著者
矢部 雅人 山口 和彦 小林 欣吾
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.743, pp.155-160, 2003-03-19

近年,Shannon限界に迫る新しい符号化・復号方式としてターボ符号・復号という誤り訂正方式が注目を浴びている.最近ではW-CDMAに採用され,その他の用途への利用,標準化も検討されている.しかし,ターボ符号・復号にはまだ検討されていない問題があり,バースト誤りに対する耐性もその1つである.インタリーバを利用しているためにバースト誤りに強いと思われていることが多いが,kのインタリーバは主に符号の特性を改善するためのものであるため実際はそうではない.本稿ではターボ符号のバースト誤り訂正能力について再検討し,よりバースト誤り通信路に適する手法を探る基礎となる検討を行った.
著者
矢部 雅人 山口 和彦 小林 欣吾
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SST, スペクトル拡散 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.745, pp.155-160, 2003-03-19

近年,Shannon限界に迫る新しい符号化・復号方式としてターボ符号・復号という誤り訂正方式が注目を浴びている.最近ではW-CDMAに採用され,その他の用途への利用,標準化も検討されている.しかし,ターボ符号・復号にはまだ検討されていない問題があり,バースト誤りに対する耐性もその1つである.インタリーバを利用しているためにバースト誤りに強いと思われていることが多いが,このインタリーバは主に符号の特性を改善するためのものであるため実際はそうではない.本稿ではターボ符号のバースト誤り訂正能力について再検討し,よりバースト誤り通信路に適する手法を探る基礎となる検討を行った.
著者
矢部 雅人 山口 和彦 小林 欣吾
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ITS (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.747, pp.155-160, 2003-03-19

近年,Shannon限界に迫る新しい符号化・復号方式としてターボ符号・復号という誤り訂正方式が注目を浴びている.最近ではW-CDMAに採用され,その他の用途への利用,標準化も検討されている.しかし,ターボ符号・復号にはまだ検討されていない問題があり,バースト誤りに対する耐性もその1つである.インタリーバを利用しているためにバースト誤りに強いと思われていることが多いが,このインタリーバは主に符号の特性を改善するためのものであるため実際はそうではない.本稿ではターボ符号のバースト誤り訂正能力について再検討し,よリバースト誤り通信路に適する手法を探る基礎となる検討を行った.
著者
矢部 雅人 山口 和彦 小林 欣吾
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IT, 情報理論 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.741, pp.155-160, 2003-03-19

近年,Shannon限界に迫る新しい符号化・復号方式としてターボ符号・復号という誤り訂正方式が注目を浴びている.最近ではW-CDMAに採用され,その他の用途への利用,標準化も検討されている.しかし,ターボ符号・復号にはまだ検討されていない問題かあり,バースト誤りに対する耐性もその1つである.インタリーバを利用しているためにバースト誤りに強いと思われていることが多いが,このインタリーバは主に符号の特性を改善するためのものであるため実際はそうではない.本稿ではターボ符号のバースト誤り訂正能力について再検討し,よりバースト誤り通信路に適する手法を探る基礎となる検討を行った.
著者
逆瀬川 浩孝
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.131, pp.51-56, 2002-06-13

待ち行列モデル解析や通信ネットワークの性能評価を確率モデルを使って解析的に求めるためには、さまざまな制約条件、理想化が必要で解と現実との対応関係が直接的でないことが多い。現実の動きをモデル的にとらえ、乱数を用いて現実の動きを模倣するシミュレーションの技法は直感的で理解されやすく、多くの論文で解析的アプローチに代わる唯一の代替案として用いられている。シミュレーションは現実のシステムを忠実になぞることによってどのようなシステムでも原理的にはモデル化することができるから、あとはそれを「動かして」結果を得ることができる、と思われている。しかし、シミュレーションを性能評価の道具として機能させるには、きちんとした統計的な知識を身につけておかないと、間違った結論が一人歩きしかねない。この小論ではシミュレーションを実際の問題に適用する場合にどのようなことに注意しなければいけないのか、シミュレーションの結果はどの程度信頼がおけるのか、信頼されるようなシミュレーションはどのようにして可能か、というような問題について、具体的な指針を与えることを目標とする。
著者
Reddy P.Krishna 喜連川 優
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.203, pp.37-42, 1999-07-23

本論文では投機的トランザクション処理における並行制御プロトコルの改善手法を提案する。提案する投機的入れ子ロック(SNL:speculative nested locking)プロトコルでは、副トランザクションが(実行後イメージを作り出す)データオブジェクトに対する仕事を終了した時には常に親がロックを継承するようになっている。待機中の副トランザクションは先行する副トランザクションの実行前後両方のイメージにアクセスすることによって投機的実行を行う。待機中のトランザクションは先行する副トランザクションの終了決定に基づき適切な実行を選択する。その結果、輻輳するトランザクション間の並列性が高められる。SNLアプローチでは投機的実行を支援するためにその分の処理と主記憶がさらに要求されることになる。この論文ではSNLアプローチを提案し、このアプローチによってMossの入れ子ロッキングプロトコルと比較してトランザクション内、トランザクション間の両方における並行性がいかに高められるかについて説明する。このアプローチでは限られた資源環境において主記憶とCPU資源のバランス化を図ることにより並行性を高めている。
著者
北村 浩 阿多 信吾 村田 正幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.420, pp.121-126, 2006-12-07
被引用文献数
13

IP通信のセッションを多重化して識別するには、ネットワーク層のアドレス情報とトランスポート層のポート情報を用いて行うものだと思われている。この方式では異なる二つの層で多重化を行うことになり、フィルタリングをはじめ多くの機能実装の効率が悪いことに加えセキュリティ的にも問題があり、適切な方式になっていない。この方式が用いられてきたのは、一般に1つのノードには1つのIPアドレスしか割当てないため、ポートでの多重化を考えたためである。しかし、IPv6の時代になり、1つのノードに複数のIPアドレスを割当てることが一般的になった今、セッションの多重化方式を見直す時が来ている。本論文はUnified Multiplexと呼ぶネットワーク層一層だけで多重化を行う新しい通信方式に関するアーキテクチャについて論述する。
著者
諸岡 篤 長尾 信 安永 正 西牧 克洋
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MR, 磁気記録 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.124, pp.1-4, 2008-07-03

HDDの高記録密度化に伴うサーボ書き込み時間の増大を避けるため、磁気転写による一括記録が提案され、その実用化が期待されている。本件では垂直媒体に対する磁気転写方法の一つである'Bit printing(BP)'について、短ビット転写特性と将来性を検討した。本転写方法では、70nmの短ビット長においてもヘッド記録に近しい再生波形で、尚且つ同等の出力で記録可能でき、スペーシング損失は80nmでも8dBと小さく、ヘッド記録の際に発生する書き繋ぎも発生しないことを確認した。また、加えて媒体Hc付近のHaで出力が最大となることを示した。これらのことに加えて、原理的に印加磁界強度の制限を受けないBPは、高Hc媒体における短ビット記録で有利と考えられる。
著者
小林 克希 高木 直史
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. VLD, VLSI設計技術 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.549, pp.13-18, 2007-03-02

GF(2^m)上の乗算及び逆元計算のための複合回路を提案する.提案回路は,これまでに提案されている複合回路と異なり,構成がGF(2^m)を定義する既約多項式に依存せず,また,入出力される多項式の係数の順序を反転する必要がない.提案回路において,逆元計算は拡張ユークリッド法に,乗算はMSB-firstアルゴリズムに基づいており,それぞれのアルゴリズムの類似性に着目して回路の大部分を共用できるように複合した.複合には乗算と逆元計算で剰余多項式の次数が同一である必要があるため,乗算の場合の剰余多項式を変形して次数を揃え,他の変数もその変形に合わせた.提案回路を論理合成して回路の規模を見積もったところ,面積はそれぞれの回路を別々に持つよりも4割程度小さかった.
著者
沢田 史子 黒川 浩之 大薮多 可志 満岡 周士 竹中 幸三郎 吉田 武稔
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.597, pp.41-44, 2003-01-18

実オフィス環境において,ボルムアルデヒドに対するアレカヤシ鉢の浄化効果を調べた。浄化の評価には,酸化スズ系ガスセンサとタブレット式ホルムアルデヒド計を用いた。ボルムアルデヒドの雰囲気濃度が高いほど浄化効果が高くなることが明らかとなった。アレカヤシを4鉢から7鉢に増やしても効果は余り増加しなかった。ガスセンサ出力からみたホルムアルデヒド被曝量は,鉢数が多いほど少なくなる,アレカヤシ鉢により,0.3ppmになるように連続して放射させたホルムアルデヒドを0.1ppm程度まで減少させることが可能で,WHO規制値である0.08ppmにほぼ浄化できることが明らかとなった・
著者
アブドゥール ラーマン シャハリン ファズリ 白鳥 悠太 葛西 誠也
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.473, pp.33-38, 2008-01-23
被引用文献数
2

ナノワイヤ3分岐接合は,室温において非線形な電気的特性を示し,ナノワイヤを適用した論理集積回路の構成要素として有用である.本研究ではGaAsナノワイヤ3分岐接合デバイスの試作と評価を通し,非線形特性のメカニズムについて検討する.また,デバイス特性をショットキーラップゲート(WPG)により制御することを試みる.さらに,3分岐接合の論理回路応用として,NAND回路の試作評価を行った結果について述べる.
著者
向出 尚正 王 建青 藤原 修
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.488, pp.11-15, 2003-11-28
被引用文献数
2

遠方界曝露の人体において,体内器官で生ずる30MHz〜3GHz帯の局所共振現象を解剖学的人体全身数値モデルに対して並列FDTD法で解析した.主要器官に対する平均SARの周波数特性から,65MHz,200MHz及び700〜900MHz付近での局所共振発生を明らかにし,65MHz付近での共振は人体縦方向での全身共振,200MHz付近での共振は人体横幅方向での共振,700〜900MHz付近での共振は,器官自身の寸法によるものと推察できた.また,胴体内器官での局所共振時のSAR値は,全身共振時のそれより低いが,頭部,脳,眼球,睾丸では,全身共振時のSAR値よりも高いレベルで局所共振が起きることがわかった.さらに,人体モデルの体重が同じで身長が異なる場合は共振周波数での全身平均SARはほとんど変わらないのに対し,身長が同じで体重が軽い場合には共振周波数での全身平均SARは著しく増加することがわかった.
著者
ペルサー クリステル 武田 知典 大木 英司 塩本 公平
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PN, フォトニックネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.404, pp.25-30, 2007-12-13

サービスプロバイダ網では,外部宛先の経路はiBGPセッションにより配布される.従来,網内ではiBGPセッションをフルメッシュで設定する必要があった.現在では,Route Reflector (RR)を利用する方法が一般的である.この方法では,サービスプロバイダ網で設定されるiBGPセッション数の観点でスケーラビリティに優れる.しかしながら,RRは網内での経路冗長性に悪影響を与えることが指摘されている.これは,障害時に代替経路を迅速に利用できない可能性があることを意味し,深刻な問題となる.本稿では,RRを利用するサービスプロバイダ網における経路冗長化を検討する.具体的には,経路冗長化を改善するiBGPセッショントポロジーの設計アルゴリズムを提案する.初期トポロジーが与えれていることを前提に,提案アルゴリズムは,ドメイン内のいくつかの境界ルータに対して,いくつかのiBGPセッションの追加を提示する.このような境界ルータは冗長性を欠く経路について,多数の外部経路を受け取っている.シミュレーションにより提案の有効性を確認する。まず,結果として得られるトポロジーでは,各BGPルータは,各宛先に到達できる2つの経路を保持する.これは,宛先への到達性を複数のAS境界ルータで受信している限り,保証される.そうでない宛先については,iBGPトポロジーの設計に関わらず,冗長性を実現できない.次に,この目的を達成するために必要なiBGPセッション数は,フルメッシュに比べ大幅に少なくなる.
著者
秋山 高行 小原 清弘 谷崎 正明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.271, pp.81-87, 2009-11-05

ユーザの嗜好に基づいた最適な情報を提示する推薦技術は、精度が上がるほど、提示情報に新鮮味や意外性がなくなるという課題がある。本報告では、ユーザがserendipityを感じる(意外に良い)情報を推薦するシステムを実現するために、人間の嗜好に関する仮説を立て、その仮説を元に推薦方式を提案し、仮説の実証実験を行った。その結果、ユーザ嗜好を反映するコンテンツ間類似度を用いることによって、serendipityを感じるコンテンツを検索できることを示した。
著者
姫野 完誠 小島 康寛 田野 俊一 市野 順子 橋山 智訓 江崎 朋人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.390, pp.99-102, 2010-01-18

現在インターネット上には多数のWebページが存在しており,様々なユーザが利用している.しかし,各Webページを見ているユーザは互いを認識することができないため,コミュニケーションは活発に行われず,コミュニケーションの場として有効活用されていない.本研究では,アバターを用い互いを認識させることによりコミュニケーションを活性化し,各Webページをコミュニケーションの場と捉え,ユーザから集合知を収集するシステムを提案する.
著者
児玉 明 富永 英義
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.97, no.464, pp.73-78, 1997-12-20
被引用文献数
4

メディア統合およびマルチメディアサービスの統合化を目指した構造化データとして, マルチメディアプロシーディングパッケージを我々は提案している. 本稿では, MPPを利用したテレレクチャリングシステムを提案した. 特に, テレレクチャリングシステムとして, 学会講演システムにおけるシステム構成とMPPデータの構成について考察した. 本提案システムは情報冷蔵庫システムに基づき, MPPデータの事前配送により, 利用者端末内でのMPPデータの再生による実現システムである. 特に, MPPデータとして, 司会, 発表映像・音声, 発表原稿の情報による構成法について述べ, MPPのレベル, プロファイル記述により, 実現できる機能及び特微について述べた.
著者
屋宜 宣文 長田 智和 谷口 祐治 玉城 史朗
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.526, pp.79-83, 2006-01-12

高品質なMPEG2ビデオストリーミング配信における映像品質劣化への対応手法として, Forward Error Correction(FEC)によるエラー訂正などが挙げられる. しかし, FECには論理的なエラー訂正の限界が存在し, ネットワークの状態によってはエラー訂正が不可能となる. また, MPEG2ではPESヘッダが含まれるパケットを損失することで映像品質に大きな劣化を及ぼす. 本研究では、MPEG2動画像データに対して, 新たにFECを用いて重点的にPESヘッダを保護することでエラー訂正効果を損なわない手法を検討する.
著者
佐藤 太一郎 山田 吉英 渡辺 旦 亀田 武志
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.182, pp.35-39, 2006-07-20

近年,モーメント法(MoM)に基づく電磁界シミュレーターは,高速多重極法(FMM)を使用することで計算能力が大幅に向上し,大形構造物の解析が可能となった.本報告では,ステルス戦闘機の1/48のスケールモデルを用いて,レーダー断面積(RCS)の検討を行った.周波数60GHzにおいて,電磁界シミュレーション値と簡易測定値を求めて比較した.スケールモデルの寸法は約80波長であり,計算時のメモリー容量は1.9GBで,計算時間は2時間程度であった.測定は電波暗室を用い,ほぼ遠方界領域で行った.測定器の性能から,ダイナミックレンジは不十分であり,RCSの大きくなる部分の比較しかできなかった.計算値と測定値は良い対応を示し,データの信頼性を確認できた.
著者
末次 晃 竹中 毅 喜多 伸一 松嶋 隆二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.613, pp.61-68, 2001-01-27

本研究では, 前庭刺激が身体座標系に及ぼす影響を検討した.実験では, 等速回転(72deg/s)を急停止する方法で前庭刺激を与え, 停止目を閉じた被験者に主観的正面をポインティングする課題を行わせた.結果, 前庭刺激による系統的なポインティング誤差が観察された.誤差の方向は, 回転停止時に加わる角加速度と同じ方向であった.誤差の時間的変化は, 回転停止直後では誤差は小さく, 約20〜24秒にわたり誤差が増加した.その後, 徐々に誤差は減少していった.この時間的変化の特徴は, 視対象定位における誤差の時間的変化とよく類似したものであった.しかしながら, 定位した主観的正中面が偏位する方向は, 視覚的に定位した主観的正面と逆方向であった.これらの結果から, 視覚的定位に用いられる座標系と視覚を用いない身体座標系とが異なる可能性が示唆された.
著者
繁田 脩 鏡 慎吾 橋本 浩一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. USN, ユビキタス・センサネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.43, pp.13-18, 2008-05-15

本研究では,カメラが得た運動情報と,加速度センサが得た情報との時間相関に基づいて,視野内の複数の運動物体の中から加速度センサを有する物体を識別するための技術を提案する.カメラと加速度センサの間には未知の時間遅れが存在するので,この時間遅れを考慮したうえで対応付けを求めるため,正規化相互相関を利用する.また,加速度センサの座標系が未知であるので,カメラから得られる運動情報に重力加速度の成分を加え,さらに座標系に依存しない値である加速度のノルムを用いて対応付けを行う.実験により,3人の歩行者の中からセンサを持つ人を識別できること,3人の手の動きの中からセンサを握った手を識別できることを示した.