著者
金久保 紀子
出版者
筑波大学留学生センター
雑誌
筑波大学留学生センタ-日本語教育論集 (ISSN:13481363)
巻号頁・発行日
no.16, pp.105-119, 2001

筑波大学留学生センターで開発中の中級前半者向け教材の会話クラス該当部分を紹介する。それを使って学習した学習者の自己紹介の録音資料を使って、日本人への聞こえ方の調査を実施した。その結果、中級前半の学習者の日本語は日本人にはあまりきちんと伝わっていないことが明らかになった。日本人は学習者の名前や国などの基本的な情報を必ずしも正確に聞き取れていないこと、文型や表現などの情報が聞き取りメモにはあまり現れてこないことがわかった。文型や表現などの情報は必須の情報を聞き取るための環境として必要であることが予想される。また学習者が能動的に行えるような話題も日本人の聞き取りに関係がある。今後、会話クラスでは音声・音韻的な練習を重視すること、学習者の話したい内容を重視した練習を行うことが必要である。
著者
芳川 満輝 内田 亮 黒木 巽 三熊 敏靖 蛭田 勇樹 永田 佳子 金澤 秀子
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.65, no.4, pp.173-179, 2016-04-05 (Released:2016-05-10)
参考文献数
11
被引用文献数
1

Recently, the need for the analysis of psychotropic drugs has increased. With the revision of the medical treatment fees in FY2014, facilities that can be calculated in those case that could identify the drugs responsible for acute drug poisoning of a patient by instrumental analysis, including HPLC analysis, were expanded from only advanced emergency medical care centers (30 facilities nationwide) to emergency medical care centers (263 facilities nationwide). Since the responsible drugs can include barbiturate drugs used as antiepileptics and tricyclic drugs used as antidepressants, methods to analyze psychotropic drugs are needed. Moreover, in emergency medicine, it is necessary to quickly identify the cause of acute drug poisoning. Ultra-high-speed HPLC has become increasingly popular in analytical research fields. In this study, we investigated the analysis of psychotropic drugs using an ultra-high-speed HPLC system. The HPLC utilized in this study was a ChromasterUltra Rs system (Hitachi, Tokyo, Japan) equipped with a photodiode array detector. Using a LaChrom Ultra C18 column (particle size; 1.9 μm) as the analytical column, rapid and simultaneous analysis of 14 psychotropic drugs (five barbiturates, three benzodiazepines, five tri- and tetracyclic antidepressants, and trazodone) was achieved within 5 min.
著者
金田 弘挙
出版者
公益財団法人 日本醸造協会・日本醸造学会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.106, no.1, pp.9-18, 2011 (Released:2016-06-13)
参考文献数
13
被引用文献数
1

品質が向上し,いわゆる欠陥のある商品というのは少なくなった。そこで注目されているのは,人の感覚によって呼び起こされ,それによって支配される感情,欲望などといった感性の世界である,感性は,こころ(感情・記憶)でもあり,からだ(反射・運動)でもある。感性刺激に対し言葉によってかたられる官能評価はもちろん大切ではあるが,ヒトの脳や体の部位にどのような応答が現れるのか近年様々な研究が行われている。筆者は,ビールの「のど越し」という,それまで官能的に表現されていたものの混沌としていた感覚に果敢に取り組み,客観的にこれを計測する技術を開発された。ビールにとどまらずその研究の価値は広がっており,新たな分野を開拓している。

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著者
前川 金治
出版者
大手前大学・大手前短期大学
雑誌
大手前女子大学論集 (ISSN:02859785)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.86_a-100_a, 1978
著者
桜井 良太 河合 恒 深谷 太郎 吉田 英世 金 憲経 平野 浩彦 鈴木 宏幸 大渕 修一 藤原 佳典
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.62, no.5, pp.251-258, 2015 (Released:2015-06-25)
参考文献数
19

目的 本研究では,大規模郵送調査によって日常的に自転車を運転している高齢者の割合を明らかにした上で,(1)地域在住高齢者の自転車関連事故(自転車運転中の事故および歩行中の自転車に起因した事故)の発生率・傷害の程度および(2)傷害を負ったにもかかわらず警察に通報されていない事故,すなわち潜在的な自転車関連事故がどの程度存在するのかについて明らかにすることを目的とした。方法 住民基本台帳に基づいて東京都板橋区在住の高齢者7,083人に対して調査票を郵送し,調査を行った。性別,年齢,高次生活機能(老研式活動能力指標),過去 1 年間の自転車関連事故の発生の有無,自転車関連事故に伴う傷害の有無と警察への通報について質問紙にて調査した。この際,過去 1 年間の自転車関連事故の発生の有無については,自転車運転中と歩行中の自転車に起因した事故のそれぞれについて調査した。結果 返信された調査票(3,539人:回答率50.0%)から欠損回答のないものを抽出し,運転中の事故の解析については3,098人(平均年齢±標準偏差=72.8±5.6,女性53.9%)を解析対象とし,歩行中の自転車に起因した事故の解析については2,861人(平均年齢±標準偏差=72.8±5.6,女性54.0%)を解析対象とした。日常的に自転車を運転している高齢者は1,953人(解析対象高齢者の63.0%)であった。そのうち9.4%(184人)が自転車運転中の事故を経験しており,事故経験者の76.1%(140人)が何らかの傷害を負っていた。他方,歩行中では3.4%(98人)が自転車に起因した事故に巻き込まれており,そのうち55.1%(54人)が何らかの傷害を負っていた。また自転車運転中および歩行中の事故で“通院が必要となった傷害”を負った高齢者のうち,それぞれ70.2%(59人),76.9%(20人)は警察への通報をしていなかった。結論 日常的に自転車を運転している高齢者の9.4%が自転車乗車中に事故を経験しており,調査対象の3.4%の高齢者が歩行中に自転車事故の被害を受けていたことがわかった。また“通院が必要となった傷害”を負った高齢者であっても,約 7 割が警察に通報していないことが明らかとなった。ここから主管部局が管理している事故統計と実際に発生している傷害を伴う高齢者の自転車関連事故に大きな乖離が生じている可能性が示唆された。
著者
西田 幸次 平林 哲雄 田中 健太郎 森田 秀幸 松葉 豪 金谷 利治
出版者
社団法人 繊維学会
雑誌
繊維学会誌 (ISSN:00379875)
巻号頁・発行日
vol.71, no.10, pp.297-301, 2015-10-10 (Released:2015-10-10)
被引用文献数
4

Methylcellulose attains the water‐solubility by reducing the strong hydrogen‐bonding. The reduction of the hydrogen bonding is achieved by partially substituting hydrophobic methoxy group for hydroxy group in cellulose. However, the substitution gives double‐bladed property to the aqueous methylcellulose, namely, excessive substitution makes again methylcellulose insoluble in water. Therefore, the water‐solubility of methylcellulose is strongly affected by the degree of substitution and moreover the distribution of the substituents. In this study, however, for a commercially available methylcellulose we have modified the cloud point by the addition of various organic salts. Sodium styrene sulfonate (NaSS) showed a strong salting‐in effect, whereas the polymeric NaSS, i.e., sodium polystyrene sulfonate (NaPSS), showed oppositely a salting‐out effect.
著者
金井 雄一
巻号頁・発行日
2005-05 (Released:2009-02-26)

科学研究費補助金 研究種目:基盤研究(C)(2) 課題番号:14530093 研究代表者:金井雄一 研究期間:2002-2004年度