- 著者
 
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             酒匂 信匡
             
             山田 良透
             
          
 
          
          
          
          - 雑誌
 
          - 情報処理
 
          
          
          - 巻号頁・発行日
 
          - vol.56, no.7, pp.665-668, 2015-06-15 
 
          
          
          
        
        
        
        東京大学,京都大学,国立天文台で開発しているNano-JASMINE 衛星は,星の撮像データから時々刻々の星の位置を求めることで,精密な星図を描くミッションである.星の位置を高精度に決めるため,4000万観測から,星の運動,衛星の姿勢,軌道,装置の変形等の数百万パラメータを同時に解く巨大逆問題となる.成果物は,天文学のほか,人工衛星の恒星センサ等の実利用の他,プラネタリウム,科学館などでも使われる.さまざまな情報技術に支えられたミッションであり,衛星システムの開発者・天文学者・情報科学者の共同作業としても興味深い.搭載系でのデータ取得から地上解析の仕組みまで,小型天文衛星のデータ処理の流れを本稿で解説する.