- 著者
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堀井 悟志
- 出版者
- 立命館大学
- 雑誌
- 若手研究(B)
- 巻号頁・発行日
- 2009
本研究では,日常的な予算管理実践からどのように新製品開発戦略が創発するのかを実践論的研究によって検討した。その結果,集約的財務指標,新製品開発の短期化のもとで予算管理プロセスを議論の場として用いることで,会計と行動計画のリズムの調和の乱れをきっかけに戦略的適応,製品イノベーションが可能になっているだけでなく,予算管理プロセスが新製品開発の基礎である人的資本の構築の場を提供し,組織能力を向上させていることが明らかになった。そのうえで,予算管理の運用においては管理会計リテラシーが重要であることを指摘した。