著者
小向 佳奈子 藤本 修平 杉田 翔 光武 誠吾 輪違 弘樹 小林 資英
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.32, no.5, pp.683-693, 2017 (Released:2017-10-23)
参考文献数
74
被引用文献数
2

〔目的〕リハビリテーション分野で用いられている社会参加の定義とその評価指標について,システマティックレビューを用いて評価することとした.〔対象と方法〕リハビリテーションと社会参加に関する語句から対象論文の検索を行った(Database:MEDLINE).抽出した論文について,社会参加の定義や評価指標を抽出し,テキスト分析によってその概念をまとめた.〔結果〕社会参加の定義として「仕事,家庭での活動,余暇活動ができる」,「家庭,社会における役割を持てる」などが挙げられた.定義によって用いられている評価指標に相違がみられた.〔結語〕社会参加の定義は様々であり,その定義に合わせた評価指標を選択する必要性が示唆された.
著者
前川裕一 林夏美 牧野友哉 白石陽
雑誌
マルチメディア通信と分散処理ワークショップ論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.6, pp.165-171, 2013-11-27

公共交通機関としてのバスの利用者は減少傾向にあり,バス利便性向上を目的としてバスロケーションシステムが普及してきたが,システムにより提示される遅延情報が正確でないことが問題としてあげられる.これまでにもバス停間の運行所要時間予測や遅延原因の分析に関する研究が行われてきたが,そのほとんどは過去のバス運行所要時間データを用いたものである.既存手法は運行所要時間データを用いて交通状況や気象状況による遅延を考慮しているが,遅延時間に直接影響する可能性が高いバス利用者の乗車人数や降車人数を考慮していない.本研究では,より正確なバス到着時刻の予測手法を提案することを目的とする.バス運行時に得られる各バス停への到着時刻や,遅延原因と考えられるバス乗降客数データを用いて,より正確な到着時刻予測手法の提案に向けたデータの分析結果を示す.

2 0 0 0 OA 三国通覧図説

著者
林子平 著
出版者
裳華房
巻号頁・発行日
1923
著者
林 幸子
出版者
埼玉県立大学
雑誌
埼玉県立大学紀要 (ISSN:13458582)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.73-78, 2013

佐々木邦は、アメリカのユーモア作家マーク・トウェインの影響を受け、大正から昭和にかけて数多くのユーモア溢れる作品を生み出すと同時に、トウェインの作品の翻訳の第一人者となった。特にいたずら好きのトムを髣髴とさせる太郎を主人公とした『いたづら小僧日記』には、『トム・ソーヤの冒険』と酷似した愉快でおおらかな笑いが頻出している。トウェインも佐々木も読者を楽しませるための娯楽的ユーモアを目指していたためである。しかしながら、トウェインは晩年になるにつれて腐敗した社会や残酷な人間の本質を風刺するようなユーモアに傾倒していく。いわば武器としてのユーモアの提唱であり、その萌芽は『トム・ソーヤの冒険』にも既に表れていた。佐々木はそうしたトウェインのユーモア観の変化を受容できず、佐々木の『トム・ソーヤの冒険』、『ハックルベリー・フィンの冒険』の翻訳からは、攻撃的ユーモアを含む場面が脱落する結果となった。
著者
林 俊郎 田中 泰恵
出版者
日本社会情報学会
雑誌
日本社会情報学会全国大会研究発表論文集
巻号頁・発行日
vol.25, pp.148-153, 2010

The Ukrainian presidential election campaign unfolded from December 2009 through February 2010. As a result the people of Ukraine chose the path of a major change in policy, towards pro-Russian alignment and away from the hitherto pro-Western alignment. Former President Yushchenko, a flag-bearer for the pro-Western alignment policies, received 6% of the total number of votes and was 5th amongst all of the candidates. Because no candidate received a majority of votes, a run-off election was held between the top two candidates. Both run-off candidates where flag-bearers for pro-Russian alignment, and in the end Yanukovych was inaugurated as president. Why was the sitting president defeated so soundly? It might be suggested that suspicions over the case of Yushchenko's attempted assassination by dioxin 5 years earlier could be a background for the Ukrainian people's dramatic change of direction.
著者
佐伯 いく代 飯田 晋也 小池 文人 小林 慶子 平塚 和之
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.115-120, 2012 (Released:2013-04-16)
参考文献数
30
被引用文献数
1 1

ワレモコウ (Sanguisorba officinalis) は,里山の半自然草地を主たる生育地とするバラ科の多年生草本である。このような里山の草原性植物は,弥生時代以降,刈取や火入れといった人為的攪乱に乗じて生育範囲を拡大させてきたといわれている。本研究では,こうした歴史が本種の遺伝的変異のパターンに影響を与えたのではないかとの仮説をたて,検証を試みた。全国から 179個体のワレモコウの葉を採集し,葉緑体 DNA の地理的変異を解析した。その結果,17 種類のハプロタイプが検出されたが,ハプロタイプの分布には強い地理的なまとまりがみられなかった。SAMOVA によって遺伝的境界の探索を行うと,グループ数を 6 としたときに Fct 値 (0.55) がプラトーに達した。このときに同一のグループに分類された集団の中には飛び地になっているものがみられ,複数のハプロタイプが広域かつ離散的に分布する種であることが明らかにされた。この特徴は,ハプロタイプの分布に明瞭な地理的まとまりをもつことの多い日本産木本植物などとは異なるものであり,里山における人為的な利用がワレモコウの遺伝構造に影響を与えた可能性が示唆された。
著者
藤林 紀枝 山上 遥那 高橋 洋子 髙清水 康博 齋藤 暁史 Fujibayashi Norie Yamakami Haruna Takahashi Yoko Takashimizu Yasuhiro Saitoh Akifumi
出版者
新潟大学教育学部
雑誌
新潟大学教育学部研究紀要 自然科学編
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.113-123, 2019-03

月の高度簡易測定器「ツクヨミ」を作成し,方位磁石とともに用いて月の形と移動経路を測定する実習を実施した.小・中学校の学習内容である「月の満ち欠け」,「地球から見た月の動き」,「月と太陽と地球の位置関係」,および「月の運動(公転)と見え方」は,小学校理科の学習項目の中で「教える自信」のない項目の1つである.本研究では,教育学部理科教育専修の2年次学生の授業で,月の高度簡易測定器「ツクヨミ」を新たに作成し,それを用いて1ヶ月間のうち6日の月の観測をさせた.そのデータを基に,月と太陽と地球の位置関係と月の運動(公転)について図示させたところ,系統的に高めの数値を記録した者が数名あったが,測定者ごとの月の移動経路はほぼ弧を描き,有益な結果を得ることができた.授業では他に,ボールとライトを用いた月の満ち欠け実験と,月齢カレンダーを用いた月の形と月の出・入時刻の規則性の調べ等を行った.その結果,授業前は位置関係と地球から見た月の形と出入り時刻の相関性が分かっていた学生が18.2%だったのに対し,授業後は理解度が大きく上昇し81.8%となった.記述からは,月と太陽と地球の位置関係の理解において,視点の転換だけでなく,地球の自転による時刻の変化と,北から俯瞰した時の(観察者にとっての)方角の概念が欠けやすいことが明らかになった.そして,特に中学生以降の観察や観測の機会の少なさが,理解度を減少させる原因の1つとなっている可能性が指摘される.「ツクヨミ」のような簡易測定器を用いて月の位置を数値化し,科学的思考に発展させることが今後重要となるであろう.
著者
松田 君彦 林 紋子
出版者
鹿児島大学
雑誌
鹿児島大学教育学部教育実践研究紀要 (ISSN:09175865)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.149-156, 2005

子どもが叱られる場面だけに注目するのではなく、その前後、つまり、叱られる様な事態に至った経緯、更には、叱られた子どもが示した反応に対して大人がどのように応答することが望ましいかということに焦点を当てた研究を行った。その結果、叱られるような事態を招いた原因に関する認知が明確に現れるのは児童後期であること、子どもが自己責任を感じている場合では、親の叱り方にかかわらず、受諾反応が多く、また親の叱りの背景に肯定的な信念を感じ取る傾向が強いことが明らかになった。
著者
小林 忠雄
出版者
国立歴史民俗博物館
雑誌
国立歴史民俗博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Japanese History (ISSN:02867400)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.295-332, 1991-11-11

江戸を中心とした近代科学のはじまりとしての合理的思考の脈絡について,近年は前近代論としてさまざまなかたちで論じられている。加賀の絡繰師大野弁吉については,これまでその実像は充分に分かってはいない。本論文はこの弁吉にまつわる伝承的世界の全貌とその構造について,弁吉が著した『一東視窮録』を通して検証し,幕末の都市伝説の解明を試みたものである。弁吉は江戸後期に京都に生まれ長崎に遊学し,あるオランダ人について西洋の医術や理化学を学んだという。その後加賀国に移り住み,絡繰の茶運人形やピストル,ライター,望遠鏡,懐中磁石や測量器具,歩度計などを製作した。『一東視窮録』の表紙にはシーボルトらしい西洋人の肖像画とアルファベットのAに似た不思議な記号が描かれている。しかし,この西洋人は不明であり,またA形記号は,18世紀のイギリスで始まったフリーメーソンリーの象徴的記号に似ている。この書物には舎密術(化学)・科学器具・医術・薬学・伝統技術等々が記録され,特に写真術についてはダゲレオタイプと呼ばれた銀板写真法の技術を示したものであった。こうしてみると,『一東視窮録』の記載はメモランダムであり,整合性のある記述ではない。いずれにしろ弁吉の伝説のように,その実態が茫洋としていること自体が,本格的な西洋窮理学の本道をいくものではなかった。そして,幕末期の金沢には蘭学や舎密学・窮理学あるいは開国論を議論しあう藩士たちの科学者サロンがあり,弁吉もその中の一員であったと考えられる。そして弁吉の所業は,小江戸と称された城下町金沢の近世都市から機械産業を基軸とした近代都市へと,その都市的性格を変貌するなかで,まったく都市伝説と化していった。それは柳田國男が表現した「都市は輸入文化の窓口である」という都市民俗の主要なテーマに沿ったものとして理解できる。
著者
[森林太郎著]
出版者
クレス出版
巻号頁・発行日
2005

2 0 0 0 OA 東京名所

著者
井上安治, 小林清親 画
出版者
福田熊二良
巻号頁・発行日
vol.[9], 1877
著者
藤本 修平 小向 佳奈子 光武 誠吾 杉田 翔 小林 資英
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.44, no.6, pp.456-462, 2017 (Released:2017-12-20)
参考文献数
37

【目的】リハビリテーション(以下,リハビリ)分野の自費診療を行っている病院・施設において,Web サイト上の質の評価を行うこととした。【方法】リハビリ分野において自費診療を行っている病院,施設を抽出するために,自費診療とリハビリに関する検索語を選定し,Web サイトの検索を行った(Database:Google)。対象のWeb サイトに対し,e ヘルス倫理コード2.0,医療広告ガイドライン,医療機関ホームページガイドラインを参考にWeb サイトの質の評価を行った。【結果】Web サイト内の治療の効果やリスクに関する情報について,引用を示して記載したものは45 件中1 件(2.2%)であり,その他の医療広告ガイドラインの項目についても遵守割合が低いものが認められた。【結論】リハビリ分野において自費診療を行っている病院・施設のWeb サイトは誇大に広告されている可能性があり,情報提供者は治療の利害情報の正確な提供が必要である。
著者
赤井 翔太 生城 浩子 澤井 大樹 林 秀行 神谷 信夫 宮原 郁子
出版者
公益社団法人 日本ビタミン学会
雑誌
ビタミン (ISSN:0006386X)
巻号頁・発行日
vol.88, no.7, pp.358-365, 2014

Homoserine dehydrogenase catalyzes the conversion of L-aspartate-4-semialdehyde to L-homoserine. Homoserine dehydrogenase is required for the biosynthesis of the three essential amino acids, i.e. lysine, methionine, and isoleucine, from aspartic acid. This enzyme attracts attention also as a promising antifungal drug target. We have determined the crystal structures of homoserine dehydrogenase from Thermus thermophilus HB8 in both substrate-free form and homoserine-binding form by X-ray diffraction. Crystallization conditions were surveyed at 293 K by using a hanging-drop vapor-diffusion method. The substrate-free form was solved to 1.4 Å resolution and the homoserine-binding form was solved to 2.0 Å resolution. The homoserine dehydrogenase was a dimer with each subunit composed of three distinct domains, nucleotide-binding, dimerization, and substrate-binding domain. In the homoserine-binding forms, the amino group of homoserine made a hydrogen bond to the side chain carboxylate of Glu180. This hydrogen bond induced the conformation change of Thr165-Pro183 loop, which made the loop close to the active site. The substrate homoserine was rigidly recognized by several amino acid residues in the enzyme active site, indicating that Lys99 or Lys195 would be an essential catalytic residue to facilitate hydride transfer.
著者
林 淑隆 獅々堀正幹 伊与田 敦 津田 和彦 青江 順一
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL)
巻号頁・発行日
vol.1994, no.104, pp.63-70, 1994-11-17

文献検索システムなどにおいて、キーワードをいかに効率良く、かつ正確に抽出するかは重要な課題である。本論文では、日本語文書においてキーワードとなることが多い複合語が、キーワード抽出の際に多大なマッチング処理を要することに着目し、複数キーワードのストリングパターンマッチングマシンの手法を応用した複合語キーワードの効率的な抽出法を提案する。本手法は、形態素解析部と複合語キーワード抽出マシンAC部、複合語キーワード候補マシンAC部からなる。14個の複合語文法構造と10個のキーワード評価ルールを定義し、26文書について実験評価を行った結果、形態素解析部を除く平均抽出速度は16.58ミリ秒、文書1KBあたり6.18ミリ秒の結果が得られ、本手法の有効性を確認した。また、抽出キーワードの選別で必要となる重なり語の抽出は、候補マシンACにより効率的に行えるので、利用者はこのマシンACに対する抽出ルールを決定することで、多種多様なキーワードを決定することが可能となる。Extracting keywords efficiently is an important task in text retrieval systems. In Japanese text, there are many compound words consisting some kinds of characters (Katakana, Kanji, etc.) and the text has no delimiter among words. Therefore, extracting keywords from such a text takes a lot of time. This paper presents a technique of detecting keywords from compound keywords by introducing a set of rules, which are conditions for keywords construction. A string pattern matching machine for a finit number of patterns is applied to matching of the rules and storing keyword candidates. From the simulation results for 26 Japanese text files that the algorithm presented has performed 6.2ms/KB.