著者
渡辺 哲矢 小川 浩平 西尾 修一 石黒 浩
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.487, pp.19-24, 2009-03-16

遠隔操作型アンドロイドを操作する際,視覚フィードバックしかないのにも関わらず,ロボットの体に触られると自分の体に触られたように感じることがある.類似の現象として,視覚刺激に同期して触覚刺激を与えると身体感覚の延長が生ずる「Rubber Hand Illusion」が知られているが,視覚刺激のみでの研究事例は少ない.そこで我々はアンドロイドの遠隔操作時の同調性を制御した被験者実験を行い,実際に錯覚が生じているのか,またはどのような条件がそろえば,そのような錯覚が生じるか検証した.その結果同調感を高めると,視覚刺激のみでも身体感覚の延長が引き起こされることがわかった.
著者
渡辺 哲朗 松尾 豊
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第29回 (2015) (ISSN:27587347)
巻号頁・発行日
pp.4M11, 2015 (Released:2018-07-30)

政治資金の不適切な収支は社会的注目度の高い問題であり、不適切な政治活動実態は見逃されるべきではない。本研究では、Web上の情報を用いることによって政治資金収支報告書を分析し、不適切な政治資金の収支を自動検出するための手法の提案を目指す。政治資金収支報告書に記載のある収支相手の名称・住所などを用いて、関連情報をWeb上から効果的に抽出し、これを外部情報として利用することにより、適正性の判定を試みる。
著者
渡辺 哲成 池下 綾乃
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.73, no.9, pp.362-368, 2023-09-01 (Released:2023-09-01)

大学図書館や専門図書館向けの図書館システムベンダーである弊社の経験から,「図書館・学術情報システムの移行」のポイントをいくつか紹介した。特にシステム調達フェイズから導入作業フェイズ,そして本稼働後にいたるまで非常に影響力の大きい2つのテーマ「仕様書」と「データ移行」に関することを中心に説明している。「仕様書」については,記載すべき内容や記述の粒度,ベンダー仕様書の使用の可否,クラウド型図書館システムの場合などについて解説しており,「データ移行」については,データ抽出作業の諸問題や,データ移行を円滑に進めるコツ,納品ドキュメントについて等を解説している。
著者
田中 千晶 渡辺 哲司
出版者
日本運動疫学会
雑誌
運動疫学研究 (ISSN:13475827)
巻号頁・発行日
pp.2166, (Released:2023-03-31)

本報告の目的は,障害のある者やない者をともに含むすべての子供・青少年の身体活動促進に関する国際的な動向,および日本の現状を総括することである。今日では,子供から大人まで蔓延する身体不活動に対処するための取り組みが世界的になされている。そうした取り組みの理念的な基盤となり得るのが,地球上の「誰一人取り残さない」ことを誓うSustainable Development Goals(SDGs)である。また,世界保健機関(WHO)の行動計画やガイドラインなどは,SDGsの理念とその目標達成に貢献し得る。Active Healthy Kids Global Allianceが,子供・青少年の身体活動の促進と状況調査に世界規模で取り組んでいる。2016年以降,障害や慢性疾患を有する子供・青少年を対象としたデータもいくつかの国から報告されているが,まずは国内外の包括的なモニタリング・システムの開発こそが必要である。日本における既存の調査の主眼はスポーツ参加状況に置かれており,子供・青少年の日常生活全般の身体活動量がわかるデータはほとんど無い。さらに,障害を有する子供・青少年は,同年齢の健常な人たちに比べ,総じてスポーツを行うことが少なく,行うスポーツのバリエーションも乏しい。WHOの身体活動の推奨値は,障害の有無に関わらず同じであることから,スポーツ参加はもちろん日常生活全般の身体活動促進に取り組む必要がある。
著者
渡辺 哲生
出版者
日本口腔・咽頭科学会
雑誌
口腔・咽頭科 (ISSN:09175105)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.9-17, 2016-03-31 (Released:2016-06-23)
参考文献数
12
被引用文献数
9

扁桃周囲膿瘍, 深頸部膿瘍ともに致死性を有する疾患で耳鼻咽喉科医として理解しておかなければならない疾患である. 疾患の理解のためには浅頸筋膜, 深頸筋膜浅葉・中葉・深葉からなる筋膜と舌骨上と下に区分される間隙についての解剖を理解する必要がある. 傍咽頭間隙が深頸部の中心的な間隙であり, 縦隔と連続する間隙が臨床的に重要である. 扁桃周囲膿瘍, 咽後膿瘍, 傍咽頭間隙膿瘍, 顎下間隙膿瘍のいずれも治療の際に外科的治療,気道確保を念頭におかなければならない.
著者
永野 正行 渡辺 哲史
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.13, no.26, pp.451-456, 2007-12-20 (Released:2008-08-01)
参考文献数
20
被引用文献数
5 4

Thin layer method is numerically effective tool to evaluate theoretical ground motions due to large-scale seismic fault, especially when fault parmeters have large complexity or soil property gradually varies in depth direction. In spite of those advantages, there remain several problems in connection with its formulation, e.g., discretization artifacts, artifical reflection of waves impinging at the bottom, and numerical instability when epicentral distance is extremely small. This paper describes some modeling techniques to improve these numerical problems and shows its validation. This method is also applied to ground motion evaluation at near-fault, surface faulting and the 2007 Noto Hanto earthquake.
著者
渡辺 哲也 丸岡 陽 松川 寿也 中出 文平
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.490-497, 2020-10-25 (Released:2020-10-25)
参考文献数
5
被引用文献数
1

本研究では、立地適正化計画を策定した地方都市を対象に、規制の厳しい用途地域の場所を都市機能誘導区域とした経緯を明らかにし、今後の区域設定に示唆を与えることを目的とする。施設の立地現況を踏まえた詳細対象8都市への分析及びヒアリング調査の結果、規制の厳しい用途地域の場所を誘導区域としたのは、その用途地域に立地可能な施設を誘導施設としたためであることが明らかになった。それ以外にも、将来利用できる可能性のある場所であったため規制の厳しい用途地域の場所を誘導区域とした事例もあった。広域的な利用が考えられる施設が立地する場合や、将来的に利用が考えられる場合のみ、規制の厳しい用途地域の場所は誘導区域に含めるべきである。
著者
渡辺 哲朗 松尾 豊
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, pp.4M11, 2015

<p>政治資金の不適切な収支は社会的注目度の高い問題であり、不適切な政治活動実態は見逃されるべきではない。本研究では、Web上の情報を用いることによって政治資金収支報告書を分析し、不適切な政治資金の収支を自動検出するための手法の提案を目指す。政治資金収支報告書に記載のある収支相手の名称・住所などを用いて、関連情報をWeb上から効果的に抽出し、これを外部情報として利用することにより、適正性の判定を試みる。</p>
著者
アラブシャヒ サイエド アリレザ 江 鐘偉 渡辺 哲陽
出版者
日本AEM学会
雑誌
日本AEM学会誌 (ISSN:09194452)
巻号頁・発行日
vol.14, no.3, pp.333-338, 2006-09-10
被引用文献数
1

The purpose of this report is to introduce and discuss about the design parameters for a segment of a tactile sensor which will be used to read one dot of a braille alphabet. A single segment of a tactile sensor, consisting of a piezoelectric (PVDF) film sandwiched between two elastic materials, is designed. The design parameters, regarding the geometry and Young's modulus of the sensor are introduced. Simulations are used to investigate the influence of the design parameter on the sensor output, and to show the design criterion in order to obtain enough large sensor output. The results show that 1) for obtaining enough large sensor output, the layer, which is closer to the contact point with the dot of a Braille alphabet, should be "thinner" than and have a "similar hardness" to the other layer, 2) the output of sensor is mostly dependent on the bending effect near the PVDF layer and the Clamped structure can encourage more bending.
著者
青木 成美 吉野 嘉那子 渡辺 哲也 渡辺 文治 岡田 伸一 山口 俊光
出版者
日本ロービジョン学会
雑誌
日本ロービジョン学会学術総会プログラム・抄録集
巻号頁・発行日
vol.8, pp.74, 2007

視覚障害者に広く使われている既存スクリーンリーダの漢字詳細読みの説明表現は、これらを使用する成人や中・高校生にとって理解しにくいものが少なからずあるといわれてきた。そこで、われわれはこれらに関して検討を行ってきたのでその結果のひとつを報告する。<br> 今回の報告で検討を行った漢字は、常用漢字1945文字から教育漢字1006文字を引いた939文字である。また、単語親密度を主たる指標とし、これら漢字の詳細読みをも新たに作成した。そして、この詳細読みの評価のため大学生を対象に漢字書き取り調査を行った。<br> 結果は、親密度の高い単語を含む詳細読み群は、親密度の低い単語を含む詳細読み群より有意に高い平均正答率が得られた。これは、調査対象者が大学生であったが、理解しやすい詳細読みを作成するにあたっては単語親密度をひとつの指標とすることが有効であることが示された。<br> 今回の調査では、サ変動詞化する名詞を名詞のまま呈示する場合と、動詞として「する」を付けて呈示する場合の正答率も比較した。しかし、両者の間には有意差がみられなかった。
著者
中村 和正 鹿間 直人 栂尾 理 佐々木 茂 篠田 充功 國武 直信 木村 正彦 渡辺 哲雄 佐々木 智成 寺嶋 廣美 増田 康治
出版者
Japanese Society for Therapeutic Radiology and Oncology
雑誌
The Journal of JASTRO (ISSN:10409564)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.79-82, 2001-06-25 (Released:2011-07-11)
参考文献数
15
被引用文献数
1

放射線治療後の味覚障害に対し亜鉛含有胃潰瘍治療薬ポラプレジンクを投与し, そあ効果を検討した. 舌を含む照射野にて放射線治療を施行した悪性腫瘍症例22例を対象とした. 舌の一部または全てに対する照射線量は25, 5Gyから46.0Gy (平均37.9Gy) であった. 放射線治療終了後0-1,561日 (平均305.3日) に, ポラプレジンクー回75mg, 一日2回の投与を行い, 投与期間ば25日から353日 (平均96.9日) であった. 20例 (90, 9%) に自覚的味覚障害の改善を認めだ放射線治療後の味覚障害の回復に亜錐製剤は有効と考えられた.
著者
荒田 龍朗 岸 和樹 山口 俊光 渡辺 哲也
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. WIT, 福祉情報工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.58, pp.1-5, 2011-05-13
参考文献数
8

漢字の形を正確に知りたいという視覚障害者の要望を受けて,漢字を言葉で伝える「構成読み」を提案した.構成読みは,漢字を構成する複数の部品とその位置関係で漢字の形を表すものである.漢字の分解ルールを定め,これに従って,JIS第1水準・第2水準の6355字の漢字を作成した.構成読みによる漢字想起の精度を調べるため,構成読みで表した漢字を書かせる実験を晴眼者を対象に行った.その結果,熟語による説明では書けなかった漢字も約90%の正答率で書くことができた.これにより,構成読みの有効性が示された.一方で正答率の低い構成読みも一部あった.その要因について検証した.
著者
古谷 陽一 渡辺 哲郎 永田 豊 小尾 龍右 引網 宏彰 嶋田 豊
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.62, no.5, pp.609-614, 2011 (Released:2011-12-27)
参考文献数
9
被引用文献数
3 3

目的:冷え症の危険因子となる身体症状を明らかにする。研究デザイン:2008年7月7日から11月14日にかけて前向きコホート研究を行なった。対象と方法:観察開始時に冷えを認めない女子短期大学生70名(年齢中央値20歳)。冷えの苦痛の程度をNumerical Rating Scale(NRS)で7月および11月に5日間ずつ記録した。身体症状は気血水スコア(寺澤)で評価した。冷え症の判定基準は冷えNRSの平均値5以上とした。結果:11月に17名が冷え症と判定された。有意な関連を示した自覚症状は「体がむくむ」で,多変量オッズ比[95%信頼区間]11.6[1.9 to 97.5]であった。また,冷え症群は非冷え症群より低身長であった(身長差[95%信頼区間]-5.9cm[-8.6 to -3.1])。結語:「体がむくむ」と「低身長」は冷え症の危険因子である可能性が示された。