著者
木村 吉秀 山内 学 成田 真 大谷 宣人 鈴木 誠司 折戸 悦朗 溝上 雅史
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 = ACTA HEPATOLOGICA JAPONICA (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.26-32, 2005-01-25
参考文献数
15
被引用文献数
1 1

症例は50歳の女性. 黄疸を伴う急性肝炎にて入院し, 臨床経過, 肝組織検査, 診断基準より慢性肝障害に合併したウコンによる薬物性肝障害と診断した. ウコンの服用中止後も肝障害が遷延したためプレドニゾロンを使用. プレドニゾロンは奏効し肝障害改善後退院となった. 外来にてプレドニゾロンを中止したが, 中止後50日目に再び肝障害を認めたため2回目の入院となった. 肝組織検査, 診断基準に基づき検討したところ, 2回目の肝障害は自己免疫性肝炎であった. 1回目の肝障害と2回目の肝障害を再検討したが, ウコンによる薬物性肝障害がtriggerとなって自己免疫性肝炎が誘導された可能性と, もともと自己免疫性肝炎が存在しウコン内服によりなんらかの影響を受けて急性増悪した可能性が考えられた.
著者
坪内 博仁 大重 彰彦 宇都 浩文
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.56, no.7, pp.313-323, 2015-07-20 (Released:2015-07-29)
参考文献数
98
被引用文献数
2
著者
田中 智大 橋本 直明 関川 憲一郎 大久保 政雄 小林 克也 松浦 広 光井 洋 鈴木 丈夫 岸田 由起子 山崎 一人 薬丸 一洋 田村 浩一
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.49, no.12, pp.574-580, 2008 (Released:2009-01-09)
参考文献数
23
被引用文献数
1

症例は75歳,女性.65歳時に胃癌にて幽門側胃切除術を受けた.微熱と肝機能障害で近医より紹介受診.来院時,肝胆道系酵素の上昇を認めた.ウイルス性肝炎および自己免疫性肝炎は否定的だった.単純CTで肝および脾のCT値が著明に上昇し,MRIでT1W, T2Wともに著明な低信号を認め,鉄沈着症を疑った.他臓器への鉄沈着を示唆する所見はなかった.血清鉄は210 μg/dlと高値,血清フェリチン値も6600 ng/mlまで上昇していた.生検した肝組織では,Kupffer細胞のみならず肝細胞内にも著明な鉄の沈着を認めた.患者に輸血歴は無かったが,胃癌術後の鉄欠乏性貧血に対し,鉄剤を断続的に約30カ月間静注された既往があり,その前後でのCT所見に変化を認めた.二次性鉄過剰症(続発性ヘモクロマトーシス)と診断し,デフェロキサミン500 mgの筋肉注射を開始,その後瀉血療法を併用し血清フェリチン値は1199 ng/mlまで改善した.鉄剤静注継続の際に注意すべき病態である.
著者
石井 邦英
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.43-52, 1987-01-25 (Released:2009-07-09)
参考文献数
20

常習飲酒家肝障害200症例の組織学的分類を行い,各病型別に,断酒後の肝機能の推移・背景因子・個々の組織所見・アルコールで変化した肝細胞膜に対する血中抗体(以下,ア-肝細胞膜抗体)の出現頻度などについて比較検討した.常習飲酒家肝障害で組織学的に慢性肝炎の像を呈した例(以下,常習飲酒家慢性肝炎)のうち,特に活動型の症例は,断酒後血清トランスアミナーゼ値の異常が持続する頻度が高く,病歴上,肝炎ウイルスの関与した症例が多い.組織学的にもpiecemeal necrosis・円形細胞浸潤などウイルス性慢性肝炎を思わせる所見が,有意に高頻度で認められた.また,常習飲酒家慢性肝炎例では他の常習飲酒家肝障害と比べて1日の平均飲酒量は少なく,断酒早期の血清中のア-肝細胞膜抗体の出現頻度も10例中3例30%と最も低く,その成因として,免疫学的機序の関与よりもむしろ,肝炎ウイルス関与の可能性が強く示唆された.
著者
米井 嘉一 石井 裕正 楠原 正俊 若林 剛 神谷 利明 加藤 真三 土屋 雅春
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.24, no.6, pp.615-619, 1983
被引用文献数
1

ボリビア共和国サンファン移住地の居住者484名(日系人300名,ボリビア人184名)を対象とし,その血清につきB型肝炎ウイルス(HBV)の抗原・抗体について検索した.成人では,HBs抗原は日系人の7.1%に認められたが,ボリビア人には認められなかった.HBs抗体は日系人で45%,ボリビア人で27%にみられた.これに対し小児では,HBs抗原の陽性率は日系人で10%であったが,ボリビア人では全く認められなかった.HBs抗体陽性率は日系人24%,ボリビア人3.8%であった.<BR>次にHBs抗原陽性の日系人26名について検索したところ,HBe抗原は成人(11名)の9.1%に陽性であり,小児(15名)では53%に陽性であった.これに対してHBe抗体は成人では91%,小児では40%に陽性であった.これらのHBs抗原subtypeは,adw型80%,adr型20%であった.
著者
草野 正一 小林 剛 松林 隆 石井 公道 柴田 久雄 木戸 義行 大宮 東生 中 英男 佐々木 憲一 奥平 雅彦
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.299-312, 1978
被引用文献数
1

Computed Tomographyが肝疾患の新たな放射線学的検査法として登場し,その臨床応用の成果が注目されている.北里大学病院でも昭和51年9月から全身用CTの臨床応用を開始した.そこで,肝のCT診断を進める上で不可欠な肝横断正常解剖についてX線解剖学的検討を試み,肝門に連続する左矢状裂,右前裂および右後裂の特徴的構造が,肝腫瘤性病変の区域診断の指標として役立つ事を確認した.この事は,実際の肝切除例でも確認でき,新たな検査法として登場したCTが果した画期的成果と言える.次にCTによる肝悪性腫瘍診断の有用性について検討した結果,我々の使用装置,ACTA 0100,は,肝癌のスクリーニング検査法としては,RI肝スキャンより劣っていた.この原因は,装置の解像力が低かった事も原因の1つであるが,肝細胞癌の診断が困難であったためであった.この肝細胞癌の中で,形態学的に描出可能と考えられるものが,造影スキャンでも描出できなかった理由として,肝が血行動態的に肝動脈と門脈の2重支配を受け,かつ,肝細胞癌が肝動脈のみによって栄養されるhypervascular tumorである事に基因する事を推論した.
著者
小松 陽樹 乾 あやの 十河 剛 藤澤 知雄
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.92-94, 2010-02-25
参考文献数
5
被引用文献数
1 1

We compared the international HB vaccine program with the Japanese HB vaccine program. A good responder was defined as having 100 mIU/m<i>l</i> or more of serum HBs antibodies. Eighty-one children were protected according to the international schedule and 60 children were treated with the Japanese schedule. The levels of serum HBs antibodies in children treated with the Japanese schedule were significantly higher than that in children treated with the international schedule one month after the 3<sup>rd</sup> vaccination and one year after birth. However, there was no significant difference in the proportion of good responders between the two schedules. In conclusion, the international HB vaccine program was as effective as the Japanese HB vaccine program.<br>
著者
横井 一
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.24, no.12, pp.1381-1391, 1983-12-25 (Released:2009-07-09)
参考文献数
20
被引用文献数
5 2

雑種成犬を用い,胆のう摘除,総胆管結紮切離を行って閉塞性黄疸を作成し,肝の微細構造の変化を定性的並びに定量的に解析するとともに,黄疸軽減術を行ってその推移を観察し,黄疸遷延例の特徴や黄疸肝の可逆性につき検討した.黄疸作成により肝細胞ではミトコンドリア1個当りのcristaeの膜面積,及び小胞体の膜面積は減少し,ライソゾームの容積比は増加し,毛細胆管は特に中心域で著しく拡張した.これらの変化は黄疸2週目に減黄術を行うと比較的良好な回復を示したが,3週目では減黄術を行ってもその回復は遷延した.また減黄術後の黄疸肝の可逆性を最も反映する形態的変化はミトコンドリア1個当りのcristaeの膜面積と考えられた.一方Kupffer細胞は黄疸作成後のみならず,減黄術後も異物を貪食して肥大し,類洞腔を占居しており,これが類洞の循環障害を招来し,ミトコンドリアの回復を遷延せしめる重要な因子の一つになっているものと考えられた.
著者
松本 俊治 細川 義則 阿部 寛 松森 英明 松崎 勝寛 箱崎 幸也 植草 利公 石岡 知憲 桑原 紀之 福田 芳郎 出口 英一 新井 健男 宮野 武 駿河 敬次郎 石川 浩
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.442-451, 1986-04-25 (Released:2009-07-09)
参考文献数
12
被引用文献数
1

先天性胆道疾患(先天性胆道閉鎖症14例,先天性総胆管拡張症5例,Alagille症候群1例)の肝内γ-glutamyl transpeptidase(γ-GTP)を組織化学的に検討し,血清γ-GTP値と比較した結果,胆管閉塞時の血清γ-GTP上昇には,肝小葉内γ-GTP活性増加と著明な胆管増殖が関係する事がわかった.肝内γ-GTPの電顕的検討を,先天性胆道閉鎖症3例,肝外胆管閉塞ラットで行い,胆管閉塞時の肝内γ-GTPの超微形態的局在状態を初めて明らかにした.胆管閉塞時,肝小葉内では,γ-GTPの増加した毛細胆管,肝細胞において,γ-GTPの毛細胆管腔,Disse腔への流出が起り,グリソン鞘では,γ-GTPの増加した増殖胆管で,γ-GTPの内腔への流出,増殖胆管周囲小血管への流出が起る事を示唆する所見も得られた.
著者
松崎 尊信 樋口 進
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.59, no.7, pp.351-354, 2018-07-20 (Released:2018-07-27)
参考文献数
6

2013年12月に「アルコール健康障害対策基本法」が成立し,2014年6月に施行された.この基本法の基本理念は,アルコール健康障害の発生,進行及び再発の各段階に応じた防止対策を適切に実施し,日常生活及び社会生活を円滑に営むことができるよう支援するものである.この基本法に基づくアルコール健康障害対策基本計画が2016年6月に閣議決定され,取り組むべき重点課題に沿って,国の政策が進められている.
著者
佐々木 真由美 伝法 公麿 賀来 亨 佐藤 昌明 森 道夫
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.254-265, 1981

3'-Me-DAB投与による肝癌発生過程の初期および胎仔,新生仔のラット肝について免疫組織化学的にα-フェトプロテイン(AFP)とアルブミン(ALB)の単染色及び二重染色を行なった.<BR>1) 3'-Me-DAB投与初期肝:細胞質の少ない,ごく少数の移行型細胞にのみAFP単独保有が認められたが,それよりも細胞質が多くなると,ほとんどのAFP産生細胞は同時にALBも保有していた.さらに成熟して明らかに肝細胞と同定できるようになるとALBのみの産生細胞となる.<BR>2) 胎仔,新生仔肝:ごく初期の胎仔肝(胎生12日)では,すでにほとんどの肝細胞がAFPとALBを同時に保有し,胎生期は同様の傾向を示し,生後は周辺部よりAFPのみ産生が認められなくなり,ついに肝細胞は100% ALBのみの産生細胞となる.<BR>3) 1)2)から3'-Me-DAB発癌初期肝のAFPとALB産生細胞の関係は肝の個体発生におけるそれと非常によく類似し,ほぼ後者をre-traceすることが明らかとなった.
著者
今井 則博 池田 健次 瀬古 裕也 平川 美晴 川村 祐介 保坂 哲也 小林 正宏 斎藤 聡 瀬崎 ひとみ 芥田 憲夫 鈴木 文孝 鈴木 義之 荒瀬 康司 熊田 博光
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.51, no.12, pp.758-760, 2010 (Released:2010-12-29)
参考文献数
5
被引用文献数
3 2

Miriplatin is a novel lipophilic platinum complex developed to treat hepatocellular carcinoma (HCC). Although HCC patients frequently have coexisting severe liver cirrhosis, there is no prospective data regarding clinical toxicity of miriplatin in HCC patients with severe cirrhosis. We retrospectively evaluated the safety and efficacy of transcatheter arterial chemotherapy with miriplatin in 34 HCC patients with severe liver cirrhosis (Child-Pugh grade B). An anti-tumor effect of complete response was achieved in 8 of 34 patients and no serious adverse events were observed. These results suggested that transcatheter arterial chemotherapy with miriplatin can be used safety for HCC patients with Child-Pugh B liver cirrhosis.
著者
佐藤 英司 前田 裕伸 本田 一典 伊藤 高史 月岡 恵 柴崎 浩一 吉益 均 市田 文弘
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.25, no.5, pp.674-681, 1984-05-25 (Released:2009-07-09)
参考文献数
14
被引用文献数
4 3

内痔核治療の目的で,市販漢方製剤(金鵄丸)を服用し,薬剤性肝障害をきたした2症例について報告する.第1例は51歳,女性.ドック健診にてGOT, GPTの軽度上昇を指摘され,精査のため第1回目の入院.その後経過良好で勤務していたが,全身倦怠感とともに,再びGOT, GPTの上昇がみられ第2回目の入院.入院加療後順調に回復.その後3回目のGOT,GPTの上昇がみられ,その際患者自身より,上記薬剤の服用後,全身倦怠感と肝機能の異常を指摘されるとの申し出があった.LMTは陰性,LSTは弱陽性を示したが,チャレンジテストにて確診した.第2例は46歳,女性.全身倦怠感にて来院.肝機能障害がみられ,その際,上記薬剤を服用したとのことで,LMT, LSTを施行したが,共に陰性.チャレンジテストによって確診した.
著者
井戸 健一 関 秀一 酒井 秀朗 山中 桓夫 木村 健 河合 忠
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.18, no.7, pp.464-467, 1977-07-26 (Released:2009-07-09)
参考文献数
6
被引用文献数
1

肝疾患における自己抗体の検索を性別差の観点から行なった.対象は肝硬変60名,慢性肝炎33名,急性肝炎27名,脂肪肝9名の計129名.自己抗体は抗核抗体(蛍光抗体間接法),抗DNA抗体(赤血球間接凝集反応),リウマチ因子(血球凝集反応)を検索した.抗核抗体(P<0.05),抗DNA抗体(P<0.005),リウマチ因子ともに女性の陽性率が男性より高かった. さらに抗核抗体陽性者は全員HBs抗原(RIA)陰性であった.このような結果は“性”というgeneticな要因が病因論的に大きな役割をはたしている可能性を示唆するものと考えられた.
著者
山下 智省 鈴木 千衣子 谷川 幸治 坂井田 功 沖田 極
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.40, no.12, pp.636-644, 1999-12-25 (Released:2010-02-22)
参考文献数
20
被引用文献数
6 6

肝硬変患者におけるグルコース利用能を評価する目的でグルコースを経口的あるいは経静脈的に投与した後のグルコース利用率と非蛋白呼吸商を間接カロリーメーターを用いて計測した. 経口的, 経静脈的投与のいずれにおいても対照に比し肝硬変患者ではグルコースの利用が遅延する傾向を認めた. 肝硬変患者を代償期群と非代償期群とに, あるいはChild分類別に分けた比較では肝硬変がより進展した群においてグルコース利用能は亢進していた. 経口的投与後のグルコース利用率はbody mass indexとの間に有意な負の相関を, クレアチニン身長係数比との間に有意な正の相関を認めたが, 血中アルブミン, コレステロール, プロトロンビン時間およびアンモニアとの間には相関を認めなかった. 肝硬変患者では進行例においても遅延しながらもグルコース利用能は亢進しており, このことは末梢組織でのグルコース利用の亢進を反映していると考えられる.
著者
中川 英刀
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.58, no.10, pp.551-558, 2017-10-20 (Released:2017-11-08)
参考文献数
23

ゲノム解析技術の進歩によりがんの全ゲノム解読が可能となり,肝臓がんにおいては,平均1万カ所の変異があることが分かってきた.その中で,肝がんの発生と進展に関わるdriver変異としては,Wntシグナル,TP53,TERT,クロマチン調節因子の変異,そしてウイルスゲノムの組み込むなどが,高い頻度で起こっていることが明らかになった.また,変異の塩基置換パターンの解析により,アフラトキシンを始め様々な環境因子の曝露が肝がんの発生に関わっていることも明らかになりつつある.肝臓がんのゲノム異常ではActionabilityが少ないことから,ゲノム情報を用いた治療薬の選択を行うことは実現されていないが,今後,肝臓がんのゲノム情報と分子標的薬の効果などの臨床情報との関連解析がすすむことによって,既存の分子標的薬や化学療法の肝臓がんの適応拡大,およびその効果予測のバイオマーカーが同定でき,肝がんのPrecision Medicineの実践がすすんでいくものと期待される.