著者
大須賀 公一 衣笠 哲也 林 良太 吉田 浩治 大脇 大 石黒 章夫
出版者
横断型基幹科学技術研究団体連合(横幹連合)
雑誌
横幹連合コンファレンス予稿集 第8回横幹連合コンファレンス
巻号頁・発行日
pp.D-2-4, 2017 (Released:2018-02-18)

In this note, we introduce our developed centipede like multi-legged robot named i-CentiPot. This robot is developed for showing our concept shown in the CREST project. In the project, we show that the existence of Implicit control is important. i-CentiPot plays a part of anchor example for our project.
著者
川勝 忍 小林 良太 林 博史
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.849-856, 2015-10-15

はじめに 1994年,LundとManchesterのグループにより16),前頭側頭型認知症(frontotemporal dementia;FTD)の臨床的および神経病理学的診断特徴が発表されて以降,その臨床研究や病態解明に関する研究が大きく進展し,現在では進行性非流暢性失語(progressive nonfluent aphasia;PNFA)と意味性認知症(semantic dementia;SD),前頭側頭葉変性症(frontotemporal lobar degeneration;FTLD)として全体の概念がまとめられている4)。それ以前より,我が国では,FTDの原型であるピック病について,ドイツ精神医学の流れを汲む神経病理を専門とする精神科医が,アルツハイマー病との対比を含めて注目してきた。2006年のtransactive response DNA-binding protein 43kDa(TDP-43)の発見により,FTLDは,蓄積する異常蛋白の種類によって,疾患分類が明確化され,タウ蛋白が蓄積するタイプ(FTLD-tau)とユビキチンのちにTDP-43が蓄積するタイプ(FTLD-UまたはFTLD-TDP)の2つが大部分を占めることが分かってきた。そして,TDP-43は,FTLDと筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis;ALS)とに共通して蓄積する蛋白であり,これらの疾患が連続する1つのスペクトラムをなしており2),運動ニューロン疾患(motor neuron disease;MND)を伴う前頭側頭型認知症(FTD-MND)はその中心に位置する重要な疾患であり,日本の研究者がその病態解明に果たした役割が大きい。FTD-MNDは,臨床的にも精神医学と神経内科学に跨がる境界領域であり早期診断が難しい疾患である。認知機能障害や行動異常に目を奪われている間に,筋萎縮,嚥下障害へと急速に進行してから初めて気付かされることも多い。予後としてもいずれ呼吸筋麻痺にて死に至るため,正しい診断が不可欠である。また,FTDの場合と同様に,FTD-MNDでもFTD症状が,うつ状態,躁状態,心気症状などとして扱われてしまう可能性もある。ここでは,FTD-MNDについて現在の知見を概説し,典型例を呈示して診断の注意点について述べたい。
著者
高橋 朝英 田口 元貴 小林 良太郎 加藤 雅彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.94, no.12, pp.2058-2068, 2011-12-01

現在,ウェブサービスは広く一般に利用され,日常生活を行う上で欠かせないものとなっている.それに伴い,ウェブサービスが停止した際の社会的影響も大きくなっている.一方,攻撃対象のシステムのサービス提供を不能にするサービス妨害(DoS)攻撃が存在し,問題となっている.手動によるDoS攻撃では,サーバ側で攻撃と思われる通信を単純にブロックしていることが攻撃者に気づかれると,攻撃者は攻撃を別の手段に切り換えて対策を回避し攻撃を行ってくる場合がある.本研究ではこの点に着目し,DoS攻撃の一種であるHTTP-GET Flood攻撃に焦点を当て,この攻撃に対して一般利用者の通信をできるだけ生かしつつ,対策を行っていることが攻撃者に気づかれにくくなるようウェブサービス提供側で可能な対策の提案を行う.本対策手法では,仮想マシンを複数台使用することで資源の分離を行い,攻撃者と通常利用者の使用する資源を分ける.また,攻撃者が利用する資源の操作を行うことで,攻撃が成功しつつあるかのように見せる.更に,提案手法の実装を行い,実験を行うことで本提案手法の有効性を確認する.
著者
森本 喬 小林 良太郎 杉原 真
雑誌
組込みシステムシンポジウム2011論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.12-1-12-10, 2011-10-12

近年の集積回路の微細化に伴い,ソフトエラーと呼ばれる現象の発生が増加している.特に SRAM であるキャッシュはソフトエラーに対して脆弱であり,ソフトエラー耐性の向上が必要となる.メモリ回路のソフトエラー耐性向上手法として,誤り訂正符号 (ECC) 技術がしばしば用いられる.ECC の使用はメモリ回路においてアクセスレイテンシの増加を伴う.アクセスレイテンシの増加は,キャッシュを搭載した高い性能が要求される組込みシステムでは許容できない.本研究では,キャッシュのアクセスレイテンシを増加せずに,ECC 技術を適用したスクラッチパッドメモリ (SPM) を用いるソフトエラー耐性向上手法を提案する.計算機実験により,SPM 未実装時と比較して最大 72% のソフトエラー耐性向上を確認した.
著者
小林 聖幸 鎌田 英紀 中林 良太 小野 正大 河野 寿明 波間 大輔 藤田 直樹 山名 浩喜 徳毛 誠樹 國土 泰孝
出版者
一般社団法人 日本胆道学会
雑誌
胆道 (ISSN:09140077)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.747-753, 2023-10-31 (Released:2023-10-31)
参考文献数
18

近年,内視鏡的経乳頭的胆嚢ドレナージ術は急性胆嚢炎に対して行われるドレナージ方法の一つとして普及しているが,bridge to surgery(BTS)におけるドレナージとしての報告は少ない.今回,急性胆嚢炎のBTSとして内視鏡的経乳頭的胆嚢ステント留置術(EGBS)を行った20例を経験したため報告する.166例の急性胆嚢炎症例の内,BTSとしてEGBSを施行した20例を対象とし,有用性と安全性について検討した.EGBSの手技的成功率は100%(20/20例),手技関連偶発症は5%(1/20例)に認め,軽症急性膵炎であり,保存的加療で改善した.術前待機期間のステントトラブルは5%(1/20例)にみられ,経乳頭的にステントを交換し,その後胆嚢摘出術が施行された.急性胆嚢炎診断時に早期胆嚢摘出術が困難な症例に対して,EGBSはBTSにおけるドレナージ法として有用かつ安全な治療法と考えられた.
著者
鈴木 紅葉 小林 勇太 高木 健太郎 早柏 慎太郎 草野 雄二 松林 良太 森 章
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
保全生態学研究 (ISSN:13424327)
巻号頁・発行日
pp.2118, (Released:2022-10-25)
参考文献数
48

森林の再生は、気候変動や生物多様性の損失などの社会課題に対する有効な手段の一つである。北海道知床国立公園内の森林再生地では、本来の潜在植生である針広混交林の再生を目指した森林再生活動が実施されている。ここでは、科学的知見をもとに合意形成し、管理手法を実践しながら改善する適応的管理のアプローチが取り入れられている。本稿では、この森林再生活動の成果を航空機レーザ測量およびドローン写真測量を用いた林冠構造解析によって評価した。具体的には、植栽地における樹冠高と構造的多様性、代表的な森林タイプにおける 2004年から 2020年までの 16年間の森林成長量を算出した。その結果、在来種の植栽地では他の森林タイプよりも顕著な森林成長が見られたものの、構造的多様性の回復は遅いことがわかった。このことから、活動開始から約 40年が経過しても未だ構造的多様性の回復には至っていないことが示唆された。当地での適応的管理に基づく森林再生活動の内容を紹介し、森林再生のあり方を議論することで、他地域における参考情報を提供したい。
著者
小池 一樹 小林 良太郎 加藤 雅彦
雑誌
コンピュータセキュリティシンポジウム2018論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.2, pp.593-600,

コンピュータの発展による利便性の向上と同時に,コンピュータへの攻撃や情報の窃取を目的としたマルウェアの数も増加しており,その種類は多岐にわたる.また,2017 年 5 月に大流行した WannaCry を始め,マルウェアは従来よりも容易に亜種を作り出すことが可能となっている状況もマルウェア増加の一因である.その対策として,既存のマルウェア検知手法でも,その特徴的な挙動に着目したアンチウイルスソフトが多くのコンピュータで利用されている.本研究ではそれら検知手法に加わる新たな手法として,プロセッサ情報を特徴量とした機械学習による亜種マルウェアの検知を提案する.検知機構の構成要素は,プロセッサ情報の取得を行うハードウェア部と,機械学習による学習・判別を行うソフトウェア部の 2 つに分けられる.本稿では検知機構の実装へ向けた予備評価として,提案機構のハードウェア部のエミュレーションを行い,取得したプロセッサ情報の有用性を確認した.
著者
出口 睦樹 加藤 雅彦 小林 良太郎
雑誌
コンピュータセキュリティシンポジウム2020論文集
巻号頁・発行日
pp.404-409, 2020-10-19

通信機器に対するセキュリティ対策は、ソフトウェアが主流となっている。しかし、ハードウェア資源が少ないIoT機器ではソフトウェアでの対策は資源を圧迫し、現実的ではない。そこで我々はプロセッサ情報を用いたハードウェアによるマルウェア検知機構を提案し、シミュレーションによって有効性を確認している.本研究では提案機構をFPGA実装するための予備評価をおこなう.従来の提案機構で使用している割り算を用いた実装に加え、割り算を使用しない軽量で高精度な実装もおこなう.最後にFPGA上にRISC-Vコアと提案機構を搭載し、全体のリソース使用量を評価する.
著者
林 良太 黒田 健治 田中 宏明 稲富 宏之
出版者
一般社団法人 日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.231-238, 2020-04-15 (Released:2020-04-15)
参考文献数
14

本報告の目的は,自傷行為を繰り返すうつ病患者に対して,多職種協働の中でストレス対処行動獲得のために実施された作業療法の効果を検討することである.症例はうつ病患者で,自傷行為がストレス対処行動として用いられていると考えた.多職種協働の介入目標を「自傷行為の減少」として,作業療法では,新しいストレス対処行動の獲得,ストレス要因の改善,ストレス要因に対する症例のとらえ方に介入した.その結果,自傷行為は減少し,新しいストレス対処行動の獲得を認めた.多職種協働の中で,ストレス対処行動の形成化,ストレス要因の改善,認知的柔軟性を獲得し,日常的に実践可能となるような介入により自傷行為の減少に繋がる可能性が示唆された.
著者
鈴木 庸介 小林 良太郎 加藤 雅彦
雑誌
コンピュータセキュリティシンポジウム2018論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.2, pp.875-881,

近年,IoT 機器の普及によって日常生活の利便性が向上している一方で,IoT 機器を狙ったマルウェアも発生しており,IoT 機器のセキュリティ対策が求められている.しかし,多くの IoT 機器はログインパスワードの設定などがデフォルトのまま使われていることが多いため,マルウェアのパスワードクラックによって簡単に IoT 機器に侵入されている.そこで,パスワードクラックの検知機構によりマルウェアの感染後の活動を防ぐシステムを作ることを目指す.また,ライセンスフリーであり,複数のベンダーが開発に参加していることから,今後 IoT デバイスへの搭載が期待される,RISC-V に注目する.本研究では,プロセッサに RISC-V を使用した仮想マシンを用いて,エミュレーション環境を用意し,プロセッサ情報を用いた,パスワードクラック検知機構を評価した.実験の結果,パスワードクラックの検知が可能であることを確認した.
著者
小林 良太郎 小川 行宏 岩田 充晃 安藤 秀樹 島田 俊夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.349-366, 2001-02-15
参考文献数
25
被引用文献数
7

近年のマイクロプロセッサは,スーパスカラ・アーキテクチャにより,より多くの命令レベル並列(ILP: Instruction-Level Parallelism)をプログラムより引き出し高性能化を図ってきた.しかし,この方法は,スーパスカラ・プロセッサが引き出すことのできる命令レベル並列の限界や,ハードウェアの複雑さの増加により,限界が見え始めてきた.これを解決する1つの方法は,ILPに加えスレッド・レベル並列(TLP: Thread-Level Parallelism)を利用することである.本論文では,レジスタ値の同期/通信機能を備え,複数のスレッドを並列に実行するSKYと呼ぶマルチプロセッサ・アーキテクチャを提案する.SKYは,非数値計算応用で高い性能を達成することを目的としている.このためには,細粒度のTLPを低オーバヘッドで利用することが要求され,SKYでは,命令ウィンドウ・ベースの同期/通信機構と呼ぶ機構を新たに導入した.この機構は,従来のレジスタ・ベースの同期/通信機構と異なり,受信待ちの命令に後続する命令の実行を可能にするノンブロッキング同期を実現している.これにより,TLPとILPを同時に最大限利用することを可能とする.SPECint95を用いた評価により,8命令発行の2つのスーパスカラ・プロセッサにより構成したSKYは,16命令発行のスーパスカラ・プロセッサに対して,最大46.1%,平均21.8%の高い性能を達成できることを確認した.Current microprocessors have improved performance by exploiting more amount of instruction-level parallelism (ILP) from a program through superscalar architectures.This approach, however,is reaching its limit because of the limited ILP available to superscalar processors and the growth of their hardware complexity.Another approach that solves those problems is to exploit thread-level parallelism (TLP) in addition to ILP.This paper proposes a multiprocessor architecture, called SKY,which executes multiple threads in parallel with a register-value communication and synchronization mechanism.The objective of SKY is to achieve high performance in non-numerical applications.For this purpose, it is required to exploit fine-grain TLP with low overhead.To meet this requirement,SKY introduces an instruction-window-based communication and synchronization mechanism.This mechanism allows subsequent instructions to waiting instructions for receiving registers to be executed unlike previously proposed register-based mechanisms.This capability enables fully exploiting both TLP and ILP.The evaluation results show that SKY with two eight-issue superscalar processors achieves a speedup of up to 46.1% or an average of 21.8% over a 16-issue superscalar processor.
著者
緒方 敦子 衛藤 誠二 下堂薗 恵 川平 和美 林 良太
出版者
鹿児島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

半側空間無視は脳損傷患者が病巣と反対側のものを無視してしまう事であり、右脳損傷で生じ易い。リハビリテーションの阻害因子となることが知られているが、そのリハについては有効な方法は確立されていない。無視する側への視覚探索(走査)訓練と体幹回旋は推奨されるが、今回、ゴーグル型モニターで視覚探索訓練を行った。これを使う事で、半側空間無視の患者は視線だけでなく体幹も回旋し、同時に重心、頭部も無視側へ回旋した。無視への即時効果も認められた。ゴーグル型モニターでの視覚探索訓練は、半側空間無視のリハに役立つと考えられる。
著者
高橋 朝英 田口 元貴 小林 良太郎 加藤 雅彦
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J94-D, no.12, pp.2058-2068, 2011-12-01

現在,ウェブサービスは広く一般に利用され,日常生活を行う上で欠かせないものとなっている.それに伴い,ウェブサービスが停止した際の社会的影響も大きくなっている.一方,攻撃対象のシステムのサービス提供を不能にするサービス妨害(DoS)攻撃が存在し,問題となっている.手動によるDoS攻撃では,サーバ側で攻撃と思われる通信を単純にブロックしていることが攻撃者に気づかれると,攻撃者は攻撃を別の手段に切り換えて対策を回避し攻撃を行ってくる場合がある.本研究ではこの点に着目し,DoS攻撃の一種であるHTTP-GET Flood攻撃に焦点を当て,この攻撃に対して一般利用者の通信をできるだけ生かしつつ,対策を行っていることが攻撃者に気づかれにくくなるようウェブサービス提供側で可能な対策の提案を行う.本対策手法では,仮想マシンを複数台使用することで資源の分離を行い,攻撃者と通常利用者の使用する資源を分ける.また,攻撃者が利用する資源の操作を行うことで,攻撃が成功しつつあるかのように見せる.更に,提案手法の実装を行い,実験を行うことで本提案手法の有効性を確認する.
著者
本林 良太
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク
巻号頁・発行日
vol.98, no.50, pp.9-16, 1998-05-15
参考文献数
13
被引用文献数
1

PNNIは, ATM網で用いられる, ATMスイッチ間のルーティングおよびシグナリングのためのプロトコルである.とくに網が「階層化」構造を取ったときに拡張性を得られ, PNNIという単一のプロトコルによって, LANおよびWANを通じたATM通信を提供できる.またQoSや, 動的なルーティングにも対応している.こうしたPNNIの特長の中で, 本報告は, とくに以下の内容について紹介する:1)ATMのアドレシングを中心とした網の階層化の方法, 2)DTLスタックルーティング, 3)クランクバック.