著者
渡辺 喜代美
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.53, no.5, pp.266-272, 2010
被引用文献数
1 2

近年,洋雑誌の高騰が続いたため,購読誌が激減してしまった。その打開策として,冊子体を購読中止し,電子ジャーナルを導入し,情報の効率的な活用に努めている。しかし,電子ジャーナルもまた,毎年値上げがあり,今後の利用頻度によっては,別の入手方法に切り替えることも想定される。オープンアクセスやリンクリゾルバ等の活用も含め,今後の活用については課題が多い。本稿では,近年の洋雑誌の価格高騰(いわゆるシリアルズ・クライシス)に対する企業の情報部門における対応について事例を報告する。まず弊社の知的財産部の情報関連実務について2章で紹介した後,3章で雑誌価格の高騰に対する当社の対応について詳述する。4章で,今後の課題と展開について述べる。
著者
星 真人 中島 洋平 上田 義弘 渡辺 誠 杉山 和雄
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.176, 2005

近年、携帯電話市場では同じスペックの新しい製品が登場し、デザインによる差別化をはかろうと各社努力している。しかしながら、現状では何が消費者の興味を惹いているのか、またどの部分のデザインが購買意欲に結びついているのかは明確ではなく、デザイナーが注力すべき部分や素材の選定などが困難である。そこで本研究では、多変量解析を用いて購買意欲につながる構成要素を明らかにすることを目的として行った。その結果、全体的にカラーが最も購買意欲に影響を与えており、さらにセグメントごとに、着目点は異なり、サブディスプレイ周りやカメラ位置に着目しているセグメントもあることが分かった。
著者
鳥塚 尚樹 羽毛田 真弓 橋口 晃一 前川 竜也 渡辺 仁 金子 吉史 新田 浩之 浜田 淳 榊原 雄太 佐藤 玄 佐藤 耕一 諏訪 浩一 高見 清佳
出版者
日本毒性学会
雑誌
日本毒性学会学術年会
巻号頁・発行日
vol.45, pp.P-93, 2018

<p> 2017年8月,FDA Data Standards Catalog v4.6にSEND Implementation Guide ver. 3.1(以下,IG 3.1)が収載され,2019年3月15日以降開始の試験はNDA/BLA申請時にIG 3.1準拠のSENDデータ提出が義務化された。IG 3.1の対象試験には心血管系及び呼吸系安全性薬理試験が含まれるため,それらのSEND対応はCJUG SENDチームの最重要課題の一つと考えられた。そこで,ITベンダー,ソリューションプロバイダ,非臨床試験CRO,製薬企業が所属するCJUG SENDチームの全27施設を対象に,安全性薬理試験のSEND対応状況及び想定される課題等に関するアンケートを実施し,匿名で回答を収集して分析した。</p><p> その結果,ほぼ全ての施設が安全性薬理試験のSEND対応への必要性を認識している一方,IG 3.1の詳細把握から具体的な業務手順の整備等の体制構築を進めている施設は少数のみであった。今後の対応方針を業種別にみると,製薬企業の多くは外注での対応を想定し,受託側のソリューションプロバイダ及びCROは自社対応やパートナリングで積極的にSENDデータ作成受託を進めようとしている傾向が示された。また,機器からの印刷物や手書きの記録を安全性薬理試験の生データとしている施設も依然多く,データの電子化自体が安全性薬理試験SEND対応の大きな課題であることが明らかとなった。さらに,SENDデータセット作成・検証の担当者に安全性薬理研究者の配置を想定している企業は少なく,統制用語の適切な利用など,安全性薬理試験SEND対応のプロセスに専門家がどう関与すべきかという潜在的な課題も見出された。本発表では調査内容を更に精査し,安全性薬理試験SEND対応の課題及び今後のデータセット作成に有用な情報を提供したい。</p>
著者
上坂 吉則 新堀 恭裕 渡辺 徹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング
巻号頁・発行日
vol.93, no.537, pp.245-252, 1994-03-25

遺伝的アルゴリズムによって生成される集団の列が有限マルコフ連鎖を成すことを指摘し,比較的緩い条件のもとで,したがって広範囲の遺伝的アルゴリズムを含む形で,それが唯一つの極限分布を持つことを示す.また,ごく簡単な例についてその極限分布を数値計算によって与え,その結果から,最適解を得る確率を高めるための淘汰・交叉・突然変異の仕方に関していくつかの示唆を与える.
著者
渡辺 憲正
出版者
関東学院大学経済経営学会
雑誌
経済系 : 関東学院大学経済学会研究論集 (ISSN:02870924)
巻号頁・発行日
no.275, pp.109-127,

これまで,ホッブズの自然状態=戦争状態は,近代的個人を前提として抽象的に構成された論理的なフィクション,あるいは近代国家を構成するために仮構された近代文明社会の反転像であるかのような解釈が,一般になされてきた。しかし,これによっては,第1 に,ホッブズがコモンウェルス(国家)の歴史的設立そのものの根拠を問うた意味が失われ,第2 に,ホッブズがコモンウェルス設立後に論じた「コモンウェルスの弱体化ないし解体」の意味が曖昧にされた。そして第3 には,解体後のコモンウェルス再措定という近代的意味と社会契約説の2 段階論的構成が平板化された。ホッブズにとって,国家が人間の本性に属さないことは自明である。だからこそ,なぜすべての人を拘束する国家は設立されたのかという問題が歴史的に提起されなければならない。それゆえ自然状態は,近代的個人を前提したフィクションであってはならなかった。本稿は,この視角からのホッブズ自然状態論の再検討を目的としている。
著者
山岸 稔 朝倉 昭雄 野崎 秀世 渡辺 登 小口 弘毅 阿部 由起子
出版者
学校法人 産業医科大学
雑誌
産業医大誌 (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.3, no.4, pp.385-401, 1981

小児の赤血球膜の電解質・プリン代謝酵素に対する調節機構を評価する目的で, 対照的な2病態として血清電解質異常と赤血球プリン代謝酵素活性異常を比較検討した. このうち血清電解質異常例には, 高K血症を伴った遠位型の腎尿細管性アシドーシス(RTA)の4歳男児例を選んだが, RTAの遠位K排泄障害型の報告例は本邦では最初(世界3番目)である. また赤血球プリン代謝酵素活性異常例には, 赤血球adenosine deaminase(ADA)高値を示した遺伝性球状赤血球症(HS)の一家族(両親・子供3人)を選び, 子供のうち弟妹が溶血性クリーゼを起こした際に全員測定を行った. その結果まずRTA症例は, 血清K値上昇(高K血症)に伴い赤血球K値の上昇も示した. しかし総合的な膜機能によるK取込みとNa汲出しが強力に認められたのは (赤血球K>血清K, 赤血球Na<血清Na), HSのクリーゼ弟妹例であり, ほかにRTA例でも増強が一時的(KCl負荷テスト中)にみられた. 次いで膜機能に関与するプリン代謝酵素の1つと見なされたnucleoside phosphorylaseは, HSの子供3人とも高い活性値を示したほか, ATPによって阻害されることが推測された. 同時に膜機能と直接的関与がみられなかったADAは, ATPによって刺激されることが今回・以前の成績を合わせて推測された.

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著者
渡辺淳一著
出版者
文芸春秋
巻号頁・発行日
1981
著者
後藤 伸之 吉村 直人 萱野 勇一郎 渡辺 享平 林 美由 青池 美穂 白波瀬 正樹 脇屋 義文 政田 幹夫
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.401-406, 2002-08-10 (Released:2011-03-04)
参考文献数
5
被引用文献数
1

A heparin lock is technique performed in order to prevent blood coagulation in the needle detained in the vessel, or a catheter. In Japan, when we perform a heparin lock, a heparin injection is diluted with physiological salt solution before use. We need to use prefilled syringes with diluted heparin. We received a sample of this product. We investigated the user-friendliness of the product. From our results, the prefilled syringe with the diluted heparin was found to be useful. Furthermore, when we use the prefilled syringe with diluted heparin, patient safety is increased.
著者
渡辺智美 中村亮太 上林憲行
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.695-696, 2013-03-06

面接対策のための書籍はあるが, 面接者に良印象を与える話速の具体的数値や, 悪印象を与えてしまう音声フィラーの頻出等, 言語情報以外のコミュニケーション法に関する記載は少ない. 本研究では面接者が重視する受験者の話し方を構成する要素を明らかにするために, 本学で開講された模擬面接官養成講座の受講生を面接者とした模擬面接を実施した. その中で面接者による声の大きさ・話速・音声フィラー・繰り返し・沈黙の項目に対する4段階主観評価, 音声フィラー・繰り返し・沈黙の頻出数, 内容も含む面接印象評価の取得と, 逐語記録実施による話速分析を行った. その結果, 話速と声の大きさが面接者の印象評価に影響を与えていることが示唆された.
著者
氏家 弘裕 渡辺 光由 山田 祥治 坂上 修
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 33.24 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.35-38, 2009-06-16 (Released:2017-09-20)
参考文献数
3

網膜走査型ディスプレイ(RID)は,レーザ光を網膜上でラスタ走査して画像を形成するディスプレイであり,レーザ波面の曲率変化によって焦点調節情報の変化を与えることができる.本研究では,RIDを透過型ディスプレイとして,これに提示される映像を両眼視または単眼視することによる視覚疲労や作業パフォーマンスへの影響を検討した.その結果,単眼視では両眼視に比べて,作業パフォーマンスが低下する傾向にあること,視覚疲労の主観評価のスコアが上昇する傾向にあること,ただし,調節応答への明確な影響は無いことが示された.