著者
今井 範子
出版者
奈良女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

日本の都市住宅における今後の畳空間の平面計画とインテリア計画に資するため、大都市圏域である首都圏、関西圏、名古屋圏、福岡圏と、地方都市の熊本圏に立地する住宅の居住者を対象とし、畳空間の現況と住意識に関する調査を実施した。平面における畳室の現況については、例えば、首都圏では畳数は少なく、関西圏では相対的に多いというように顕著な地域差が認められた。畳室の使われ方については、熊本圏では畳室の接客機能が他地域よりも認められるというように地域による違いを明らかにした。畳空間に対する居住者の意識についても、地域と年齢階層などによる差異が明らかになった。畳の必要性や愛着意識などに対し、首都圏ではその薄らぎが他地域よりも認められた。しかし、全地域をとおして畳に対する根強い愛着意識の存在を明らかにした。「畳空間の新しいデザインのあり方」を文献調査から検討し、次世代に継承しうる新しい畳空間のデザインの必要とそのあり方を提示した。さらに、新しい畳空間デザインの居住者の嗜好性を検討した結果、地域差なく、新しいデザインの受け入れが認められた。今後の日本の都市住宅における畳空間の発展方向として、生活機能面からは、接客機能やくつろぎ機能を有する空間としての方向を提示し、そのデザインについては、伝統性を踏まえながら現代性をとりいれた新しいデザインの必要とそのあり方を提示した。
著者
内藤 戊申
出版者
奈良女子大学
雑誌
寧楽史苑 (ISSN:02878364)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.34-44, 1963
著者
中川 千帆
出版者
奈良女子大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

当該研究は20世紀への変わり目に書かれたニューイングランドの女性作家によるヴァンパイア物語に見られるジェンダーとセクシュアリティを探るものであると同時に、現代のヴァンパイア・ロマンス人気の背後に見られるジェンダー・ポリティックスも明らかにするものである。
著者
高田 将志 相馬 秀廣 豊田 新 竹村 恵二 横山 祐典
出版者
奈良女子大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

琵琶湖1400mボーリングコア試料のESR信号強度は、周期的な環境変化の影響を受けてきた可能性がある。またESR・TL信号特性から、約90万年前の堆積層は、それより上位の試料に比べ、コア掘削地点北~東~南方に分布する基盤岩類や野洲川掃流物質の影響を強く受けていたように見える。当該試料の^<10>Be濃度もかなり異なる値を示し、これは、堆積物供給源の浸食・堆積環境が時系列的にかなり変化してきたことを示唆する。
著者
丹羽 雅子 中西 正恵
出版者
奈良女子大学
雑誌
一般研究(A)
巻号頁・発行日
1993

衣服の外観の美しさ、着やすさを含む人間の感性と適合した高品質衣服を設計するに当って、衣服の形成能、仕立て映え等に関する布の客観的性能評価法の確立が重要である。しかし、これまで、衣服設計は主としてデザイナ-の感性に基づき、その経験と勘によってなされてきている。衣服が工業生産される今日、特に婦人服は、従来からの天然、人造繊維による多岐にわたる素材に加えて、高度な繊維集合体製造技術を駆使した合成繊維織物"新合繊"や新世代ウ-ル等が開発され、これまでの衣服素材とは異なる全く新規な素材の出現をみるに至っている。しかし、これらの新しい素材の衣服の最適なシルエットデザイン、ならびに可縫性を見きわめた縫製システム制御に関しては、従来の経験を適用することが不可能で、多くのリスクのもとに衣服生産がなされ、そのリスクを背負った消費生活が強いられている。本研究は、より快適な衣生活の実現を目指し、高品質衣服の生産と消費のサイクルを資することを目標として、布の基本力学特性から衣服の最適シルエットをデザインする方法を開発し、その実用性については国内外のこれらに関連する研究分野の技術者の協力を得てフィールドワークによって確認した。他方、高品質衣服を構成するに際して、布の基本力学特性に基づいて最適な縫製の工程設計ならびに工程制御が必要とされることから、シームパッカリング、縫目破損、縫目滑脱の生じない最適な縫目を形成するための縫糸、縫針、ミシンの調整などを選定し、制御する方法等について以下の基礎的知見を得た。(1)布の基本力学特性に基づく高品質衣服のための最適シルエットデザインとそれぞれの最適シルエットの得られる高品質布地の持つ力学的性質の範囲を明確化。(2)高品質衣服生産のための縫製システム制御の基礎的研究として、レーザ光を利用した試作パッカリング検出装置によるパッカリングの客観的評価法の開発と、最適縫目を得るためのミシンの動的上下糸張力の測定法の開発と理論的解析に基づく縫製条件の設定、制御のための基礎的資料の整備。(3)布の基本力学特性に基づく高品質衣服生産のための縫製工程のシステム化とフィールドワークによるその妥当性の検証。
著者
磯田 則生
出版者
奈良女子大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1991

本研究では,実際の住宅における居住者の日常生活(家事,団欒,睡眠など)時の温熱境条件の生理的・心理的反応への影響を測定すると共に,人工気候室を用いて温熱環境の人体影響に関する基礎的実験を行い,主に冷暖房時の至適温度条件に関するデ-タを収集し,住居の高齢者や幼児を考慮した冷暖房設備および室別の設定室温を検討した。住宅の実態調査では,冬期および梅雨期に,戸建住宅における室内温熱環境条件の実態を測定し,温熱環境条件温熱的快適性に及ぼす影響を検討した。また,住居に関する特性(構造・断熱性態・平面図),居住者の生活行動,冷暖房器具に関する使用方法,住居や生活環境に関する評価などをアンケ-ト調査した。その結果,冬期の使用暖房具はエアコンが最も多く,居間ではエアコンやファンヒ-タと共に電気カ-ペット・こたつの併用が75%を占め,平均室温は約20℃となる。梅雨期では室温が30℃近くになるとエアコンのドライ運転での使用がみられ,室内温湿度は25〜28℃,60〜70℃になることを明らかにした。人工気候室での基礎実験では,高齢者や青年を対象に冷暖房時の室温や床暖房温度の人体影響について測定し,至適温熱条件を検討した。冬期床暖房実験では,床座の場合は床温の影響が大きく,室温20〜24℃で床温26〜32℃が快適な温度であり,椅子座では気温の影響大きい。また,高齢者では末梢部皮膚温の変動が青年に較べ遅く,温度適応能力が低下している。夏期の床暖・床冷却実験では,室温30℃床温23℃より室温26℃床温31℃の方が満足度が高く,快適温度条件は黒球温度25〜29℃で床温25〜32℃であり,頭寒足熱の考えは夏期でも有効と言える。さらに,睡眠実験では、夏期の睡眠快適室温は26〜28℃であり,30℃では部分冷却設備が必要となり,前額・末梢部皮膚温が睡眠と関係することなどを明らかにした。
著者
磯田 則生 久保 博子
出版者
奈良女子大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1993

高齢者に対する温熱環境基準や好ましい冷暖房設備のあり方について提案するために、高齢者住宅を対象に温熱環境に関するアンケート調査、実態測定を実施すると共に高齢者を被験者に人工気候室実験により温熱環境要素の人体影響を測定し、総合的に検討した。1.住宅温熱環境における青年・中年・高齢者の住まい方対応に関するアンケート調査では、住宅の熱特性や高齢者の体質・体格により冷暖房器具の使用や住まい方に違いがみられた。夏季には高齢者の方が他の年代に比べ着衣量が多く、冷房器具としてはクーラーより扇風機の使用率が増加し、睡眠時の使用は減少する。冬季には高齢者の着衣量が増え、高齢者・中年ではストーブが使用され、睡眠時には中年・高齢者で寝床内暖房器具の使用が増加し、特に高齢者で多く、トレイ回数も増加する。2.高齢者住宅の温熱環境の実態測定では、冬季の温熱環境が悪く、暖房設備を改善する必要がある。夏季の居間の平均室温は29℃程度で、寝室では27℃であり、通風や扇風機の利用が多い。冬季の居間室温は15℃〜18℃と推奨室温より3〜5℃低く、寝室では8℃程度とさらに低く、着衣や炬燵で寒さに対応し、夜間のトレイ時には皮膚温が低下する。3.高齢者・青年を被験者とした人工気候室実験では、高齢者の温熱環境に対する生理・心理反応の特徴を明らかにした。夏季実験では高齢者は青年に比べ躯幹部皮膚温が低下するが、末梢部の変化が少なく安定するのに時間を要し、気温や気流の影響を受ける。冬季実験では寒冷暴露時の高齢者の前額皮膚温が気温の影響により低下するが、下腿部では青年に比べ低下が少ないことから血管収縮機能の低下が示唆される。推奨室温としては夏季には26℃〜29℃で、室温30℃では気流が必要であり、冬季には21℃〜25℃の室温が推奨され、放射暖房方式が望ましい。
著者
鈴木 広光 津田 光弘
出版者
奈良女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究は、所謂「古活字版」のうち、特に日本で独自に技術的展開を見た平仮名交り文古活字版の活字規格、組版にはどのような種類のものがあるかを明らかにしようとするものである。古活字版における平仮名活字の使用を網羅的に調査した結果、平仮名活字の規格とその組版には三つの方式があることが確認された。最も一般的な方式は、大きさ(縦寸法)が全角の整数倍で、それをベタ組みするものである。また慶長初年頃刊『徒然草』を調査したところ、10mm×16.6mmの全角を基準にした縦寸法が整数倍の活字のほか、1.5倍の活字があることが判明した。この方式は極めて珍しい。一方、縦寸法が文字や文字列の丈に応じたプロポーショナルな活字で、字間調整を施す組版方式を採用するのは、『無言抄』、『徒然草寿命院抄』、伏見版『東鑑』、烏丸本『徒然草』の四点のみであった。さらに、従来の整版本の記述を基礎とした書誌学の方法では説明することが難しかった異版関係の判断を精密に行なうための分析方法を提唱した。
著者
才脇 直樹 石黒 浩 菅沼 克昭 前野 隆司
出版者
奈良女子大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

本研究では、アンドロイドに繊細な触感をもたせ人間との触感コミュニケーションを実現できるシステムの構築を試みた。研究全体を大きく二分し、1 :先端技術を用いた、触感の生成や分析を行う触感インタフェースシステムの開発・評価、2 :さわり心地のような微妙な表情表現のできるアンドロイドの開発、のそれぞれに取り組み、最後にさわり心地に応じた表情によるコミュニケーションを実現するアンドロイドとしてまとめた。
著者
山口 智子
出版者
奈良女子大学
雑誌
若手研究(A)
巻号頁・発行日
2005

野菜には生活習慣病や老化を予防する機能性成分が多く含まれることが明らかになっている。近年、市場では色の異なる野菜や小型のものなど、見た目に珍しい野菜が出回わり、野菜を購入する際の選択肢が多様化している。そこで本研究では、野菜に含まれる機能性成分のうちラジカル捕捉活性とそれに寄与する成分について着目し、本年度は、野菜の品種、栽培条件、大きさ等に焦点をあて研究を行った。大きさの異なる野菜として、大ショウガと小ショウガの成分を比較したところ、アスコルビン酸量は相違ないものの、総ポリフェノール量やラジカル捕捉活性は大ショウガの方がやや高いという結果が得られた。次に、形状の異なる7品種のナスを用いて、塩もみ・浅漬け・揚げる・煮る・蒸す・焼くの各調理を行い、調理適性を明らかにするとともに、各調理法における美味しさに影響を与える食感について検討したところ、調理後のおいしさと食感、調理適性に品種間差があること、同品種内でもそのおいしさは調理法により差があることが示された。ラジカル捕捉活性は米ナスが最も高く、庄屋大長が最も低かった。栽培条件として、生育日数と機能性成分との関連性を調べたところ、ヤマトマナのラジカル捕捉活性は播種後11日目が最も高く、生育日数の増加に伴い低下し、26日目では11日目の約60%であった。総ポリフェノール量はラジカル捕捉活性と同様、生育日数の増加に伴い減少した。コマツナのラジカル捕捉活性と総ポリフェノール量もヤマトマナと同様の変動傾向を示した。さらに、LED照射によるカイワレダイコンの栽培を行い、LED照射の機能性成分への影響を検討したところ、LED照射試料では、太陽光に類似した波長を持つメタルハライドランプ照射に比べて各機能性成分は低値を示した。また、生物リズムが異なる変動を示すことが明らかとなった。
著者
登倉 尋実 緑川 知子 登倉 尋実
出版者
奈良女子大学
雑誌
萌芽的研究
巻号頁・発行日
1996

実験1)平成8年度の実験で両大腿部加圧時に唾液消化能力への被服圧の影響が大きいことがわかったので、今回は両大腿部に10mmHg,2mmHg,30mmHgの圧力を加えて加圧量により唾液消化能力・自律神経機能がどの様な影響を受けるかを調べた。被験者の両大腿部に血圧測定用カフを巻いただけの非加圧期間30分の後、60分カフに空気を送り加圧を行った。唾液消化能力の低下がすべての加圧時に、唾液分泌速度の低下、唾液中アミラーゼ濃度の低下が20mmHg,30mmHg加圧時に見られた。唾液中カルシウム濃度の上昇が30mmHgで、コルチゾール濃度の上昇は20mmHgで顕著に見られた。光に対するボタン押し随意反応時間は20mmHg、音に対する随意反応時間は30mmHg加圧時に遅延する傾向が見られた。皮膚圧迫により心臓における副交感神経活動の有意な亢進と交感神経活動の抑制が認められ、心拍数は有意に減少した。今回の加圧量と加圧部位においては交感神経系地域性能のより、加圧が唾液腺への副交感神経活動を抑制していたことが示唆された。実験2)実験において唾液腺への副交感神経が加圧により抑制されていることが示唆されたので、今回はさらに加圧によるストレスが唾液腺に影響を与えた可能性があると考え、ストレス下での加圧を試みた。ストレスとして環境温35±0.5°C,相対湿度60±3.0%の人工気候室内で暑熱負荷を行い体温調節反応も併せて測定した。その結果加圧時には発汗量が抑制され深部体温の上昇度が有意に多くなった。唾液中コルチゾール・尿中カテコールアミン類・アンケートによる疲労感・不快感が加圧時に上昇を示した。唾液分泌量の減少が認められた。以上のことから、被服圧は加圧部位における直接的な影響からは計り知れない生理的影響を,自律神経系ストレス系を通して体中に生じていることが示唆された。
著者
保 智己
出版者
奈良女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

松果体と副松果体の神経節細胞は脳の3か所に投射しており、特に松果体は脳の深部にまで軸索を伸ばしていた。最も背側の投射部位では脊髄へ投射している巨大ニューロンの樹状突起と結合していた。さらに電気生理学的な実験からこの経路が波長(「色」)情報を伝達していることが示唆された。また、波長識別に関与する緑光受容細胞の視物質も紫外光受容細胞と同様に光再生している可能性が示された。明暗情報に関しては少なくとも遊泳活動リズムへの関与が示された。
著者
鈴木 広光 矢田 勉
出版者
奈良女子大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

本研究の目的は、印刷術の導入と出版メディアの発達によって、平仮名の字体・書体がどのように変容したのかを明らかにすることである。古活字版と江戸時代の整版本の印刷書体の特徴を明らかにするため、文献資料を高精度のデジタル画像におさめ、印字の画像にアノテーションを付けるという新しい分析方法を採用した。研究の成果は以下の通りである。(1)嵯峨本『伊勢物語』慶長13年再刊本における全ての印字の調査を行い、活字の種類とその使用状況を明らかにした。また同書の印字標本集を編纂した。この調査によって、再刊本に使用された活字のうち、この刊本で使用するために新彫された活字はわずかに三割であり、残りの七割は初刊本の活字を再利用したものであることが判明した。従来、再刊本は主として新彫された活字で印刷されたといわれてきたが、この調査結果はその説を訂正するものである。(2)嵯峨本とその他の平仮名交り文の古活字版における活字の書体を比較し、その特徴を分析した。その結果、ほとんどの古活字版において、規格化された活字サイズによる仮名文字の均一化が確認された。その一方で、嵯峨本では仮名文字の伸びやかさを再現するために、さまざまな工夫がなされていることが明らかになった。(3)江戸時代の整版本については、平仮名書体の通時的な推移の様相を明らかにするために、前期の資料と後期の資料の比較を試みた。調査の結果、前期の版本と比較して、後期の版本には、連綿の減少、文字の大きさの均一化、書体の定型化といった特徴が見られることがあきらかになった。
著者
濱崎 要子
出版者
奈良女子大学
雑誌
人間形成と文化 : 奈良女子大学文学部教育文化情報学講座年報 (ISSN:13429817)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.85-108, 1996

The purpose of this paper is to summarize man s relation to technical culture in "Soji". "Soji" was written by Chuang-tzu from about 400 B.C. to about 300 B.C. and was edited his works by Ka Kusho in the period of about A.D. 400 in China. We think about how the view of Taoistic labour builds up our character as one way to seek after the truth. This paper is organized as follows : 1 Introduction 2 Methods of dividing work 3 The problem that the labour is estranged from the human nature 4 The problem that a story of a sweep-well bucket indicates 1) The view of Taoistic labour 2) The formation of occupational view 3) The meaning of Tao 4) "The Tao of Chaotic being" and the formation of human-beings 5 The comparative significance the Taoism with the Confucianism 6 We draw four educational problems from a story of a sweep-well bucket. 1) The view of labour as the religious austerities 2) The view of labour as the consciousness of the humanity 3) The view of labour as the life 4) The view of labour as the formation of human-beings Part I We explain the process of a story of a sweep-well bucket. There are five problems that the old farmer talks to one pupil of K'ung Ch'iu as the reason for his working without any machine. One is that when human beings works with a machine, he depends his labour on a maschine. Two is that when human beings depends his labour on a maschine, he depends his mind on a maschime. Three is that when human beings depends his mind on a maschine, he loses his human nature. Four is that when human beings loses his human nature, he loses his miraculous activities of life. Five is that when human beings loses his miraculous activities of life, he loses the Tao. K'ung Ch'iu heard this story from his pupil, he expounded that "The Tao of Chaotic being" was the great truth of the universe and the old farmer did not cultivate his moral sense. Part 2 Division of work is the aim of increasing the product power of labour according to Adam Smith. The technical division with making labour easy and omit is one method of the division of work. Another method is that divides suitably the work to labour. The division of work produces results of the estranged labour and the religious relief. The view of Taoistic labour is one of religious relieves. Part 3 We compare the view of estranged labour formulated in the theory of Karl Marx with the teachings stated by the old farmer. As a result, we draw four educational problems from comparative views. Part 4 The view of Taoistic labour is that we mind our own business throughout the every daily life. By working away at the daily labour, we recognize the unconscious humanity as the Tao. The meaning of Tao is the inactive nature. "The Tao of Chaotic being" is the great truth of the universe and it builds up our character on way to the Chaotic human-being. Part 5 In the beginning of Taoism, Taoist avoids the daily labour. But, as that Confucianism is popularized on the daily life, Taoist attaches importance to the daily labour. K'ung Ch'iu admires "The Tao of Chaotic being" as the great truth of the universe. The Taoism comes down to the present age as a result of including the Confucianism in it. Part 6 We draw four educational problems from a story of a sweep-well bucket. 1) The view of labour as the relagious austerities The labour means to practice the religious austerities. Because human beings is able to recognize the meaning of Tao when he puts his life in his work. By working with might and main, he combines himself with the formation of Tao and builds up his character. 2) The view of labour as the consciousness of the humanity Human beings is conscious of the true humanity during the labour. The labour is the best humanitic activity of all human actions. If human being recognized "The Tao of Chaotic being", he could work with the freedom from all earthly ties. The labour is one human nature. 3) The view of labour as the life. We live for the work, do not work for life. The labour