著者
加藤 和彦
巻号頁・発行日
2013

科学研究費助成事業(科学研究費補助金)研究成果報告書:基盤研究(B) 2010-2012
著者
忠鉢 洋輔 表 祐志 品川 高廣 加藤 和彦
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.54, no.12, pp.2402-2412, 2013-12-15

近年,オペレーティングシステム(OS)のカーネル権限を不正に取得する攻撃が増加している.攻撃者による永続的な不正アクセスを防ぐためにシステムイメージをOSの外部から保護する研究が行われているが,保護のためのTrusted Computing Base(TCB)が大きくなりがちなこと,正確な保護が行えないことが問題となっている.本研究では,OSから透過的にバイト粒度での保護を実現するハイパバイザの設計と,このハイパバイザに最適化された完全性保護のための情報を生成する手法を示す.さらに,一般的なクライアントOSであるWindows XPとFAT32ファイルシステムを対象に,BitVisorをベースした実装と評価を行った.この結果,全体で31KLOCと小さいTCBのハイパバイザで比較的低オーバヘッドの完全性の保護が実現できることを確認した.
著者
藤田 拓也 安藤 由悦 佐藤 和彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.141, pp.29-34, 2011-07-09
被引用文献数
1

研究活動を進める上で,関連研究の動向を知るために学術論文などの文献の探索・調査は重要な作業である.研究室に所属する学生が論文を収集する場合,類似のテーマを研究していた先輩が過去に収集した文献情報は大いに活用できる.しかし,研究室において文献情報を共有資源として活用する場合,経年により陳腐化している可能性が考えられる.本研究では,文献情報の鮮度を保つために,論文の著者名や所属などの情報をもとに継続研究を自動的に検索する参考文献管理システムを提案し,そのプロトタイプを関発した.本稿では,システムの概要と開発したプロトタイプについて報告する.
著者
古谷 大輔 立石 博高 大津留 厚 小山 哲 中本 香 中澤 達哉 後藤 はる美 近藤 和彦
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究は、近世ヨーロッパ周縁部の国家編成に見られた地域統合の方法と論理に着目し、戦争・内乱などの背景に立ち現れる普遍的な秩序観や君主観の存在、そうした観念に基づいて実践された統治者と地域社会の交渉、その結果としての多様な結合関係を比較した。その結果、普遍的な秩序観や君主観を脊柱としながら複数の地域が集塊する、近世ヨーロッパに普遍的な国家の輪郭を、「礫岩国家」として結論づけた。
著者
佐藤 和彦 倉重 健太郎 岡田 吉史 佐賀 聡人
出版者
CIEC
雑誌
コンピュータ&エデュケーション (ISSN:21862168)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.94-99, 2011

問題解決型のソフトウェア開発演習は,与えられた課題に対するゴールまでの道筋を学生自身が探し出し,解決を目指すグループ演習である。グループごとに開発の進め方や解決方法が異なるため活動状況が見えにくく,グループの能力差によって指導方法も大きく異なる。本研究では,「活動状況」「グループ特性」「課題」の3つの見える化を演習に取り入れることでそれらの問題を解決し,学生のやる気を引き出す「見える」ソフトウェア開発演習を実現する。本稿では演習に取り入れた見える化の工夫について述べるとともに,平成18年度と平成22年度に難易度を変えて同じ課題を実施した演習結果について評価を行う。
著者
Castle Terry 後藤 和彦
出版者
青土社
雑誌
現代思想
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.p169-193, 1989-02
著者
後藤 和彦
出版者
立教大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

本研究は、19世紀中葉における後発近代化を共有するアメリカ南部と近代日本において、「敗北の文化」に惹起され産出された公的文化言説、「ナショナル・ナラティヴ」が、その後に出現してきた私的言説としての文学にとってどのような意義をもったか、さまざまな文化テクストの実証的な分析によって歴史的に跡づけ、今後の両文学の本格的比較研究への新しい視座を切り開いた。
著者
近藤 和彦 石井 康之 伊藤 浩司 沼口 寛次
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物学会九州支部会報 (ISSN:02853507)
巻号頁・発行日
no.60, pp.50-53, 1994-03-11
被引用文献数
1

春播き(4月5日播種)および秋播き(1O月1日播種)のベントグラスにおいて,冬期の乾物生長に対する生長調節剤処理の影響について検討した。生長抑制剤バウンティ散布区(B区),蒸散抑制剤ミドリテール散布区(M区)および対照区(C区)を設け,B区は11月中旬に1回のみ,M区は11月中旬より2週間間隔で,春播きは計8回,秋播きは計上0回処理した。地上部乾物重は,処理後4週間目ではB区が最も小さかったが,春播きでは2月11日以降,秋播きでは1月7日以降B区の地上部重が他の2区よりも大きくなった。秋播きの刈株乾物重および葉身重比率は,B区が一貫して他の2区よりも有意に大きかった。茎数は,生長抑制剤処理により増加し,その処理の影響は秋播きの方が大きいことが示された。これは処理開始時までの茎数が,秋播きでは少なく,茎数増加期に相当していたことによると推察された。したがって,地上部重の区間差は、主に茎数の差によっていた。クロロフィル濃度は宇B区の値が他の2区より高く維持された。M区の生長経過はC区に比べて優ることはなかった。以上により,冬期における生長の抑制と葉身の退色を緩和するには,秋における生長抑制剤の散布は有効であると推察された。
著者
近藤 和彦 西川 杉子 鶴島 博和 西沢 呆 小泉 徹 坂下 史 青木 康 秋田 茂 勝田 俊輔 秋田 茂 青木 康 金澤 周作 勝田 俊輔 小泉 徹 西沢 保 坂下 史 鶴島 博和 富田 理恵
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

本研究の成果は、ブリテン諸島(現イギリス・アイルランド)地域の歴史をヨーロッパおよび大西洋の関係のなかでとらえなおし、古代から今日までの期間について、自然環境から民族、宗教、秩序のなりたちまで含めて考察し、そこに政治社会をなした人々のアイデンティティが複合的で、かつ歴史的に変化した点に注目することによって、旧来のホウィグ史観・イングランド中心主義を一新した、総合的なブリテン諸島通史にむけて確かな礎を構築したことにある。
著者
加藤 和彦 杉木 章義 長谷部 浩二 品川 高廣 品川 高廣
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究では, 系統的で拡張性に富んだクラウドコンピューティングシステム構築のためのプログラミングシステム・フレームワークの研究開発を実施した.粒度の小さな機能コンポーネントを提供し,それらをスクリプティングで組み合わせることでシステムを構成した.また,仮想マシンにコンポーネントの集合体を封じ込め,迅速かつ大規模で高堅牢性を有するシステム管理を可能とした.さらに,システム監視を含めた自律分散的な管理を可能とした.
著者
佐藤 和彦
出版者
東京学芸大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1987

1987年度から、1989年度にかけて、日本中世の民衆運動に関する史料の蒐集と研究をおこなった。日本中世の民衆生活・思想などに関する研究は、西岡虎之助、林屋長三郎氏らの段階を経て、近年、横井清・三浦圭一、網野善彦らの仕事によって多くの成果を生みだしている。本研究は、これらの成果に学びつつ、日本中世における民衆の生活、生産、思想、芸能、宗教、闘争などを民衆運動として総合的に把握し、その特質を解明しようとした。作業の第一歩は、民衆運動に関する史料を調査し、それを蒐集することからはじめられた。東京大学史料編纂所、京都府立総合資料館などにおいて史料を調査した。ついで、民衆運動の展開した地域におもむき、文献史料の残存状況、伝承などの残存状況を調査した。1987年度は若狭国太良荘(現福井県小浜市)、備中岡上原郷(現岡山県総社市)などの調査をおこない、1988年度は、若狭国太良荘、1989年度には、京都府、および、近紀岡葛川(現滋賀県大津市)などの調査をおこなった。その結果、太良荘地域において3点の新史料を発見した。なお、各年度ともに、中世民衆運動についての関連文献リストを作成し、1989年度において研究報告書を作成した。なお、今後、このような研究を深めるためには、つぎのようなアプロ-チが必要となろう。すなわち、中世民衆の武装の問題、対領主意識の変化、闘争参加のさいの「いでたち」(服装)、当該段階の権力の本質などを追究することである。さらに、アジア諸国やヨ-ロッパ諸国の封建社会における階級闘争と対比させつつ、日本中世の農民闘争のもつ階級闘争としての成果と現限とを明らかにすることが必要である。このことは、日本中世の民衆運動の本質を解明するための基礎作業となるであろう。
著者
馬渕 充啓 小沢 健史 高田 真吾 豊岡 拓 松井 慧悟 佐藤 聡 新城 靖 加藤 和彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SITE, 技術と社会・倫理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.459, pp.179-184, 2009-02-26

組織外部の利用者が持ち込んだPCを用いて組織のネットワークを利用することを許可する場合,利用者の利便性を向上させることと管理者による管理コストを低減することを同時に実現することは非常に難しい.従来の手法では,管理者は,利用者を特定するために利用者登録を行う必要がある.これらの管理作業は管理者しか行うことができないため,管理者が不在の場合に利用許可を得ることができないという問題がある.我々は,この問題を解決するために,利用者に対して利用許可を発行するための管理権限を,管理者から組織内部の利用者へ委譲することを可能にするアクセス制御メカニズム(CaNector)を提案する.提案手法では,管理権限委譲を実現するためにケーパビリティに基づくアクセス制御を用いている.CaNectorに対する全ての操作はWebブラウザから行うことが可能であり,利用者は特別なソフトウェアのインストール等を行うことなく持ち込みPCを用いてネットワークを利用することが可能である.この論文では,CaNectorを筑波大学システム情報工学研究科コンピュータサイエンス専攻所属のソフトウェア研究室においてテスト運用した結果について報告する.
著者
馬渕 充啓 新城 靖 大木 薫 加藤 和彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.44, pp.9-16, 2006-05-12
被引用文献数
1

ACL(Access Control List)に基づくアクセス制御には、2つの問題がある。1つ目は、一時的にアクセス権を与えたい時にシステム管理者の負担が大きくなるという問題である。2つ目は、必ずユーザ認証をともなうので、異なるユーザ認証のドメインに属するユーザ間で協調作業を行うことが難しいという問題である。本論文は、スケジュール管理アプリケーションを題材として、アクセス制御の方式としてケーパビリティに基づく方式を導入することで、これらの問題点を解決する方法について述べている。その特徴は、権限が低いケーパビリティを実現するために、スタッカブル・オブジェクトを用いている点にある。スケジュール管理アプリケーションは、XML Webサービスのサーバとクライアントにより実装される。A access control based on Access Control List (ACL) has two problems. First, the effort of a system administrator becomes large when we allow a user to temporary access an object. Second, since this access control requires user authentication, it is hard for users in different user authentication domains to work together. To solve these problems, this paper introduces capabilities-based access control to a schedule management application as an example. Stackable objects are used to realize lesser capabilities. The schedule management application consists of servers and clients of XML Web Services.
著者
吉原 潤 加藤 和彦 奈良崎 清彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.69, pp.41-48, 2000-07-26

suffix arrayはテキストの接尾辞のポインタを接尾辞の辞書順に並べたもので,任意の部分文字列検索を高速に行うことができるが,更新のオーバーヘッドが大きい.本論文ではsuffix arrayを効率的に更新する方式として,我々が以前提案したインクリメンタルな更新方式を分散並列化をした方式を提案する.この方式ではsuffix arrayに含まれる接尾辞を辞書順のある範囲で分割し,各ノードに担当区間を割り当てる.繰り返される更新に伴い各ノードの担当区間のサイズの不均衡が生じるため,動的に担当区間の変更を行ない更新処理の負荷を均等化する.また,単純に均等なサイズに分割して連続した区間をノードに割り当てた場合に検索要求の分布に偏りが生じることを示し,検索要求の偏りを軽減する分割方法を提案した.A suffix array is a full-text index data structure which is efficient for retrieving any substring of text, but requires a lot of overhead for updating it. In this paper, we propose an efficient updating scheme of suffix arrays. In this scheme, a suffix array is split into some sections and each section is assigned to a node. When updating, the incremental updating scheme which we already proposed runs in parallel on each node. To balance the sizes of sections after repeated updating, boundaries of sections are changed dynamically. Furthremore we propose the spliting scheme of suffix arrays to balance the retrieval prosessing load.
著者
吉原 潤 加藤 和彦 奈良崎 清彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.226, pp.41-48, 2000-07-19

suffix arrayはテキストの接尾辞のポインタを接尾辞の辞書順に並べたもので, 任意の部分文字列検索を高速に行うことができるが, 更新のオーバーヘッドが大きい.本論文ではsuffix arrayを効率的に更新する方式として, 我々が以前提案したインクリメンタルな更新方式を分散並列化をした方式を提案する.この方式ではsuffix arrayに含まれる接尾辞を辞書順のある範囲で分割し, 各ノードに担当区間を割り当てる.繰り返される更新に伴い各ノードの担当区間のサイズの不均衡が生じるため, 動的に担当区間の変更を行ない更新処理の負荷を均等化する.また, 単純に均等なサイズに分割して連続した区間をノードに割り当てた場合に検索要求の分布に偏りが生じることを示し, 検索要求の偏りを軽減する分割方法を提案した.
著者
高橋 慎 吉原 潤 加藤 和彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.70, pp.53-60, 2001-07-17

suffix arrayはテキストの接尾辞のポインタを辞書順に並べかえたもので,任意の部分文字列を高速に検索できるが,静的なデータ構造のため,更新のオーバーヘッドが大きい.我々は以前,インクリメンタルな更新方式を提案したが,この方式が残す問題の一つは,差分情報を用いて作成したsuffix arrayを一つにまとめる再構成処理のオーバーヘッドが大きいことである.本論文ではsuffix arrayを分散配置することでsuffix arrayのサイズを小さくし,再構成処理の高速化を図る分散並列処理方式について述べる.実装を用いた実験結果により,再構成処理の高速化と検索時の性能の向上についての評価を行なう.Suffix array is a full-text index structure efficient to retrieve any substring of the indexed text, but requires significant overheads to update. Previously we proposed an incremental updating scheme for suffix arrays. One of the remaining problems is the overheads to reconstruct large suffix arrays. Frequency of the reconstruction operation is reduced in the incremental updating scheme, but requires considerable overheads. This paper presents a scheme to incorporate parallel and distributed processing into the incremental updating scheme. In the scheme, decomposed suffix arrays are distributed to several machines, so that the reconstruction overheads are reduced and throughput for the retrieval operations is increased. We show some experimental results performed to evaluate the proposed scheme.
著者
高橋 慎 加藤 和彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌コンピューティングシステム(ACS) (ISSN:18827829)
巻号頁・発行日
vol.44, no.11, pp.268-276, 2003-08-15

Suffix arrayはテキストの接尾辞のポインタを辞書順に並べ替えたもので,任意の部分文字列を高速に検索できるが,静的なデータ構造のため,更新時のオーバヘッドが大きい.我々は以前,この問題を解決するインクリメンタルな更新方式を提案したが,この方式が残す問題点の1つは,インクリメンタルに追加される情報を用いて作成したsuffix arrayを既存の大きなsuffix arrayに結合する統合処理に依然大きな時間を要することである.本論文では繰返し的な更新処理や検索処理を高速に行うために,インクリメンタルな更新方式を分散並列化した方式を提案する.また,実装を用いた実験結果により,提案方式が更新処理の高速化と検索処理の性能向上に有効であることを示す.Suffix array is a full-text index structure efficient to retrieve any substring of the indexed text, but requires significant overheads to update. Previously we proposed an incremental updating scheme for suffix arrays to solve this problem. One of the remaining problems is the overheads to integrate adding suffix array and existing large suffix array in update operation. Frequency of the integrate operation is reduced in the incremental updating scheme, but it still requires considerable overheads. This paper presents a scheme to incorporate parallel and distributed processing into the incremental updating scheme. In the scheme, decomposed suffix arrays are distributed to several machines, so that the integration overheads are reduced and throughput for the retrieval operations is increased. We show some experimental results conducted to evaluate the proposed scheme.