著者
大桃 敏行 秋田 喜代美 村上 祐介 勝野 正章 牧野 篤 藤村 宣之 本田 由紀 浅井 幸子 北村 友人 小玉 重夫 恒吉 僚子 小国 喜弘 李 正連 植阪 友理 市川 伸一 福留 東土 新藤 浩伸 齋藤 兆史 藤江 康彦 両角 亜希子 高橋 史子 星野 崇宏 伊藤 秀樹 山本 清 吉良 直 星野 崇宏 伊藤 秀樹
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2014-04-01

日本を含めて多くの国で多様化や競争、成果に対するアカウンタビリティを重視するガバナンス改革が行われてきた。また同時に、単なる知識や技能の習得からそれらを活用する力や課題解決力、コミュニケーション能力などの育成に向けた教育の質の転換の必要性に関する議論が展開されてきた。本研究の目的はガバナンス改革と教育の質保証との関係を検討しようとするものであり、成果志向の改革では、広い能力概念に基づく教育において評価がどこまでまたどのように用いられるのかが重要な課題となってきていることなどを示した。
著者
浮山 越史 伊藤 泰雄 韮澤 融司 渡辺 佳子 吉田 史子 牧野 篤司
出版者
日本腹部救急医学会
雑誌
日本腹部救急医学会雑誌
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.63-68, 2009

当教室の小児腹部外傷患者の経験をもとに,診療のコツ,について考察した。重症度判定では腹部外傷スコア(ATS)が有効であった。交通外傷,転倒・転落では実質臓器損傷が多かった。自転車転倒によるハンドル外傷では,十二指腸損傷が多く,疑われる場合には,上部消化管造影や造影CTが有用であった。膵仮性嚢胞は最大径60mm以上で,40日以内に軽快しない場合には手術適応であった。実質臓器損傷は保存的治療を基本としているが,急変の可能性を考慮し,繰り返す診察と検査,24時間モニターによる観察が必要であり,急変時に備えて,IVR・手術の24時間体制の構築が重要である。
著者
松井 照明 田島 巌 牧野 篤司 内藤 宙大 森山 達哉 渡邊 弥一郎 北村 勝誠 高里 良宏 杉浦 至郎 和泉 秀彦 伊藤 浩明
出版者
一般社団法人日本小児アレルギー学会
雑誌
日本小児アレルギー学会誌 (ISSN:09142649)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.234-240, 2022-08-20 (Released:2022-08-22)
参考文献数
19

目的:ボンラクトⓇ iの原料である酵素分解分離大豆たんぱく(酵素分解SPI)は,熱処理と酵素処理により低アレルゲン化されている可能性があり,そのアレルゲン性を確認することを目的とした.方法:1.酵素分解SPI及びその原料のSPIのポリアクリルアミド電気泳動(SDS-PAGE)及び免疫ブロッティングを行った.2.大豆アレルギー患者に対して皮膚プリックテスト(SPT),豆腐または豆乳とボンラクトⓇ iの経口負荷試験(OFC)の比較を行った.結果:1.SDS-PAGEではSPIよりも酵素分解SPIで全体に低分子化されたバンドが確認され,免疫ブロッティングではGly m Bd 28K及び30Kに特異的なバンドが検出されづらくなった.2.2/3例で,大豆と比較して酵素分解SPIのSPT膨疹径が小さかった.OFCでは3/4例でボンラクトⓇ iの症状誘発閾値たんぱく量が多く,全例で重症度が低かった.結語:ボンラクトⓇ iは低分子化されており,アレルゲン性が低いことが示唆された.
著者
牧野 篤
出版者
東京大学大学院教育学研究科附属学校教育高度化センター
雑誌
年報
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.37-45, 2010

センター主催シンポジウム1「新たなカリキュラムの形成 : これまでの研究・実践・政策を踏まえて展望する」 セッション2: カリキュラムの新たな構成要素
著者
牧野 篤
出版者
東京大学大学院教育学研究科生涯学習基盤経営コース内『生涯学習基盤経営研究』編集委員会
雑誌
生涯学習基盤経営研究 (ISSN:1342193X)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.123-137, 2010-03-30

長引く不況にあって,日本社会は雇用劣化とでも呼べるような状況を呈している。それはいわゆる日本型雇用慣行の解体によってもたらされたものである。しかし,その背景にはストックを基本とする社会経済のあり方からフローを基本とするそれへの,構造的な転換が存在している。このような社会状況の中にあって,単に就労のための教育や訓練を提唱することは,繰り返し使い棄てられる商品としての人材を養成することでしかない。問われているのは,以下の諸点である。(1)正規・非正規という区別を無用化するような雇用の構造をつくりだすこと。(2)社会の中で,他者との関わりにおいて自分の存在を意味づけることのできる力を個々人が獲得するための学習プログラムを人々に提供し,彼らに対する継続的な支援を続けていくこと。(3)そのために生涯学習そのものを「働くこと」を問うことによって,社会を生成的に再構成するものとして再定義すること。本稿では,その枠組みを人々が社会の中に位置づいている自分を認識することとして,基本的課題を考察する。
著者
牧野 篤
出版者
一般社団法人日本教育学会
雑誌
教育學研究 (ISSN:03873161)
巻号頁・発行日
vol.77, no.4, pp.371-384, 2010-12-27

従来、「教育」概念を社会的な知の分配システムとして規定してきた個人の存在と社会の構成のあり方が大きく変容し、教育はすでにシステムとしては定義できなくなってきている。教育は、むしろ、知を生成するさまざまなOSが自生的に成長していく、ある種の生態学的なプラットフォームの様相を呈している。それはまた、知を生成、循環させ、その過程で<わたし>を<わたしたち>へと多元的に結び直していくプラットフォームであることを自ら要請している。