著者
三冨 博文 中野 弘雅 勝山 直興 伊東 宏 小川 仁史 柴田 朋彦 山田 秀裕 尾崎 承一 米山 喜平
出版者
一般社団法人 日本臨床リウマチ学会
雑誌
臨床リウマチ (ISSN:09148760)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.208-213, 2010-06-30 (Released:2016-02-26)
参考文献数
12
被引用文献数
1

症例は74歳女性.平成10年に関節リウマチと診断し,当科で入退院を繰り返していた.平成20年4月上旬より労作時呼吸困難が出現.その後,呼吸困難は徐々に増悪し,4月25日に即日入院.入院時,頻脈,頻呼吸あり.胸部Xpと心臓超音波検査より心タンポナーデと診断し心囊穿刺を施行.心囊水の検査結果よりタンポナーデの原因をリウマチ性心外膜炎と診断し,メチルプレドニゾロン40mg/日を開始.その後,心タンポナーデの増悪なく6月3日に退院となった.
著者
坂東 宏和 大即 洋子 大島 浩太 小野 和
出版者
日本教育メディア学会
雑誌
教育メディア研究 (ISSN:13409352)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.37-47, 2010

本論文は,保育におけるPCネットワークを介した絵と音声によるコミュニケーションの可能性と問題点を探ることを目的とし,1つの幼稚園内に限定されたPCネットワーク環境の中で,幼児にそのコミュニケーションを体験してもらった。その様子を観察した結果,自分の描いた絵に対する返信として録音された,絵が「うまいですね」,「すごい上手です」といった音声メッセージを聞いて喜ぶ事例が見受けられた。また,年中の幼児が「お化け屋敷」という音声とともに投稿した,紙の一部を黒く塗りつぶして暗闇を表現しただけの絵に対し,年長の幼児が「お化け屋敷ならお化けを描かないと」と言いながらお化けを追記し,お化け屋敷にして返信する事例も観察された。これらの事例から,PCネットワークを介した絵と音声だけのやり取りであっても十分コミュニケーションを取ることができ,幼児に有益な新しいコミュニケーションを提供できる可能性が示唆された。
著者
坂東 宏和 山下 真幸 上西 秀和 蓼沼 隆 梅村 博子 冨士山 千晶 大橋 和也 坂田 信裕
雑誌
情報処理学会論文誌教育とコンピュータ(TCE) (ISSN:21884234)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.52-62, 2017-06-14

本論文では,教師のPC画面を受講者へ提示しPCの操作方法を説明する場面において,受講者全員が必要なPC操作を把握できる環境の実現を目的とした,画面遷移参照ツールの提案と開発について述べる.本ツールでは,教師用PCのスクリーンショットにPC操作の内容を示す簡単な注釈を追記した画像を蓄積し,受講者が授業中の必要なタイミングでそれらを参照できる機能を提供する.これにより,教師のPC操作についてこられない受講者が,教師用PCの過去のスクリーンショットを参照しながら,各自のペースでPC操作を行えることが期待できる.また本ツールは,すべて自動的に実行されるため,教師に余計な負担をかけることなく活用できる.情報に関する授業の中で行った簡単な試用評価と,具体的にどのようなPC操作の把握が難しいのかを検討するために行った試用評価の結果,現在の表示内容では,CTRLキー・SHIFTキーなどの修飾キーの状態が分からない,表示と実際の入力が異なる場合に必要な入力操作を把握しにくいなど,必要なPC操作の把握が難しい場合があるものの,PC操作を学ぶ授業の理解に役立つ可能性が示唆された.This paper proposes an educational tool to refer screen transition of the teacher's PC to observe past operation history. This tool is designed for lessons to explain PC operations by showing practical operations on the teacher's PC screens and it creates favorable environment for all students to grasp correct operations. The main function of this tool is storing up screenshots of teacher's PC with short notes to explain operations to record past operations and screen transition. Students can refer them whenever necessary. Even if a student could not keep up with advance of teacher's operations, past screenshots history could be help to comprehend later. All of this function is carried out automatically without imposing an excessive burden of the teacher. As results of a trial use in an information study lesson and an investigation to grasp which PC operations were difficult to understand for students, we found that it worked effectively but in some specific occasions, for example, not shown clearly touching a modifier key such as Ctrl or Shift.
著者
松石 豊次郎 石橋 紳作 山下 裕史朗 栗谷 典量 神谷 育司 福田 清一 橋本 武夫 原 淳二 東 宏 庄司 順一 前川 喜平
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.149-155, 1996-03-01 (Released:2011-08-10)
参考文献数
15
被引用文献数
1

年, 周産期医療の進歩に伴い, 極低出生体重児の救命率は改善してきた.欧米諸国および本邦から極低出生体重児の短期, 長期の神経学的予後の調査が行われ, 従来, 正常および境界と思われていた児に学習障害などの少なくないことが指摘されてきた.また, 児の発達に影響を及ぼす家庭環境や両親の養育態度の重要性も強調されている.欧米で実施されているearly interventionの概念と適応, およびその有用性を紹介する.また日本の全国8施設で行われているearly interventionの実施状況と効果の紹介および将来の展望について述べる.
著者
坂東 宏和
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.57, no.7, pp.665-665, 2016-06-15

教育の情報化が進む中で大学教育では,学生が文字を手書きする機会が減っている.長い文章を作ったり,推敲したりする作業は,手書きよりもキーボード入力の方が優れている.一方で,手書きの方が学習の理解を深め,記憶にとどめる効果が高いという意見もある.レポートや卒論の執筆まで手書きが良いとは思わないが,教育の一部に意図的に手書きを取り入れることで,より効果的な学びになる可能性がある.
著者
東 宏一
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

本研究では、国会議員に対するWeb上のレビュー記事や議員自身のツイッター上の発言などWeb上の政治的な発言を収集し、自己組織化マップや最大エントロピー法により分類を行った。素性を抽出して検証した結果、議員個人の政治志向に基づく分類結果が見られた。また、その分類精度向上のための手法なども提案し、応用として投票支援システムに関する提案も行う。
著者
東 宏治
出版者
京都大学フランス文学研究室
雑誌
Francia
巻号頁・発行日
vol.11, pp.12-27, 1968-05-28
著者
水野 石一 村山 徹 大林 千穂 高橋 健太郎 宮田 陽子 安藤 美和 佐藤 倫明 井本 しおん 松井 利充 伊東 宏 千原 和夫
出版者
The Japanese Society of Hematology
雑誌
臨床血液 (ISSN:04851439)
巻号頁・発行日
vol.39, no.8, pp.593-599, 1998-08-30
被引用文献数
3

53歳,女性。51歳の時に肺炎にて近医を受診し,頚部リンパ節腫脹,貧血,高ガンマグロブリン血症を指摘され,multicentric Castleman's disease (MCD)を疑われた。53歳の時に下肢のしびれ感,脱力感を認め,当科入院。多クローン性高ガンマグロブリン血症を認め,リンパ節生検にてリンパ濾胞間に形質細胞の浸潤を認めたため,MCDと診断した。また,胸部CTにてびまん性粒状影,経気管支肺生検にて形質細胞の浸潤を認め,lymphoid interstitial pneumonia (LIP)と診断した。また神経学的所見および神経電気生理検査から多発神経障害の合併と診断した。LIPに対しprednisoloneとcyclophosphamideによる治療を行ったが,一部に線維化が進んでいたためかあまり改善は認められなかった。肺合併症はMCDの予後を左右するため早期の発見と治療が必要である。
著者
坂東 宏和 佐藤仁美輩 大即洋子 馬場 康宏 澤田 伸一 小野 和
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.74, pp.41-48, 2006-07-08
被引用文献数
3 1

本稿では,パーソナルコンピュータを活用することにより,幼稚園の先生方の負担軽減,および 遊びの拡張を図ることを目的とした 幼稚園における活動的な遊びを支援するツールの設計と試作について述べる.具体的に,本稿では 従来から保育に取り入れられている遊びの一つである,様々な形で提供されるヒントを基に宝物を探し出す「宝探しゲーム」を支援するツールについて述べる.試作した支援ツールを幼稚園で試用した結果 園児の意欲的な行動や発言が多く見られるとともに,先生方からも好意的な意見を得ることができ,本ツールの有用性が示唆されたと考える.同時に,園児へのヒントの与え方,宝物を隠す場所など,先生方が事前に行う設定に関して,今後検討すべき課題が明らかになった.This paper describes about the design and trial production of a tool for active playtime in preschools, which by applying a personal computer will achieve pressure reduction of preschool teachers and will aim to expand the sphere of playing activity. Tb be specific, this paper describes about the educational supporting tools of the game "treasure hunt", which provides various hints about finding the treasure, often played by the traditional nursery system. The tool produced as an experiment was tried out at a preschool. As a result, there were many motivated, initiative actions and statements from the preschoolers observed. Also we received favorable remarks from the teachers as well. This suggests the usefulness of this tool. At the same time, it was found out problems to be solved when setting beforehand by teachers, for example how to give preschoolers hints and where to hide the treasure.
著者
新甫 勇次郎 山崎 律 中島 嘉次郎 伊東 宏 竹下 尚 金城 順英 野原 稔弘
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.110, no.8, pp.604-611, 1990-08-25 (Released:2008-05-30)
参考文献数
33
被引用文献数
8 19

The present study was designed to examine the effects of methanolic extract (PE-ME), isoflavonoid fraction (PF-IF), triterpenoid saponin fraction (PF-SP) and N-acyl-N1-glucosyl-tryptophan (PF-P) isolated from puerariae flos on alcohol-induced unusual metabolism (as for glucose (BG), triglyceride (TG), and urea nitrogen (BUN) level in blood) and experimental liver injury (model : CCl4-and high fatty food induced) in mice. These alcohol-induced increasing responses were inhibited by the extracted and refined substances from puerariae flos. In short, PF-ME (4500 mg/kg) and PF-P (400 mg/kg) inhibited an increase in BG level induced by alcohol, whereas PF-IF (1000 mg/kg) and PF-SP (1000 mg/kg) did not. Similary, PF-ME and PF-SP inhibited an increase in TG induced by alcohol, whereas PF-IF did not. In addition, PF-IF and PF-SP inhibited increasing BUN level. Still more, PF-IF and PF-SP significantly inhibited an increase in gulutamate oxalacetate transaminase or gulutamate pyruvate transaminase level induced by high-fatty food and CCl4 in control animals. Especially PF-IF (250 mg/kg) administration showed a remarkable effect (inhibition : 76.3%) in control animals. These results suggested that puerariae flos or its combination drugs may be a useful drug as a traditional medicinal system for counteraction to drinking.
著者
新甫 勇次郎 山崎 律 中島 嘉次郎 伊東 宏 竹下 尚 金城 順英 野原 稔弘
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.109, no.6, pp.424-431, 1989-06-25 (Released:2008-05-30)
参考文献数
26
被引用文献数
7 31

In the general rule, Puerariae Flos or it's combination drugs are used in traditional medicinal system for counteraction to drinking among Japanese and Chinese therapy. One of such drugs is Kakkakaiseito. Here we report the results of investigation on some pharmacological actions including alcoholic metabolism. The experiments were carried out to confirm its actual effect on alcohol, acetaldehyde and ketone body metabolism in the blood and the alteration of behaviour pattern of mice. Drugs used in this study were methanolic extract (PF-ME), isoflavonoid fraction (PF-IF) and triterpenoid saponin fraction (PF-SP) isolated from Puerariae Flos. Each drug was orally administrated to mice. These results were shown as follows : the concentrations of blood alcohol and acetaldehyde decreased more after the treatment with PF-IF (800 mg/kg) than those of the control group. This fact was evidenced remarkable effects with area under the blood concentration-time curve, mean residence time, and variance residence time and values on the moment analysis. However, a reduction effect was not recognized by the treatment with PF-SP (1000 mg/kg). Moreover, PF-ME and PF-IF suppressed the increment of spontaneous movement induced by alcohol administration, whereas PF-SP did not prevent the decrease in the increment caused by alcohol administration. These results support the basis that Puerariae Flos or its combination drugs is used in a traditional medicinal system for counteraction to drinking. However, further investigation is necessary.
著者
鈴木 一有 金山 尚裕 伊東 宏晃
出版者
浜松医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

研究代表者の鈴木一有らは、近赤外線分光法によるこれまで臨床症例において胎盤酸素濃度の測定を行い、胎盤酸素濃度が高かった症例の胎盤病理を詳細に検討した。その結果、chorangiosis(胎盤血管腫症)という胎盤の病態が、胎盤酸素濃度(TOI)の上昇と深く関連していることが判明した。つまり、chorangiosisのある胎盤TOIは75.3%であり、それがない胎盤TOIの68.6%よりも有意に高値であった。(Suzuki K et al, Chorangiosis and placental oxygenation, Congenit Anom. 49;71, 2009)またこれに引き続き、chorangiosis(胎盤血管腫症)という胎盤病理組織所見が臨床的にはFGRならびに臍帯卵膜付着などの臍帯異常と関連があることが判明したため、平成24年度の動物実験による研究をすすめた。 その結果、胎盤TOI上昇が、臍帯の血流不全と大きな関連があることが明らかになった。具体的には、妊娠中に臍帯血流を全圧迫遮断することにより胎盤TOIが上昇する病態を作成することに成功した。また、同時に測定した胎仔のTOIは低下することも確認された。(Suzuki K et al, Transient ligation of umbilical vessels elevates placental tissue oxygen index(TOI) values measure by near-infrared spectroscopy(NIRS) inclawn miniature pig animal model, Clin.Exp.Obstet.& Gyn.39;293,2012) この結果は、胎児の臍帯血流が、胎盤酸素濃度を規定する大きな因子である可能性があるという新しい発見である。
著者
坂東 宏和 加藤 直樹 新藤 茂
雑誌
研究報告コンピュータと教育(CE)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.11, pp.1-5, 2013-03-08

本稿では,教育の情報化を実践できる教員の養成を目的とし,教育実習におけるICT活用と情報教育の実践を教員養成の重要な要素と位置づけた,東京学芸大学における教員養成の現状について報告する.教育の情報化に対応した教育実習を行うには,指導を担当する現場の教員が,日常的にICTを活用した授業を行い,ICT活用と情報教育の実践力および指導力を身に付ける必要がある.そこで本稿では,東京学芸大学附属小金井小学校の電子黒板を中心としたICT環境とそれらを活用した授業の現状について述べた上で,電子黒板を活用した教育実習の取り組みの状況について報告する.This study purposes to train university students as teachers playing a part in introducing ICT to the field of education. For this purpose, utilization of ICT in teaching practice is considered as a critical element. In order to realize practical teacher training using ICT, the schoolteachers, performing advisor role in teaching practice in the schools, must actively engage in the routine use of computers in everyday school hours, and must have command of computers ordinarily. This paper makes a report of the current state of the ICT environment in school hours centered on the electronic whiteboards in Tokyo Gakugei University Koganei Elementary School, and also describes about teaching practice situation exploiting use of the electronic whiteboards.