著者
原 毅 椛田 茂 六浦 光一 木下 康昭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.285, pp.1-7, 2000-09-07

周回衛星を用いて地表の2階層形セル上に、衛星セルをアッパーレイし、海上、山岳地帯や内外遠距離通話の呼量を収容し、全体としてCDMA方式3階層形セルを形成し、グローバル・ローミングが容易なシステムを提案する。地表2階層は、セルラ電話にビル構内コードレス網をアンダーレイする。本研究はビル構内にcdmaOne方式の単体ピコセルを形成させた模擬基地局の構成と伝搬パラメータ測定実験結果について述べる。また、これを用いて、工学部キャンパス内の全てのビルに、全ての内線固定電話を無線化する場合の基地局数と基地局あたりの無線回線数を推計した。
著者
米田 多江 小林 順平 太田 理
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.436, pp.25-30, 1999-11-18
被引用文献数
1

跳合検出における端末の割り当て方は大きな課題となっている.仕様上,同じ状態であっても,端末の割り当て方によって競合が起きたり起きなかったりする.そのため,競合検出において,いかに有効な端末割り当てを行うかが重要となる.本論文では,端末の割り当てに関して,端末の組み合わせ数に関する問題と端末が属するサービスの決定に関する問題の2つについて述べる.前者においては,競合の発生に関係しない端末の組み合わせの縮退法と実際にあり得ない状態の組み合わせを持つ端末割り当ての削除法を提案する.また,後者においては,割り当てられた端末の属するサービスを決定する方法を示す.更に,提案手法にある複合サービスを適用した結果より,計算量を約2000分の1に押さえられることを示した.
著者
米田 多江 太田 理
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SSE, 交換システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.79, pp.13-18, 2000-05-19
被引用文献数
1

複数のサービスを同時に提供した時に生じるサービス仕様間の不整合のことを競合と呼ぶ.競合は仕様段階で検出されることが望ましいが, 仕様段階で検出するには端末変数に実際の端末を割り当てる必要がある.更に, 端末の割り当て方によって競合が起きたり起きなかったりするため, 競合を漏れなく検出するには全ての端末の割り当てについて競合か否かの検査を行わなければならない.よって, 競合検出にかかる計算量は膨大となる.本論文では, 端末割り当て数削減のキーとなる「等価な状態」の定義を行い, その定義に基づいて, 検査を行わなければならない端末割り当てを「同一端末が割り当てられる端末変数の組み合わせについて, 異なる組合せを与える端末割り当て」のみに削減できることを証明する.
著者
吉田 真紀 藤原 融
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SST, スペクトル拡散 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.98, no.657, pp.79-84, 1999-03-10

WWWは, その普及に伴って, 広告業など様々な商用への利用が行われつつある. WWWにおける広報活動の一つとしてウェブコンテンツ配信サーバが広告主から依頼を受け, コンテンツ内に依頼された広告を加えるという形式がある. このときの広告料金はサーバの広報能力に応じて支払うのが望ましい. サーバの広報能力の代表的評価基準はアクセス回数であり, 本稿ではその計測方法を考える. 特に, サーバがアクセス回数を計測し結果を調査機関に報告する方式を考える. 公正なアクセス回数計測を実現するために, サーバが調査機関への報告の正しさを証明できるようにすべきである. 本稿では,調査機関へ効率良く証明でき, その証明内容がプライバシを侵害しない方法を提案する.
著者
栃木 博子 萩田 紀博 宮下 敬宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.300, pp.5-10, 2005-09-15

ファンタジー世界の物語は子供たちの創造性を駆り立てるのに有効なコンテンツである.ユーザが案内役の人形型入力装置とのインタラクションを通して, 物語の展開が変わっていくファンタジー世界を楽しむインタラクティブアニメーションシステムを提案する.初めに, 研究の基本方針を述べる.案内役はユーザの単なる入力装置ではなく, 物語を展開できる機能をもち, ファンタジー世界とのインタラクションによって, ユーザにファンタジー世界の反応を返すこともできる.日本の古い家屋と街並みを題材にした物語コンテンツと, 妖怪をモチーフとした人形型入力装置による実験システムの試作を行い, 本システムの有効性を仮説検証するために展示をし, 予備検討を行なった.その結果, ユーザの興味, 人形とのインタラクション行動, 使いやすさなどに関する意見が得られたことについて述べる.
著者
久保 宏一郎 藤野 雄一 八木 秀俊 大塚 作一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.10, pp.25-32, 1999-04-16
被引用文献数
6

本稿では, 寝たきりの障害者や高齢者がキーボードを使用することなく電子メールを送受信するためのシステムについて報告する. 本システムにより, 使用者がベッドや自宅にいながらにして外部との情報交換を行うことが可能になる. 文字や各種コマンドの入力に既報告の首振り動作の検出(頭部につけた赤色マーカを追尾)を利用し, かな漢字変換や電子メール機能については, 市販のアプリケーションとのインタフェースの整合性を取るため, 各種APIを利用して主にGUI部分のみを新規に作成した. さらに操作性を改善するため, カメラ位置の補正を自動的に行うキャリブレーション機能を実現した. 実験の結果, 撮像領域内のマーカのずれに対して約30秒でキャリブレーションを完了できることを確認した.
著者
高瀬 柔郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.692, pp.261-266, 2003-02-28

今後恒常化する高齢社会の近隣地域のボランティア活動を支援するために近隣網が提案されている.近隣網では,通信を無料化するためにルータ等の管理サーバを設置せず,各家庭のパソコンをノードとし家庭間をリンクで直結する.そのリンクに光ファイバーを使用するとFiber Among the Homes(FATH)が出現し,集合住宅では立体的な分散網が形成される.立体的な分散網の損失率の下限を提示する.
著者
高瀬 柔郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.694, pp.261-266, 2003-02-28

今後恒常化する高齢社会の近隣地域のボランティア活動を支援するために近隣網が提案されている.近隣網では,通信を無料化するためにルータ等の管理サーバを設置せず,各家庭のパソコンをノードとし家庭間をリンクで直結する.そのリンクに光ファイバーを使用するとFiber Among the Homes(FATH)が出現し,集合住宅では立体的な分散網が形成される.立体的な分散網の損失率の下限を提示する.
著者
中島 祐介 池田 誠 浅田 邦博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. VLD, VLSI設計技術 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.293, pp.17-22, 2000-09-14

近年の集積システムのサイズの増大化や、動作周波数の上昇に伴いこれまでのRC回路シミュレーションにおける誤差の増大が懸念されている。これに伴って、近年誘導性の要素であるインダクタンスを考慮するという研究が行われてきているが、インダクタンスは既に確立した計算手法が提案されている抵抗やキャパシタンスと異なり、抽出のための計算コストが膨大となる。本稿では、このインダクタンスの抽出に関して、効率的に計算する方法を提案し、それを用いて簡単な回路シミュレーションを行い、インダクタンスの影響を見積もっている。
著者
秋元 守 原田 耕一 渡邊 和二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.305, pp.29-34, 2002-09-12
被引用文献数
1

本報告は,AMeDAS観測の降水量データを活用した,日本全国各地を対象とする1分間降雨強度分布推定法の高精度化検討に関するものである.まず,過去25年間の1時間雨量データ及び1分間雨量データから,近年になって短時間に強い雨が降る傾向が増加している地点があること,及び1時間降雨強度分布と1分間降雨強度分布の関係が変化していることを示す.次に,この傾向を1分間降雨強度分布推定法の高精度化に反映する一例として,1時間雨量データから1分間降雨強度分布を推定する際に10分間雨量データも考慮する手法について定量評価し,既存の推定法より高精度となることを示す.
著者
圓山 憲一 久保 守 米田 祐介 田村 匡宏 村本 健一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.156, pp.5-10, 2006-07-07

雪片の衝突成長による成長メカニズムの解明には,雪片の形状や落下運動についての定量的な解析が必要である.複数台のビデオカメラを用いて,鉛直,水平の2方向から雪片の降雪運動を連続的に撮影し,得られた2次元映像を画像処理して,雪片の形状と落下パターンの解析及び分類を行った.また,雪片の大きさ,形状,落下パターンについて,相互の相関関係を調べた.
著者
篠田 光秋 上田 祐輔 佐々木 良一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.195, pp.77-82, 2003-07-10
被引用文献数
1

電子商取引や電子政府の進展に伴い,デジタル署名文書を長期的に利用・保管する必要性が高まっており,長期的にデジタル署名の証拠性を保つ事ができる署名技術の一つとしてヒステリシス署名が考案されている.しかし,特定の第三者機関を利用するシステムに関しては検討されているが,第三者機関を利用しないヒステリシス署名システムに関しては,具体的に検討されていない.そこで,本稿では,既に現代社会の業務の一環として成り立っている紙文書によるやり取りをシステムに取り込み,特定の第三者機関を利用しないヒステリシス署名システムの提案と評価を行う.
著者
岩本 一樹 和崎 克己
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.397, pp.107-113, 2007-12-12
参考文献数
13
被引用文献数
2

コンピユータウイルスの亜種判定について、コード内のAPI呼び出しや制御フローを静的解析することにより、特徴抽出と種の分類を行う手法について述べる。具体的には、収集したウイルスの実行可能コード(Win32)を逆アセンブルし、マルウェアとして特徴・影響があると思われるAPIの呼び出しグラフを作成し、既に解析済みの種と比較することで、新種・亜種の別などの検査を行う。また、いくつかの亜種の特徴の共通部分グラフをとることで、種の特徴抽出も試みた。
著者
Galescu Lucian
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.108, pp.37-42, 2002-05-24
参考文献数
19
被引用文献数
2

現在の音声認識は認識対象語彙がそのドメインに頻出するものに限定されている。しかしながら、未知語の存在は不可避である。多くの場合、未知語は意味的に重要であるため、最近ではこれを検出したり分離するばかりか、その自動書き下しを目指した研究が活発化している。しかし、タスクが非常に限定された場合ですら未だ成功はおぼつかない。本報告では、発音とその音韻表記の対応関係に注目した未知語の副次的なモデリングによる語彙制約なし音声認識の新たなアプローチを提示するとともに、これを大語彙音声認識タスクに適用した結果、良好な結果が得られたので報告する(文責:担当幹事)。
著者
江里口 義隆 大槻 知明 金子 敏信
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.88, pp.59-64, 2005-05-19
参考文献数
8
被引用文献数
2

本稿では, MIMO-OFDMシステムにおける2-Dimensional Pilot-Symbol-Assisted (2-D PSA) MMSEチャネル推定法の低演算量化や特性改善を実現する2つのチャネル推定法を提案する.従来の2-D PSA MMSEチャネル推定法は, まずパイロットシンボルを配置されたサブキャリアに対してLeast Square (LS)推定を行い, そのサブキャリアの周波数応答を求める.次にLS推定で求めた周波数応答から, チャネルの相関を利用し, MMSEチャネル推定ですべてのサブキャリアの周波数応答を求める.本稿では, はじめに従来法の演算量を削減するために, OFDMシンボル内の隣接するサブキャリアの周波数応答や, 隣接するOFDMシンボル内の同一サブキャリアの周波数応答を等しいと仮定し, MMSEチャネル推定での演算量を削減した低演算量2-D PSA MMSEチャネル推定法を提案する.また, チャネル推定のMSE特性を改善するため, 従来法のMMSEチャネル推定の推定サイズを拡張することを提案する.シミュレーションの結果, 2つの提案法は, 従来法と比較して, 1つめの提案法は, ほぼ等しいMSE特性で演算量を削減できることを示す.また, 2つめの提案法は, 演算量は増えるがMSE特性を改善できることを示す.
著者
千葉 英利 稲沢 良夫 宮下 裕章 小西 善彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.431, pp.21-25, 2008-01-16

最適化アルゴリズムを用いたレドーム設計に関して報告する.一般的にレドームはその形状やレドームへの入射波の入射角が任意であることを想定して設計する必要があり,その最適設計は非常に困難な問題となる.そのため最適化アルゴリズムを用いた設計が有効である.本稿では,近年注目を集めているParticle Swarm Optimization(PSO)と呼ばれる手法を用い,透過係数の周波数特性を評価関数,レドームの層厚み,レドーム形状を規定するパラメータを最適化変数として最適設計を実施する.また,PSOにおける解探索の大域性を向上させるため,本稿ではPSOにGAにおける突然変異の概念を取り入れた手法を導入し,それをMutated PSO(MPSO)と称する.MPSO,PSO,GAを扱い,それらの比較検証及びレドームの設計結果について報告する.比較の結果,MPSOは反復終盤でも最適解の更新を続け,結果的にMPSOはPSOよりも安定的に良好な最適解に到達することを確認した.また,最適化により得られたレドームの電気特性は,評価した全周波数帯域で透過特性-2dB以上を実現した.
著者
山田 和弘 星野 貴彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.478, pp.81-86, 2007-01-17
参考文献数
7
被引用文献数
1

東海道新幹線においては,2009年よりお客様に対して,地上〜車上間の通信路に漏洩同軸ケーブル(LCX)を利用し,最大で約2Mbps/例車の通信速度で,新幹線車内でインターネット接続サービスを提供する予定である.また,将来的には通信速度を向上させる要求が高まると考えられるため,数十Mbpsのダウンリンク回線が構築可能な衛星通信方式や,100Mbps以上で双方向通信が可能なミリ波通信方式などの検討を進めている.しかしながら,衛星通信ではトンネル内に不感知帯が生じる,ミリ波通信では1アンテナのカバーエリアが高々100m程度であるなど,新幹線のような高速移動体通信においては,数十Mbps程度以上の広帯域通信を,ある1つの無線通信方式を利用して構築することは技術的にもコストの面からも容易ではない.このため,将来的にはLCX通信,衛星通信,ミリ波通信など複数の通信方式を利用して地上〜車上間の通信を行うことが考えられるが,それぞれを別システムとして扱うと,お客様が利用する通信方式を選定する必要が発生し,また選定された通信方式が切断された場合などにはシームレスに他の通信方式に切り替えることができないなど,複数の通信方式を構築するメリットが非常に小さくなってしまう.そこでこの問題を解決するため,本論文では,モバイルIP技術を活用した複数通信経路上での動的ルーティング,各方式間での不等価負荷分散を実現するシステムの構築,および東海道新幹線を利用した検証試験について報告する.
著者
平和 昌 加藤 崇 澤谷 邦男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.230, pp.49-54, 2002-07-17
被引用文献数
10

本報告は、波源から比較的短い距離に配置した測定面における測定データに対して、高分解能到来方向推定技術を適用することにより波源の位置を推定する方法について、実際の測定装置を用いて得た初期的な結果をまとめたものである。波源が1つの場合及び2つの場合について、2.45GHzによる測定データを用いた推定結果から得られた誤差を示し、見込んでおくべき誤差の量について検討している。その結果、本手法によって波源の位置を点として明確に特定することができる結果は得られたが、波源が1つの場合、特に波源が中心軸から離れることにより最大で約5cm程度の誤差を見込んでおく必要がある結果となった。一方、波源が2つの場合、2つの波源の位相差に応じて誤差も異なり、本実験的検討からは最大で約17cm程度の誤差を見込んでおかなければならない結果となった。
著者
加藤 崇 平和 昌 澤谷 邦男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.230, pp.43-48, 2002-07-17
被引用文献数
12

電子機器から放射される不要な電波により周辺の電子機器が誤動作する問題があり,漏洩する電波の位置を特定することができれば,EMC対策に大きく寄与できるものと考えられる.本報告では,漏洩する電波の到来方向を利用し,MUSICアルゴリズムを用いて波源位置の特定を検討している.MUSICアルゴリズムは,通常,十分遠方に存在する波源を対象としているが,本検討では,電子機器からの放射電波の波源推定を行うため,数波長程度離れた位置(有限距離)においてMUSICアルゴリズムを導入した.本報告では,有限距離からの電波源位置推定の特性をシミュレーションにより求め,その推定精度を示している。
著者
西尾 今日子 中島 伸介 山田 篤 田中 克己
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.131, pp.309-314, 2007-06-25

知的財産として認定・登録されるには,既存のものとの差異があることが条件である.しかしその差の大小や着眼ポイントは知財の分野やそれがもつ特徴によって異なるため,既存知財データの整理は欠かせないタスクとなっている.知的財産である商標にもこれが当てはまる.そこで,本稿では商標の特徴を「画像データ」「外観データ」「言語データ」の3点から抽出し,それらの評価基準同士の相関関係と知財化容易度について述べる.