で, PE は EP からラジカルを受容することにより分解が促進されガス化が低温化したと考えられた。
著者
望月 亮 福島 竜也 岩渕 浩昭 山田 良男 加藤 孝男
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.43-48, 2009
参考文献数
2
被引用文献数
1

Ku帯電力増幅FETとして世界最高出力となる50W級窒化ガリウム系高電子移動度トランジスタ(GaN HEMT)を電力増幅部に用いた、固体化電力増幅器(SSPA)を開発したので報告する。GaN FETは、増幅特性が非線形領域となる範囲が広く、3次相互変調積(IM3)の改善が欠かせないが、本装置では、バイアス条件の最適化によって、14.0〜14.5GHzの広帯域における送信出力50dBm(100W)のIM3が-25dBc以下となる性能を、-10〜45℃の周囲温度環境で達成している。また、多段のFETをカスケード接続したことによって生ずる温度利得変動を、補償する機能を具備している。
著者
山田 良平
出版者
公益社団法人 日本ビタミン学会
雑誌
ビタミン (ISSN:0006386X)
巻号頁・発行日
vol.62, no.3, pp.117-127, 1988-03-25 (Released:2018-03-16)

Administration of isoniazid to mice induced a remarkable inhibition of liver cytosolic aspartate aminotransferase. Experimental findings indicated that the inhibitor was not isoniazid itself but probably its metabolite. DL-Hydrazinosuccinate, a model compound of the metabolite, was synthesized since the metabolite was not successfully isolated. The compound was found to be even more inhibitory. The inhibition by the compound proceeded time-dependently and was not readily released. D- and L-Hydrazinosuccinate were synthesized, respectively, for further analyses of the inhibition mechanisms. D-Hydrazinosuccinate was found to behave as a slow-binding inhibitor via a single-step reaction mechanism and gave Ki of approx. 3 nM. L-Hydrazinosuccinate was a more powerful inhibitor with Ki of approx. 0.2 nM, and was found to be a slow, tight-binding inhibitor and interact with the enzyme through consecutive reversible steps. Administration of L-hydrazinosuccinate to mice produced in vivo a potent and long lasting inhibition of cytosolic aspartate aminotransferase in the liver and kidney in a relatively specific manner. The administration of this compound also caused a remarkable accumulation of citrulline in the liver and plasma, which was explained as a result of both specific and non-specific effects of the inhibitor.
著者
酒匂 信匡 山田 良透
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.56, no.7, pp.665-668, 2015-06-15

東京大学,京都大学,国立天文台で開発しているNano-JASMINE 衛星は,星の撮像データから時々刻々の星の位置を求めることで,精密な星図を描くミッションである.星の位置を高精度に決めるため,4000万観測から,星の運動,衛星の姿勢,軌道,装置の変形等の数百万パラメータを同時に解く巨大逆問題となる.成果物は,天文学のほか,人工衛星の恒星センサ等の実利用の他,プラネタリウム,科学館などでも使われる.さまざまな情報技術に支えられたミッションであり,衛星システムの開発者・天文学者・情報科学者の共同作業としても興味深い.搭載系でのデータ取得から地上解析の仕組みまで,小型天文衛星のデータ処理の流れを本稿で解説する.