著者
大塚 靖
出版者
大分大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2005

デング熱などを媒介するヒトスジシマカは元来アジアに生息していたが,1980年代以降北米など世界各地にその分布を広げている.中古タイヤについた卵により侵入したと考えられている北米のヒトスジシマカは生理的な違いや中古タイヤの輸入量などから日本由来と考えられている.しかし,その遺伝的裏付けは今のところはっきりしていない.ヒトスジシマカの世界的分布を遺伝的に調べるため,前年度はその手がかりとして日本国内集団での違いをミトコンドリア遺伝子配列によって調べた.その結果,それまではヒトスジシマカは近年世界的に広がったため種内変異が少ないと考えられていたが,日本国内にもある程度変異が存在することがわかった.今年度はさらにタイ・インドネシアの集団のミトコンドリア遺伝子配列を調べた.タイ・インドネシアのヒトスジシマカは日本の沖縄や西南日本に分布するタイプであり,主に日本に分布するタイプとは異なっていた.さらにアメリカの個体も調べた結果,アメリカの個体はインドネシア・タイに分布しない主に日本に分布するタイプであった.日本以外の集団については集団数・個体数が十分ではないものの,この結果は北米のヒトスジシマカが日本由来説を肯定するものであった.今後は東南アジアや近年分布を広げている南半球やヨーロッパなどの地域の集団を調べ,北米の日本由来説を遺伝的に確かめ,他の地域についてもどの程度が日本由来なのかを検討する必要がある.また,国内のヒトスジシマカの分布についても沖縄や西南日本に分布するタイプが東南アジアと共通なことから,それらのタイプが日本に入った後現在主に広がっているタイプに変異したと思われる.今後は国内の集団の遺伝的違いと寒耐性や休眠などの生理的違いの関係を検討すべきである.
著者
奥井 亜紗子
出版者
京都女子大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

本研究では、兵庫県北部但馬地方から都市飲食系自営業に流入した移動者の事例を通じて、戦後高度成長期における労働力型都市移動と家族変動のプロセスの実証的解明を行った。京阪神を中心に「のれんわけ」で店舗展開をしてきた大衆食堂「力餅」への量的質的研究、及び「力餅」経営主を輩出してきた但馬地方でのフィールドワークを通じて、連鎖移動を通じて食堂の住込み従業員となった人々が親方のサポートのもとで独立開業するプロセスを解明した。親方子方の関係は独立後も継続しており、労働力型移動者の家族形成と都市定着のプロセスにおいて極めて重要な役割を果たしてきたことが明らかとなった。
著者
細坪 護挙
出版者
文部科学省科学技術政策研究所
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究では、政府からの研究開発資金の多くを使用しているという観点から、研究者のうち、特に国公立大学教員に焦点を合わせ、その流動性が何を意味するのかを実証的に明らかにすることを目的とする。具体的には、「全国大学職員録」(廣潤社)の掲載情報を電子化し、その属性別の時系列的変化から研究者の流動性の意味を実証的に分析した。なお、本研究の目的は特定個人の状況追跡ではない。また、研究にあたっては個人情報を取り扱うことから、その漏洩防止に万全を期することとする。
著者
土嶺 章子
出版者
国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

1)健常男性において新奇性追求の一部の項目である浪費のスコアとフリーテストステロンに正の相関が見られた。フリーテストステロンの量が多い男性では衝動性が高い可能が示唆された。2)児童思春期のうつ病患者では血中のアラキドン酸(AA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、葉酸が低値を示した。しかし脳由来神経栄養因子(BDNF)に差は認められなかった。3)うつ病、躁うつ病、統合失調症の患者では血中オレキシン濃度の低下が認められた。特に躁うつ病では顕著であった。
著者
杉本 和宏
出版者
金沢大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

エピジェネティック制御と男性不妊症との関係に関するエビデンスは増えている。今回我々は、プロモーター領域にTDMR(組織特異的メチル化可変領域)をもつGTF2A1L遺伝子に注目して研究を行った。86症例の非閉塞性無精子症の中で17症例がhypospermatogenesisの組織型であった。この中で、5例がTDMRの高メチル化群、12例が低メチル化群であった。TDMRの高メチル化は、GTF2A1L遺伝子発現の低下と関連していた。しかし、両群とも精子回収率、受精率、妊娠率、出生率に関して比較的好成績であり、GTF2A1L遺伝子発現の異常は妊娠率へは影響を与えていなかった。
著者
上田 浩史
出版者
帝京大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2002

平成15年度は、平成14年度に明らかにした知見(緑茶に炎症性サイトカインの産生抑制作用がある事、TPA誘導耳介浮腫等の炎症モデルに対し抗炎症作用を示す事、それらの活性物質がカフェインである事)を元に、新たに発癌抑制作用を明らかにし、抗炎症作用および発癌抑制作用の機作の検討を行った。前年度の抗炎症実験において起炎剤として用いたTPAが発癌プロモーターとしても使用されている点に注目し、緑茶が、DMBAをイニシエーター、TPAをプロモーターとする多段階発癌も抑制出来る事を明らかにした。次に、炎症あるいは発癌におけるサイトカインの関与を明らかにするため、炎症あるいは発癌部位の皮膚をホモジェナイズし、ELISAにより局所性サイトカインを測定したところ、IL-1α、IL-1β、IL-6、IFN-γ、TNF-αの増加が認められ、しかも、それらは緑茶による抗炎症・発癌抑制時には抑制されていた。したがって、炎症・発癌過程に炎症性サイトカインの局所産生が関与し、緑茶は、それらの産生を抑制する事により抗炎症・発癌抑制作用を発揮している事が示唆された。次に、サイトカイン抑制の機作を検討した。緑茶およびカフェインは、LPSで誘導されるサイトカイン産生を蛋白およびmRNAレベルで抑制した。ヤクロファージをLPSで刺激すると、30〜60分にかけて1κBがリン酸化されたが、緑茶およびカフェインはこのリン酸化を抑制した。また、緑茶およびカフェィンは、p44/42MAPKのリン酸化を抑制した。JNK/SAPKのリン酸化は、緑茶により抑制されたが、カフェインでは抑制されなかった。したがって、緑茶およびカフェインは、1κBやp44/42MAPK系のリン酸化の抑制によりサイトカインの局所産生を抑制し、抗炎症・抗アレルギー作用や発癌抑制作用を発揮していることが推測された。
著者
井上 英治
出版者
京都大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

本研究では、野生ゴリラの糞から抽出したDNAを分析し、おもに単雄集団を形成するゴリラで、複数の集団を含む地域集団(コミュニティ)のオスの遺伝構造を明らかにした。ニシローランドゴリラとヒガシローランドゴリラの分析の結果、未成熟個体の移籍の様式はそれそれで異なるが、両亜種とも地域集団のオスは遺伝的に多様であることがわかった。この結果は、ゴリラのコミュニティが父系的でないことを示唆している。チンパンジーはオスが集団に残る父系的な社会であり、ゴリラとチンパンジーの地域集団のオスの遺伝構造は異なると考えられる。
著者
今任 拓也
出版者
国立医薬品食品衛生研究所
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

福岡県下のA企業の男性被保険者3648名を対象に、エネルギー代謝に関連する遺伝子であるアドレナリン受容体β2、アドレナリン受容体β3および脱共役蛋白1の遺伝子多型(SNP)の測定を行い、BMIおよび肥満との関連に関する疫学研究を実施した。それぞれのSNPとBMIなどの基本属性・BMI27.5以上の肥満割合に有意な違いが認められなかった。さらに3SNPのリスクアレル数の総和をGenetic risk scoreとし、3SNP間の相互作用について検討を行なった。リスクアレルが0の群をリファレンスとすると、1つでもリスクアレルを持つ群では、BMI27.5以上の肥満割合は、約3倍有意に高くなっていた。
著者
福家 辰樹
出版者
浜松医科大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

アトピー性皮膚炎に対する長期寛解維持療法として近年欧米で提唱されるプロアクティブ療法(ステロイド外用薬による予防的間欠塗布法)について、当大学皮膚科学講座および国立成育医療研究センターアレルギー科の研究協力のもと、ランダム化並行群間比較試験を行い安全性および有効性を検証した。1 年間の研究期間において、両群とも明らかな副腎抑制を来さず局所副作用に差を認めなかったが、症状スコアや血清 TARC 値はプロアクティブ療法群で有意に低下し維持された。さらに同群では総 IgE の上昇が抑えられ、ダニ特異的 IgE の感作を有意に予防した。 「抗炎症外用薬の予防的間欠塗布によって湿疹の無い状態を維持する」という新たなアプローチによって、アレルギーマーチの原因の1つであるダニアレルギーに対し経皮感作を予防する可能性が示唆された。
著者
西塔 由貴子
出版者
京都精華大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究は、ホメロスの作品を中心に西洋古典に著された[色][色彩修飾語]を精査・分類・整理し、詩句の文学的効果を考察することによって、詩人の創造性および「色彩」の象徴性や社会的役割の解明を探究した。英国リヴァプール大学等訪問先の大学でも充実した調査を実施し、当初の予測をより実証的に検証することができた。多分野に関連する色彩表現の深層について一定の見解を提示し、さらに、停滞していた文献学的研究に新たな活路、つまり〈色-音-動き〉という次につながる方向性を見出だせたことは大きい収穫であった。国際的動向を見据えて研究を発展・展開させていくための今後の基盤を築くことができ、有意義な研究であった。
著者
山崎 奈穂
出版者
国立研究開発法人国立国際医療研究センター
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

B細胞亜集団である制御性B細胞はIL-10産生を介して強い抗炎症機能を持つが、IL-10産生機構のその全貌は不明であった。申請者は、IL-10レポーターマウスを用いて、IgM+形質細胞がIL-10の主な産生源であることを見出した。また、B細胞におけるIl10の発現は形質細胞分化の必須分子であるBlimp1と強く相関し、遺伝子導入実験からBlimp1がIl10の発現を誘導することを明らかにした。また、IL-10産生性形質細胞は、B細胞が抗原刺激を受けた際にIgG+形質細胞へ分化する過程および抗原特異的IgGの産生をサポートする機能を持つことが示唆された。
著者
小倉 慶雄
出版者
金沢医科大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2017-04-01

我々は糖尿病腎症の新規治療標的としてミトコンドリア内に局在するサーチュインであるSirt3とNAD+分解酵素CD38に着目し,CD38の抑制がNAD+の増加とSirt3の活性化を通して,腎障害を改善しうるかを解明することを目的とした。糖尿病ラット・高ブドウ糖培養下腎尿細管細胞へのCD38阻害薬(フラボノイド「アピゲニン」)の投与が腎症進展抑制になりうる可能性を示すことができ,成果報告として2018年Redox reports誌に掲載,2019年度日本抗加齢学会研究奨励賞を受賞,アメリカ糖尿病学会を初めとした国際学会で発表し,さらに2020年Aging誌に投稿し,5月受理,後日掲載予定である.
著者
親泊 美帆
出版者
徳島大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

小胞体は細胞内タンパク質や脂質合成の場であり、小胞体機能異常(小胞体ストレス)で肥満や糖尿病などの生活習慣病を発症することをこれまでに報告してきた。本研究は、生活習慣病発症におけるATF6を介した小胞体ストレス応答の役割を明らかにすることを目的とした。そこで、ATF6αノックアウトマウスとATF6βノックアウトマウスを用いて、食事因子による代謝制御におけるATF6の生理的な役割の解明と食事因子による生活習慣病発症におけるATF6の病理的な意義の解明を行った。その結果、ATF6β欠損は小胞体でのタンパク質恒常性に影響がないにも関わらず、食事による肥満に抵抗性を示すことを新たに見出した。
著者
鈴木 俊貴
出版者
京都大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

本研究では,鳥類を対象とし,社会要因がコミュニケーションを複雑に進化させる要因となるかどうか検証にした。シジュウカラ科鳥類(以下,カラ類)は冬季に同種・他種とともに群れ(混群)を形成する。各個体の餌台への訪問の時系列データの記録や音声の録音を通して,複雑な群れ社会を形成する種や多くの鳥類種とともに群れをつくる種ほど,個体の発する音声が複雑になることが明らかになった。また,新たな展開として,他種との社会的結束が強い種においては,他種の音声とその意味の関連学習など,高度な認知能力も確認された。これらの結果は,社会性が認知能力の進化要因になるという社会脳仮説を支持している。
著者
周尾 卓也
出版者
北陸大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究では,メチル水銀による中枢神経障害の発現機構の解明に向け,タンパク質分解酵素と細胞外基質分子の動態を解析した.研究期間内において,メチル水銀により活性化されたタンパク質分解酵素MMP-2が細胞外基質分子ニューロカンを分解すること,メチル水銀は神経細胞の形態変化を引き起こすことを見出した.また脳組織には細胞内領域を欠いた膜貫通型分子ニューログリカンCが存在することを明らかにした.
著者
福田 友子
出版者
千葉大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

中古車貿易は移民企業家が積極的に参入してきたニッチ産業であり,特に日本を起点とする右ハンドル中古車貿易においては,パキスタン人移民企業家が市場を牽引してきたことが知られている.本研究課題では,パキスタン人移民企業家が世界各地に形成した貿易拠点においてしばしば見うけられる,移民企業家の多民族/多国籍ネットワークに注目した.エスニック・ビジネス研究において基本原理とされてきた同胞ネットワークの活用とは様々な点で異なる,多民族/多国籍の移民企業家が連携したビジネス・ネットワーク構築の仕組みを明らかにした.
著者
水島 秀成 笹浪 知宏
出版者
富山大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究では、鳥類に得意な多精受精成立に関わる分子機構の詳細を解明し、それより得られた情報をもとに確立した卵子活性化法と体外培養法を駆使して、顕微授精法によるウズラ雛の孵化育成に世界で初めて成功した。さらにウズラ卵へ卵子活性化処理と同時にニワトリ由来の胚盤葉細胞または皮膚細胞核移植することによって、ドナー細胞由来の体細胞クローン胚の作出にも成功を収めた。本技術は、ゲノム改変家禽の作出や近縁種を介した絶滅危惧鳥種の救済に有効な手段になると考えられる。
著者
池田 涼子
出版者
仁愛大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

過去の研究で鉄欠乏ラットの血糖値が、同系統のII型糖尿病モデルラット(GKラット)と同程度まで上昇することを観察した。これより本研究では、II型糖尿病の特徴であるインスリン抵抗性の惹起に関連するアディポサイトカインの変動を介して、鉄欠乏が生活習慣病の危険因子となる可能性について検討した。2009年度の研究では、GKラットにおける食餌誘導性鉄欠乏による耐糖能異常の促進が示された。鉄欠乏では、肝臓のビタミンA放出障害により代謝性のビタミンA欠乏状態を呈することが知られている。ビタミンAとその輸送担体は、ともにエネルギー代謝に影響を及ぼすことから、2010年度は鉄欠乏ラットと食餌性ビタミンA欠乏ラットの血中アディポサイトカインの変動を比較し、鉄欠乏により誘導される耐糖能異常の機構について検討を行った。鉄欠乏ラットでは、インスリン抵抗性を促進する炎症性サイトカインの増加と、インスリン感受性促進因子であるレプチンとアディポネクチンの低下を観察した。これらは、鉄欠乏による脂質代謝の変動および生体内脂質過酸化の亢進を反映したものと考えられた。ビタミンA欠乏ラットでは、TNFαの増加傾向およびレプチンの低下が観察されたが、鉄欠乏群ほどの顕著な差ではなかった。インスリン抵抗性促進因子であるRBP4は、ビタミンAの利用低下を反映して、両群とも低値を示した。以上より、鉄欠乏およびビタミンA欠乏で、ともにインスリン抵抗性に関連するアディポサイトカインの変動がみられたが、その項目は完全には一致せず、それぞれが独自の要因により耐糖能異常を呈するものと考えられた。本研究から、糖尿病の栄養管理において、ビタミンAおよび鉄栄養の充足が重要であることが示された。
著者
佐々木 大介
出版者
北星学園大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2006

科学研究費の支給を受け、東アジアにおける手話言語、日本手話、台湾手話、韓国手話の語彙比較研究を行なった。データ収録のためのハイビジョンカメラ、データ分析のためのコンピューターなどの機器を購入したほか、データ収集のために韓国に2度訪問した。これらの研究の成果は、2007年刊行の書籍に論文を寄稿したほか、5回の学会発表(うち国際学会2回)で報告した。I compared the lexical items of sign languages in East Asia, namely, Japanese Sign Language, Taiwan Sign Language, and Korean Sign Language. Besides purchasing equipments including an HD camcorder for data recording and computers for data analysis, I visited Korea twice to collect data from native deaf signers of Korean Sign Language. An article appeared in a book published in 2007, and I presented five papers at conferences (three domestic and two international).
著者
上野 晶子
出版者
北九州市立自然史・歴史博物館
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

Nederlandsch Magazijn(マガゼイン)を研究の中核として、その翻訳書及び古賀謹一郎による読書録を分析した。具体的には、①マガゼインの項目及び掲載ページをデータベース化し、古賀及び蕃書調所旧蔵本にみられる書込みなどを追加した対応表を作成した。②国内に残存する「和蘭宝凾(蘭人日本之記)」を確認し、その原文である「JAPAN」(Nederlandsch Magazijn 1839年)との比較をおこなった。③マガゼインを底本とする史料を分析し、蕃書調所による「官板 玉石志林」の翻訳作業の過程を考察した。④古賀謹一郎による日誌及び蔵書目録を調査した。