著者
中野 由章 谷 聖一 筧 捷彦 村井 純 植原 啓介 中山 泰一 伊藤 一成 角田 博保 久野 靖 佐久間 拓也 鈴木 貢 辰己 丈夫 永松 礼夫 西田 知博 松永 賢次 山崎 浩二
雑誌
情報教育シンポジウム2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.2, pp.11-17, 2014-08-17 (Released:2015-02-03)

情報入試研究会と,情報処理学会情報入試ワーキンググループは,2013 年と2014 年に「大学情報入試全国模擬試験」を実施した。2014 年に試行した試験は,920 人が受験し,その内容について分析した。その結果,全体としてみれば,得点分布,解答時間,問題数などは極めて良好であり,出題範囲や難易度についても問題はなかった。ただ,「情報の科学」領域,とりわけプログラミングについては,問題点が明らかになった。これはすなわち,大学側が求める内容と,高校側で行なわれている内容の乖離を意味する可能性がある。入試問題という狭い範囲ではなく,教育内容まで含めて,今後,総合的に検討を要する内容である。 The working group in IPSJ and the study group for “exam for university entrance on information study” carried out nationwide trials of “exam for university entrance on information study” in 2012 and 2013. 920 senior high school students, most of who were the 1st graders participated in these trials and the authors analyzed the result. As a result, the score distribution, answering time and the number of questions in the trials were all so appropriate, and no problems were seen on the degree of difficulty or the range of the questions actually set. However, some issues about its contents have been revealed; especially the theme of programming skills in “scientific understanding of information” is judged to have a problem. That is, there may be the perception gap between the university side and the high school side; the contents a university requires this subject don’t meet with those high school students are to learn in class of information study. This is not the issue only the exam for university entrance on information study involves, but that we have to deal with after considering “educational contents” comprehensively, high school through university, and from various angles.
著者
鈴木 昌治 小泉 武夫 野白 喜久雄
出版者
Brewing Society of Japan
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.79, no.6, pp.439-442, 1984

水田の稲穂にしばしばみられる糸状菌の菌叢「稲麹」を, 昔, 一部の酒造蔵では種麹として使用し米麹を得, これで清酒を仕込んだという記録を古文書から多く見出したので, このことについて検討したところ次のような所見を得た。<BR>1) 福島県, 埼玉県, 東京都の水田から稲麹を採取してきて, そこから糸状菌を純粋分離したところ, 分離された菌の大半は<I>U. virens</I>で, それに混じって<I>Aspergillus</I>属も多数分離された。 この両菌以外の糸状菌はほとんど分離されなかった。<BR>2) 分離した<I>Aspergillus</I>属について, その形態的, 生理的性質の検討を多項目にわたって行ったところ, アニスアルデヒド培地上での胞子の変色, 梗子の形や状態, 頂のうの型, 胞子の大きさ, 菌叢の色調, アフラトキシンの生成などにおいて<I>A. oryzae</I>の性質を示した。
著者
稲川 智乃 石田 裕之 折笠 尊紀 鈴木 威一
出版者
プロジェクトマネジメント学会
雑誌
プロジェクトマネジメント学会研究発表大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.246-251, 2013-09-05

TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)への参加により,すでに輸入過多である日本の農業の実状に拍車がかかり,第一次産業である農業の衰退が心配される.本研究では,日本の産業を強めるために,国際競争力を持った商品に対して海外の市場開拓方法を検討した.まず,農業における問題点を整理し,その問題点の中から海外輸出のために必要である,「市場の選択と販売方法の決定」と「物流方法の決定」を目標として設定し,これらの目標へのアプローチ方法を提案した.今回は,日本の特徴的な商品として本わさびを扱う新規海外輸出プロジェクトを立ち上げ,これからの日本産の農産物の輸出先行事例としたい.本稿では,この本わさびに対する市場開拓の適応事例を基にその現状とこれからの課題について示した.
著者
笠井 弘幸 阿部 信太郎 鈴木 浩一
出版者
日本活断層学会
雑誌
活断層研究 (ISSN:09181024)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.15, pp.73-86, 1996-11-29 (Released:2013-03-22)
参考文献数
5

Ground penetrating radar uses reflected electromagnetic waves to image the subsurface. Its investigation depth is 2-3m and its resolution is 20-30cm in soil. Because of its very shallow investigation depth, ground penetrating rbdar has been used for finding underground gas pipes, electric cables and buried remains.Ground penetrating ra d ar method has an advantage over the seismic reflection method in tenns of the spread density of sources and sensors. It is necessary in the seismic reflection method to spread sources and sensors in consideration of surface waves because the generation of surface waves makes it very difficult to distinguish reflected waves. However, in ground penetrating radar method, sources and sensors can be spread conveniently with high density for its high resolution because surface waves are not generated in the electromagnetic field.We have devised a new radar system to ap p l y the ground penetrating radar method to geological surveying. In the ordinary radar system, impulsive waves are used as transmission signals, but in the new radar system, sine waves are used with the frequency varied as a step function of the sweeping period of transmission signals. We can obtain the impulsive reception signals such as the ordinary radar system after the convolution integrals between sine-shaped transmission and reception signals. We call the new radar system the Step Continuous Wave Radar(SCWR) systen after the characteristics of its transmission signals. Its investigation depth is 10-15m in soil and 20-30m in rock with resolution of 50-60cm.The SCWR system will provide useful information because it can be carried out speedily and non-destructively on the ground around active faults, before trenching, down to about 10m in depth.In this paper, we will show the imaging of active faults with the SCWR system throu g h the results of the investigation around the Nojima faults which appeared in the Awaji Island with the 1995 Southern hyogo Prefecture Earthquake, and then we will pick up some current problems in the imaging, for example the effective arrangement of sources and sensors for the shorter period of field work and for the three-dimensional imaging with ground penetrating radar, and finally show a conception for the solutions of these problems.
著者
鈴木 雅之 武藤 世良
出版者
Japan Society of Personality Psychology
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.291-302, 2013
被引用文献数
1

本研究では,学業水準の高い高校に所属している生徒を対象に,一般的な高校生の学業水準と自身の学業水準との比較過程が,学業的自己概念に与える影響について検討した。また,社会的比較の影響を調整する要因として,生徒の持つ達成目標に着目し,調整効果についても検討を加えた。高校生589名を対象に質問紙調査を実施し,解析を行った結果,国語と数学の両科目において,学業成績と学校内での比較過程,栄光浴効果の影響を統制しても,一般的な高校生との比較過程が学業的自己概念に影響を与えていることが示された。この結果から,平均的な基準と比較して,自身の学業水準を高いと捉える生徒ほど,高い学業的自己概念を持つ傾向にあることが示唆された。また,社会的比較の効果に関して,達成目標による調整効果はみられなかった。
著者
鈴木 敬治
出版者
公益社団法人 東京地学協会
雑誌
地学雑誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.97, no.4, pp.271-278, 1988-08-25 (Released:2011-02-17)
参考文献数
13
被引用文献数
3 2
著者
白濱 吉起 宮下 由香里 吾妻 崇 東郷 徹宏 亀高 正男 鈴木 悠爾
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
JpGU-AGU Joint Meeting 2017
巻号頁・発行日
2017-03-10

日奈久断層帯は上益城郡益城町木山付近を北端とし,八代海南部に至る長さ約81 kmの断層帯である.日奈久断層帯は過去の活動時期から高野―白旗区間,日奈久区間,八代海区間に分けられる(地震調査研究推進本部 2013).2016年4月熊本地震に伴い,高野―白旗区間の北部から約6 kmの範囲に右横ずれによる地表地震断層が出現した(Shirahama et al., 2016).日奈久断層帯の将来の活動を知る必要があるが,これまでの調査では最新活動や活動間隔といった活動履歴の詳細はよくわかっていない.我々は,九州大学からの委託業務「平成28年熊本地震を踏まえた総合的な活断層調査」の一環として,日奈久断層帯の活動履歴をより詳細に明らかにすることを目的に,熊本県甲佐町白旗山出地区と宇城市小川町南部田地区の二か所においてトレンチ調査を実施した.本発表では特に山出地区において掘削されたトレンチ(山出トレンチ)が示す日奈久断層帯高野―白旗区間の活動履歴を紹介する.南部田地区の調査結果については東郷ほか(JpGU 2017)を参照されたい.山出トレンチの掘削地点は日奈久断層帯高野―白旗区間中央部に位置し,熊本地震に伴って出現した地表地震断層の南端に当たる.本地点における地震直後の調査では,付近の水田に東上がりの傾動変形とNE-SW方向に杉型雁行配列した開口亀裂が水田の畝に確認された.地震断層に直交するように長さ14m,幅10m,深さ4mのトレンチを掘削したところ,壁面に明瞭な断層と地層の変形が確認された.主要な断層は北面に2条,南面に4条見られ,それらはすべて東から南東傾斜で,ほぼ直立した東上がりの逆断層の様相を呈していた.地層は断層付近で東から西へたわみ下がるとともに,断層を境に上下の食い違いが生じていた.また,壁面には複数枚の腐植質シルト層が見られ,下位の層準ほど断層沿いの変位量が大きく,変位の累積が確認された.トレンチ内で見られる最下部の腐植質シルト層の14C年代は約15 kaを示しており,それ以降の複数回の活動による変形が示唆される.発表では本トレンチが示す日奈久断層帯高野-白旗区間の活動履歴を報告し,他区間の活動履歴との関係について議論する.
著者
鈴木 美南子
出版者
フェリス女学院大学
雑誌
フェリス女学院大学紀要 (ISSN:02881519)
巻号頁・発行日
no.15, pp.p45-65, 1980-02

本稿は、一九七九年十二月一日、比較思想学会研究会における報告に加筆したもの
著者
鈴木 貞美
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
日本研究 : 国際日本文化研究センター紀要
巻号頁・発行日
vol.27, pp.13-56, 2003-03-31

今日、日本の近現代文芸をめぐって、一部に、「文化研究」を標榜し、新しさを装いつつ、その実、むしろ単純な反権力主義的な姿勢によって、種々の文化現象を「国民国家」や「帝国主義」との関連に還元する議論が流行している。この傾向は、レーニンならば「左翼小児病」というところであり、当の権力とその政策の実態、その変化を分析しえないという致命的な欠陥をもっている。それらは、「新しい歴史教科書」問題に見られるような「日本の威信回復」運動の顕在化や、世界各国におけるナショナリズムの高揚に呼応するような雰囲気が呼び起こしたリアクションのひとつであろう。その両者とは、まったく無縁なところから、第二次大戦後の進歩的文化人が書いてきた日本の近代文学史・文化史を、その根本から――言い換えると、そのストラテジーを明確に転換して――書き換えることを提唱し、試行錯誤を繰り返しつつも、少しずつ、その再編成の作業を進めてきた立場から、今日の議論の混乱の原因になっていると思われる要点について整理し、私自身と私が組織した共同研究が明らかにしてきたことの要点をふくめて、今後の日本近現代文芸・文化史研究が探るべきと思われる方向、すなわち、ガイドラインを示してみたい。整理すべき要点とは、グローバリゼイション、ステイト・ナショナリズム(国民国家主義)、エスノ・ナショナリズム、アジア主義、帝国主義、文化ナショナリズム、文化相対主義、多文化主義、都市大衆社会(文化)などの諸概念であり、それらと日本文芸との関連である。全体を三部に分け、Ⅰ「今日のグローバリゼイションとそれに対するリアクションズ」、Ⅱ「日本における文化ナショナリズムとアジア主義の流れ」、Ⅲ「日本近現代文芸における文化相対主義と多文化主義」について考えてゆく。なお、本稿は、言語とりわけリテラシー、思想などの文化総体にわたる問題を扱い、かつ、これまでの日本近現代文学・文化についての通説を大幅に書き換えるところも多いため、できるだけわかりやすく図式化して議論を進めることにする。言い換えると、ここには、たとえば「国家神道」など、当然ふれるべき問題について捨象や裁断が多々生じており、あくまで方向付けのための議論であることをおことわりしておく。
著者
鈴木 勝雄 日比 茂幸
出版者
The Japan Society of Naval Architects and Ocean Engineers
雑誌
日本船舶海洋工学会論文集 = Journal of the Japan Society of Naval Architects and Ocean Engineers (ISSN:18803717)
巻号頁・発行日
no.17, pp.1-8, 2013-06-01
参考文献数
8

The perturbed complex potentials representing flows around a vertical plate semi-submerged in a uniform stream are derived in analytical forms by the reduction method. They are composed from the regular solution and the weak singular eigen solutions. The linear combinations of them represent some flows such as regular flow, zero-vertical flux flow, flow satisfying Kutta condition and wave-free flow. The wave resistances of the flows are also obtaied in analytical forms. The analytical solution obtained by Bessho-Mizuno(1962) has a possibility that it dose not satisfy the boundary condition on the plate.
著者
山口 亮 鈴木 拓馬 山田 晋也
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース
巻号頁・発行日
vol.127, 2016

近年、気温の高い日が多く、特に夏季の最高気温が30℃を超える日が増加している。このため、原木シイタケ栽培の夏季における休養中のほだ木への影響が懸念される。そこで、自然条件よりも高い温度でほだ木を休養させ、子実体発生への影響を検討した。 シイタケ中高温性品種2種を接種したほだ木を用いて、浸水、子実体採取、休養の順番で複数回繰り返し、発生した子実体の生重量及び個数をほだ木ごとに測定した。発生は2014年5月から2015年12月にかけて8及び12回行った。休養は通常の栽培で用いられる遮光ネット下及び加温した遮光温室下(以下、遮光区、加温区)で行った。加温区のほだ木内部温度は、遮光区よりも平均で2から3℃高い状態となった。 ほだ木一代の子実体発生量は、2品種ともに試験区間で差はみられなかった。しかし、発生回ごとの子実体発生量は試験区間で差がみられる場合があり、夏季に限ると加温区における発生量は減少し、浸水から収穫までの日数が増加し、高温下での休養の影響が現れた。その後の発生回では、加温区の発生量が遮光区を上回ったことから、ほだ木への影響は長期に及ばないと思われる
著者
鈴木 一裕 鈴木 翔太 本田 周子 新田 浩司
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.153-156, 2017 (Released:2017-03-01)
参考文献数
7

スクロオキシ水酸化鉄 (以下SO) を使用した症例について検討した. 鉄剤投与を行っていない当院透析患者リン吸着薬内服21例について同用量のSOに切り替え, 切り替え前と12週後での血清リン値, 鉄関連検査値, 副作用発現頻度, 血清fibroblast growth factor 23 (FGF23) 値の変化につき検討を行った. SOを継続して内服できた18例のリン値は有意に低下した. 副作用中止例は3例 (下痢が2例, 軟便が1例) が内服中止した. 鉄関連検査値については投与前後で差を認めず, 血清FGF23値の変化は透析前血清リン値に依存した.
著者
大西 まどか 渡邊 祐理 宮下 佳子 鈴木 理子 小田 浩一
出版者
視覚障害リハビリテーション協会
雑誌
視覚障害リハビリテーション研究発表大会プログラム・抄録集 第19回視覚障害リハビリテーション研究発表大会in東海
巻号頁・発行日
pp.35, 2010 (Released:2010-11-01)

目的: 昨今、ロービジョン人口の増加等により、フォントの視認性も様々な観点から研究されている。 しかし、視認性には様々な要因があり、包括的な研究は未だ少ない。 そこで、本研究では既存のフォントを用いた読書評価によって読みやすさの要因を探る。 対象と方法: 刺激はスタイル(オールド・スタンダード・モダン・UD)、セリフ(明朝・ゴシック)、ウエイト(細・中・太)の三要因を持つ、22 種類のフォントを用いた(UD明朝体のウエイトは中のみ)。 読みやすさの指標には読書視力(RA)、臨界文字サイズ(CPS)、最大読書速度(MRS)を使用した。 被験者にフォントの種類別に読書視力評価の手法で刺激を呈示し、誤読数と読み速度を記録した。 被験者は視覚正常で、日本語を母語とする学生6名。 結果と考察: RAにおいてスタイル、セリフ、ウエイトを要因とした3要因分散分析を行った結果、すべての要因の主効果がみられた (F(3,109)=5.41 p<0.05,F(1,109)=4.50 p<0.05,F(2,109)=25.02 p<0.01)。 また交互作用はセリフとウエイト間のみであった(F(2,109)=3.61 , p<0.05)。 スタイルとウエイトについてTukeyのHSDによる多重比較を行った結果、スタイルはUD=オールド=>モダン>スタ ンダードだった。 一文字当りの字面は大きい順にUD>モダン>スタンダード>オールドとなる。 字面の一番小さかったオールドがスタンダードよりも良く、またUDとオールドの値には有意な差がなかったので、字 面の大きさが読みやすさに直結しているとは言い難い。 また、ウエイトについてもTukeyのHSDによる多重比較を行ったところ、太>中>細となり、ウエイトが太くなるにつれて視認性が向上するという先行研究に沿った結果となった。 なお、CPS, MRSについて3つの要因の効果は見られなかった。
著者
鈴木倉之助 著
出版者
博文館
巻号頁・発行日
1891
著者
鈴木 孝憲 沢康 中夫 黒沢 功 神保 進
出版者
泌尿器科紀要刊行会
雑誌
泌尿器科紀要 (ISSN:00181994)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.605-608, 1987-04

A 29-year-old man noted a wart around the external urethral orifice. The lesion was diagnosed as condyloma acuminata and he had the tumor excised and circumcision on September 10, 1985. He complained of urethral bleeding on December 21, 1985. Physical and endoscopic examination revealed papillo-granular condyloma acuminata at the distal urethra. He received transurethral fulguration on January 17, 1986 and intraurethral instillation of 5-fluorouracil cream weekly. The lesions were successfully treated.