著者
林 茂 山田 秀志 牧田 光正 Hayashi Shigeru Yamada Hideshi Makida Mitsumasa
出版者
航空宇宙技術研究所
雑誌
航空宇宙技術研究所特別資料: 平成14年度航空安全・環境適合技術研究研究交流会と研究報告会講演論文集 = Special Publication of National Aerospace Laboratory: Proceedings of the Information Exchange Meeting and the Research Meeting on Aviation Safety and Environmental Compatibility Technology Research FY2001 (ISSN:1347457X)
巻号頁・発行日
no.55, pp.85-86, 2002-12

超音速機エンジンからの排気NOxは成層圏のオゾン層を破壊し、一方、亜音速機からのNOxはオゾンを生成して地球温暖化を進めることが分かっている。しかし、NOxの一部はエンジン排気中に含まれる水蒸気が高空の低温域で凝縮し生成する水滴や氷晶に取り込まれたり吸着されたりして、オゾンの破壊や生成の反応を変える可能性がある。この実験では、ジェットエンジンの排気と同組成の排気(飛行機雲)を小型燃焼器で発生させ、極低温の大気の流れの中に導き、排気に含まれる水蒸気の凝結により氷晶を生じさせる。それを採取し分析することにより排気中のNOxがどの程度氷晶に取り込まれるかを明らかにする。資料番号: AA0045946007レポート番号: NAL SP-55
著者
佐藤 静江 藤木 弘美 釘宮 千鶴 倉本 恵子 林 直見
出版者
日本重症心身障害学会
雑誌
日本重症心身障害学会誌 (ISSN:13431439)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.210, 2017

はじめに 中途障害児のA氏の母は、異常に気付くのが遅れたことなどで児への自責の念をもっており、泣く・手の振戦・幻覚などの不安症状が見られていた。しかし、不安症状がある中でも家に連れて帰りたいという思いで、医療ケアを習得し外泊することができ、母の不安症状も徐々に軽減していった。 そこで今回、これまでの支援を振り返り、障害受容過程を考察する機会を得たので報告する。 対象 急性脳症後遺症で自発呼吸のないA氏7歳の母。倫理的配慮として、当施設の倫理委員会の承認を得た。 経過 発症3カ月後に入所となり、発症4カ月までは、泣くことも多く「私のせいです」と自分を責める状態であった。反面、「いろいろ教えてほしい」という思いに対し、日常的ケアを一緒に行い、母の言動には聞く姿勢で向き合った。発症5カ月には、抱っこの希望を叶え、本の読み聞かせや手浴など、自ら行うようになっていた。 発症7〜10カ月、笑顔が見られるようになったが話していると泣くこともあった。家に帰りたいという思いを確認し、医療ケアを指導していった。その後も、散歩や行事参加の希望に答えた。 発症15カ月には医療ケアを習得し、外出で自宅に帰ることが出来た。また、同室者の母と楽しそうに話をし、泣くこともなくなっていた。 発症27カ月には念願の外泊ができ「一緒に過ごせたのでよかった」と話した。 考察 入所後、早い段階での前向きな発言から、入所を機に母の心情に変化があったといえた。また、母の思いを聞きケアを一緒に行い、希望が叶っていく中で母の様子も変化していった。母の変化はドロータ−の障害受容の段階説でいう、ショックから徐々に適応に移っていったといえた。ケアを行い、思いが叶うことで、母としてできる子育てを実感し、障害受容の過程を進める契機となったと考えられた。障害受容過程において支援者は、会話を重ね、母の思いを傾聴し、希望に沿った支援を行うことが大切であると考えた。
著者
若林 尚幸
出版者
石油技術協会
雑誌
石油技術協会誌 (ISSN:03709868)
巻号頁・発行日
vol.69, no.3, pp.255-260, 2004

Testing and gathering data from a well to evaluate the potential of a new field is a common practice in the oil and gas industry. However, performing this task in ultra deep water presents significantly greater challenges to the operator and service providers, since testing in the depths required for the subject well had not previously been attempted, there were concerns of problems that might occur in maintaining response times and control of the test equipment. <br>This paper will present the innovative solution that was devised to perform the testing in the deep water well. The equipment, the well, location condition, and procedures were used to safely and efficiently perform the evaluation testing will be discussed.
著者
堂園 昌伯 上坂 友洋 道正 新一郎 高木 基伸 小林 幹 松下 昌史 大田 晋輔 時枝 紘史 下浦 享
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会講演概要集
巻号頁・発行日
vol.71, pp.291, 2016

<p>高分解能磁気スペクトロメータSHARAQにおいて、陽子-重イオン同時測定のための新しいイオン光学モードを開発した。これにより陽子過剰核領域の不変質量核分光が可能となり、元来SHARAQが得意としていた質量欠損核分光と組み合わせることで、核物理研究に新たな可能性をもたらす。講演では、新モードの概念・特性とともに、例として(^16^O,^16^F)反応の測定から得られた性能について報告する。</p>
著者
林 鐘声 早野 尚志 岡本 力 石原 義紀
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.22, no.11, pp.1290-1296, 1990-11-15 (Released:2013-05-24)
参考文献数
22

心室中隔欠損が自然閉鎖した小学1年生の女児にRubenstein II群の洞不全症候群を認めた.下大静脈欠損・奇静脈結合を合併していたが,気管の分岐,心耳の形態,肺動脈の走行は正位でleft isomerismはなかった.日中の心電図は洞性不整脈,房室解離のみであったが,夜間睡眠中に洞停止が頻回に出現し,最長洞停止は4.48秒であった.電気生理学的検査では,最大自動能回復時間は5,100msecと著明に延長していた.しかし,運動に伴い心拍数は良好に上昇し自覚症状はなかった.下大静脈欠損に洞不全症候群や洞機能低下の報告は文献的に7例あった.left isomerismがあったのは1例,不明6例で,ないことが明らかとなったのは本例が最初であった.発生学的に考えると,下大静脈欠損が生ずる際に,同時期に形成される洞結節にも異常が及ぶ可能性があり,本例はそのために洞不全症候群となったものと推察した.
著者
小林 秀典 山﨑 信行
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌コンピューティングシステム(ACS) (ISSN:18827829)
巻号頁・発行日
vol.46, no.16, pp.69-84, 2005-12-15
参考文献数
27

インプリサイス計算モデルに基づくインプリサイスタスクは,その実行に十分な時間が割り当てられない場合でも,デッドラインまでに品質の低い結果を生成することができる.しかし,インプリサイスタスクの実行は任意の時点で中断される可能性があるため,共有資源へアクセスすることができないという欠点がある.本論文では,資源の最大占有時間が既知である環境において,インプリサイスタスクが共有資源へアクセス可能なスケジューリングアルゴリズムを提案する.本アルゴリズムは,システムに存在するスラックのプロセッサバンド幅をオフラインで算出し,スケジュール可能性を判断する.オンラインでは,付加部分に割当て可能な時間を動的に算出することで,実際に要求された資源アクセスが完了できることを確認する.提案したアルゴリズムを実時間オペレーティングシステムRT-Frontier に実装し,実用性を評価する.また,資源制約を持つインプリサイスタスクを用いた検証実験を行うことで,実時間性を満たした資源アクセスが可能であることを示す.The imprecise tasks, based on the imprecise computation model, can produce lower quality of result even when there is not enough time. However, the imprecise tasks cannot share resources, because they allow termination at any point in their optional parts. This paper proposes a scheduling algorithm that enables the imprecise tasks to share resources in systems where the maximum access duration of every resource is known. The offline part of this algorithm calculates the processor bandwidth of slack and checks the schedulability of the given task set. The online part schedules tasks in deadline order and calculates the remaining time for optional parts in order to verify whether requested accesses can be completed. We implement this algorithm on the RT-Frontier operating system to assess its practicability. Moreover, we conduct experiments using imprecise tasks with resource constraints to confirm that resources can be accessed without causing any timing violation.
著者
中村 聡志 高崎 尚人 小林 亜樹
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.655-656, 2015-03-17

Twitterのようなマイクロブログでは、さまざまなアカウントが自分自身の興味や嗜好に合わせてツイートを投稿している。これにより多くの投稿の中から自分が興味のあるツイートを投稿しているアカウントを見つけ出すのは難しい。しかし、その中でも同じ興味を持つアカウントはその興味対象に関するイベントが起きた時間に似たような投稿を行うことが多い。これにより既に分類されているクラスタの時系列での投稿内容より特徴を見つけだすことで未分類のアカウントの分類も行うことができると考える。本研究では、アカウント分類に必要なクラスタの特徴を社会的バースト性と定義し、分類済みクラスタのタイムラインでのバーストが起きた時間とバースト時の投稿内容より抽出する手法を提案する。
著者
成尾 英仁 小林 哲夫
出版者
日本第四紀学会
雑誌
第四紀研究 (ISSN:04182642)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.287-299, 2002-08-01
参考文献数
37
被引用文献数
5 11

薩摩・大隅半島南半部と南方海域に位置する種子島・屋久島において,6.5ka BPに鬼界カルデラで発生したアカホヤ噴火に伴った地震の痕跡が多数見つかった.地震の痕跡は,薩摩・大隅半島南半部では砂や軽石・シルトが噴き出す噴砂脈であるが,種子島・屋久島では礫が噴き出した噴礫脈である.噴砂脈は薩摩半島中南部と大隅半島中部のシラス台地上に集中しており,シラス(入戸火砕流堆積物:A-Ito)の二次堆積物から発生するものが主体である.一方,噴礫脈は種子島・屋久島の海岸段丘面上に存在しており,礫に富む段丘堆積物から派生したものと,基盤をつくる熊毛層群の風化・破砕された礫から発生したものとがある.<br>これら噴砂・噴礫脈の発生時期であるが,種子島・屋久島地域での噴礫の発生は火砕流噴火の直前~同時期の1度だけであったが,薩摩・大隅半島南半部での噴砂は噴礫の発生と同時期だけでなく,鬼界アカホヤ火山灰(K-Ah)の降下中にも発生した.<br>すなわち,最初の巨大地震は,種子島・屋久島地域から薩摩・大隅半島南半部にわたる広い範囲で噴礫・噴砂を発生させたが,2度目の地震は数時間ほど後に発生し,震源はより北部に移動した可能性が大きい.
著者
中島 祥行 小林 稔
雑誌
研究報告ユビキタスコンピューティングシステム(UBI) (ISSN:21888698)
巻号頁・発行日
vol.2018-UBI-60, no.23, pp.1-6, 2018-11-27

レポートや論文執筆などの作業を行う際,私たちは作業に集中できていない非集中状態と作業に集中している集中状態の間の遷移を繰り返している.このような遷移のうち,非集中状態から集中状態への遷移は円滑に行うことが難しく,時間を消費してしまうことがある.この原因の一つとして作業者の作業に取り組むべき状態にいるという認識が弱いことがあると考える.本研究は,作業中に作業以外のことに消費している時間を可視化することで,作業に取り組むべき状態にいることを作業者に強く認識させ,非集中状態から集中状態への円滑な遷移を支援するシステムを提案する.
著者
平山 大作 小林 優希 吉田 雄大
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.67, pp.274_2, 2016

<p> スキー・モーグル競技においては、ターン技術および2つのエアでのジャンプ技術が競技力に大きく影響する種目である。モーグルの得点は、ターン点60%、エア点20%、スピード点20%の割合で構成されている。エア点は、技の完成度を示すジャッジ点と技の難度(エア難度)の積によって算出される。本研究の目的は、国際大会における予選通過群と予選不通過群の得点を比較することによって予選通過者の特徴を明らかにすることとした。対象は、FISフリースタイルスキーワールドカップ2016秋田たざわ湖大会モーグル予選出場のモーグル男子および女子選手とした。予選通過群と予選不通過群の比較において、男子女子ともに、ターン点、第1エア点、第2エア点に有意な差が認められ、スピード点に有意な差は認められなかった。エア点において、男子は、第2エアジャッジ点、第2エア難度に有意な差が認められた。女子は、第1エアジャッジ点、第2エアジャッジ点に有意な差が認められた。これらから、今回の大会において、男子は第2エアで挑戦する技の難度に違いがあり、女子は第1エアおよび第2エアでの技の完成度に違いがあると考えられる。</p>