著者
岡田 靖子 竹見 哲也 石川 裕彦 楠 昌司 水田 亮
出版者
京都大学防災研究所
雑誌
京都大学防災研究所年報. B (ISSN:0386412X)
巻号頁・発行日
vol.58, no.B, pp.157-161, 2015-06

This study focuses on atmospheric circulation fields during the baiu in Japan with global warming under the RCP scenarios. We use projection experimental data conducted using a 20km-, 60km-mesh global atmospheric model (MRI-AGCM3.2). The baiu front indicated by the north-south gradient of moist static energy moves northward in present-day climate, whereas this northward shift in future climate simulations is very slow during May and June. In future late baiu season, the baiu front stays in the northern part of Japan even in August. As a result, the rich water vapor is transported around western Japan and the daily precipitation amount will increase in August. In the mid-troposphere, the horizontal warm advection roughly corresponds to upward vertical pressure velocity, and shows northward migration as seen in the lower troposphere. Especially, the RCP 8.5 scenario is delayed compared to the RCP 4.5 scenario. This tendency is evident in the north-south term of 500-hPa warm advection in particular. In conclusion, a late of the baiu rainfall band northward and an increase in precipitation during late of the baiu season are apparent from the point of view of atmospheric fields.
著者
狩野 泰則 佐々木 猛智 石川 裕
出版者
日本貝類学会
雑誌
Venus : journal of the Malacological Society of Japan (ISSN:13482955)
巻号頁・発行日
vol.60, no.3, pp.129-140, 2001-09-30
被引用文献数
1

鹿児島県上甑島の汽水湖(貝池 : 模式産地)ならびに高知・愛媛県の3河川(赤野川・仁淀川・蓮乗寺川)河口域の礫下から得られたコハクカノコ科の新種Neritilia mimotoiツバサコハクカノコ(新称)を記載する。貝殻は白色半透明, 殻径2 mm内外で, 殻形は変異に富み, 内唇滑層後端には時にツバサカノコ(アマオブネ科)同様の翼状突起を備える。本種はジャマイカ産のNeritilia pusillaに近似するが, サイズがより大きく, また殻口がより広がる点で区別される。同属のその他の既知種はすべて有色(赤褐色∿黄褐色)の殻をもち, 本種と容易に区別される。
著者
藤田 邦子 石川 裕治 中谷 基 熊倉 勇美
出版者
The Japan Society of Logopedics and Phoniatrics
雑誌
音声言語医学 (ISSN:00302813)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.14-20, 1993-01-20 (Released:2010-06-22)
参考文献数
16
被引用文献数
1

失語症患者のジェスチャー表出能力の客観的な評価の試みとして, 表出されたジェスチャーを「構成要素」という考え方を用いて新たに分類し, 「構成要素の数」とその「内容の正確さ」という両側面から評価, 分析した.その結果, (1) 失語群は健常者群に比べ, 構成要素総数の有意な低下がみられた. (2) 失語症が重篤になるに従って, 構成要素総数も少なく, 絵カードに描かれているとおりの形態を2次元的に描くのみで動作を示さないことが多かった.これらは失語症のタイプとは関係なく観察された. (3) 質的分析の結果, 重度失語症例では描いた形態の大きさや正確さが不適切であり, さらにファンクションの数, 質ともに低く, 伝達性の低いことが確認された. (4) 非流暢性タイプの失語症者はジェスチャー伝達に停滞を示すことが多かった.以上の所見に若干の考察を加えた.
著者
岩本 さき 笠井 新一郎 苅田 知則 長嶋 比奈美 稲田 勤 塩見 将志 間野 幸代 石川 裕治 山田 弘幸
出版者
高知リハビリテーション学院
雑誌
高知リハビリテーション学院紀要 = Journal of Kochi Rehabilitation Institute (ISSN:13455648)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.23-32, 2001-03-31

平成11年度より,香川県坂出市では,1歳6ヶ月児健診で未通過だった子どもの発達状況のフォローを一つの目的として,保健婦と言語聴覚士による2歳児を対象とした発達相談(以下,2歳児相談)を行っている.しかし,実施に際して,評価時間の短さや,子どもの語彙発達を評価する指標がない点が問題として挙げられた.そこで,2歳児相談時にスクリーニングとして使用できる語彙チェックリストを作成することを目的とし,2歳児の語彙発達の現状を明らかにするための調査研究を行った.調査の対象者は,香川県坂出市内の全保育所(12施設)に所属する1歳11ヶ月から2歳11ヶ月の子どもの保護者であり,161名であった.調査においては,名詞・代名詞・抽象語・動詞・形容詞・形容動詞・副詞・感動詞を含む,全語彙数452個のチェックリストを,調査用紙として用いた.分析を加えた結果,2歳児相談でスクリーニングの指標となる平均語彙数は,2歳0ヶ月児で183.9語,2歳6ヶ月児で288.7語であった.また,2歳9ヶ月〜2歳11ヶ月にかけて350語を超えており,グラフはほぼ横這い状態を示した.これらの結果から,今回用いたチェックリストの適用範囲は2歳9ヶ月以前と考察された.
著者
小田和 友仁 住元 真司 堀 敦史 石川 裕
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. [システムソフトウェアとオペレーティング・システム]
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.1-7, 2013-04-18

将来の High Performance Computing (HPC) システムではメニーコア化・NUMA 化が進み,これらを考慮したシステムソフトウェアが重要になる.本稿では NUMA 型のメニーコアシステムにおける並列分散 I/O の実現に向けた予備検証の結果と考察について述べる.予備検証では,NUMA 環境での性能律速要素と律速時の性能影響を確認するため,既存の NUMA 環境でキャッシュ I/O における read/write の I/O 性能を測定した.本稿では予備検証で得た結果をもとに,将来 HPC での最適化された並列分散 I/O を実現する上での最適な分散ポリシーについて議論する.
著者
石川 裕貴
巻号頁・発行日
pp.1-106,

授与大学:弘前大学; 学位種類:修士(教育学); 授与年月日:令和2年3月23日
著者
松村 暢隆 小倉 正義 竹澤 大史 緩利 誠 石川 裕之 石隈 利紀
出版者
関西大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

発達障害や学習困難のある児童生徒について、広義の2E教育の観点から、得意や興味等の「認知的個性」を捉えて、それを活かして苦手を補う特別支援の方策を探った。認知的個性の自己チェックリストを開発して、それが通常学級の学習で有用なこと、また発達障害や学習困難な生徒の学習・生活支援に活用できることを示した。併せて、2E教育の多様な形態や可能なカリキュラムの変革について調査、考察した。
著者
山口 訓央 高木 将通 堀 敦史 石川 裕
雑誌
研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC) (ISSN:21888841)
巻号頁・発行日
vol.2015-HPC-152, no.8, pp.1-10, 2015-12-09

InfiniBand を用いたハイパフォーマンスコンピューティング向けの通信ライブラリにおいて,通信性能低下を最小限に抑えながら,100 万ノードでの並列実行を可能にするメモリ消費削減手法を考察する.対象とする通信ライブラリは,MPI ライブラリとその下位に位置する低レベル通信ライブラリである.また,NUMA ノード内を OpenMP で並列化し,NUMA ノード間を MPI で並列化することを想定する.これらの通信ライブラリでは,並列実行ノード数と NUMA ノード数が増加した際のノードあたりメモリ消費量の増加が課題となる.この課題を解決するため,通信コンテキストの総数を制限する手法,また複数の通信相手で一つの資源を共有する手法,また複数の MPI プロセスでオブジェクトを共有する手法を考察する.本手法は,1 ノードあたり 4MPI プロセスとした場合,100 万ノードを用いた並列実行において,1 ノードあたりメモリ消費量を 1.00GB に抑えることができる.
著者
石川 裕一 浅野 裕俊 坂本 直樹 井出 英人
出版者
The Society of Instrument and Control Engineers
雑誌
計測自動制御学会論文集 (ISSN:04534654)
巻号頁・発行日
vol.46, no.9, pp.586-588, 2010 (Released:2011-11-03)
参考文献数
4

In this paper, we proposed the evaluation method of the sleepiness by oxygenated hemoglobin. The sleepiness by diver's operation can be considered as the factor of accidents. Therefore, we needed to have evaluated the sleepiness while driving. Then, we gave the driving task to the subjects and researched the relation of oxygenated hemoglobin. As the result of the experiment, compared with facial expression, oxygenated hemoglobin tends to be decreased gradually. Possibility of driver's sleepiness evaluation could be shown.
著者
矢箆原 隆造 伊藤 慎英 平野 哲 才藤 栄一 田辺 茂雄 林 美帆 加藤 翼 海藤 大将 石川 裕果 澤田 雄矢 宮田 恵里 山田 唯 藤範 洋一
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2014, 2015

【目的】我々は,立ち乗り型パーソナル移動支援ロボットとテレビゲームを組み合わせたバランス練習アシストロボット(Balance Exercise Assistant robot:以下,BEAR)を考案した。BEARで使用しているロボットは,搭乗者が前後に重心を移動するとその移動に合わせてロボットが前後移動し,左右に重心を移動するとロボットが旋回する装置である。従来のバランス練習には,適切な難易度が存在しない,動きが少ないためフィードバックが得にくい,退屈な練習内容,またバランス戦略への転移性が乏しいという問題点があった。一方でBEARを用いたバランス練習では,ロボット制御による練習者に適した難易度設定,実際の移動という形での重心移動のフィードバック,ゲーム感覚で飽きずに楽しく継続できる練習内容,ankle/hip strategyのバランス戦略に対して高い転移性を持つ類似課題,と改善が図られている。本研究では,中枢神経疾患患者に対しBEARを用いたバランス練習を行い,そのバランス能力の改善効果について検討を行った。【方法】対象は,当大学病院リハビリテーション科の通院歴があり,屋内歩行が監視以上の中枢神経疾患患者9名(脳出血3名,脳梗塞2名,脳腫瘍1名,頭部外傷1名,脊髄損傷2名)とした。対象の詳細は,年齢60±18歳,男性7名,女性2名,発症後35±27ヶ月,Berg Balance Scaleは47±8点であった。BEARのゲーム内容は,ターゲットに合わせて前後方向に能動的な重心移動を行う「テニスゲーム」,ターゲットに合わせて左右方向に能動的な重心移動を行う「スキーゲーム」,組み込まれた多様な外乱に抗してゲーム開始位置を保つ「ロデオゲーム」の3種類を実施した。1回の練習は各ゲームを4施行ずつ,予備練習を含めた合計20分間で構成されており,週2回の頻度で6週間あるいは8週間実施した。練習期間の前後には,バランス能力の改善指標としてTimed Up and Go Test(以下,TUG)および安静立位時の重心動揺を計測した。重心動揺計測はアニマ社製のツイングラビコーダ(G-6100)を用い,30秒間の安静立位から矩形面積を算出した。加えて,下肢の筋力も併せて計測を行った。測定筋は腸腰筋,中殿筋,大腿四頭筋,ハムストリングス,前脛骨筋,下腿三頭筋の6筋とし,アニマ社製ハンドヘルドダイナモメータを用いて等尺性で計測を行い,その最大値を採用した。統計解析にはWilcoxonの符号付順位検定を用い,各評価について練習期間前後の比較を行った。【結果】TUGは,練習期間前後の平均値が21.5秒から17.4秒と有意な改善を認めた(p<.05)。安静立位時の重心動揺は,練習期間前後の矩形面積の平均値が3.3cm<sup>2</sup>から2.7cm<sup>2</sup>と有意な改善を認めた(p<.05)。下肢の筋力においては,練習期間前後の中殿筋の平均値が20.8kgから24.2kgと有意な改善を認め(p<.01),下腿三頭筋の平均値が44.0kgから47.7kgと有意な改善を認めた(p<.05)。一方で,その他の4筋については変化量が小さく有意差は認められなかった。【考察】本研究ではBEARを用いたバランス練習の効果を検討した。BEARの練習において前後方向の重心移動を行うテニス・ロデオゲームでは下腿三頭筋が,左右方向の重心移動を行うスキー・ロデオゲームでは中殿筋がそれぞれ求心性・遠心性収縮を繰り返し行う必要がある。このことが筋力増強に必要な条件を満たし,効果を発揮したと考えられた。このようにBEARの練習が3つのゲームにより構成されていることが,前後・左右方向どちらの制御の改善にも効果を示すため,安静立位時の重心動揺の改善にも効果的であったと考えられた。またTUGは総合的なバランス能力を表す指標であるため,この改善には筋力や姿勢制御の改善が反映されていると考えられた。TUGは転倒リスクに関連するとされていることから,BEARの練習には転倒予防の効果もあるのではないかと期待される。今後は,中枢神経疾患のうち特に効果を認めやすい対象を明確にしていくとともに,従来バランス練習群との比較を行う必要があると考えられる。【理学療法学研究としての意義】バランス能力低下を認め,日常生活活動能力が低下している中枢神経疾患患者は非常に多い。したがって,効果の高いバランス練習を考案し,転倒による二次的な障害を予防していくことは理学療法研究として大変意義のあるものである。
著者
間野 幸代 笠井 新一郎 岩本 さき 苅田 知則 長嶋 比奈美 稲田 勤 塩見 将志 石川 裕治 山田 弘幸
出版者
学校法人高知学園 高知リハビリテーション学院
雑誌
高知リハビリテーション学院紀要 (ISSN:13455648)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.55-60, 2001-03-31 (Released:2018-08-29)
参考文献数
12

香川県坂出市で行われている「2歳児相談」において,言語発達障害を有する子ども等の早期発見・早期療育を行う手がかりの1つとして,語彙チェックリストを作成する目的で,2歳児を対象に表出語彙に関するアンケート調査を実施した.本研究では文法カテゴリー別に分類し,修飾語である形容詞,形容動詞,副詞に関して整理および考察を試みた.2歳0ヶ月児と2歳6ヶ月児の表出語彙数を比較した結果,語彙数は急速に増加していた.修飾語の内容に関して,Nelson(1973)の文法カテゴリーの分類をもとに整理した場合,形容詞における属性および状態に関する語彙に関しても2歳6ヶ月児で増加傾向を呈していた.さらに性質を示しかつ,対の意味を示す形容詞において,2歳6ヶ月児では対義語(大きい-小さいなど)をともに獲得しているのに比し,2歳0ヶ月児では,一方の語しか獲得されていないことが確認された.したがって,形容詞・形容動詞・副詞等の修飾語の語彙チェックリストを作成する場合,(1)修飾語の種類や数を増やすこと,(2)形容詞に関しては,対義語の吟味が必要であることが示唆された.
著者
長嶋 比奈美 笠井 新一郎 岩本 さき 苅田 知則 稲田 勤 塩見 将志 間野 幸代 石川 裕治 山田 弘幸
出版者
学校法人高知学園 高知リハビリテーション学院
雑誌
高知リハビリテーション学院紀要 (ISSN:13455648)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.41-48, 2001-03-31 (Released:2018-08-29)
参考文献数
10

著者らは,1歳6ヶ月児健診で気にかかった子どもの経過観察として,香川県坂出市において2歳児を対象として発達相談(以下,2歳児相談)を試験的に行っている.言語発達障害を有する子どもの早期発見・早期療育を行う手がかりとして,2歳児相談時にスクリーニングとして使用できる語彙チェックリストを作成することを目的とし,2歳児の語彙発達の現状を明らかにするための調査研究を行った.調査の対象者は,香川県坂出市内の全保育所(12施設)に所属する1歳11ヶ月から2歳11ヶ月の子どもの保護者であり,161名であった.調査においては,名詞・代名詞・抽象語・動詞・形容詞・形容動詞・副詞・感動詞を含む,全語彙数452個のチェックリストを,調査用紙として用いた.本稿では,抽象語・代名詞に焦点を当て,調査項目の検討を行った.その結果,2歳0ヶ月〜2歳6ヶ月の段階で通過しやすい「抽象語」としては,簡単な「数・色・空間・時間概念」,「視覚理解可能な概念」や「体感的な抽象概念」,代名詞としては,「自分や保護者の領域の物を表す『コ』に関する指示詞」,「第三者の領域の物を表す『ア』に関する指示詞」が見いだされた.また,2歳10〜11ヶ月児でも60%未満しか通過しない語としては「不可視事象や心的状態に関する抽象語,2歳児には理解困難な抽象度の高い位置・方角概念」,自分と保護者が分離されているという認識が獲得された上で,自分と保護者の間にある物を示す中間的な「指示詞『ソ』に関する語」,「自己を含む人物の集合体」などが挙げられた.
著者
苅田 知則 笠井 新一郎 岩本 さき 長嶋 比奈美 稲田 勤 塩見 将志 間野 幸代 石川 裕治 山田弘幸
出版者
学校法人高知学園 高知リハビリテーション学院
雑誌
高知リハビリテーション学院紀要 (ISSN:13455648)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.33-39, 2001-03-31 (Released:2018-08-29)
参考文献数
10
被引用文献数
3

著者らは,1歳6ヶ月児健診で気にかかった子どもを改めて経過観察として,香川県坂出市において,2歳児を対象として発達相談(以下,2歳児相談)を試験的に行っている.2歳児を対象とした相談事業や経過観察を行うことによって,何らかの言語発達障害を有する子どもや「気になる子」を早期発見・早期治療することが可能となるが,評価時間の短さや,子どもの語彙発達を評価する指標がない点が問題として挙げられた.そこで,①2歳児の語彙発達の現状を明らかにし,②2歳児相談時にスクリーニングとして使用できる語彙チェックリストを作成する,ことを目的とし,調査研究を行った.調査の対象者は,香川県坂出市内の全保育所(12施設)に所属する1歳11ヶ月から2歳11ヶ月の子どもの保護者であり,161名であった.調査においては,名詞・代名詞・抽象語・動詞・形容詞・形容動詞・副詞・感動詞を含む,全語彙数452個のチェックリストを,調査用紙として用いた.本稿では,名詞に焦点を当て,Nelson(1973)の文法カテゴリーを用いて分析を加えた.その結果,以下の三点が示唆されるとともに,これらの点は,特に2歳児相談において注意すべきポイントとして考察された.(1)2歳0ヶ月児の60%が表出していると回答があった項目は86語であり,2歳6ヶ月児の場合は137語であった.(2)2歳児相談としてチェックすべき名詞の数は90±10語程度である.(3)「事物」と「抽象」に分類される語が2歳0ヶ月から2歳6ヶ月の間で大きく変化する.
著者
石川 裕
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.81, pp.115-120, 2004-07-30
参考文献数
12
被引用文献数
5

並列研究基盤ソフトウェアを実現するとともに、アプリケーションユーザにも使用できる完成度の高いMPI通信実装を提供することを目標に、YAMPII(Yet Another Implementation)と呼ばれるMPI通信ライブラリが開発されている。様々な並列計算機環境に容易にポーティング出来るように、プロセス生成機構、通信機構をモジュール化している。現在、YAMPIIは、低レベル通信機構として、TCP/IPならぴにSCoreクラスタシステムソフトウェア上のPMv2通信機構が使用できる。NAS並列ベンチマークによる予備評価では、YAMPIIは既存MPIと同等あるいはそれ以上の性能を達成している.YAMPII, Yet Another MPI Implementation, has been designed and implemented in order to be a research vehicle as well as providing the application users a stable high performance MPI implementation. YAMPII consists of several portable modules including process creation and point to point communication so that it is easily ported to any parallel computing environment. The current YAMPII supports the TCP/IP communication layer and the PMv2 communication layer of the SCore cluster system software. The preliminary evaluation result using the NAS parallel benchmarks shows that YAMPII achieves comparable or better performance than existing MPI implementations.

1 0 0 0 IR トピックス

著者
那須 信 半田 利弘 横山 広美 初田 哲男 茅根 創 早野 龍五 邑田 仁 小林 修 石川 裕
出版者
東京大学大学院理学系研究科・理学部
雑誌
東京大学理学系研究科・理学部ニュース
巻号頁・発行日
vol.41, no.5, pp.4-8, 2010-01

生命科学系GCOEのリトリート開催される/第16回東京大学理学部公開講演会,開催される/保護者がポイント!女子中高生への進学アピール/「私が理学を選んだ理由」ガイダンス・カフェ@駒場/平野哲文講師が第24回西宮湯川記念賞受賞/海洋調査探検部硫黄鳥島遠征隊が総長賞受賞/文化功労者として顕彰 物理学専攻 山崎敏光名誉教授/岩槻邦男名誉教授が瑞宝重光章を受章/中村栄一教授,紫綬褒章を受章/米澤明憲教授,紫綬褒章を受章
著者
松尾 勇気 石川 裕
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.4, pp.1-4, 2014-02-24

時間発展シミュレーションは定期的に計算結果を出力するため、巨大なデータが生成される。そのデータサイズを縮小するため、データ圧縮技術が使われているが、ある時間ステップにおいて書き出すデータの隣接する値の類似性を活用している。本研究では、予測器に基づいた既存の高速な浮動小数点圧縮アルゴリズムを基にした時系列データ圧縮器 t-FPC を提案する。圧縮率を向上させるため、1 つの時間ステップに出力される中間データを、同一の時間ステップのデータ内部のものではなく、最近の複数の時間ステップで出力されたデータ間の差分を用いて圧縮を行う点でそれとは異なる。さらに、書き出す差分データ全体の bit 長の分布から可変サイズでデータを書き出すことにより圧縮率を向上する。また、連続して同じ値の場合、時間ステップの出力が全て同じ値の場合には、特別なエンコーディングをすることにより、圧縮率をさらに向上させる。時間発展シミュレーションである SCALE 気象・気候モデルの実際のファイル出力データを用いた評価により、t-FPC は、既存の浮動小数点データ専用の圧縮器や一般のデータ圧縮器に比べて、圧縮率や処理スループットの観点において、良い性能を達成していることを示す。Time evolution simulations generate a large amount of data periodically to ouput results. Existing compression techniques reduce data size by utilizing the similarity among the neighboring values inside the data that is written at one time step. In this paper, we propose t-FPC, a time-series data compression method that adapts the existing predictor based fast floating point compression algorithm. Compared to previous compression methods, it differs in the aspect that it compresses the intermediate result of one time step utilizing the finite differences among the data of recent multiple time steps, instead of those inside the data at the same time step in order to increase the compression ratio. In t-FPC, diffs are compressed with eight kinds of bit lengths. Those are determined based on bit length distribution of diffs. Special encoding is introduced for the two cases: one is that an element at one time step is the same as the previous time step, and another is that all elements at one time step is completely the same as the previous time step. Using the SCALE weather and climate model, it is shown that t-FPC achieves better processing speed and compression ratio than other data compressors including a famous floating point compressor.
著者
宮川 大輔 石川 裕
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.79, pp.65-72, 2005-08-03
被引用文献数
2

DVS(Dynamic Voltage Scaling)はCPUの動作電圧および動作周波数を変えることで計算機の消費電力を下げる技術である。このDVSを用いてプロセス単位でCPUの動作周波数を変えることが出来れば、応答性能を下げることなく消費電力量を下げることが可能となる。しかし、その実用可能性を示すためにはCPU毎のDVSの性質とプロセス毎に動作周波数を変えるために必要なオーバーヘッドについての評価が不可欠となる。本論文では二つの実験を行ない、プロセス単位電力制御の実用可能性について予備的に評価する。DVSを用いたときのプログラムの電力量(電力の時間積分値)を測定し、Pentium 4とPentium Mの電力的性質を示す。次に、周波数の異なる二つのプロセスを同時に実行した時と別々に実行した時の電力量の違いを測定する。結果として、Pentium Mプロセッサを用いればプロセス単位電力制御機構をほぼオーバーヘッドなしに実現可能であることを示す。The DVS(Dynamic Voltage Scaling) is the technique that decrease power consumption of a computer by changing operating voltage and frequency. If we controlled the operating frequency on process base by using DVS, we would be able to decrease the power consumption without slowing response. However, in order to show its availability, we have to evaluate the DVS's properties of CPU and overheads necessary to change the operating frequencies on process base. In this research, we perform two experiments and preliminarily evaluate the availability of the Per-Process Power Consumption Control Mechanism. First, we look through the electricity characteristics of Penium 4 and Pentium M by measuring the total power consumption (temporal integration of power consumption per unit of time) when using the DVS. Second, we measure the difference of total power consumption of two processes with different frequencies, between simultaneous execution and sequential execution. As a result, we conclude that the Per-Process Power Consumption Controlling System is realized with almost no overhead if we use a Pentium M processor.
著者
宮川 大輔 石川 裕
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.48, pp.167-168, 2005-05-27
参考文献数
2
被引用文献数
1

最新の計算機では,消費電力やその結果発生する熱の問題が無視できなくなっている.プロセス毎にCPUの動作電圧を制御することで,計算機全体の消費電力を減らせる可能性がある.本研究では,プロセス毎の電圧制御が動作し,実用上有用であること,すなわち i) 電力消費を抑えられることii) オーバーヘッドが無視できるほど小さいこと をLinux Kernel 2.6を用いて示す.In modern computers, we cannot ignore the problem of power consumption and the emitted heat. By controlling process-based voltage, the power consumption of whole systems can be reduced. In this work, we present using Linux Kernel 2.6.8 that the per-process voltage control works well and is effective: i.e. i) we can control the consumption and ii) the overhead for controlling is moderate enough to ignore.
著者
宮川 大輔 石川 裕
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.86, pp.109-115, 2006-07-31
被引用文献数
4

計算機の消費電力低減が重要な課題となっている現在,OSレベルの電力制御手法が必要である.本論文ではOSレベルの電力制御手法として,電力制御スケジューラPCCSのプロトタイプを実装する.PCCSでは,OSは各プロセスの実行状況を監視し,そのプロセスに最適な動作速度を動的に決定する.CPUの動作周波数は実行プロセスの動作速度に基づいて変更される.単純なWebサーバにおける実験の結果,本プロトタイプが応答性能を下げずに消費電力の増大を既存実装の36%に抑え,手動設定による理想的なケースとも遜色がないことが示された.Reducing power consumption of computers is one of the most important issues. OS level power consumption control is necessary. As one of those methods, we develop the prototype of the PCCS (Power Consumption Controlling Scheduler). In PCCS, OS monitors the execution state of each process and automatically decides it's operating speed, The frequency of CPU is changed in accordance with that information. Experiments using a simple Web server showed that the prototype reduces the power consumption to 36% without lowering interactiveness. Those experiments also showed that the prototype is equivalent to the ideal case in which the frequency of each process isset by hand.