著者
大喜多 祥子 山田 光江
出版者
The Japan Society of Cookery Science
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.38-45, 1982

家庭用ガスオーブンの予備加熱の必要性について,高温短時間で層状に膨化させて焼き上げるフレンチパイの,型ぬき式とパルミエ式のそれぞれ小型の基本型について,実用的な形の場合も含めて検討した結果,<BR>1.型ぬき式パイの基本型で厳密に比較すると,予備加熱ありの方が焼き縮みが小さく,よく揃って焼ぎ上るが,予備加熱なしでも加熱時間の延長でパイ製品としてはほとんど支障のない製品が得られた.<BR>2.パルミエ式パイの基本型で厳密に比較すると,予備加熱ありの方がやき縮みが少なく,特にファンなしのオーブンでは外観に加えて層のでき方や触感の点でも,加熱時間の延長のみでは解決できない有意差がみられた.<BR>3.1,2のようなことが厳密には出現するが,実用的な場合として小型のブーシェ,パルミエを焼いてみると,結局基本型より形が複雑であったり,生地量が多いので焙焼時間を長く要したりするため,予備加熱なしでも加熱時間を延長すれば予備加熱ありより特に劣るとは感じられなかった.<BR>4.ガス使用量は前報同様の結果であった.以上より,差が出やすいはずの小型・基本型のパイでは,今までに検討したケーキ,シュー皮,パン,クッキー(ラングドシャ以外)とは異なり,予備加熱の有無による影響が非常に僅かではあっても明らかにあることを確認したが,実用的な形にするとすでにそれらのことは問題にならない.<BR>1報以来の検討を通して,それ以外の場合でも結局は家庭用ガスオーブンではガスの節約という点からも予備加熱の必要はない.<BR>これは業務用の大型と異なり庫内が小さいことと,ガスという熱源に起因すると考えるが,特にファンありの高速オーブンが普及しつつある今日から将来にかけて,家庭用ガス高速オーブンである限りほとんどすべてのものを焼く場合に予備加熱の必要性は無しと判断するに至った.
著者
大喜多 祥子 山田 光江
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.38-45, 1982-04-20

家庭用ガスオーブンの予備加熱の必要性について、高温短時間で層状に膨化させて焼き上げるフレソチパイの、型ぬき式とパルミエ式のそれぞれ小型の基本型について、実用的な形の場合も含めて検討した結果、1 .型ぬき式パイの基本型で厳密に比較すると、予備加熱ありの方が焼き縮みが小さく、よく揃って焼き上るが、予備加熱なしでも加熱時間の延長でパイ製品としてはほとんど支障のない製品が得られた。 2 .パルミエ式パイの基本型で厳密に比較すると、予備加熱ありの方がやき縮みが少なく、特にファンなしのオーブンでは外観に加えて層のでき方や触感の点でも、加熱時間の延長のみでは解決できない有意差がみられた、 3. 1,2のようなことが厳密には出現するが、実用的な場合として小型のブーシェ、パルミエを焼いてみると、結局基本型より形が複雑であったり、生地量が多いので焙焼時間を長く要したりするため、予備加熱なしでも加熱時間を延長すれば予備加熱ありより特に劣るとは感じられなかった。4.ガス使用量は前報同様の結果であった。以上より、差が出やすいはずの小型・基本型のパイでは、今までに検討したケーキ、シュー皮、パン、クッキー(ラングドシャ以外)とは異なり、予備加熱の有無による影響が非常に僅かではあっても明らかにあることを確認したが、実用的な形にするとすでにそれらのことは問題にならない。1報以来の検討を通して、それ以外の場合でも結局は家庭用ガスオーブンではガスの節約という点からも予備加熱の必要はない。これは業務用の大型と異なり庫内が小さいことと、ガスという熱源に起因すると考えるが、特にファンありの高速オーブンが普及しつつある今日から将来にかけて、家庭用ガス高速オーブンである限りほとんどすべてのものを焼く場合に予備加熱の必要性は無しと判断するに至った。
著者
清水 祐太郎 山田 浩史
雑誌
研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS) (ISSN:21888795)
巻号頁・発行日
vol.2017-OS-140, no.14, pp.1-11, 2017-05-09

メモリ技術の発達により,メインメモリサイズの巨大化が進んでいる.こうした主記憶が大規模な環境では TLB ミスによるレイテンシが問題となる.TLB ミスを減らす手法の一つとして,HugePage の利用が挙げられる.HugePage を利用することによって,ページテーブルの 1 エントリあたりがカバーできるアドレスの範囲が拡大し,TLB のカバレッジも同様に増加する.これまでに HugePage を利用するための手法がいくつか提案されている.しかしながら,アプリケーション自身がメモリ管理を行う場合では,いずれの手法でも十分に効率的な割り当ては行えない.本研究では,アプリケーションレベルでのメモリ管理を考慮しながら,効率的に HugePage を割り当てるための手法を提案する.今回提案する手法によって,必要とする分だけ HugePage を利用することが可能になる.本研究では,提案手法を Linux kernel 4.7.10 と memcached 1.4.31 上に実装を行った.性能評価を行い既存手法と比較した結果,実メモリ使用量のデフォルトからの増加量を 93.6% 程度削減しながら,既存手法の約 99.4% のスループットを達成した.
著者
一柳 昌義 山口 照寛 高田 真秀 東 龍介 黒井 和典 山田 卓司 高橋 浩晃 前田 宜浩
出版者
北海道大学大学院理学研究院
雑誌
北海道大学地球物理学研究報告 (ISSN:04393503)
巻号頁・発行日
vol.76, pp.1-13, 2013-03-19

On December 2, 2010, MJMA4.6 shallow felt earthquake occurred beneath southeastern part of Sapporo city. Three temporal seismic stations were installed near epicentral area. Reliable hypocenter data estimated by double difference procedure with local seismic velocity structure indicated clear southeastern-dipping distribution. Fault plane from focal mechanism estimated from P-wave polarization well agreed with this hypocenter distribution. Geometry of hypocenter distribution was also well consistent with an anticline structure and possible buried active fault estimated for earthquake disaster damage assumption by local government. Recalculation of hypocenters of the 1985, 1990, and 2010 felt earthquakes under equal condition implied that epicentral locations of these three events were approximately same. These facts implied possible stress concentration in epicentral region.

2 0 0 0 OA 国体の本義

著者
山田孝雄 著
出版者
宝文館
巻号頁・発行日
1933
著者
山田 謙一 郡司 哲己 松井 俊晴
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.70-74, 1999-01-01 (Released:2011-08-10)
参考文献数
14

臭化ピリドスチグミン, 副腎皮質ホルモン剤による治療に抵抗性を示したが, A型インフルエンザ感染を契機に症状の急速な改善を認めた眼筋型重症筋無力症の男児を経験した.経過中の末梢血リンパ球サブセットでは, 治療開始後にCD3, CD4, CD4/CD45RA陽性細胞が増加し, 感染後は減少した.逆にCD19陽性細胞は治療後に減少し, 感染後は増加していた.インフルエンザ感染により免疫学的変化がおこり, 症状の改善がもたらされたと推測した.
著者
長谷川 大祐 坂口 顕 山田 哲 日高 正巳 川口 浩太郎
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.Fb0796-Fb0796, 2012

【はじめに、目的】 理学療法士が、整形外科疾患やその他外科手術後の症例を担当することは非常に多い。術後に生じる術創部周辺の「硬い浮腫」は、疼痛の遷延や関節可動域制限の原因となることが多い。一方、微弱電流刺激(MCR)は、生体に1mA以下の微弱な電流を流す電気刺激療法である。近年、急性外傷後の疼痛軽減効果、腫脹軽減効果や組織修復促進を目的に、主にスポーツ現場などで使用されている。同様に外科的処置によって生ずる術創も、その部位に組織の損傷が起きており、MCRが効果を発揮できる病態であると考える。MCRがこのような術創部周囲の腫脹を軽減できれば、その後の修復過程を促進することができるのではないかと考える。そこで本実験では、創部硬度の観点から検証するとともに、MCRによって、創部がどのように変化するかを検証することを目的とした。【方法】 Wistar系雌性ラット(8匹、6週齢)を無作為にControl群、Sham群、MCR群に分けた。Sham群、MCR群は背側を剃毛し、背側皮膚をメスにて2cmの長さに縦切開し、6針縫合した。翌日より、Control群、Sham群は、1日1回の麻酔のみを行った。MCR群は麻酔下にて、1日20分のMCRを行った。刺激は、交流電流を、刺激強度を500μA、周波数0.3Hzに設定し、電極配置は、創傷中央から左右に配置した。実験期間は10日間とし、毎日行った。創部の硬度は介入5日目より10日目まで測定した。創部硬度の測定方法は、歪みゲージ(協和電業社製、LTS-1KA)と、デジタルノギスを用いて、創部に対する圧迫力と創部の厚さを測定することで算出した。算出方法は、創部圧迫力と創部の厚さから回帰直線y=‐ax+bの関数式を導き出し、その傾き(回帰係数a)をもって創部硬度とした。創部硬度の群間比較は統計解析ソフト(PASW Ver.18.0)を用い、Kruskal-Wallis検定にての一元配置分散分析(ANOVA)を行った。【倫理的配慮、説明と同意】 兵庫医療大学動物実験委員会の承認(承認番号2010-18-1)を得て行った。【結果】 創部硬度では,Control群は5日目から10日目まで変化がなかった。一方、Sham群とMCR群は5日目の硬度ならびに厚さが増加していた。これら2群については、それぞれの日数では統計学的な有意差は認められなかったものの、日数によって硬度が変化する様式が異なる傾向を示した。Sham群は5日目に一度硬度が上昇した後、10日目には硬度が低下する傾向を示した。一方MCR群では、5日目よりも10日目の方が、硬度が上昇する傾向を示した。【考察】 術後創部周囲の「硬い浮腫」は、炎症反応後の組織修復期に、ヒアルロン酸等のムコ多糖類が増加することに由来するといわれている。これらのムコ多糖類は、保水性に優れることから、水分を吸収し、そのため術創部の周囲に「硬い浮腫」が生じる。本研究においても、創を作成したSham群、MCR群の組織修復期にあたる5日目以降において、Control群に比べて硬度が上昇し、「硬い浮腫」が存在していた。介入5日目の回帰係数はMCR群よりもSham群が高値を示していることから創部硬度はSham群が高い傾向にあると考えられる。介入10日目の回帰係数はMCR群が高値を示す傾向となり、創部硬度がMCR群とSham群で逆転した。結果からMCR群は他群と比較して創部硬度増加率が高い。この理由として、組織修復には多くの過程がオーバーラップしていることを考慮しなければならない。ムコ多糖類の合成が落ち着いた後には、線維芽細胞分泌が上昇する。これによりMCR群では、5日目のムコ多糖類や水分の蓄積が抑えられ、10日目ではコラーゲン線維が増加したことで、Sham群とは異なる組織硬度の変化を呈したのではないかと考える。坂口らは、足関節周囲の術後早期からMCRを使用することで、足部周囲の腫脹軽減や足関節関節可動域制限の進行抑制に対して、効果があると報告している。本実験結果から得られる仮説として、MCRの早期からの使用は炎症反応と修復過程が早められ「硬い浮腫」を軽減するとともに、線維芽細胞の増殖過程が早期に起こす可能性を示唆するものである。今後、それぞれの組織回復期に準じた検証と、組織学的あるいは生化学的な検証が必要であるとともに、長期的な検証が必要である。【理学療法学研究としての意義】 本研究は、例数も少ないため、この結果を持って、MCRの効果を絶対的に論じることはできない。しかしながら、MCRを術後早期から使用することにより、「硬い浮腫」軽減に対して何らかの影響を及ぼすことが考えられる。これは組織修復の進行速度に対して影響を及ぼしている可能性が示唆され、術後早期の理学療法を行う時の、創部そのものへのアプローチを考えるきっかけとして意義あるものである。
著者
黒瀬 浩 山田 茂樹
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.1-8, 2013-09-04

株式会社ドワンゴと国立情報学研究所によりニコニコ動画のメタデータがニコニコデータセットとして提供されている.そのデータセットの動画メタデータとタグ情報を解析し,タグをキーとした経路探索の影響について確認する.Viode meta-information of Nicovideo has provided by DWANGO Co., Ltd. and National Institute of Informatics (NII). This paper shows the analysis results of the statistical data of the meta-information of the videos and attached folksonomy tags on their video contents.
著者
山田 吉郎
出版者
山梨英和大学
雑誌
山梨英和短期大学紀要 (ISSN:02862360)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.31-40, 1997-12-10

歌人前田夕暮の遺詠「わが死顔」(昭和二十六年)は、自らの死顔を春の木の花のイメージとともに幻視した異色の作であるが、中井英夫は『黒衣の短歌史』で、この「無気味に美しい一連」を「短歌への信頼を一挙に回復した」作品として高く評価した。この評価をどう見るかはひとまず措くとして、この中井の発言の背景には遺詠「わが死顔」のもつ短歌作品としての特異性がつよく暗示されている。アララギを中心とする写実短歌の流れが主流をなしつつも、一方で前衛短歌運動の足音が近づく当時の短歌界の潮流の中で、「わが死顔」はどのような史的意義を担っていたのだろうか。本稿は、そうした「わが死顔」の文学的特質と可能性を、その独特の幻視や二重自我の問題を手がかりに考察したものである。
著者
堀 新 佐島 顕子 村上 隆 山田 邦明 山本 博文 矢部 健太郎 鴨川 達夫 白根 孝胤 曽根 勇二 堀 智博 堀越 祐一 光成 準治 山崎 布美
出版者
共立女子大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

2009~2011年度を通じて、史料調査の実施、研究会の開催、データ入力、の3点を共同研究の中心に据えて活動した。3年間に史料調査先は50ヶ所以上、研究会は15回、事務的会合は約30回、メールでの打ち合わせは無数であった。史料調査の際には周辺のフィールドワークを行った。データ入力は、豊臣秀吉発給文書・豊臣奉行人発給文書を中心に、古記録もあわせて約4000点に及んだ。研究会の成果の一部は、山本博文・堀新・曽根勇二編『消された秀吉の真実』(柏書房、2011年)として公表した。
著者
山田康弘 高野和人編纂
出版者
青潮社
巻号頁・発行日
1987