著者
楊 明哲 荒井 ひろみ 馬場 雪乃
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第35回全国大会(2021)
巻号頁・発行日
pp.2C3OS9a03, 2021 (Released:2021-06-14)

無意識のバイアスは,人間が無意識のうちに獲得した固定観念等から形成される,潜在的な偏見のことである.人種・性別に関する無意識のバイアスは,採用や貸与等で他者を評価する際の不公平な判断に繋がる.機械学習モデルによる人間の評価がしばしば不公平になることは知られており,解決のために公平性配慮型機械学習の技術が研究されている.本研究では,人間が公平に判断できるようにするため,人間の無意識バイアスを矯正する手法を提案する.提案手法は,まず人間に(不公平な)評価を行わせ,評価結果に対して公平性配慮型機械学習を適用して公平なモデルを獲得する.公平なモデルと同様の判断をできるようにするため,人間に対して機械教示を行う.他者の収入を予測する被験者実験を実施し,不公平な評価を行う人間に対して,提案手法による矯正効果が見られることを確認した.
著者
楊 海英
出版者
静岡大学人文学部
雑誌
人文論集 (ISSN:02872013)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.23-65, 2003

「遠(元)太子与真太子的故事」在蒙古族社会当中広範流伝。成書於17世紀以後的『黄金史』和『蒙古源流』等史書亦載有大同小異的故事。中国方面古籍,自明清以来多有明成祖永楽帝為元帝之子的説法。諸如此類,迄今各方学者都有論考。本文首先紹介了一篇作者従当今内蒙古鄂爾多斯地区収集到的関於「遠太子与真太子的故事」的手抄本。接下来重点分析了該故事是在什〓情況下、由誰、針対誰来講的。通過対1934年天津『大公報』所登歴史小説『中秋血』之広告等事件的分析,指出「遠太子与真太子的故事」不僅是反映了由元至明的改朝換代時期蒙古人的思想,其之所以経久不衰,是因為該作品無論在任何時代都具有強烈的現実意義。該故事既有歴史性又有現実性,此即該故事長期受入喜愛之根本原因。
著者
多和田 雅師 田中 宗 松田 佳希 楊 天任
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.e15-e21, 2021-03-15

次世代アクセラレータと呼ばれる量子技術や古典技術を用いた新原理の計算機が期待されている.これら次世代アクセラレータは種類ごとに使用方法が異なり, 計算分野の得意不得意が存在する. 使用には専門知識が必要でありコストが高いため, 各アクセラレータ固有の使用法や性質を考慮し,プログラムの部分ごとに適切に割当するソフトウェアが要望されている. 本稿では,次世代アクセラレータの種類と活用事例,および適切にアクセラレータを使用するソフトウェアとその要素技術の研究動向を紹介する.
著者
楊 海英
出版者
日本文化人類学会
雑誌
文化人類学 (ISSN:13490648)
巻号頁・発行日
vol.73, no.3, pp.419-453, 2008-12-31 (Released:2017-08-21)

社会主義者たちは「民族の消滅」を理想に掲げ、そのために闘争してきた歴史がある。中国共産党は文化大革命中に、彼らが得意としてきた暴力で以て「民族の消滅」を実現させようとした。内モンゴル自治区では、この地域が中国領とされたがゆえに、モンゴル人を対象とした大量虐殺事件が発生した。本稿は、中国文化大革命中の1967年末期から1970年初頭にかけて、内モンゴル自治区で発生した「内モンゴル人民革命党員大量虐殺事件」をジェノサイド研究の視点からアプローチしたものである。内モンゴル人民革命党は、モンゴル族の自決と独立のために、1925年にモンゴル人民共和国とコミンテルンの支持と関与のもとで成立した政党である。その後、日本統治時代を経て、第二次世界大戦後にモンゴル人民共和国との統一を目指したが、中国共産党によって阻止された。文化大革命中に「内モンゴル人民革命党の歴史は偉大な祖国を分裂させる運動である」と毛澤東・中国共産党中央委員会から断罪され、モンゴル人のエリートたちを根こそぎ粛清する殺戮が発動されたのである。本研究は、従来から研究者たちによって指摘されている「国民国家型ジェノサイド」理論に沿って、ジェノサイドと近代の諸原理とりわけ国民国家と民族自決の問題との関連性に焦点をあてている。国民国家たる中国からの統合と、その統合に反対して別の国民国家を建設しようとしたモンゴル人たちが大量虐殺の対象にされた経緯を分析したものである。「モンゴル人ジェノサイド」に社会主義中国の対少数民族政策の強権的、暴力的な本質が内包されている。
著者
半谷 吾郎 好廣 眞一 YANG Danhe WONG Christopher Chai Thiam 岡 桃子 楊木 萌 佐藤 侑太郎 大坪 卓 櫻井 貴之 川田 美風 F. FAHRI SIWAN Elangkumaran Sagtia HAVERCAMP Kristin 余田 修助 GU Ningxin LOKHANDWALA Seema Sheesh 中野 勝光 瀧 雄渡 七五三木 環 本郷 峻 澤田 晶子 本田 剛章 栗原 洋介
出版者
一般社団法人 日本霊長類学会
雑誌
霊長類研究 (ISSN:09124047)
巻号頁・発行日
pp.36.014, (Released:2020-11-30)
参考文献数
23

We studied the island-wide distribution of wild Japanese macaques in Yakushima (Macaca fuscata yakui) in May 2017 and 2018. We walked 165.4 km along roads and recorded the location of 842 macaque feces. We divided the roads into segments 50 m in length (N=3308) and analyzed the effect of the areas of farms and villages or conifer plantations around the segments and also the presence of hunting for pest control on the presence or absence of feces. We divided the island into three areas based on population trend changes over the past two decades: north and east (hunting present, population decreasing); south (hunting present, no change) and west (hunting absent, no change). According to conditional autoregressive models incorporating spatial autocorrelation, only farms and villages affected the presence of feces negatively in the island-wide data set. The effect of hunting on the presence of feces was present only in the north and east and the effect of conifer plantations was present only in the west. Qualitative comparisons of the census records from the 1990s with the more recent census indicated that feces were no longer found in the private land near the northern villages of Yakushima, where macaques were previously often detected in the 1990s. In other areas, such as near the southern villages or in the highlands, macaques were detected both in the 1990s and in 2017-2018. Our results further strengthen the possibility that the macaques have largely disappeared around the villages in the northern and eastern areas. Since the damage of crops by macaques has recently reduced considerably, we recommend reducing hunting pressure in the north and east areas and putting more effort into alternative measures such as the use of electric fences.

4 0 0 0 OA 安津末風俗十

著者
楊洲周延
出版者
松木平吉
雑誌
安津末風俗
巻号頁・発行日
1901
著者
宮田 翔平 赤司 泰義 林 鍾衍 呉 楊駿 田中 勝彦 田中 覚 桑原 康浩
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会 論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
vol.43, no.257, pp.11-20, 2018-08-05 (Released:2019-08-05)
参考文献数
15
被引用文献数
2

建築物の熱源システムにおいて,設計性能を発揮できなくなる要因である不具合を明らかにする不具合検知・診断は非常に重要である。本研究は物理モデルと機械学習により熱源システムの不具合検知・診断を行うことを目的とする。本報では未知の不具合を有する熱源システムを対象として,機械学習の一手法である畳み込みニューラルネットワークによる不具合検知・診断を試みた。そのための学習・テストデータとしては,該当システムに対する詳細なシミュレーションにより 6 種類の不具合状態を再現し,適切なラベルをもつように作成されたデータベースを利用した。十分な学習データ量を用いることで高い精度で検知・診断できることを確認した。
著者
松本 浩子 内田 敬 楊川 優太
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.75, no.6, pp.I_491-I_500, 2020 (Released:2020-04-08)
参考文献数
6

視覚障碍者の街歩き支援として「ことばの地図」を用いた音声ARアプリの実用化研究を進めてきた.しかし,歩行時は危険との隣り合わせで,初めて訪れる街で安全に使用し,正しく情報を理解することは困難である.そこで屋内で,音声ARアプリと実都市の臨場感を再現した環境音を用いたバーチャル散歩システムによる予習環境を試行している.将来的には,バーチャル散歩システムを改善し,晴眼者がガイドマップや Google「ストリート・ビュー」などで享受している疑似旅行・外出体験と同様の経験機会を,視覚障碍者に対して聴覚情報として提供する「ことばの観光地マップ」の作成を目指す. 本論文では,まずことばの観光地マップについて概説する.次に,実験計画・内容を示し,実験結果をまとめ,今後の展開を示す.
著者
楊 焮雅 伊藤 剛
雑誌
東京工芸大学芸術学部紀要 = Bulletin of Faculty of Arts, Tokyo Polytechnic University (ISSN:13493450)
巻号頁・発行日
no.27, pp.25-36, 2021-03-31

With the advent and widespread of web-based manga, expressions that differ from traditional paper-based manga haveoften been observed. "Vertical scrolling manga", which readers scroll vertically, is at the core of such new formats ofexpressions. Here, we argue the following two terms to use. One is "条漫" (in Japanese: jouman, in Chinese :Tiaoman), whichis generally used for vertical scrolling manga in Chinese, and another is " 頁漫" (in Japanese: pejiman, in Chinese :Yeman),traditional paper-based manga.Also in this paper, we reexamine the concept of pages, which is usually defined by the physical conditions of paper media.Therefore, in reading a certain panel of manga, when the series of panels that the readers have to read to understand theone in question match the frame of upper level that is consists of panels in eyeshot, we newly define the frame as a page.This redefinition of the page concept provides an understanding of the essential difference between" jouman" and" pejiman".