著者
渡辺 憲司
出版者
立教大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1997

まず最初に手がけたのは、地方遊里全体像の把握である。地方遊里は、公認の遊郭組織を持つものの他に、自治組織的名な集団によって監督下に置かれたものがあり、その分別はかなり難しい。「日本遊郭一覧」(昭和4年刊)を中心に、江戸時代の遊里番付などを参考に、警察・保健所資料を含め、地方遊里一覧を作成した。文芸との関連について、江戸時代前期は先行論文があるので、江戸時代後期の地方遊里と文芸について、滑稽本・浮世絵・洒落本・民謡等を中心にまとめた。又潮来を例にしながら地域文化と遊里の関連についてまとめ、伝承資料のお小夜説話にもふれた。地方遊里実地調査メモでは、日本各地で実地踏査した地域(鰺ヶ沢・新庄・鶴岡・酒田・新潟・長岡・分水・津川・柏崎・出雲崎・寺泊・来迎寺・直江津・高田・長野・坂城・岩村田・軽井沢・函館・島原・口之津・久留米・博多・萩・防府・徳山・宇部・柳井・上関・大垣)のメモをまとめた、又、中世の著名な遊女から、地方でのみ伝承されている遊女の墓を遊女の碑一覧として、60カ所を載せた。56カ所までの実地調査をおこなった。遊女墓群調査報告では、遊女の墓がまとまった形で残存している群馬県、倉賀野九品寺・木崎長命寺・石川県・串茶屋の報告をあげた。又遊女の墓のない沖縄に関しても、その特殊性についてリポートした。最後に、ほとんど紹介されていない資料を中心に、遊里文芸参考文献を掲載した。今後は、本研究で果たすことの出来なかった東南アジア地域の地方遊里の実態の調査へ拡大したい。
著者
三木 文雄 小林 宏行 杉原 徳彦 武田 博明 中里 義則 杉浦 宏詩 酒寄 享 坂川 英一郎 大崎 能伸 長内 忍 井手 宏 西垣 豊 辻 忠克 松本 博之 山崎 泰宏 藤田 結花 中尾 祥子 高橋 政明 豊嶋 恵理 山口 修二 志田 晃 小田島 奈央 吉川 隆志 青木 健志 小笹 真理子 遅野井 健 朴 明俊 井上 洋西 櫻井 滋 伊藤 晴方 毛利 孝 高橋 進 井上 千恵子 樋口 清一 渡辺 彰 菊地 暢 池田 英樹 中井 祐之 本田 芳宏 庄司 総 新妻 一直 鈴木 康稔 青木 信樹 和田 光一 桑原 克弘 狩野 哲次 柴田 和彦 中田 紘一郎 成井 浩司 佐野 靖之 大友 守 鈴木 直仁 小山 優 柴 孝也 岡田 和久 佐治 正勝 阿久津 寿江 中森 祥隆 蝶名林 直彦 松岡 緑郎 永井 英明 鈴木 幸男 竹下 啓 嶋田 甚五郎 石田 一雄 中川 武正 柴本 昌昭 中村 俊夫 駒瀬 裕子 新井 基央 島田 敏樹 中澤 靖 小田切 繁樹 綿貫 祐司 西平 隆一 平居 義裕 工藤 誠 鈴木 周雄 吉池 保博 池田 大忠 鈴木 基好 西川 正憲 高橋 健一 池原 邦彦 中村 雅夫 冬木 俊春 高木 重人 柳瀬 賢次 土手 邦夫 山本 和英 山腰 雅宏 山本 雅史 伊藤 源士 鳥 浩一郎 渡邊 篤 高橋 孝輔 澤 祥幸 吉田 勉 浅本 仁 上田 良弘 伊達 佳子 東田 有智 原口 龍太 長坂 行雄 家田 泰浩 保田 昇平 加藤 元一 小牟田 清 谷尾 吉郎 岡野 一弘 竹中 雅彦 桝野 富弥 西井 一雅 成田 亘啓 三笠 桂一 古西 満 前田 光一 竹澤 祐一 森 啓 甲斐 吉郎 杉村 裕子 種田 和清 井上 哲郎 加藤 晃史 松島 敏春 二木 芳人 吉井 耕一郎 沖本 二郎 中村 淳一 米山 浩英 小橋 吉博 城戸 優光 吉井 千春 澤江 義郎 二宮 清 田尾 義昭 宮崎 正之 高木 宏治 吉田 稔 渡辺 憲太朗 大泉 耕太郎 渡邊 尚 光武 良幸 竹田 圭介 川口 信三 光井 敬 西本 光伸 川原 正士 古賀 英之 中原 伸 高本 正祇 原田 泰子 北原 義也 加治木 章 永田 忍彦 河野 茂 朝野 和典 前崎 繁文 柳原 克紀 宮崎 義継 泉川 欣一 道津 安正 順山 尚史 石野 徹 川村 純生 田中 光 飯田 桂子 荒木 潤 渡辺 正実 永武 毅 秋山 盛登司 高橋 淳 隆杉 正和 真崎 宏則 田中 宏史 川上 健司 宇都宮 嘉明 土橋 佳子 星野 和彦 麻生 憲史 池田 秀樹 鬼塚 正三郎 小林 忍 渡辺 浩 那須 勝 時松 一成 山崎 透 河野 宏 安藤 俊二 玄同 淑子 三重野 龍彦 甲原 芳範 斎藤 厚 健山 正男 大山 泰一 副島 林造 中島 光好
出版者
Japanese Society of Chemotherapy
雑誌
日本化学療法学会雜誌 = Japanese journal of chemotherapy (ISSN:13407007)
巻号頁・発行日
vol.53, no.9, pp.526-556, 2005-09-25

注射用セフェム系抗菌薬cefozopran (CZOP) の下気道感染症に対する早期治療効果を評価するため, ceftazidime (CAZ) を対照薬とした比較試験を市販後臨床試験として実施した。CZOPとCAZはともに1回1g (力価), 1日2回点滴静注により7日間投与し, 以下の結果を得た。<BR>1. 総登録症例412例中最大の解析対象集団376例の臨床効果は, 判定不能3例を除くとCZOP群92.0%(173/188), CAZ群91.4%(169/185) の有効率で, 両側90%, 95%信頼区間ともに非劣性であることが検証された。細菌性肺炎と慢性気道感染症に層別した有効率は, それぞれCZOP群90.9%(120/132), 94.6%(53/56), CAZ群93.3%(126/135), 86.0%(43/50) で, 両側90%, 95%信頼区間ともに非劣性であることが検証された。<BR>2. 原因菌が判明し, その消長を追跡し得た210例での細菌学的効果は, CZOP群89.5%(94/105), CAZ群90.5%(95/105) の菌消失率 (菌消失+菌交代) で, 両群間に有意な差はみられなかった。個々の菌別の菌消失率は, CZOP群91.1%(113/124), CAZ群90.8%(108/119) で両群問に有意な差はみられなかったが, 最も高頻度に分離された<I>Streptococcus pneumoniae</I>の消失率はCZOP群100%(42/42), CAZ群89.5%(34/38) で, CZOP群がCAZ群に比し有意に優れ (P=0.047), 投与5日後においてもCZOP群がCAZ群に比し有意に高い菌消失寧を示した (P=0.049)。<BR>3. 投薬終了時に, CZOP群では52,4%(99/189), CAZ群では50.3% (94/187) の症例において治療日的が達成され, 抗菌薬の追加投与は不必要であった。治療Il的遠成度に関して両薬剤間に有意な差は認められなかった。<BR>4. 随伴症状の発現率はCZOP群3.9%(8/206), CAZ群5.0%(10/202) で両棊剤間に有意な差はなかった。臨床検査値異常変動として, CAZ群に好酸球増多がCZOP絆より多数認められたが, 臨床検査値異常出現率としては, CZOP群31.6% (65/206), CAZ群32.2% (65/202) で, 両群間に有意な差は認められなかった。<BR>以上の成績から, CZOPは臨床効果においてCAZと比較して非劣性であることが検祉された。また<I>S. pneumoniae</I>による下気道感染症に対するCZOPの早期治療効果が確認された。
著者
阿部 清治 西 誠 渡辺 憲夫 工藤 和夫
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会誌 (ISSN:00047120)
巻号頁・発行日
vol.27, no.11, pp.1035-1046, 1985-11-30 (Released:2009-04-21)
参考文献数
13
被引用文献数
1 2

THALES is a computer code system for the thermal-hydraulic analysis of the core meltdown accident which is the risk-dominant accident of LWR's. Its first version was developed for the PWR analysis, which uses THALES-P for primary system thermal-hydraulics, THALES-M for core heatup and meltdown, and THALES-CV for containment temperature and pressure response. Several program libraries were also developed not only for THALES but for general usage.A new analysis technique of hydraulics in the primary cooling system was developed and used in THALES-P with aiming at accurate estimation of water level in water-steam mixture and shorter computer time, which are necessary for the core meltdown analysis.This report describes the outlines of the THALES code system, as well as the mathematical modeling and sample run results of the above-mentioned codes. Further are discussed the importance of the mixture levels and the necessity of the core slumping models.
著者
渡辺 憲 高麗 秀昭 小林 功 柳田 高志 鳥羽 景介 三井 幸成
出版者
一般社団法人 日本木材学会
雑誌
木材学会誌 (ISSN:00214795)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.63-72, 2017-03-25 (Released:2017-03-30)
参考文献数
21
被引用文献数
6 3

燃料用木質チップとしての使用を目的とした丸太の天然乾燥において,乾燥時間の推定法,および丸太の諸形質が乾燥性に及ぼす影響について検討した。2014年11月から2015年8月にかけて茨城県つくば市にてスギ丸太の天然乾燥試験を実施した。乾燥期間中の含水率を初期含水率,直径,長さ,心材率および乾燥時間の関数として表現し,階層ベイズモデルによって丸太の個体差を考慮した乾燥曲線モデルを構築した。このモデルを用いて丸太の平均含水率を推定した結果,実測値は乾燥曲線とほぼ一致し,任意の含水率に対して乾燥時間を推定できる可能性が示唆された。また,丸太の乾燥性に影響を及ぼす要因を総合的に評価したところ,初期含水率,直径および長さが丸太の乾燥性に影響を及ぼしていることが示された。
著者
園生 雅弘 迫井 正深 渡辺 憲 冨本 秀和 安藤 哲朗 西山 和利 髙橋 良輔 戸田 達史 日本神経学会神経内科専門医基本領域化推進対策本部
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.60, no.8, pp.515-519, 2020 (Released:2020-08-07)
被引用文献数
1 1

日本神経学会は2018年1月臨時社員総会において,神経内科専門医の基本領域化を目指すことを機関決定した.新専門医制度が大きく揺れる中,神経内科専門医基本領域化推進対策本部では,第60回学術大会において,専門医制度に関する緊急シンポジウムを開催した.本論文はその各演者の抄録を委員会報告としてまとめたものである.厚生労働省,日本医師会に所属する演者,及び,学会内の演者によって,基本領域化が必要な理由,特に地域医療との関係,実現するための手続き,克服すべき課題などが論じられた.これらを踏まえつつ,社員総会決定に従って,神経学会は今後も基本領域化を目指して関係各所との折衝を続ける.
著者
渡辺 憲司
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.49, no.10, pp.8-16, 2000

「満散利久佐」(明暦二年刊(一六五六)四月刊)に登場する遊女小藤への、<利発者・わつさり者・おほちやく者・ふてき者・いたづら者・無心中者>といった評判記の表現を検証しながら、平凡、類型的な、近世初期遊女の像を描き、それとは対照的な名妓と呼ばれる遊女表現に言及し、西鶴の個性的な遊女理解についてもふれてみたい。
著者
小峯 和明 渡辺 匡一 池宮 正治 渡辺 憲司
出版者
立教大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1999

研究の推進に当たって、まず長年進めている琉球文学研究会メンバーを協力者として要請し、初年度に沖縄で研究会を開催、各自の研究テーマと琉球文学研究とのすりあわせを行い、研究組織の拡充をはかった。当初の目的にしたがい、本土との交流もふまえた総合的体系的な琉球文学の総合目録作成をめざし、初年度にハワイ大学ホーレー文庫調査を試みたが、図書館側の事情もあり、思うように進捗しなかったため、テーマを各自の研究課題とあわせてしぼることとし、最終的に琉球の中世と近世の一大転換点である薩摩藩の侵攻、いわゆる島津入りに焦点を集約し、「薩摩藩侵攻前後の文学言説をめぐって」という研究テーマを確立した。これは従来まったくみられない斬新かつ重要なテーマであり、島津入りの数年前に琉球に滞在した袋中の著述『琉球神道記』『琉球往来』、島津侵攻を物語化した『薩琉軍記』、本土から往還した僧の『定西法師物語』、近世期の遊女・遊郭の起源伝承等々、多角的多面的ななテーマ設定が可能になった。『琉球神道記』をのぞいてはいずれも本格的な研究がなされておらず、伝本調査をはじめ、基礎的な研究からはじめ、ひとまず研究の方位を見定める地点で時間切れとなった。『琉球往来』に関しては従来の活字翻刻を一新する伝本を再発見し、詳細な本文校訂と注釈によって、一気に古琉球をうかがう資料としての価値が高まった。『琉球神道記』は近年の中世神道系の研究動向をふまえた注釈のための基礎資料集を作成、『薩琉軍記』は錯綜する伝本を整理し、かつ写本二種を購入、基礎的な研究をスタートさせた。『定西法師物語』も詳細な伝本研究と注釈研究を始動させ、遊女伝承も従来解明されていない領域にはじめて本格的な考証が加えられた。以上のように、基礎的な研究に終始したが、従来琉球文学といえば、無文字のシャーマニックな古代的なイメージが強かったのを完全に払拭し、あらかな研究の地平を開拓することができた。本研究をもとになるべく早く成果を公刊したいと考えている。
著者
小峯 和明 渡辺 憲司 米井 力也 増尾 伸一郎
出版者
立教大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

1国内のキリシタン文学関連の資料調査と収集立教大学海老沢文庫の前近代及び明治期のキリシタン文学関連資料の悉皆調査を行い、書誌データをまとめた。また、上智大学キリシタン文庫の前近代及び中国を中心とする東アジアのキリシタン文学関連の資料調査を行い、書誌データをまとめた。沖縄のキリシタン文学関係の調査及び踏査を行った。2海外のキリシタン文学関連の資料調査と収集パリ国立図書館の中国を主とするキリシタン文学関連の資料調査を行い、目録を整備し、書誌データをまとめ、伝本研究を行った。また、韓国教会史研究所、ソウル大学の朝鮮時代のキリシタン文学関連の資料調査を行い、伝本研究を行った。3海外における国際シンポジウムの開催アルザス日本学研究所で「キリシタン文学と日欧交流」のテーマで国際シンポジウムを行った。また、韓国外国語大学で「東アジアの日本文学研究」のテーマで国際シンポジウムを行った。以上、日本と西洋との一対一対応にとどまらない東アジアにまたがる多面的な次元でのキリシタン文学・文化の様相が解明できた。キリシタン文学を軸にひろく東西交流文学を対象とする新しい領域が開拓でき、海外の研究者との共同研究の体制も確立し、今後の研究推進のおおきな足がかりを得られた。
著者
藤原 靖弘 村木 基子 木幡 幸恵 杉森 聖司 山上 博一 谷川 徹也 渡辺 憲治 渡辺 俊雄 富永 和作 荒川 哲男
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.53, no.11, pp.3523-3528, 2011 (Released:2012-01-06)
参考文献数
14
被引用文献数
1

症例は31歳,女性,6年前より嚥下困難・食物のつまり感を自覚し,他院で内視鏡など検査するも異常を指摘されなかった.症状が徐々に増悪するため紹介受診.上部消化管内視鏡検査では食道胃接合部に一致して著明な狭窄を認めたが,明らかな腫瘍や粘膜不整を認めず,超音波内視鏡では主に粘膜層の肥厚を認めた.食道生検にて食道粘膜内に著明な好酸球浸潤とmicroabscess形成を認め,好酸球性食道炎と診断した.フルチカゾン嚥下療法により症状および内視鏡像・組織学的改善を認めた.好酸球性食道炎は本邦では稀な疾患であるが,典型的な症状と特徴的な内視鏡像より食道生検を施行することが早期診断に重要である.
著者
山本 博徳 緒方 晴彦 松本 主之 大宮 直木 大塚 和朗 渡辺 憲治 矢野 智則 松井 敏幸 樋口 和秀 中村 哲也 藤本 一眞
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.57, no.12, pp.2685-2720, 2015 (Released:2015-12-25)
参考文献数
282
被引用文献数
13

カプセル内視鏡・バルーン内視鏡の開発・普及により,小腸領域においても内視鏡が疾患の診断・治療に重要な役割を果たすようになった.小腸内視鏡の適応として最も頻度が高いのは,いわゆる原因不明の消化管出血(obscure gastrointestinal bleeding:OGIB)である.その他には小腸狭窄,腫瘍,炎症性腸疾患などにおいて小腸内視鏡の有用性が確認されている.小腸内視鏡の有用性が認識された今,臨床現場で安全かつ効率的に使用し,最大限の効果を得るためには一定の指針が必要となる.そこで,日本消化器内視鏡学会では,日本消化器病学会,日本消化管学会,日本カプセル内視鏡学会の協力を得て,現時点で得られるだけのエビデンスに基づく「小腸内視鏡診療ガイドライン」を作成した.しかし,まだ比較的新しい内視鏡手技であり,エビデンスが不十分な部分に関しては専門家のコンセンサスに基づき推奨度を決定した.本ガイドラインは小腸疾患診療のガイドラインとしての疾患中心のまとめではなく,小腸内視鏡というモダリティを中心としたガイドラインとして作成し,小腸内視鏡としては臨床現場の実情に即して小腸カプセル内視鏡とバルーン内視鏡に絞り,指針を作成した.
著者
成宮 祥介 大橋 弘忠 宮田 浩一 渡辺 憲夫 楠木 貴世志
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会 年会・大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.354, 2011

原子力発電所地震安全特別専門委員会の活動として作成した地震安全の論理について発表する。
著者
渡辺 憲正
出版者
関東学院大学経済経営学会
雑誌
経済系 : 関東学院大学経済学会研究論集 (ISSN:02870924)
巻号頁・発行日
no.275, pp.109-127,

これまで,ホッブズの自然状態=戦争状態は,近代的個人を前提として抽象的に構成された論理的なフィクション,あるいは近代国家を構成するために仮構された近代文明社会の反転像であるかのような解釈が,一般になされてきた。しかし,これによっては,第1 に,ホッブズがコモンウェルス(国家)の歴史的設立そのものの根拠を問うた意味が失われ,第2 に,ホッブズがコモンウェルス設立後に論じた「コモンウェルスの弱体化ないし解体」の意味が曖昧にされた。そして第3 には,解体後のコモンウェルス再措定という近代的意味と社会契約説の2 段階論的構成が平板化された。ホッブズにとって,国家が人間の本性に属さないことは自明である。だからこそ,なぜすべての人を拘束する国家は設立されたのかという問題が歴史的に提起されなければならない。それゆえ自然状態は,近代的個人を前提したフィクションであってはならなかった。本稿は,この視角からのホッブズ自然状態論の再検討を目的としている。
著者
下谷 祐子 鎌田 紀子 林 史和 百木 和 十河 光栄 山上 博一 渡辺 憲治 荒川 哲男 塚田 定信 羽生 大記
出版者
日本静脈経腸栄養学会
雑誌
静脈経腸栄養 (ISSN:13444980)
巻号頁・発行日
vol.27, no.6, pp.1361-1367, 2012 (Released:2012-12-17)
参考文献数
11

【目的】病態が活動期で入院を要した炎症性腸疾患患者について、NSTによる適切な栄養学的介入を行うことを目的に栄養状態の評価を行った。【対象及び方法】潰瘍性大腸炎患者、クローン病患者に対し、入院時に身体計測、インピーダンス法を用いた身体組成分析、血液検査・血液生化学検査、SGAを用いて栄養学的評価を行った。【結果】入院を要した炎症性腸疾患患者は栄養状態が不良であることが示唆された。特に潰瘍性大腸炎患者は、急激な病状の増悪による炎症反応の亢進や重篤な消化器症状により、代謝の亢進、食事摂取量の低下が起こり、急激に低栄養状態に陥っていると考えられた。【結論】潰瘍性大腸炎はクローン病に比して栄養療法の必要性が低いと認識されがちであるが、急激な栄養状態の悪化のみられる潰瘍性大腸炎患者においても、原疾患の治療とともにNSTを通じた積極的な栄養学的サポートが必要であると考えられた。
著者
藤原 靖弘 平本 慶子 朴 成華 中原 憲一 木幡 幸恵 谷川 徹也 渡辺 憲治 富永 和作 渡辺 俊雄 荒川 哲男
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.110, no.6, pp.965-970, 2013 (Released:2013-06-05)
参考文献数
29
被引用文献数
1

本邦ではGERD患者の半数以上が何らかの睡眠障害を有しており,特にNERD患者に多い.夜間の逆流は,胸やけ症状・覚醒の有無やおこる時間帯により入眠困難,中途覚醒,早朝覚醒,熟眠障害をきたす.一方,睡眠障害が食道知覚神経過敏を介してGERD症状を悪化させることから,GERDと睡眠障害は相互関連がある.GERDと閉塞性睡眠時無呼吸は共通のリスク因子を有することがその関連に影響を与えている.睡眠障害をともなうGERD患者では睡眠障害をともなわないGERD患者に比較して,GERD症状が強く,健康関連QOLや労働生産性が低下している.
著者
渡辺 憲司
出版者
梅光学院大学
雑誌
日本文学研究 (ISSN:02862948)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.37-47, 1978-11-01