著者
臼井 敬太郎
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.30, 2014 (Released:2014-07-04)

科学万博の会場は当初から工業団地への転用が計画され、パビリオン建築も仮設的な位置づけを与えられ、転用や解体を見越した柔軟なデザインのあり方が提案された。それは、はからずとも万博が示した近未来空間の姿であった。その万博開催に先がけて運行されたPR列車「サイエンストレイン エキスポ号」は、日本各地を展示巡回した大規模なプレイベントであった。それは余剰になっていた車両、無用の長物になりつつあった貨物ホーム、操車場などの駅施設を巧みに活用した画期的な試みであった。それは、万博会場で実現されたフレキシブルなデザインを先取った、ある意味で象徴的な姿であった。
著者
杉森 順子
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.93, 2015 (Released:2015-06-11)

本研究では、トヨタ産業技術記念館で行なわれた「未来へと続く夢」の事例から、博物館におけるプロジェクションマッピングが、展示物や空間と関連付けながら、どのようなコンセプトや背景により映像のデザインが行われたかを明らかにする。また、企画から上映までの運営や制作手法について述べる。このプロジェクションマッピングとは、投射(projection)と対応付け(mapping)を組み合わせた言葉で、立体物をスクリーンとしてその形状に合わせた映像を投影し、効果的な表現を行う技法である。投影された映像によって建築物や立体物が動く、光る、崩れる、曲がるなど空間錯視が生まれ、スペクタクルなイベントが行われたことで多くの興味を惹きつけた。認知度の高まりと共に、個人から大規模プロジェクトまで各地で多様な作品が制作されている。建物などに投影する中・大規模なプロジェクトでは、業務用高照度プロジェクタの導入と技術者、費用などが必要である。しかし、これらの情報は未だ十分とは言えない。ゆえに、本研究では企画から上映に至るまでの構築やデザイン手法について明らかにする。
著者
東江 麻祐 永瀬 彩子 小野 健太 渡邉 誠
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.225, 2015 (Released:2015-06-11)

近年, 人間活動による環境破壊が顕在化するにつれ, 持続可能な社会に参画する人間を育てる取り組みとして児童への環境教育に関心が高まっている.環境教育の取り組みの一つとして, 欧州においてはインセクトホテルを用いて昆虫とふれ合うことで自然を体験する方法がある. インセクトホテルとは木枠の中に木の枝や藁など様々なものをつめた人工的な昆虫の住処である.欧州においてインセクトホテルは サイエンスミュージアムや公園に設置されており,環境教育の取り組みとして広く認知されていると言える.日本の学校においても様々な環境教育の取り組みがなされており,「昆虫や植物の観察を通して自然を体験する」といったような内容の,インセクトホテルを用いて学習できるような取り組みもたくさん見受けられる.しかし,日本では知名度が低く普及していないために,インセクトホテルを用いた環境教育が実践されている例は見当たらない. 本研究では,日本においてインセクトホテルを用いた環境教育が実践されるために,日本用に改良したインセクトホテルの開発を行うことと,より教育の現場で実践しやすい指針の提案を目的と定めた.
著者
宮島 佐輔 佐藤 弘喜
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.78, 2014 (Released:2014-07-04)

現在「かわいい」という言葉は日本のみならず、世界各国で「kawaii」として使われている。しかし、「kawaii」とは英語で言う「cute」、「beautiful」、あるいは「pritty」とはまた違った意味で使われている。さらに日本での「かわいい」という言葉は元々容姿などに用いられていたのだが、外見だけでなく、行動や雰囲気、物に対して以外にも使われるようになってきている。現代の女子高生やOLが普段使っている「かわいい」というのはどのような感覚なのか、概念なのか、明確な記述もなければ詳細な定義も存在しない。 本研究では、現在日本で使われている「かわいい」とは何なのかをを明らかにすることが目的である。製品やファッション、いろいろなものを「かわいい」という女子高生や、クールジャパンとして、海外に「かわいい」を輸出している現代で、何がかわいいか明らかにすることができれば、プロダクトデザインの分野でかわいいものを作為的に作れるのではないかと考える。また、「かわいい」の中心である原宿、渋谷などがある日本発という「made in japan」ブランドの確立にも役立つのではないかと考えた。
著者
針貝 綾
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.22, 2005 (Released:2005-07-20)

本論は、アーデルベルト・ニーマイヤー(Adelbert Niemeyer, 1967-1932)がニュンフェンブルク磁器マニュファクチュア(Die Porzellan-Manufaktur Nymphenburg)に提供した820番という食器セットをめぐる問題について検討するものである。820番の装飾模様の中でも、金彩による装飾模様752番は820番のセットに最もマッチしており、ベストセラーになると同時に意匠保護期間が終了した1909年以降、次々に作品のコピーが出回ることになった。ニーマイヤーのセットが成功した要因は、そのモダンなデザインと共にニュンフェンブルク磁器マニュファクチュアがこの頃展覧会を通して新たな販売ルートを開拓したことが挙げられる。有限会社ドイツ手工芸美術工房が販売に関わった他、デューラーブントもニーマイヤーのコーヒーセットを掲載した商品カタログを売り出した。ウィーン工房も関心を示したニーマイヤーの清新なデザイン感覚はウィーン・ゼツェッションにも共鳴するものであり、シンプルなフォルムは容易にコピーできるため多くのコピーが出回るなどの問題が絶えなかったが、ニュンフェンブルク磁器マニュファクチュアにモダン・デザインを持ち込み、普及させた所にニーマイヤーの功績があったと考えられる。
著者
山本 麻子
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.54, pp.A09, 2007

10代後半から20代前半の女性を対象としたファッション雑誌について、レイアウト・デザインを中心に分析し、雑誌の特徴とファッションに与える影響について考察した。調査はJMPAによる05年9月~06年8月までの印刷証明付部数開示から、女性ヤング誌(ファッション総合)上位3位である『CanCam』、『ViVi』、『JJ』を対象とし、広告ページを除いたファッション・ページについて、図版数および図版レイアウトについて集計・分析を行った。結果として、3誌とも見開き1ページに対する図版数が約20~70枚近くあり、大変込み合った誌面作りが行われていることが分かった。また小さな図版が多く、読みにくいものが多かった。レイアウトは、人物像と商品アイテムを組み合わせたものが大半を占めた。また総ページに対し広告ページは約40%を占め、メーカーのカタログとして機能しており、商品の売上に直結した誌面作りが意識されていた。かつての雑誌の使命であった新しい文化の創造や優れたデザインの提案よりも、大量の商品情報を得たい読者のニーズに応えるものであると、同時に、絶えず消費を喚起するものであるといえる。
著者
奥野 淳也 岩井 将行 瀬崎 薫
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.60, 2013

SNSの普及に伴い,現代では日々膨大なデータが蓄積されている.これらのデータの中には,ユーザの行動や興味に関する情報が含まれている.ユーザに関する情報は,都市計画やマーケティング等の分野から注目され,様々なデザインにおいても重要視される.一方で,現代におけるリサーチ手法はパーソントリップ調査に代表されるようなアンケートやワークショップが主流である.これらの手法では参加者の偏り,コスト面,実施期間といった点における問題が指摘されている. このような背景を受けて,SNSやブログからの情報抽出に関する研究が活発に議論されている.これらの研究の多くが,特定のキーワードや人物,地域に関する情報に注目しており,ユーザが意識的に共有する情報だけでなく,潜在的に共有あるいは保持している情報に注目しているものは多くない.本研究ではユーザ自身のSNS上の情報に対する認識範囲に注目し,SNSにおけるユーザの情報の認識範囲を視覚的に把握する手法について提案し,評価を行った.その結果,ユーザが意識していなかったSNS上の情報を把握することができた.今後は考察により明らかとなった課題の改善と,より多くのユーザが利用できるようにアプリケーションを公開することで,行動情報に関するリサーチ手法の一助となるよう研究を継続したい.<br>
著者
高野 修治 佐藤 浩一郎 松岡 由幸
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.123, 2013 (Released:2013-06-20)

本研究では,新しい人工物の創出手法として提案されている多空間デザイン法(Mメソッド)を用いて,プロのデザイナにビークルデザインをテーマとした事例適用を行った.Mメソッドは,デザインに用いる要素を整理する枠組みである多空間デザインモデルの視点に基づき,発想法と分析法を組み合わせるデザイン法である.この事例適用の結果を通じてMメソッドの有用性が確認された.
著者
落合 太郎 大嶺 茉未
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.83, 2015 (Released:2015-06-11)

本研究は音楽が時間経過の感覚にどのように影響を与えるか?という命題を簡単な実験によって検証したものである。音楽が人の情緒に直接作用することは経験上誰もが知っていることであるが、これが時間経過の感覚にどのように作用するかはまだ解っていない。西洋音楽の3要素であるテンポ、ハーモニー、メロディをはじめ印象や音の高さが、どのように実際の時間経過時間と感覚時間の差となって表れるかを検証した。誰もが知っているモーツアルト「きらきら星」(k.265/K.300e)の主題と12の変奏曲のなかから特徴的な9曲を選定していずれも60秒に編集し、感覚時間等を18名の被験者に聞いた。全曲が同じ時間であることは被験者に伝えず、曲の要素を変えながら感覚・イメージへの影響をアンケートで設問した。仮説としては、速いテンポの曲が短い時間経過を感じると想定した。しかし結果は真逆で、静かでスローな曲は時間経過が短く、ダイナミックでアップテンポな曲は時間経過を長く感じさせた。2011年に著者らが発見した「逆浦島時間」の仮説と符合して、音楽が感覚を活性化して「逆浦島時間を誘発する」という結果となった。
著者
高 台泳
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.222, 2013 (Released:2013-06-20)

本研究はアジア諸国の観光ガイドマップにおける地図記号を収集・分析したものである。研究対象としたのは東アジア地域では日本・韓国・中国・台湾・マカオ、東南アジア地域ではタイ・ベトナムである。研究対象の諸国はアジア地域の中でも特に地理的に近接しており、歴史的・文化的などにおいて多くの関連性が認められている故に、本研究を通じて国家間の更なる交流にも役立つと考えられた。そこで、全ての記号を意味・内容別に整理し、所定の表を用いてカテゴリー化を行ってから、全体の概観と個別の分析をした。その結果、地図の情報内容を効果的に伝えるためには、記号の役割は欠かせないが、その効率性を高めるためには、様々な工夫が必要と考えられた。各国の独自の文字や文化に基づいた記号ではなく、グローバルに通用される記号の開発を今後の課題と言える。
著者
水野 喜信 山岡 俊樹
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.121, 2014 (Released:2014-07-04)

本論文では、「大切な人を守る」意思を重視した未来の選択についての論考および、そこから考えられる理論について述べる。普段生きている場合については、意思を意識して生きることはそれほどないかもしれないが、意思は選択と密接にかかわっている。選択肢や選択は意思に依存しているが、「大切な人を守る」意思による選択は、現実(R)全体に影響を及ぼし、全体最適な選択となる可能性がある。このことに関連して、「配偶者も子供も家族も自分もみんなも守る」意思による選択を提案した。今後は「大切な人を守る」意思による未来の選択について、より具体的に調査する予定である。
著者
多田 啓太朗 野田 勝二 佐藤 公信 寺内 文雄
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.66, 2014 (Released:2014-07-04)

本研究は、高次脳機能障害者の社会復帰を目指した包括的リハビリとして有効とされている園芸活動の検証を行った。 調査対象地は、園芸活動が実施されている、高次脳機能障害者支援センターAとした。分析対象は、利用者が園芸活動後に記述した感想とし、5年間、計129回分をパソコンを用いてテキストデータ化した。分析には、フリーのテキストマイニングソフトであるKH coderを用いた。分析方法は、感想の全体像を探るため、頻出語句の抽出と階層クラスター分析を行った。さらに、頻出回数の多い語句について、共起ネットワークを用いて詳細な分析を行った。 結果、多くの利用者は、園芸活動に対して肯定的な感想を持つことが明らかとなった。「美味しい」という語句は、収穫や調理といった生活技能の訓練と共起することが明らかとなった。このことから、園芸活動では、収穫したものを美味しく食べることで、生活技能を習得する訓練を利用者が肯定的に捉えてることが明らかとなった。 以上より、高次脳機能障害者支援センターにおいて、園芸活動は、社会性の向上や生活技能の習得を図る包括的リハビリとしての有効性が示唆された。
著者
吉橋 昭夫
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.40, 2013 (Released:2013-06-20)

多摩美術大学の3年次演習授業「サービスデザイン」を事例に、顧客とサービス提供者が共創する場面の記述方法について述べた。顧客の経験の記述方法であるCJMを、顧客とサービス提供者の価値共創の記述へと拡張するため、顧客の経験とサービス提供者の活動とを合わせてCJMに記述することを試みた。サービス提供者を顧客の経験を構成する要素のひとつとして描くことで、顧客の経験の品質を記述することができ、サービスのかたちを明確にすることができた。デザイナーが、顧客の「経験」について把握しデザインするためには、システムではなく顧客を中心にサービス全体を記述するこのような記述方法が必要と考える。
著者
石崎 日菜子
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.32, 2014 (Released:2014-07-04)

小村雪岱(1887~1940)は、大正~昭和初期にかけて日本画、装丁、挿絵、舞台美術など多岐に渡り活躍した人物である。雪岱は東京美術学校を卒業した日本画家であったが、1918 年からは資生堂意匠部 ( 現在の広告宣伝部 ) に入社し、化粧 品の広告、香水瓶のラベルのデザインも手がけるなど、制作 活動の多くは商業美術であった。しかし、同時に肉筆や木版画の制作も行っており、活動領域 の広さを伺う事が出来るが、その活動や雪岱の位置づけについては未解明な部分が多い。 このような雪岱の活動を、「デザイン」を視点として明らか にする事で、日本のグラフィッ クデザインの新たな側面が見 えてくる可能性があるのではないかと考えた。本発表では、 まずデザイン的な視点を当時の大衆が求めたデザイン要素に 捉え、その要素と雪岱の「浮世絵」表現との関係について 考察する。
著者
安井 重哉 木村 健一
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.101, 2014 (Released:2014-07-04)

2016 年3 月,北海道北斗市にある渡島大野駅に接続する形 で北海道新幹線の新ターミナル駅である新函館駅(仮称)の開 業が予定されている.2012 年11 月,これを契機に全国に知名度をアピールすべく,ご当地キャラクターの活用を企図した北斗市より,公立はこだて未来大学(以下,本学)へ,キャラク ターデザインの依頼について打診があった.本学は,情報デザインコースの機能を活用した地域社会への貢献,およびその地 域貢献のプロセスを通じた学内の人材育成という観点から,この依頼を受諾し,2013 年4 月から約1年を費やしてご当地キャ ラクターのデザインに取り組んできた.本稿は,この取り組みを,デザイン活動を通した社会貢献における大学と地域社会の共創モデルとして総括することを目的としている.
著者
平野 聖
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.60, 2012 (Released:2012-06-11)

昭和後期の扇風機のデザインの変遷に関し、三洋電機のデザイン開発事例をもとに考察した。同社において市場喚起の役割を担ったのが「パーソナル」、「フロアライフ」をキーワードとした差別化戦略であった。特徴的な風のパターンを生み出す「マジックターン」等はサーキュレーション効果に優れ、国内外の市場に高く評価された。また、収納時のコンパクト化や、自然な風の再現を目指したりもした。ただ、これらの動きについては、他社のコンパクト化戦略や、「1/fゆらぎ」に代表される自然な風志向にも影響を受けていることは否めない。昭和60年代以降はNIEsの強力な輸出攻勢により、価格競争に巻き込まれ、低価格化を余儀なくされるとともに、生産拠点が中国へと移転してゆく。
著者
工藤 遥 田村 俊明
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.61, 2014

架空の存在でありながら世界中の神話に登場し、現代においてもファンタジーには欠かせない存在であり続けている竜・龍・ドラゴン。人間は彼らに対してなぜこれほどにまで興味を抱いてきたのか。そして、人間は彼らに何を投影しているのか。ここでは歴史を通して様々な姿に描かれてきた竜を追い、現代における竜のキャラクター性に目を向けることで、人間と竜との関わり、またその背後に潜む人間の自然に対する意識の変化を考察する。
著者
高橋 純平 松本 拓也 伊藤 孝紀
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.58, pp.112-112, 2011

名古屋駅周辺地区を対象地区とし、来街者や宿泊客にアンケート調査を行うことにより、「プレイス ブランディング(Place Branding)」における名駅地区の固有な空間資源を明らかにすることを目的とする。得られた回答から、名駅地区においてハード面の「A.基盤装置」として、高層ビル等の施設や交通機関等のインフラ、ソフト面の「C.コミュニケーション装置」として、飲食店の多さや各施設のサービスが固有な空間資源といえ、また双方をつなぐ「B.演出装置」としてナナちゃん人形があげられる。しかし、「B.演出装置」に対する来街者や宿泊客の評価は低く、今後は「B.演出装置」を中心とした取組みを行うことが必要といえる。
著者
奥山 健二 岩本 康治 河合 はるか
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.47, pp.192-193, 2000

The some of large city in the world have the Mall park in their hart of the city, for example The Mall in London, The Mall in Washington D.C , the Mall park in Sapporo, Hisaya Mall park in Nagoya. The objective of this study is to research and analyze the role and function of the Mall park in the city. this paper begin with obtaining the data of the shape and scale of the Mall park in Sapporo city and Nagoya city. As a result the shape and scale of the Mall park in Sapporo and Nagoya are almost same size, but the date of plan and construction was seventy years difference period. The Mall park in Sapporo is rather flat in shape and scale because of small number of large planted tree and structure existing. And also the place is used for the snow sculpture festival every winter seasons. The Mall park in Nagoya is three-dimensional shape and use because of planted large scale of trees and constructed pedestrian bridge and sculpture monument.
著者
片本 隆二 村上 剛司
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.60, 2013

手指に不自由のある方の把持を目的に、携帯可能な簡易ジャミンググリッパーを考案した。対象物にグリッパーを押し当てると輪郭に沿った形に変形し、その状態で内部を吸引すると固定される。本考案は吸引にプラスチックシリンジを用いたことで、廉価・軽量・コンパクトである。また少量生産性と所有感から紙バンドを用いた点が特徴である。ネックストラップを付ければ常に携帯でき、咄嗟に利用可能となる。<br>本報告では著者によるグリッパーの研究内容を報告し、それを事例にエンジニアの興味を、医療スタッフと共有するための課題と対策を明らかにする。