著者
松本 剛次
出版者
独立行政法人国際交流基金
雑誌
国際交流基金日本語教育紀要 (ISSN:13495658)
巻号頁・発行日
no.1, pp.103-113, 2005-03-15

本報告は国際交流基金派遣日本語教育専門家である筆者のインドネシア・スマトラ地区における日本語教育ネットワーク支援活動の基本的な考え方とその実践例について報告したものである。筆者はネウストプニー(1997: 181)による「ネットワーク」の考え方に倣い日本語教育ネットワーク支援活動を「日本語教育という活動に参加する者の配置と係わり合いをより活性化するための支援」と捉えて実践している。現在のところその支援の舞台は既に存在している各種の「教師会」であるが、筆者が観察した結果、これらの教師会には「形骸化」、「固定化」、「階層化」が見られ、ネットワークがネットワークであるためには不可欠である参加者の「配置と関わり合い」が停滞している、という問題が確認できた。そこで筆者は春原(1992)による「ネットワーキング・ストラテジー」という考え方を参考に、いくつかの「戦略」を立て、その改善に取り組んでいる。
著者
松本 剛
出版者
経済資料協議会
雑誌
経済資料研究 (ISSN:03853586)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.43-45, 1988-04-09
著者
小野田 正利 佐藤 晴雄 吉川 武彦 野田 正人 古川 治 楠 凡之 松本 剛 和井田 節子 岩切 昌宏 山野 則子 瀧野 揚三 西川 由紀子 新井 肇 小林 正幸 山下 晃一 岩永 定 入澤 充 嶋崎 政男 清水 和夫 清水 和夫 嶋崎 政男
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

2000 年代に入ってわが国の学校現場では、教職員と保護者の間に時として激しい対立やトラブルが生じようになり、それらをどのように解決していくか、あるいは減少させていくかという課題が生まれてきた。本研究は、このような問題現象が増加している理由や背景の分析はもちろんのこと、具体的にどのようにすれば、トラブルが大きくならずに解決につながっていくかを考察したものである。このために研究者のメンバーの専門領域をより学際的なものとし、教育学だけでなく、法律学、精神医学、臨床心理学、福祉学などの幅広いものとして構成した。そこで得られた研究成果を、全国の12か所でシンポジウムとワークショップを開催する形で発表したが、これらの成果の多くは、6つの書籍などの成果物として結実した。
著者
松本 剛 春日 恵理子
出版者
信州大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

ツキノワグマによる咬傷に対して、感染予防目的に使用べき抗菌薬の検討を行った。捕獲されたツキノワグマの口腔内常在菌を採取し、同定及び薬剤感受性試験を実施した。ツキノワグマの口腔内に常在する細菌は、イヌやネコなどの口腔内常在細菌に比べ、抗菌薬の効きにくい細菌が多く検出された。本研究によりツキノワグマによる外傷症例に対して使用する抗菌薬は、イヌやネコの外傷に対して使用する抗菌薬に比べ広域の抗菌薬を選択する必要が示唆された。
著者
松本 剛 中村 衛 新城 竜一
出版者
琉球大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

台湾はフィリピン海プレートの運動に伴い、ルソン弧が東方より衝突することによって、現在の造山運動が引き起こされている。このような、台湾の造山運動・衝突テクトニクスを考察する上で、南西琉球弧がこれに果たす役割を検証することは重要である。そのため、台湾の衝突テクトニクスを解明するための米・台共同研究TAIGER Project(2004-2009)に参加し、2009年に実施されたR/V Marcus G. Langsethで実施された地下構造探査に加えて、EM-122測深機による精密測深データを取得した。また、これまでJAMSTEC船等で1990年以降に実施されて来た精密海底地形調査の結果を集大成し、沖縄トラフから琉球島弧・前弧域・海溝域・西フィリピン海盆北部に至る最新の海底地形図を作成し、それをもとに、当該域のテクトニクスを考察した。南西琉球弧から琉球海溝に至る海域は、次に示す東西方向の4領域に分類することが可能である。最北端の領域は、南岸沖の南落ち斜面に沿って南北方向に発達した海底谷の分布によって特徴付けられる。その南側では、スランプ性地辷り痕が発達し、平坦な前弧海盆へと続いている。更にその南側では、複雑な起伏、急斜面、東西向きのhalf grabenなどの、不規則な地形によって特徴付けられる。海溝域は、幅約40kmにも達する6500-6600mの深さの平坦面である。海溝軸の位置を特定することは難しい。海溝域の平坦面上には4個の海山が見られる。しかし、このような海溝の地形的特徴は、Gagua海嶺の衝突の起こっている123°Eの西側では不明瞭となっている。宮古~八重山域に掛けては、「島弧胴切り」型の正断層が多く発達しており、これらは活断層と認定されている。そのうち、石垣島東方沖の断層については、沖縄トラフの伸張に伴って北方に伝播している(すなわち、活断層の長さが長くなっている)ことが明らかとなった。これらの地形的特徴は、沖縄トラフ西部の伸張と呼応して、123°Eの東側で、海溝が南方のフィリピン海プレート側へ後退していることを示唆している。Gagua海嶺のある123°Eの西側の花東海盆は、その東側の西フィリピン海盆の特徴とは大きく異なる。後者が、拡大痕に相当する地塁・地溝地形とそれを直角に横切る断裂帯が多く発達するのに対して、前者は地形の起伏に乏しい。また、花東海盆の沈み込みが起こっているか否かは明瞭ではない。花東海盆の西端に当たるルソン弧と併せて、同海盆が前弧・背弧域と一体化し、これらの3海域全体が台湾ブロックに衝突している可能性が示唆される。花東海盆の北側前弧域では、明瞭な深発地震面が観察される。しかし、これはユーラシアプレートに対して北西方向に西フィリピン海盆が斜め沈み込みを起こしていることによる深発地震面であると見られる。
著者
原田 裕基 松本 剛史 藤田 昌宏
雑誌
研究報告システムLSI設計技術(SLDM)
巻号頁・発行日
vol.2011-SLDM-150, no.12, pp.1-6, 2011-05-11

高位設計記述において、シミュレーションや形式的手法によって機能仕様に反する実行例(反例)が発見された場合、その反例や機能仕様を参照しながら、設計記述をデバッグする必要がある。本稿では、このように反例に基づくデバッグ作業を支援する手法を提案する。具体的には、与えられた反例および正しい実行例から、全てのテストパタンを正しく実行するための設計記述修正の候補を形式的に求める。これにより、設計者は、修正すべき箇所と修正方法の候補を得ることができ、より効率的にデバッグ作業を行えることが期待できる。提案手法では、反例入力パタンによって正しい実行結果を得るためには、どの変数値を実行値とは異なる値に置換すれば良いか、を SMT ソルバーを用いて解いている。加えて、効率的に修正候補を求めるために、設計を分割し、部分的にこれを適用する手法を提案する。実験により、提案手法によって、設計中の設計誤りを正す修正を求めることがでることを示す。