著者
北村 顕一 落合 和樹 小林 俊也 山下 信太朗 大聖 泰弘 草鹿 仁 紙屋 雄史
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.477-482, 2010

実験用の燃料電池とNi-MHを用いたシリーズハイブリッドシステムを構築し,軽量2人乗りの車両に搭載した.主要コンポーネントの性能特性を把握した上で,走行性能と燃費特性を予測する数値シミュレーションモデルを作成し,各種走行条件において車両効率を向上させるための適正な制御条件を探った.
著者
林原 理恵 尾田 政臣
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 33.17 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.5-8, 2009-03-18 (Released:2017-09-20)
参考文献数
5

本研究では和音進行の複雑さが快感情,好悪,情動に与える影響を調べた.長調・短調について複雑さの異なる3種の和音進行を12回繰り返し聞かせ,11種の評定項目について評価させた.1回目の聴取後の評定では複雑さが低いものがもっとも快感情が高かった.しかし,これを繰り返し聴取すると複雑さが高い条件でも評定値が上昇し,その差がなくなった.「悲しい」「楽しい」などの他の情動については複雑さの高低には影響されないもの,複雑さが高くなるにつれて長調においてのみ評定値が減少するものなど,情動の種別によって異なる結果を示すことが明らかになった.
著者
林 角郎
出版者
千葉県暖地園芸試験場
雑誌
千葉県暖地園芸試験場研究報告 (ISSN:03887774)
巻号頁・発行日
no.5, pp.20-38, 1974-03

1. フリージアの休眠打破について,これまで知られている30℃の高温処理に対し,より短期間の処理で効果を得るため各種燃焼材料のくん煙,燃焼ガスあるいは薬品の蒸気,ガスなどの気浴処理による効果を試みた結果,エチレン,アセチレンなどのガス気浴処理,あるいはくん煙処理が有効であった。2. このくん煙処理やガス気浴処理の効果は一定期間以上の高温処理と組合せて行なった場合より効果が確実であり,また気浴処理の時期は高温処理期間中その中間の時期に行なった場合効果が高かった。3. このため早期促成栽培に使用する球根は高温処理と組合せて,くん煙処理などを行なうことが望ましく,その場合当初30℃で4~5週間の高温処理ののち,くん煙処理を行ない,その後は25℃または室温で3~4週間貯蔵をして冷蔵を開始した場合,最も冷蔵感度向上の効果が高かった。4. くん煙処理は得やすい材料としてもみがらを使用した場合,処理場内容積1m3当り2~3 lを毎日1回燃焼し,3日間行なう方法が好ましく,またエチレンなどのガスによる場合,対空気容量0.1~1%の濃度で3日間気浴処理することが好ましいと考えられる。5. 上記の方法による場合,処理開始後冷蔵開始までは約8週間の期間を要するので,5月上旬から処理が行なわれた場合,7月上旬から冷蔵を開始することができ,高冷地などで栽培すれば10月上中旬などのかなり早期からの出荷が可能になるものと思われる。6. また一般平地における促成栽培で8月下旬以降に冷蔵する場合は,高温処理を必要とせず,球根を入手後くん煙処理を行ない,その後室温で貯蔵するだけで冷蔵感度を高めることができるものと思われる。
著者
奥野 哲也 久嶋 菜摘 坂根 裕 竹林 洋一
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.3I1OS14a6, 2010

<p>テニスと格闘技のドメインから,物理世界(ゲーム世界)と思考世界をシミュレータで表現することで,新たなコモンセンス知抽出手法について提案する. </p>
著者
吉田 司 渡邉 大輝 中潟 崇 山田 陽介 黒谷 佳代 澤田 奈緒美 田中 健司 岡林 恵 島田 秀和 瀧本 秀美 西 信雄 宮地 元彦 阿部 圭一
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
pp.20-111, (Released:2021-05-14)
参考文献数
34

目的 本研究は,大阪府北部の摂津市および南部の阪南市における40歳以上の中高齢者のフレイル該当割合と2市で共通してフレイルと関連する要因を明らかにすることを目的とした。方法 2018年度に摂津市,2019年度に阪南市において無記名式郵送調査を行った。対象者は,小学校区ごとの40歳以上の性・年齢階級別の人口構成に応じて各小学校区から1,000人ずつ無作為に抽出した(摂津市10小学校区,阪南市8小学校区)。分析対象者は摂津市が5,134人,阪南市が3,939人であった。フレイル評価は,基本チェックリスト(KCL)および簡易フレイル指標(SFI)を用いた。フレイルを目的変数とし,年齢,性,BMI,家族構成,主観的健康感,経済状況,主観的体力,睡眠,喫煙,飲酒,食事回数,用語「フレイル」認知度を説明変数として多変量ロジスティック回帰分析を適用した。すべての分析は,摂津市と阪南市に分けて行った。結果 対象者の平均年齢と標準偏差は,摂津市が62.7±12.5歳および阪南市が63.4±12.2歳であった。KCLによるフレイル該当割合は,摂津市と阪南市でそれぞれ40歳代が18.7%と17.9%,50歳代が18.2%と14.6%,60歳代が17.0%と15.7%,70歳代が25.4%と20.8%,80歳以上が39.7%と36.1%であった。SFIによるフレイル該当割合は,摂津市と阪南市でそれぞれ40歳代が16.2%と13.5%,50歳代が15.0%と11.9%,60歳代が12.5%と10.0%,70歳代が14.6%と12.3%,80歳以上が24.7%と22.3%であった。摂津市および阪南市で共通し,かつKCLとSFIで共通してフレイルと関連した要因は,高年齢,主観的健康感の低さ,経済状況の不良,主観的体力の低さ,睡眠が不十分,およびフレイル認知度の低さであった。結論 大阪府の2市における調査により,40歳代や50歳代であっても一定数のフレイル該当者がいることが明らかになり,より早期の働く世代からのフレイル予防の取り組みが必要であることが示唆された。また,フレイルと関連する6つの要因が抽出されたが,因果関係や公衆衛生的意義について縦断研究や介入研究による検討が求められる。
著者
亀山 敦史 森 啓 小町谷 美帆 小松 佐保 内川 竜太郎 甲田 訓子 奥瀬 稔之 小林 彩 呉 佳瑩 KAMEYAMA ATSUSHI MORI HIROSHI KOMACHIYA MIHO KOMATSU SAHO UCHIKAWA RYUTARO KOHDA KUNIKO OKUSE TOSHIYUKI KOBAYASHI AYA WU CHIA-YING
出版者
松本歯科大学学会
雑誌
松本歯学 = Journal of the Matsumoto Dental University Society (ISSN:21887233)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.88-96, 2021-03-16

Summary Many attempts to utilize ICT (Information and Communication Technology) tools have been made to promote active and interactive learning between teachers and students. A major area has been the introduction of education using clickers for dental students, and some reports indicated their effects. However, the introduction of mobile devices and software and their maintenance and management very costly. On the other hand, almost allundergraduate students of Matsumoto Dental University have a smartphone, and can connect to the Internet in the lecture room. Therefore, we conducted online exercises to pre- pare for the National Board Dental Examination using students' smartphones and the online real–time voting service"Mentimeter" at the lecture of Operative Dentistry for 6th–year dental students of Matsumoto Dental University, in the school year of 2019. We also conducted some anonymous online questionnaires using Mentimeter. Thirty percent of the participating students answered that they were not good at conservation and restoration studies. Although 97% of students answered that the test questions conducted in the exercise using Mentimeter were difficult, 92% of the students answered that the exercise was effective in deepening their knowledge of Operative Dentistry. The results of the questionnaires suggested the effectiveness of the interactive lecture using Mentimeter in order to deepen and retain knowledge of Operative Dentistry.

1 0 0 0 OA 月面環境試験

著者
星野 健 松本 甲太郎 四宮 康雄 片山 保宏 藤原 勉 若林 幸子 岡田 達明 久保田 孝 大槻 真嗣 岩田 隆浩 Hoshino Takeshi Matsumoto Kotaro Shinomiya Yasuo Katayama Yasuhiro Fujiwara Tsutomu Wakabayashi Sachiko Okada Tatsuaki Kubota Takashi Otsuki Masatsugu Iwata Takahiro
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙航空研究開発機構研究開発資料 = JAXA Research and Development Memorandum (ISSN:13491121)
巻号頁・発行日
vol.JAXA-RM-06-008, 2007-03-30

月の1日は地球の1日=24時間を単位とすると29.5日である。従って、月の昼は14.75日、夜は14.75日となり、月の赤道付近のレゴリスの温度は、昼は120度Cまで上昇し、夜は-180度C以下まで降下すると言われている。月面に軟着陸した探査機やローバが長期間その機能を維持するには、昼間の高温に耐えなければならないのは当然である。加えて、約15日間続く夜間を乗り越え、次の昼には活動を再開しなければならない。さて、現在我々が利用出来る機器は上記の厳しい温度環境に対し、どの程度の耐性を持っているのだろうか。高温側のデータは揃っていると言えるが、-180度Cという低温側のデータはほとんど無いというのが実情である。そこで、温度制御の出来る宇宙環境模擬装置を用いて、高真空の月面まで含めた月面環境試験を実施する事にした。
著者
宮林 秀次
出版者
日本鉄道技術協会
雑誌
JREA (ISSN:04472322)
巻号頁・発行日
vol.40, no.11, pp.24994-24997, 1997-11-01
著者
勝又 健太 榎本 武治 大坪 毅人 樋渡 正樹 塚本 芳嗣 亀井 奈津子 嶋田 仁 小林 慎二郎 芦川 和広 民上 真也
出版者
一般社団法人 日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.53, no.6, pp.481-486, 2020-06-01 (Released:2020-06-30)
参考文献数
16

症例は84歳の男性で,食後の腹痛を主訴に当院を受診した.既往として6年前に胃癌で幽門側胃切除術,Roux-en-Y再建,1年前に胆囊結石,総胆管結石,傍乳頭十二指腸憩室症候群で胆囊摘出術,胆管十二指腸吻合術を施行されていた.腹部MRIで輸入脚内に低信号の構造物を認め,結石の嵌頓による輸入脚症候群と診断し,緊急手術を施行した.上腹部正中切開で開腹,Treitz靱帯より5 cm肛門側の空腸に結石を触知した.空腸の一部に切開を加え摘出,単純縫合で閉鎖した.術後23日目に軽快退院した.摘出された結石はステアリン酸カルシウムが主成分であった.ステアリン酸カルシウムは胆囊結石のうち,ビリルビンカルシウム石に比較的多く含有されるほか,服用薬で酸化マグネシウムに含有されていた.本例は胃石を核として周囲にステアリン酸カルシウムが沈着したものと考えられた.胃石由来のステアリン酸カルシウム腸石による輸入脚症候群は非常にまれな疾患であるので報告する.
著者
鳥山 成一 田中 敦 西川 雅高 島林 誠 松井 あきえ 米田 京平 山﨑 敬久 溝口 俊明 木戸 瑞佳 中村 篤博 中谷 訓幸
出版者
特定非営利活動法人 エコテクノロジー研究会
雑誌
エコテクノロジー研究 (ISSN:18819982)
巻号頁・発行日
vol.13, no.4, pp.271-276, 2008
被引用文献数
2

For the emission gas concentration measurement of sublimable gas phase boron compounds, the optimal collector material applied to the inside stack sampler (the type-1 stack sampler developed in our previous article) was examined. The collection efficiency of alkali impregnated filter paper of calcium carbonate and magnesium hydroxide was investigated by the use of artificial stack. It was revealed that calcium carbonate filter paper have a high collection efficiency and fully applicable to the type-1 stack sampler equally to potassium carbonate filter paper examined in our previous study. However, magnesium hydroxide filter paper is not suitable for the collection agent.
著者
林 貴史 澤田 隆 清水 哲 河村 良寛 岸 清志
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.60, no.5, pp.1366-1369, 1999-05-25 (Released:2009-01-22)
参考文献数
12

症例は60歳男性.糖尿病を指摘されていたが未治療であった.発熱,嘔気を主訴に入院,抗生剤の全身投与を行うも効果なく,敗血症からDIC状態となる. CTscanで肝外側区域に限局するガス産生化膿性肝膿瘍と診断されたため経皮的膿瘍ドレナージを試みるも少量の排液しか認めず,その排液からはKlebsiella pneumoniaeが検出された.膿瘍を含めた肝外側区域切除と胆嚢摘除術を行った.膿瘍は10×9×5cmで多数の隔壁を有する出血壊死巣であった.術後は治療に比較的よく反応し敗血症, DICは徐々に改善し,血糖はモノタード・インスリンでコントロール良好となった.膿瘍の経皮的ドレナージが困難なガス産生化膿性肝膿瘍症例に対する治療法の1つとして,膀膿瘍を含めた肝切除術は有効な方法と考えられた.