著者
中村 晃士
出版者
東京慈恵会医科大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2007

精神科通院患者73名、一般就労者は232名から基礎データ(職場内での心理的負荷、職場外での心理的負荷、GHQ-30[精神の健康度]、NEO-FFI[人格傾向]、MPS[完全主義傾向]、自尊感情評価尺度など)を収集することが出来た。休職の背景には、休職者の完全主義傾向、神経症的な性格が大きく影響していること、女性就労者では上司との関係が影響していることが明らかとなった。
著者
両角 達男
出版者
静岡大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2002

本年度は、次の2つのことがらについて、考察を進めた。(1)範例を形づくるよりどころとしての「何を志向し、何に価値をおき、何を培うのか」を具体的に明らかにしていくこと。(2)「問いの連鎖」を促す対話や協働的な活動には何があり、その諸活動が「問いの連鎖」を促進するために具体的にどのような機能をもつのかを明らかにすること。(1)については、授業実践者としての授業の反省的分析、単元に着目した「核となることがら」(本質的なことがら)の抽出、代数領域に焦点をあてた「何を志向し、何を培うのか」の可能性の検討の3つの側面からの分析を行った。第一に、両角自身が筑波大学附属中学校にて行っていた10年間の授業実践記録より、範例的教授・学習の視点から浮かび上がる「範例」や「範例的なもの」の抽出と分析を行った。1組の三角定規を活用して15°の角をつくること、折り紙から1組の三角定規をつくること、地図との関連を意識した座標の学習、式を読むことを重視した文字式の学習などの事例である。第二に、小学校1年から高校1年までの必修過程に焦点をあてて、単元ごとに2〜3ずつ「核となることがら」(本質的なことがら)の抽出を行った。これは、範例から「範例的なもの」を抽出していくことを意識している。第三に、式を読むことを重視した文字式の学習活動に密接に関わりのあるシンボルセンスの育成に関して、フロイデンタール研究所のDrijversの学位論文(2003)やArcabiなど、最近の代数の研究動向を分析した。DrijversはCAS (Computer Algebra System)を活用した中等教育段階の代数学習の理論的枠組みを、4つの観点の融合により形成している。その一つとして「CAS-メンタルシェマ-範例」による連続的な学習過程の形成がある。学習者が範例と出逢い、範例的なものを意識化・顕在化、了解、内的同化していく過程に迫ろうとしている。CASの活用などを通して、代数領域でどのような教授・学習が可能になり、何を培うことができるのか。範例的教授・学習理論、学習カリキュラムの形成の視座から、継続的に考察を行っているところである。連続的な研究として、平成17年度からの研究テーマとする。(2)については、浜松市立村櫛小学校の教育実践に焦点をあて、単元レベルで考察を行った。子どもたちに問いが育まれるために、単元の前半ではどのような範例が形成され、範例を起点とした学習活動が変容していくか。村櫛小の先生方との継続的な研究協議、継続的な授業参観、単元の前半部と後半部に記述する「子どもたちのはてな」の変容の分析などを通して、(2)の考察を具体例に基づき実証的に行った。
著者
黒柳 あずみ
出版者
東京大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

近年,二酸化炭素濃度上昇に伴う海洋の酸性化,また地球温暖化による成層化強化に伴う貧酸素化が懸念されている.その一方で,過去にもこれらと同様の地球環境があったことが推測される.例えば、白亜紀には,海洋無酸素事変という海水中の溶存酸素量が低下する海洋イベントが数回起こり,この期間,浮遊性有孔虫は高い種分化速度・絶滅率を示す.しかし,溶存酸素と浮遊性有孔虫との関係は技術的問題からこれまで検証されていない.本研究では,pH及び溶存酸素量を制御した浮遊性有孔虫の飼育実験を行い,白亜紀から今世紀末を通じて考えられる変動範囲において,浮遊性有孔虫の生物的・化学的反応について明らかにし,過去の海洋環境を解析するとともに,将来の環境変遷を予測することを目的とする.平成22年度は,溶存酸素量を制御した浮遊性有孔虫2種(Orbulina universa ;共生藻あり,及び,Globigerina bulloides ;共生藻なし)の飼育実験を行った.飼育溶存酸素濃度は,5%-100%超の範囲で6段階設定し,飼育個体の生存日数・配偶子放出個体の割合・殻形態及び殻形態の異常率・殻表面の孔密度・Orbulina universa 種においては,Adult chamberであるspherechamber形成の有無などについて,一部の測定を終了した.これは,溶存酸素濃度に対する浮遊性有孔虫の生物的反応としては,世界で初めての報告例であり,さらにその結果,浮遊性有孔虫が,これまで予想されていたよりもはるかに高い溶存酸素耐性を持つ可能性が示唆された.
著者
吉藤 元
出版者
京都大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2006

カルパインは,Ca依存性システインプロテイナーゼの1つだが,皮膚筋炎・多発性筋炎(PM/DM)の病変部位で過剰発現していることが知られ,筋炎病態への関与が示唆される.ミオシン誘発筋炎(MIM)は,マウス・ラットを異種動物ミオシンで免疫して筋炎を誘発する実験動物モデルで,病理学的検討からPM/DMの実験動物モデルと考えられている.昨年度,カルパイン阻害薬E-64-dによるMIMの治療を試み,E-64-d治療MIMマウス群で病理所見と小島分類による点数が対照群に比べ有意に改善したことを報告した.今年度は,MIM誘発マウスにおけるミオシン反応性Tリンパ球の分離・解析を試みた.ウサギミオシン0.2mgをCFAと懸濁乳化し,SJL/Jマウス(5週齢,雌)の尾根部に皮下注射し免疫した.9日後,マウス脾臓および鼠径リンパ節を採取し,MACSビーズ処理にてCD4陽性Tリンパ球のみを選別した.これらを刺激培養するため、ウサギミオシン15μg/mLを添加,別にマウス脾臓より得た放射線照射済みのAPCとともに培養した.培養32日後,それらTリンパ球を解析する目的で,0.0,0.63,1.3,2.5,5.0μg/mLのウサギミオシンとWST-8試薬を添加して,APCとともに培養した.WST-8添加8日後に吸光度を測定したところ,ミオシン濃度依存性にTリンパ球の増殖が促進された.ミオシン誘発筋炎におけるCD4陽性リンパ球の病態への関与が示唆された.カルパイン阻害によるマウス実験的筋炎モデルへの治療効果が示されており,カルパインがCD4陽性リンパ球によるサイトカイン産生などのヘルパー作用を阻害して薬理活性を発揮している可能性が考えられた.
著者
子吉 知恵美
出版者
石川県立看護大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2007

就学前における発達障害児(ADHD/注意欠陥多動性障害・LD/学習障害・高機能自閉症など)の子どもたちとその保護者に対する支援をつなげていくためのツールに関する研究である。乳幼児健診で子どもの発達障害を指摘された後、子どもが不適応を起こさないように、保育所・幼稚園、さらに小学校へと適切な関わりがなされるように、子どもの特性を関わる職種が理解し、援助をしていけるように、どのような支援ツールが有効であるのか検討した。
著者
吉岡 克成
出版者
横浜国立大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究では,マルウェア動的解析技術の解析結果から検知・駆除といった対策を自動的に導出する方法について検討を行った.特に,ネットワークベース検知・ホストベース検知技術,駆除・無効化技術,遠隔検査技術について検討を行い,ネットワークベース検知手法,ホストベース検知手法,遠隔検査手法を提案・実装した.また,駆除・無効化に関する基礎検討を行った.
著者
高瀬 淳
出版者
藤女子大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2001

本研究は,「学校の自律的な管理運営を保律する制度とは如何なるものか」という問題意識の下,ロシア連邦における学校の管理運営体制に関する現行法制を教育改革の動向や教育行政制度の全体像を踏まえて総合的に分析するその構造と実態を明らかにすることを目的としている。本研究では,ロシア連邦の管理運営体制が,学校の自律性の確保に向けた3つの段階を経て成立したことが明らかとなった。まず,ペレストロイカ政策期の学校では,国家・行政機関からの自律性を確保することが意図された。これは,学校裁量権の拡大に伴い,学校が自らの意思を決定できるようにするための措置であり,それぞれ同数の教職員,生徒及び保護者・地域住民から構成される学校代表者会議や学校会議が,学校の管理運営に責任をもつ体制が形づくられた。つまり,学校の管理運営は,国家・行政機関ではなく,保護者・地域住民など「社会」の代表者が参加して行われることが基本方針とされたと指摘できる。次に,ソ連邦崩壊から1996年かけては,こうしたマルクス主義的なイデオロギーからの自律性を獲得することが目指された。具体的には,学校裁量権の拡大が再確認されると同時に,学校から共産党粗織を排除する措置が講じられた。これにより,学校の管理運営は,学校自身の手に委ねられることとなり。西欧的な民主主義社会の形成という新たな国家理念の中で,学校ごとに特色ある教育を提供するための条件整備が図られた。さらに,1996年以降には。学校会議が,学校の自主管理の一形態として。保護者会話,学校総会,教職員会議などと同列に例示されるに留まるなど,学校の管理運営体制の自由化が図られた。その結果,今日のロシア連邦では,学校の管理運営における「責任の明確化」と「効率化」が,実質的に校長の権限と責任の拡大を方策として進められ,校長の強力なリーダーシップの発揮を通じて,個人や社会の多様なニーズに対応した学校教育を実現していくことが期待されている。
著者
山川 裕樹
出版者
成安造形大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2006

本研究は、バウム技法の主観的体験様式を、可能な限り言語化していこうとする試みである。描画過程は、そのプロセスが内的なものであるため、それを言語に落とすことが非常に困難である。そのプロセスを問うても「なんとなくそう思って」としか表現できない、無意識的な領分に属する体験となる。本研究は、その体験を、戸惑いや迷いが生じる際の"ゆらぎ"体験を通して明確にしようとする研究であった。研究を進めるにつれて、"ゆらぎ"体験の言語化はあまりたやすいものではない事が明らかになった。そこで、バウム技法の体験様式を明らかにするために、描出されたバウム画をイメージで把握しその言語化を求めるという方法に着目し、描かれたバウム画に絵で返答を返すという「バウム返答法」の創案に至った。それが描き手の体験とパラレルであるかは今後の研究を待たねばなるまいが、バウム画の解釈を外在する基準に求めがちな原稿のバウム画解釈法に、別の視点からのアプローチがありえることを示唆するものであると思われる。この「バウム返答法」は、精神分析で云われる逆転移の活用にも似た、生身の人間の出会いであるからこそ必然的に引き起こされるわれわれのイメージの共揺れを俎上に乗せる、心理臨床の現場感覚に根ざした方法論の可能性を示すものであるだろう。
著者
小野 文子
出版者
信州大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2006

地域美術館と教育現場との連携によっで行う鑑賞教育プログラムの開発を目指しで,今年度は以下のような研究を行なった。(1)長野県内の小・中学校を象として行なった,鑑賞教育に関するアンケート調査の結果の分析,及びアンケート回答者への結果報告。(2)長野県に所在する美術館・博物館を対象として行なった教育普及活動に関するアンケート調査の結果の分析。(3)学校教育の現場において,より充実した鑑賞学習を実現するために,信州大学教育学部附属長野中学校において,写生会の事前授業として鑑賞の時間を設け,第1学年(240名)全員に風景画を鑑賞する授業を行った。この授業では,風景画の歴史と鑑賞のポイントについで講義した後,長野県信濃美術館の協力を得て,東山魁夷の作品を美術室に持参してもらい,作品鑑賞を行なった。この写生会のための事前授業は附属学校の美術を担当する教諭との共同研究の一環のでもあり,来年度には,教育実習生のための鑑賞教育の教材開発へと発展させる方向で研究を進めることを合意した。(4)大学の講義である「美術史・美術理論研究」において,学習指導要領で定められている鑑賞学習について吟味すると共に,教育現場においてより有効,かつユニークな鑑賞教育を行うことを目指した教材開発を試みた。また,学生が考案した教材を用いて,須坂市内の小学校の協力を得て実習を行なった。尚,鑑賞対象として,信州大学教育学部で所蔵している彫刻作品を用いた。
著者
稲庭 彩和子
出版者
神奈川県立近代美術館
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2007

美術館活動を素材とした汎用的教材を開発、制作した。制作の過程では、学校の先生とともに検討を重ね、その意見を反映させた授業案を制作した。授業案は印刷物として研修で配布をすることを予定しているが、インターネット上でも公開をしている。
著者
前野 深
出版者
東京大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2007

火山性密度流の海への突流入に伴い発生する津波の規模や,密度流の動きを支配する物理パラメータを明らかにするために,二層流モデルにもとつく水理実験と数値実験を行った.その結果,津波の発生効率には密度流の流量が大きく寄与すること,密度流の動きには主に底面摩擦抵抗が大きく効くことがわかった.また,モデルを1883年クラカタウ火山噴火に適用し,火砕流の海への突流入がこの噴火の津波発生機構として有力であるという結論を得て,モデルと手法の有用性を示した.
著者
皿井 舞
出版者
独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

本研究のもっとも大きな成果は、これまでほとんど知られていなかった京都・神光院薬師如来立像をはじめとする平安時代前期の彫像を実査し、とりわけ本像が9世紀初頭の天長年間(824-834)頃に百姓がつくったものであることを明らかにしたことである。こうした市井の造像のありようを史料から裏付けることによって、官営工房作の像ばかりに注目されがちであった平安時代前期彫刻の多様性を考える手がかりが得られた。
著者
塩濱 愛子
出版者
慶應義塾大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2005

前年度、本研究の結果として典型的な欠失領域の両端であるLCR22-2とLCR22-4周辺及び欠失領域から、多型が見込まれる20塩基対程度のマイクロサテライト領域を36箇所抽出し、これらのPCR産物を蛍光標識・多型同定する高速ジェノタイピング解析法を確立した。その結果、多型が認められる24箇所のマーカーを選別した。本年度は、患者由来の培養細胞を用いて本解析法の妥当性を確認した。22q11.2微小欠失が確認されているDGS患者より樹立された細胞株(GMO7939B、GMO5876、GM13325、GM10382A、GMO3479、GMO7215)からゲノムDNAを抽出し、この設計されたプライマー群を用いて微小欠失領域に対するジェノタイピング解析を行った。また、実際に欠失領域を検出する際に問題となるのは、ゲノムDNAの精製法である。現在はFISH法による診断法のため血液採取が必要となるが、本方法では少量のゲノムDNAのみで解析可能である。そこで口腔粘膜からのゲノムDNA採取法を検討し、歯間ブラシで軽く10回こする程度で、本解析に必要とする十分量のDNAを採取できることを確認した。
著者
吉野 由利
出版者
一橋大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究は、「国民小説」においてイングランドの文化的他者として構築されるアイルランド像とオリエント像の交錯を検証した。特に、人物造形および語りの戦略における"auto-exoticism"の例に注目しながら、"auto-exoticism"は、「国民小説」のサブジャンルを確立したEdgeworthやOwensonらがアングロ=アイリッシュ系女性作家としてのアイデンティティと、連合王国の中での自分たちの文化的な立場を正当化することを可能にしていることを指摘した。また、リアリズムを模範とする19世紀イギリス・アイルランド小説史観の見直しも試みた。
著者
小澤 俊幸
出版者
大阪市立大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

表皮角化細胞が運動する際に、運動方向にassembleされるHemidesmosom構成タンパクは近位よりスライドしないことがわかった。また、新たに生成されたタンパクではないこともわかった。つまり、細胞が運動する際に、そのleadingedgeに、新たにassembleされるβ4integrinはendocytosisによってリサイクルされたタンパクであることがわかった。またリサイクルまでの時間を考慮すれば、shortloopのendocytosisである可能性が高く、今後Rab4などのタンパクとの関係を中心に研究を行っていく必要があると考えた。
著者
森根 裕二 島田 光生 居村 暁 池上 徹 金村 普史 中村 隆範
出版者
徳島大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究では肝再生における新たな調節因子をなりうるソニック.ヘッジホッグ(SHH)の作用機序についてラット肝切除モデルを用いて検討した。PCNAlabering index(L.I.)は術後24時間が最も高値で、非実質細胞ではPCNAL.I.は術後経時的に上昇した。全経過において、肝実質細胞.非実質細胞ともにPCNAL.I.は90%肝切除モデルが有意に高値であった。Shhに関しては90%・70%肝切除モデル間に発現強度の差はないが、肝実質細胞では術後24時間で最も高値で、術後経時的に上昇した非実質細胞は異なる発現パターンであった。肝実質細胞では各Zoneに均等に発現していたが、非実質細胞ではZone 1にのみ発現増強していた。Gli-1はShh発現と同様の発現パターンを呈した。本研究はShh pathwayが肝再生において、肝実質細胞・非実質細胞の再生と肝組織構築に重要な役割を果たすことを示唆した。
著者
佐藤 健
出版者
早稲田大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

密度汎関数理論(DFT)は分散力を記述できない。よく行われる経験的な分散力補正は新しい系への適用が難しい。そこで本研究では、電子密度応答関数に対する局所近似(Local Response)に基づいて分散力(Dispersion)を非経験的に算出するLRD法を考案し、弱い相互作用を高精度かつ効率的に記述できる新しい手法を開発した。LRD法は分子中の原子間分散力係数を基底状態電子密度の汎関数として与える。さらに、多中心相互作用への拡張や自己無撞着的解法の実装を行い、複雑な分子集合体の高精度量子化学計算を可能にした。
著者
高島 忠之
出版者
独立行政法人理化学研究所
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

様々な薬物のPET評価検討の後、Celecoxib代謝物SC-62807の^<11>C標識体である[^<11>C]SC-62807を見出した。[^<11>C]SC-62807は正常マウスで代謝を受けずに速やかに胆汁排泄、腎排泄されるが、Bcrpノックアウトマウスではこれらの排泄が劇的に低下することをPET評価で明らかにした。本研究により[^<11>C]SC-62807を用いたin vivo PET評価でBcrpの機能を比較的シンプルに解析できる可能性が動物試験により実証された。
著者
山本 幹雄
出版者
広島大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究では、音声認識技術を活用した(1)音声字幕付き教材配信システムおよび(2)要約復唱(リスピーク)方式による情報支援システムの開発を行うとともに、同システムを実際の大学講義に導入し、事例研究にもとづく教育効果の定性的分析および実用化のための課題整理を行った。これにより、情報保障および教育効果のベンチマークが明らかになり、市販の音声認識エンジンを活用した実用的な教育支援モデルの提案を行うことができた。
著者
川前 あゆみ
出版者
北海道教育大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

研究1年目の成果では、事例研究において学校統廃合を幾度も経験しながら、校区が広域化することのデメリットを積極面としての地域づくりの観点からとらえた。研究2年目の成果としては、第一に、学校統廃合による地域生活の営みの変容から、地域住民の学校づくりへの参画や地域づくりの担い手の育成を図ることの重要性についてとらえるとともに、近年の学校教育政策の変化から学校教育と社会教育のあり方を明らかにした。第二に、学校統廃合の対象となるへき地・小規模校の学校教員の役割について、大学生への意識調査から、へき地に対する意識転換の必要性と今後のあり方について明らかにした。