著者
羽生 冬佳 渡辺 貴介 十代田 朗
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.223-228, 2001-10-25 (Released:2017-12-01)
参考文献数
36

This study aims to find out the functions and the spatial characteristics of "Daimyo"'s estates in Edo, and their relation to the development of Edo city and to the leisure life of the public. Based on "Ezu", map of old Edo city, and literatures in those days, with the assistance of findings from existing Edonology studies, the analysis was conducted. Finding are as follows, 1) More "Daimyo" estates had been located along trunk roads, waterways in suburban area after Meireki big fire, and after reaching the critical point of an city region, development progressed to an inner city. 2) "Daimyo" estates had taken, as a result, the roles of pioneers of land suppliers in several ways, and had also functions as temporary resort places for Edo citizens.
著者
新保 奈穂美
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画報告集 (ISSN:24364460)
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.338-340, 2020-12-04 (Released:2022-06-08)
参考文献数
14

空き地の農的利用はその様々な機能から、有望な土地活用方法のひとつである。こうした住民主体の緑地管理は、予算やアイデアの不足に直面している自治体にも利点がある。ただし都市の農は形態が多様であり、各事例に適したガバナンスを見つけることは難しい。そのため、関係者が適当なモデルを見つけるために、事例調査の蓄積が必要である。本稿は、東京都墨田区の空き地にNPO法人が開設したコミュニティガーデンの設立経緯と運営方法に関する調査結果を報告する。インタビューと資料調査の結果、人の交流を生み出すため伝統野菜を育てる農園が開設され、自治体の補助金を受けるためにNPO法人格を取得したことがわかった。また、NPO法人格は固定資産税の問題の解決にも役立つ可能性がある。このように、NPO法人はコミュニティガーデン運営の経済的安定性の面で利点があると考えられる。
著者
有賀 敏典 松橋 啓介 米澤 健一
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.847-852, 2011-10-25 (Released:2011-11-01)
参考文献数
11
被引用文献数
7 7

地域内人口分布は、住民の享受できるサービス、住民の生活行動、住民の受ける環境影響と密接な関係がある。将来望ましい地域内人口分布に誘導するためには、過去の地域内人口分布がどのように変化してきたのか、また、自然・社会増減がどのように寄与してきたのか分析することが不可欠である。本研究では、1980年から2005年の全国の国勢調査・基準地域メッシュデータを用いて、人口規模の小さいメッシュに関しても安定的な自然・社会増減数が得られるように工夫し、センサス間生残率法により各メッシュの自然・社会増減数の推定を行った。また、推定された自然・社会増減数を用いて、市域内での人口分布の偏在・均一化がどのように推移してきたか人口分布ジニ係数を用いて分析し、自然・社会増減が都市の偏在・均一化にどのように寄与してきたのかを分析した。その結果、市域の人口減少が起こる場合に、人口の少ないメッシュからより多くの人口が減少し、市域の人口分布を偏在化させていることが分かった。その要因は自然減少の寄与がメインであるものの、社会減少も人口を偏在化させる方向に働いていることを定量的に明らかにした。
著者
渡辺 俊一 居林 昌宏
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.439-444, 1993-10-25 (Released:2019-09-01)
参考文献数
4

THE KAWLOON WAL WELLED CITY, A HONG KONG'S ONCE MOST NOTORIOUS SLUM NOW WAITING FOR DEMOLITION, USED TO BE CHARACTERIZED BY HIGH DENSITY LIVING (18,000 PERSONS PER HECTARE), HIGH RISE STRUCTURES (14 FLOORS WITHOUT ELEVATORS) AND INTRICATE INTERLOCKS OF BUILDING SPACES AND OF INNER CORRIDORS. THE AUTHORS, BASED UPON THEIR INVESTIGATION, CLARIFY THE SPATIAL STRUCTURE OF THE SLUM AND HOW IT WAS CREATED UNDER THE LACK OF LAND USE CONTROLS. THROUGH THIS UNIQUE “EXPERIMENTAL” SITUATION OF “NO CONTROL,” THEY RECONSIDER SOME BASIC PRINCIPLES UNDERLYING CONTROL TECHNIQUES OF OUR MODERN PLANNING SYSTEM.
著者
清水 肇 高橋 弘治
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.44.3, pp.835-840, 2009-10-25 (Released:2017-01-01)
参考文献数
18
被引用文献数
2

沖縄の戦争遺跡の実態と可能性の検討を通じて、歴史的環境における「負の遺産」がいかなる可能性を有しているかについて考察した。戦争遺跡には軍事遺跡、戦闘・戦災遺跡、戦時遺跡の三種に区分できるが、日本本土に比べて戦闘・戦争遺跡の占める割合が高いことが沖縄の特徴である。沖縄の戦争遺跡における複合的な意味、あるいは地域における様々な文化遺産との関係で、戦争遺跡は戦争で喪失したものを想起させ、戦後復興の過程を想起させる役割を持てる可能性がある。
著者
岡井 有佳
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.45.3, pp.19-24, 2010-10-25 (Released:2017-01-01)
参考文献数
12

フランスでは、長年、社会的問題を抱える大都市郊外の社会住宅団地の再生に取り組んできたが、いまだ根本的な解決には至っていない。そこで、期間を限定して大規模な予算を投入する「市街地改良全国プログラム(PNRU)」が、2003年の法律によって開始された。PNRUはソーシャル・ミックスと持続可能な発展を目的に、社会住宅団地が集中する困窮地区を再生するものである。本研究は、エピネイ=シュール=セーヌを事例として、PNRUによる住宅団地の再生手法の仕組みを明らかにすることを目的とする。その結果、公共施設整備などにより都市機能の多様化を実現していること、施設整備、基盤整備、住宅整備といった異なる事業が関連性をもって実施されていること、地区内外においてソーシャル・ミックスを達成していることが把握された。ANRUによる予算の一元化と契約による複数年の予算措置が、市街地環境の整備と社会住宅の再編の一体的な実施を財政面から支えることで住宅団地の再生が図られている。
著者
野中 勝利
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画報告集 (ISSN:24364460)
巻号頁・発行日
vol.15, no.3, pp.168-175, 2016-12-07 (Released:2022-06-08)
参考文献数
88
被引用文献数
2

本論文は、御料地だった明石城址を兵庫県が宮内省から借用して公園にしたことを対象として、その評価と政策的位置づけを明らかにした。公園整備の予算案を審議した兵庫県会では公園の開設に対する反対意見があった。予算案は減額されたが可決された。御料地として閉ざされた空間だった明石城址が公園として開放されることを明石町民は歓迎した。地元新聞は当初、公園化の構想に賛意を示す一方、さらに詳細な検討を促した。しかし公園整備が進み開園式を間近にすると、他の歴史的庭園以上の公園になったと高く評価した。公園を設計した長岡安平は日本一の名園になったと自賛した。兵庫県に開園式後に公園整備を本格的に進めた。この公園整備は、清野長太郎知事が積極的に取り組んだ社会政策の一つに位置づけられる。
著者
林 真木子 高見沢 実
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画報告集 (ISSN:24364460)
巻号頁・発行日
vol.3, no.3, pp.82-85, 2004-11-28 (Released:2022-09-01)
参考文献数
13

本研究では今後必要とされるであろう中心市街地活性化事業における評価手法に着目し、日本における現状・中心市街地活性化の先進事例であるアメリカ・イギリスでの評価手法を調査することにより、今後、わが国において評価手法を本格的に導入する際の一知見となることを目的とする。特に評価手法の活用方法が興味深いイギリスTCMの事例をについて詳しく調査を行った。TCMでは客観的なデータに基づいたKPIs(主要達成度指標)が評価手法として使われている。その導入目的は、資金獲得とマネージメントツールとしての利用の2点である。活用面の特徴としては、データ収集面の重視などが挙げられ、指標自体の特徴としては量だけでなく質も評価できる指標を採用していることなどが挙げられる。
著者
泉山 塁威 中島 伸 小泉 秀樹
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.1223-1230, 2018-10-25 (Released:2018-10-25)
参考文献数
21
被引用文献数
1

本研究では、「神田警察通り賑わい社会実験2017」を対象とし、社会実験の参加型プロセスを整理し、またアクティビティ調査による公共空間活用の可能性の検証を行うことで、「参加型社会実験手法」について考察し、課題と留意点を明らかにするを目的とする。2章では、「神田警察通り賑わい社会実験2017」のプロセスから、「参加型社会実験」プロセスを整理し、成果と課題を明らかにする。3章では、「神田警察通り賑わい社会実験2017」のアクティビティ調査結果から公共空間活用の可能性の検証を行い、成果と課題を明らかにする。4章では、2章、3章で得られた参加型社会実験プロセスと公共空間利活用の成果と課題から、「参加型社会実験手法」の考察を行い、課題と留意点を明らかにする。
著者
村田 尚生 渡辺 貴介
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.25-30, 1992-10-25 (Released:2019-12-01)
参考文献数
7

THIS PAPER AIMS TO REVEAL HOW THE CITY OF EDO IS SPATIALLY STRUCTURED, IN HER DAYS OF FOUNDATION, BY THE META-PHISICAL COSMOLOGY OF THOSE DAYS, AND BY WHICH HOW THE REALISTIC SPATIAL STRUCTURE AND SOCIAL SYSTEM IS INFLUENCED UPAN. BASED ON THE ORIGINALLY-MADE DOT-MAPS OF ELEMENTS OF THE META-PHISICAL COSMOLOGY, WITH THE ASSISTANCE OF FINDINGS FROM EXISTING EDONOLOGY STUDIES, GEOGRAPHICALLY CONPARATIVE ANALYSIS WAS CONDUCTED AND THE FINDINGS ARE AS FOLLOWS. 1)DOMINANT META-PHISICAL AXIS HAS EXISTED IN THE CITY, ON WHICH LIES THREE SIGNIFICANT ELEMENTS OF TOKUGAWA SHOGUNATE. THE ARC OF THE AXIS IS 72 DEGREE IN ANTI-CLOCKWISE FROM GEOGRAPHICAL ONE. 2)THE CITY HAS BEEN CIRCULALY SURROUNDED BY THE BELT OF META-PHISICAL ELEMENTS WHICH INTENDED TO GUARD THE CITY FROM OUTER EVILS' INVATION AND CAUSED TO RESTRICT THE CITY'S SPRAWL. ETC.
著者
有馬 健一郎 井上 亮 中野 茂夫
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.705-710, 2014-10-25 (Released:2014-10-25)
被引用文献数
3

大規模な面積を必要とする野球場の整備は、様々な都市計画的な検討事項を包含していると考えられる。プロ野球で使われる専用球場は大規模で、集客力も多いため、そうした課題が顕在化すると考えられる。そこで、フランチャイズ制度導入後のプロ野球専用球場を対象に、専用球場の変遷と管理・運営体制について整理し、各球場の立地特性に着目し、球場および周辺整備の経緯・計画と照らし合わせて考察を行う。そこで明らかになったことの一つとして、球場の立地は、野球規則によって推奨される方位が示されているものの、規則を遵守した専用球場はなかった。
著者
三浦 要一 北村 眞一 花岡 利幸 清水 浩志郎 木村 一裕
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.499-504, 1990-10-25 (Released:2020-07-01)
参考文献数
13

THE STUDY DEALS WITH THE CASE OF THE COMPREHENSIVE DEVELOPMENT PLAN FOR THE CITY OF AKITA. THIS MASTER PLAN WAS MADE ORIGINALLY AND SYSTEMATICALLY IN 1954 FROM THE SURVEY OF THE ACTUAL CONDITION OF CITY WITHOUT USING STANDARDS OF THE CITY PLAN. THE PLANNING WAS SUCCEEDED IN REMOVING GOVERNMENT OFFICES FROM CENTRE TO SURBURBIA AND STRUCTURING THE CITY AXIS. BUT THE HOUSING AREAS HAS SPREAD OVER THE SURBURBIA OF AKITA.
著者
垣内 恵美子 西村 幸夫
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.39.2, pp.15-24, 2004-10-25 (Released:2017-08-02)
参考文献数
7

富山県五箇山合掌造り集落(世界遺産)を事例として取り上げ、その文化的景観の保護に対する観光客及び全国民の支払い意志額を CVM(2段階 2項選択方式,ランダム効用モデルによる分析)を用いて計測した。この結果、文化的景観は、遺贈価値や存在価値を中心とし、極めて大きな社会的便益を有すること、その便益は属性(学歴、居住地、性別等)に関わらず全国的な広がりを有しており、文化資本としての景観に投資することは広範な人々の間でコンセンサスが得られるであろうこと、また観光客は便益の受益者であるとともに、潜在的な寄付者及びボランティアになりうること、等が確認できた。これらの結果に基づき、景観保護のための可能な制度設計を試みた。
著者
森 豪大 籔谷 祐介 宋 俊煥
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.933-940, 2022-10-25 (Released:2022-10-25)
参考文献数
24
被引用文献数
1

本研究では、高岡市に居住する高校生を対象にアンケート調査を実施し、どのような源泉がシビックプライドを醸成し、将来の定住意識を高めるかという一連の流れを明らかにした。源泉は「地域環境」、「文化・産業」、「食・自然」、「歴史」の4つの因子で構成され、シビックプライドの構成要素は「参画」、「アイデンティティ」、「愛着」、「持続願望」の4つであることを提示した。また、共分散構造分析の結果、高校生における将来の定住意識は、シビックプライドの構成要素の一つである「愛着」によって形成され、その「愛着」は「地域環境」と「文化・歴史」の源泉によって醸成されることが明らかになった。高校生にとっては、身近に利用できる公園・緑地環境や、祭でのコミュニケーション、小中学校において伝統文化や産業に触れる地域教育が将来の定住意識に寄与することを推察した。
著者
大島 英幹
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画報告集 (ISSN:24364460)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.14-17, 2018-06-08 (Released:2022-06-08)
参考文献数
10

本稿では、2022年度からの高等学校必修科目「地理総合」の中で行われる、生活圏の地理的な課題解決の学習について、学習指導要領などにより現時点で明らかになっている情報を整理した。さらに、このような学習が、まちづくりに参加する大学生の技能向上やまちづくり市民活動の活性化、まちづくり合意形成の促進などをもたらす可能性を展望した。また、指導する高等学校教員自身に生活圏の地理的な課題解決の経験が少ないため、まちづくりや都市計画の専門家がこのような学習に対して支援する必要があり、学会や関係官庁が専門家の協力を得て支援を行うことが考えられることを示した。
著者
河西 奈緒 押野 友紀 土肥 真人
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.816-823, 2022-10-25 (Released:2022-10-25)
参考文献数
18

狭いホームレスの定義を採用する日本では、不安定居住の全体像が把握されておらず、その対応は属性グループごとに異なる制度内に位置付けられている。これに対し、異なる不安定居住グループを支援する民間団体らが結集し、市民から資金を募って、緊急宿泊支援の費用を拠出する「東京アンブレラ基金」を設立した。本研究は、広範な不安定居住を横断的に支えるシステムの先駆けとして基金を捉え、基金を設立した各団体の活動実態および居住支援や基金設立に対する意識を明らかにし、システム創出の意義を考察することを目的としている。研究の結果、団体らの活動から不安定居住が様々な年代や性、国籍、世帯構成の人々に広がっている実態が確認された。また基金の利用実績から、公的制度が緊急あるいは一時的な宿泊支援ニーズに適合しづらく、協働団体が自費や民間助成金を用いて対応している状況がうかがえた。基金が初めて創出した不安定居住に対応する枠組みは、対象者を属性や事情で選別せず、居住の状態によって等しく捉え、行き場のない誰しもに対応する地域や都市の在り方を示している。
著者
山田 拓実 大津山 堅介 廣井 悠 加藤 孝明
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.1110-1117, 2022-10-25 (Released:2022-10-25)
参考文献数
32

都市計画と河川整備が連携した流域治水の観点より、本稿では河川整備の効果と将来の世帯増減の変化を踏まえ、即地的かつ流域全体を見据えた都市側の治水対策を検討することを通じて都市計画分野において生じる課題を抽出することを目的とする。河川整備前後の浸水リスクの比較から流域自治体により河川整備の効果が異なることが明らかになった。将来の世帯増減と合わせて検討したところ、長期的な都市の状況を考慮する必要性や周辺区域の治水対策・自治体が主導する都市計画制度との整合性が求められることが明らかとなった。
著者
稲見 一貴 江本 珠理 藤井 さやか
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.744-751, 2022-10-25 (Released:2022-10-25)
参考文献数
10

1970年代に開発が進められた計画的戸建住宅地では、近年の高齢化やライフスタイルの変化によって、空きスペースの増加やそれに伴う住環境の悪化が見られる。本研究では、計画的戸建住宅地において、住宅地内の空きスペース活用の手段としてのスペースシェアリングの活用可能性を検討することを目的としている。利用者・提供者・周辺住民の立場からみた戸建住宅地のスペースシェアリング導入意向について、インターネットモニターを対象としたウェブアンケート調査を行った。また利用意向の高い駐車場サービスの導入について、事業者へのヒアリング調査を行った。その結果、戸建住宅地のシェアリングサービスでは、提供意向・許容意向ともに、駐車場の利用意向が高かった。全国で駐車場のシェアリングを行っている事業者によると、住民の不安の多くは既存のサービスの中で対応可能なことが分かった。以上から、戸建住宅地では、駐車場を活用したスペースシェアの展開可能性があることが分かった。