著者
水野 健太 渡部 要一 小林 正樹 野口 孝俊 青木 康哲 山本 隆信 高橋 充
出版者
公益社団法人 日本材料学会
雑誌
材料 (ISSN:05145163)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.78-84, 2012-01-15 (Released:2012-01-20)
参考文献数
9

In the construction of the D-runway in Tokyo International Airport (Haneda Airport), “the settlement prediction and management system (HSAP)” which can efficiently evaluate the consolidation settlement of artificial reclamation was developed. The reclamation history data base which reflected the actual construction until July, 2009 and the reclamation plan after that was made. The actual measurement and the calculation value were compared and the various consolidation parameters were identified. Moreover, the long-term consolidation test and constant strain rate consolidation test were executed, and the secondary consolidation parameter was set based on the isotache model's concept. Based on the prediction result of the residual consolidation settlement, the filling height of the D-runway at the start of in-service period was decided to be 0.70m, which is required from the aviation operation.
著者
青木 康容
出版者
社会学研究会
雑誌
ソシオロジ (ISSN:05841380)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.59-67, 1983-09-30 (Released:2017-02-17)
著者
青木 康彦
出版者
NPO法人 日本自閉症スペクトラム支援協会 日本自閉症スペクトラム学会
雑誌
自閉症スペクトラム研究 (ISSN:13475932)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.13-18, 2016-09-30 (Released:2019-04-25)
参考文献数
8

本実践研究は、 ASD 児を持つ自閉症が疑われる母子家庭の母親が示す育児・家事が行えないという問題に対して、面接を通して支援を行った経過を報告している。[方法]まず、母親に家庭において期待される母親役割(家事・育児)を確認した。そして、面接を通して、現在行えていない家事・育児をリストアップし、それらを目標に家事・育児の遂行の記録をしてもらった。さらに、行うことが難しい項目について、課題分析を行い、ステップシートを作成し、それに基づいて家庭で取り組んでもらった。[結果]家事・育児のいくつかの項目について、記録開始時から面接を通して徐々に遂行率が高まった。また、「掃除をする」について、課題分析を行い、ステップシートにしたところ、当初0 ~15%であった遂行率が、57 ~100%に上昇した。社会的妥当性についても、本人、叔母ともにほとんどの項目で肯定的な評価をしていた。[考察]家事・育児の遂行率について、面接を通していくつかの項目で改善が認められた。しかし、改善が認められなかった項目については、子どもが発達障害児であることや母親本人の特性を踏まえた支援を行う必要性が示唆された。発達障害が疑われる親、発達障害児の親、母子家庭などの状態にある母親の家事・育児への支援に関して、これまで検討した研究は少なかったが、本報告により支援の有効性が示唆された。
著者
宇留野 哲 青木 康彦 石塚 祐香 藤本 夏美 野呂 文行
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.59, no.4, pp.257-267, 2022-02-28 (Released:2022-08-31)
参考文献数
20

本研究では、言語発達に遅れのある5歳4か月から7歳1か月のASD児3名を対象に支援者がオノマトペを用いたかかわりを行うことで、ASD児の発声や発話に変化がみられるか否かを検討した。さらに、保護者がオノマトペを用いたかかわりを行う条件においても、ASD児の発声・発話が維持または増加するか否かを検討した。その結果、対象児3名とも、オノマトペ条件で応答的発話の生起率と、発話に占めるオノマトペの割合に増加傾向がみられた。また、保護者条件でも、3名の対象児の応答的発話の生起率と発話に占めるオノマトペの割合が維持した。本研究の結果から、オノマトペを用いたかかわりのほうが、ASD児はオノマトペの発話を行いやすいことが示唆された。また、保護者条件でも対象児の発話が維持した。さらに、オノマトペを用いたかかわりは、保護者が実施しやすいことが示された。今後の課題として、オノマトペが発話を促す有効性について検討を深める必要性が論じられた。
著者
加藤 承彦 青木 康太朗
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.66, no.8, pp.426-438, 2019-08-15 (Released:2019-09-21)
参考文献数
28

目的 本研究は,小学校児童と中学校生徒を対象に,家庭の状況と子どものインターネットの長時間使用との関連を分析することを目的とした。方法 国立青少年教育振興機構が2017年に20の都道府県の小・中学校で実施した「インターネット社会の親子関係に関する意識調査」のデータを用いて分析を行った。分析の対象者は,インターネットを使用していない210人を除いた小学5年生から中学2年生の2,062人だった。説明変数として,インターネットに接続できる機器の所有,家庭での親の携帯電話やスマートフォンの使用のあり方,親子関係などを用いた。平日における1日3時間以上のインターネット使用または休日における1日5時間以上のインターネット使用を長時間使用と定義し,アウトカム変数として用いた。また,睡眠不足の経験もアウトカムとして用いた。多変量ロジスティック回帰分析を行い,長時間使用および睡眠不足の経験の調整オッズ比と95%信頼区間(95%CI)を算出した。結果 子どものスマートフォンやタブレットの所有と平日と休日の長時間使用および睡眠不足に関連が見られた。スマートフォンを所有していない群と比較して,所有している群の平日の長時間使用の調整オッズ比は,2.55[95%CI:1.92-3.38],睡眠不足は,1.66[1.17-2.34]だった。親子の会話中に親が携帯電話やスマートフォンを操作することが良くある家庭では,子どものインターネットの長時間使用の可能性が高かった(休日の長時間使用の調整オッズ比は,1.59[1.03-2.44])。家族と一緒にいて楽しくないと子どもが答えた場合,休日の長時間使用の調整オッズ比は,2.05[1.00-4.18]だった。追加分析の結果,会話中に親が携帯電話などを操作することがよくある家庭,家族が一緒にいても各々が携帯電話などを操作することがよくある家庭,親子関係が良好でない家庭では,家での携帯電話やパソコンの使い方などに関してルールを決めていない傾向が見られた。結論 親の携帯電話やスマートフォンの使用のあり方など家庭の状況と子どものインターネットの長時間利用が関連していた。今後,子どもが適切にインターネットを使用する環境づくりを考える上で,親自身の使用のあり方への注意や家庭におけるルール作りおよび家族全員の遵守の重要性が示唆された。
著者
片井 加奈子 青木 洋輔 吉岡 瞳 桜井 ひろみ 濱田 和男 小野田 恵美子 今西 吉松 青木 康二 池見 明
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.157-166, 2018 (Released:2019-02-01)
参考文献数
48

We examined the effects of powdered Mekabu (sporophyll of Undaria pinnatifida) extract on bowel movement disorder among 15 elderly aged 65 years old or more and living in nursing homes. The participants were administered 1 g of powdered Mekabu extract (Mekabu group, n=10) or starch (control group, n=5) along with their meal once a day for 4 weeks. In the Mekabu group, the frequency of defecation, amount of stool per defecation and amount of stool per week significantly increased after ingestion for 4 weeks (p<0.05) . Moreover, fecal microbiota analysis of the Mekabu group showed that the occupancy rates of Lactobacilli (p<0.05) and Clostridium subcluster XIVa (p<0.01) significantly increased after ingestion for 4 weeks. Furthermore, the phenol concentration of the Mekabu group significantly decreased after ingestion for 4 weeks (p<0.01) . These results suggest that intake of powdered Mekabu extract improves the bowel movements of elderly people.
著者
青木 康彦 野呂 文行
出版者
一般社団法人 日本行動分析学会
雑誌
行動分析学研究 (ISSN:09138013)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.2-10, 2020-08-20 (Released:2021-08-20)
参考文献数
16

研究の目的 本研究では、発達障害児2名を対象に80回の随伴ペアリングを実施し、称賛が条件性強化子として成立し、維持するかを検討した。場面 大学のプレイルームで行った。対象児 発達障害のある幼児2名であった。行動の指標 “両手合わせ”、“ハイファイブ”の生起頻度であった。研究計画 “両手合わせ”にABCBデザイン、その後、コメントの条件性強化子成立、維持を検討するため、“ハイファイブ”にABデザインを用いた。介入 標的行動に随伴させて日常生活で聞くことが少ないコメント(中性刺激)を称賛として与え、同時にお菓子(強化子)を対提示した。結果 2名中2名で随伴ペアリング前の称賛期よりも随伴ペアリング後の称賛期において“両手合わせ”の生起頻度が多かった。また、2名中1名において随伴ペアリング期後の称賛期において“両手合わせ”の生起頻度は高頻度で6ブロック維持し、随伴ペアリングを行っていない“ハイファイブ”においても、消去期よりも称賛期において生起頻度が多かった。結論 80回の随伴ペアリングにより2名中2名で称賛コメントが条件性強化子として成立し、2名中1名で称賛コメントの条件性強化子の強化価が維持するものであった。
著者
青木 康容
出版者
Japan Association for Urban Sociology
雑誌
日本都市社会学会年報 (ISSN:13414585)
巻号頁・発行日
vol.2018, no.36, pp.180-198, 2018-09-05 (Released:2019-09-04)

This paper discusses how neighborhood associations in Naha City were formed and termed jichi-kai after World War II (WWII), and it explores the role of the administrative area, which is referred to as gyohsei-ku, for forming jichi-kai associations. Jichi-kai is a new type of local entity and is expected to take the place of existing long-established local communities, often referred to as Aza.     After WWII, many people from all over the Okinawa islands hurried to get jobs in Naha, which caused the Naha population to grow and urbanize. This, in turn, lead to the development of new associations called kyohyu-kai. Not surprisingly, association with a kyohyu-kai is based on a person's origin, which makes membership in these organizations exclusive. Eventually, some kyohyu-kai associations arose that were essentially equivalent to the jichi-kais.     By the same token, membership in the Aza communities has been restricted since ancient times, and this system has since been renamed jichi-kai, which is also restricted. Aza communities exclude people from different neighborhoods from joining because some Aza communities have particular assets, such as shared land, that they can use to generate financial benefits, like renting land for military bases.     That is why the participation rate in Naha City associations is unusually low―20-30%―compared with the participation rates for neighborhood associations in other Japanese cities.     From this background information, this paper extracts four types of associations. The first two are authorized neighborhood associations: one is here referred to as “Aza-type jichi-kai” and the other is referred to as the “Non Aza-type jichi-kai.” The third type is simply called kyohyu-kai, in which people are able to mutually receive comfort and assistance. Finally, the fourth is known as an assent-management entity, which gives large sums of financial support to neighborhood associations.
著者
青木 康憲 速水 謙 小長谷 明彦
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
応用数理 (ISSN:24321982)
巻号頁・発行日
vol.24, no.4, pp.151-159, 2014-12-25 (Released:2017-04-08)

As the observations we can make from patients are limited compared to the complexity of the physiology, underdetermined inverse problems appear often in the parameter estimation problems of physiologically based pharmacokinetics (PBPK) models. We address this issues of not being able to identify the model parameter set uniquely by finding multiple sets of possible parameter sets that are consistent with the observations. As this approach requires multiple parameter estimations of a complex model, the computational cost can be a bottle neck. In this paper, we introduce a new computationally efficient algorithm called the Cluster Newton method to find multiple solutions of an underdetermined inverse problem.
著者
瀧本 佳史 青木 康容
出版者
佛教大学
雑誌
社会学部論集 (ISSN:09189424)
巻号頁・発行日
vol.57, pp.51-67, 2013-09-01

沖縄県は都道府県の中でもっとも地籍調査が進んでおりその進捗率はほぼ100%にも達するという。その理由は先の戦争に起因するところが大きい。本稿は沖縄県の地籍調査が戦後の米軍基地化によって一層困難になりながらも,1972 年の日本復帰以前と以後においてどのように取り組まれてきたのかを示すと共に,なお土地所有関係が確定しない境界不明土地がどのように地域的に偏在しているのか,それによってどのような地域問題を抱えることになったのかなどについて説明する。それによって,進捗率が高いことが必ずしも土地問題を解決したわけではないことが明らかになるだろう。
著者
大村 一之 須賀 達夫 長田 知美 今 瑞季 鈴木 結香理 吉野 宗明 中村 美樹 根松 香織 原 史郎 青木 康弘
出版者
一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
雑誌
日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 (ISSN:18817319)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.417-423, 2020-04-15 (Released:2020-04-15)
参考文献数
19
被引用文献数
1

【背景と目的】閉塞性睡眠時無呼吸症のCPAP治療において,当院の検査技師は導入1週間後に電話連絡を行うなどしてアドヒアランス向上に努めてきた.CPAP継続群と脱落群の電話介入時に得られた訴えと,脱落群の脱落理由を比較検討したので報告する.【方法】対象はCPAP加療中の232例.導入1週間後の訴えを調査し,1年継続群と脱落群の中止理由,性別,年齢,BMI,ESS,AHI,各種睡眠変数,SpO2,3%ODI,周期性四肢運動障害指数(PLMI),体位およびREM依存性の有無,CPAP圧等を比較した.【結果】治療早期に多い訴えはマスクと鼻口症状で,治療中止は半年までに多く,脱落群の中止理由は入眠障害や鼻症状,違和感が多かった.また脱落群では有意にBMIとAHI,3%ODIが低く,平均SpO2,PLMIが高かった.【考察】治療後半年間は,入眠障害や鼻症状,違和感などに注意し,導入早期の訴えが中止理由に繋がる可能性も考慮して,電話などで早期に問題を抱える患者に介入していく必要がある.
著者
青木 康貴 秋山 充良 石橋 寛樹 小島 貴之 越村 俊一
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集A1(構造・地震工学) (ISSN:21854653)
巻号頁・発行日
vol.78, no.1, pp.1-16, 2022 (Released:2022-02-20)
参考文献数
52

断層パラメータの不確定性を考慮した津波伝播解析により,詳細な地形情報等を踏まえて各地点の津波ハザードの大きさと頻度の関係を低頻度な領域にまで算定するためには,一般に膨大な数の繰り返し計算を必要とする.本研究で提案する手法は,計算負荷の大きい津波数値解析をRBFネットワークを用いた近似関数で表現し,準モンテカルロ法を用いた計算を行うことで,低頻度で発生する浸水深の大きさまでを短時間で評価する確率論的津波ハザード解析手法である.南海トラフ地震により生じる津波を想定し,三重県沿岸部を対象に提案手法を適用することで得られる津波ハザードを従来のモンテカルロ法に基づく結果と比較することで,その妥当性と有効性を確認した.さらに,南海トラフ地震により生じる津波災害廃棄物量のリスク評価に提案手法を適用した.
著者
伊田 瞳 須賀 達夫 逸見 和範 原 史郎 青木 康弘
出版者
一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
雑誌
日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 (ISSN:18817319)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.207-210, 2022-04-28 (Released:2022-04-28)
参考文献数
14

【背景と目的】吸入療法は薬剤師による指導を始めとした吸入指導介入が重要である.指導介入は複数回に渡り同様の内容で行われることが望ましいが,薬剤師による指導介入の回数と内容を検討した報告はこれまでにないため,本研究ではこれを報告する.【対象と方法】埼玉県北部を中心とした薬剤師会を通し保険調剤薬局薬剤師にアンケートを送付した.【結果】75名から有効な回答が得られ,内21名は1患者当たりの吸入指導回数を1回以下,54名は2回以上と回答した.両群を比較すると2回以上と回答した群は有意に吸入デバイスの扱いに自信を有していた.また2回の吸入指導内容を比較すると,2回目指導時は1回目指導時に比べ有意に指導時間が短く,指導項目数が少なく,デバイスや説明書を用いた説明を行わず,指導者や患者による実演を行っていなかった.【結語】本研究結果を機に,同地域では定期的な勉強会やより密な医薬連携を図るべく研究会が設立された.
著者
青木 康真 勝山 正則
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース
巻号頁・発行日
vol.130, 2019

<p>山地流域において基岩層に浸透する降水の割合が比較的高いことが近年研究によって明らかになっている一方で、これらの流出過程はまだ明らかになっていない。本研究では降雨の強度や継続時間に対する応答を明らかにするために滋賀県大津市の桐生試験地において赤外線サーモグラフィを設置し、基岩浸出水の定点観測を行った。2018年9月29,30日において、総雨量40mmの降雨開始30分後に浸出水と周囲の温度差が大きくなる現象が観測された。またその面積は降雨規模が大きい時間帯では広がりをみせることがあり、降雨に対して浸出水が比較的早い応答をしていることが示された。また同ポイントの付近の斜面土層内において、地中の温度変化として飽和側方流の発生が観測された。この飽和側方流の出現は同じく総雨量40mmの降雨イベントに対して降雨開始から20時間ほど時間遅れがあり、20時間ほど観測された後消えた。赤外線サーモグラフィは浸出水の面的な縮小拡大を明らかにする方法として有用である。また、時間・空間分解能の高いデータを得ることで基岩浸出水だけでなく飽和側方流など土壌層中の水の動きを検出できる可能性がある。</p>