著者
井山 慶信
出版者
広島大学
雑誌
Memoirs of the Faculty of Integrated Arts and Sciences, Hiroshima University. IV, Science reports : studies of fundamental and environmental sciences (ISSN:13408364)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.153-156, 2001

第1章緒言 地球環境問題の解決策の一つとして注目されているものに,環境マネジメントシステムがある。環境マネジメントシステムとは,組織がその活動及び提供する製品やサービスが環境に与える負荷を常に低減するように配慮し,継続的にその改善を続けられるようにするための組織的な仕組みのことである。それを国際規格として発効したものがISO14001であり,特徴としては,(1)法律ではなく民間の任意規格であり,(2)一般の環境法規のような数値による規定ではなく,システムについての規格であり,(3)厳密に準拠が要求される事項で構成された規格(仕様書)である。また,(4)業種や規模に左右されず,あらゆる組織に対して適用可能であり,(5)汚染物質の排出といった末端部分の管理だけでなく,方針の設定から計画・実行・結果の評価・フィードバックなど全てのプロセスを対象とした幅広い規格である。現在,一部の大企業や大組織で認証取得を行っている場合が多く,数多くの中小企業や小規模オフィスでは,人材の配置や費用負担などが原因で導入が困難な状態であり,情報開示の点においても課題が多く残されている。本研究では,一般のオフィスにおいて,環境マネジメントシステムを構築・運営し,実測調査から環境負荷のパフォーマンス評価を行うことを目的とする。第2章環境マネジメントシステムの立ち上げ 一般のオフィスにおいて環境マネジメントシステムを立ち上げるため,1995年6月,広島県内の企業200社(出先機関)に対し依頼を行った。その結果,58社から回答をもらい,承諾した企業は19社であった。環境マネジメントシステムの立ち上げにあたっては,管理のサイクル(PDCA)に沿って,計画(Plan),実施及び運用(Do),点検及び是正処置(Check),経営層による見直し(Action)を行っていく必要がある。本研究では,オフィスの環境側面(環境と相互に影響し得る,組織の活動,製品又はサービスの要素)として紙類に着目し,使用・廃棄される紙に関して環境マネジメントシステムを立ち上げた。承諾企業19社で計画(Plan)について話し合った結果,内部監査人の負担の大きさや,社員全員にシステムの把握をさせる手間など様々な問題点が生じ,最終的に組織トップのゴーサインが出ず,実施及び運用(Do)にまで至らなかった企業が11社あった。残りの8社においても負担などに関して意見が出たが,組織トップと監査人の協力により環境マネジメントシステムを立ち上げることができた。組織トップの意志はシステムの立ち上げにおいて重要な要素であった。立ち上げた環境マネジメントシステムに基づき,8社において一週間実施及び運用(Do)を行った。環境側面として,導入される紙類や使用されるコピー用紙,うら紙の発生量や使用量,送出される紙類や可燃ごみ・資源ごみについて重量を測定し,監査人が調査票に記入した。そして紙の出入りをまとめた環境収支簿記を作成した。次に,環境マネジメントシステムの点検及び是正処置(Check)を行った。それにより,1社で担当者不在による運用の不備が一部見つかり,経営層による見直し(Action)として,改めて社員全員へのシステムの徹底を求めた。他の7社では実施期間において順調にシステムは運用され,紙類の収支や今後の環境への取り組みなどの報告を行うことができた。第3章環境マネジメントシステムの再構築 環境マネジメントシステムにおいて重要な点は,PDCAのサイクルにおけるActionによって継続的に改善が行われることである。このシステムに基づき,1995年に環境マネジメントシステムを構築した8社に対し,1997年1月にシステムの再構築を依頼した。その結果,5社がYes,3社がNoの返事であった。環境マネジメントシステムにとって「継続」は重要なポイントである。環境マネジメントシステムを維持するには労力が必要であるが,現状として3社が維持できなかった。逆に再構築が可能であった5社からは,前回の環境マネジメントシステムに対して「ごみの多さを実感した」など,積極的な意見が出ていた。5社の中には組織のトップが代わった所もあったが,簡単な話し合いを行うだけで,Plan・Do・Checkのサイクルをスムーズに行うことができた。Checkの段階において,5社中2社でオフィス内にシステムの大きな変化が見られた。環境収支簿記を用いた環境パフォーマンス評価により,2社では新たにシュレッダーを導入したことから,焼却されるごみが大幅に増加していた。Actionとして,シュレッダー処理量を低減するよう報告を行った。システムの維持・継続という点で5社で環境マネジメントシステムの再構築を行うことができた。これにより,本研究での環境マネジメントシステムが,単に一度だけではなく継続して運用できることが示された。
著者
森川 洋
出版者
広島大学
雑誌
地誌研年報 (ISSN:09155449)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.159-183, 2003-03-31
被引用文献数
2

Bei einer Typisierung der Gemeindeverfassung in Deutschland kann man aufgrund der gemeinsamen Bedingungen die funf neuen Lander ausser dem Stadtstaat Berlin als eine Gruppe mit ahnlicher Pragung ansehen. Die Ahnlichkeit beruht darauf, dass alle funf Lander im Gegensatz zu den alten Landern erst nach der deutschen Wiedervereinigung den Gemeinden die Selbstverwaltungszustandigkeit verliehen haben, wenn auch jedes neue Land verschiedene Gemeindesysteme eingefuhrt hat. Obwohl es in der DDR-Zeit auch das Gemeindesystem gab, war es nur formal und umfasste keine echte kommunale Selbstverwaltung, wie in den normalen demokratischen Landern. Nach der Wiedervereinigung war deshalb durch die Einfuhrung des westdeutschen Systems in jedem Land die Gebietsreform der Gemeinden sofort im Gang. Ziel dieser Arbeit ist es, die seither laufenden Vorgange und die gegenwartige Situation der Gemeinden moglichst eingehend darzustellen. Aber leider habe ich nicht alle neuen Lander untersucht, sondern mein Untersuchungsgebiet nur auf zwei der neuen Landern begrenzt: Thuringen und Brandenburg. Trotzdem meine ich, dass diese Erkenntnisse aus den neuen Landern Deutschlands vermutlich zur Beurteilung der grossen Gemeindereform dieser Zeit in Japan beitragen konnen. Dem Gemeindesystem des Freistaates Bayern nachahmend hat der Freistaat Thuringen das ahnliche Gemeindesystem wie Amt, Verwaltungsgemeinschaft genannt, eingefuhrt. Er hat aber als sein eigenes System die erfullende Gemeinde hinzugesetzt. Die erfullende Gemeinde entspricht einem Gemeindesystem, wo kleine Gemeinden einer benachbarten grosseren Gemeinde mit mehr als 3,000 Einwohnern ihre Verwaltungsfunktion ubertragen. Obwohl es dabei von Anfang an die Frage gab, ob sie gut funktionieren kann, existiert das Gemeindesystem heute noch. Andererseits wurde in der Verwaltungsgemeinschaft auch die Frage gestellt, ob sie die Aufgaben nicht ausreichend erfullen kann, wenn darin zu viele Mitgliedsgemeinden bestehen. Im Land Brandenburg wurde die fur strukturschwache Gebiete gunstige Amtsverfass
著者
高橋 俊雄
出版者
広島大学
雑誌
Memoirs of the Faculty of Integrated Arts and Sciences, Hiroshima University. IV, Science reports : studies of fundamental and environmental sciences (ISSN:13408364)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.231-234, 1997-12-28

淡水産の刺胞動物であるヒドラは単純な体制と限られた細胞種からなり,強力な再生能力を持つ生物で,形態形成のメカニズムを研究する上での理想的な小動物である。従来の研究で様々なシグナル分子がヒドラの出芽,再生,細胞分化などのダイナミックな発生過程の制御や神経情報伝達に関与していると示唆されている。しかしながら,多大な努力にも関わらずヒドラのシグナル分子の実体はほとんど明らかにされていない。唯一,11個のアミノ酸残基からなり頭部形成を促進するペプチドHead activator(pGlu-Pro-Pro-Gly-Gly-Ser-Lys-Val-Ile-Leu-Phe)が同定されているだけである(Schaller and Bodenmuller, 1981)。実体が明らかにされていない主な理由は,シグナル分子の組織内含量が非常に少なく,しかも精製過程における生物活性検定に多大な労力と時間を要することにある。この点を克服するために,従来の方法とは異なる新しいアプローチ方法を開発し,ヒドラの発生過程や神経情報伝達を制御するペプチド性シグナル分子を大規模かつ系統的に単離し,その構造及び機能を解明する目的で研究を始めた。対象をペプチド性シグナル分子に限定した理由としては,容易に単離,構造決定及び化学合成ができ,また,前駆体遺伝子の同定を行うことによりペプチドの発現調節機構の解析までもが可能であることによる。この新しいアプローチ方法は下記の4段階に分けて推進した。(1)ペプチド分離大量に培養したチクビヒドラ(Hydra magnipapillata)からペプチド性画分を分画した。本研究では,ヒドラからのペプチド性成分の抽出には熱酢酸法及び冷アセトン法の2種類の方法を試みた。次に,HPLCを用いて系統的にペプチドを分離精製した。この段階では生物活性検定を行わない。(2)活性スクリーニング 各精製ペプチドにつき, Differential Display(DD)-PCR法(Liang and Pardee, 1992)を用いて,ヒドラの遺伝子発現パターンに変化を与えるペプチド(シグナル分子)を選択した。出芽や再生などの形態形成に際しては様々な遺伝子の発現が起こっていると考えられる。そこで分離精製したペプチドでヒドラを処理して4時間または20時間後にmRNAを抽出した後cDNAを作成し,ランダムなプライマーを用いてPCRで増幅し,電気泳動によるバンドパターンを無処理ヒドラのものと比較してmRNAの発現様式が変化したものをピックアップした。(3)構造決定及び化学合成 (2)でシグナル候補分子であると思われるペプチドにつき,アミノ酸配列分析,アミノ酸分析及び質量分析を行い,ペプチドの構造を推定した。推定した構造をもとにペプチドを合成した。そして,合成ペプチドと天然物とのHPLC上での挙動を比較し,一致したらその構造が正しいと判定した。(4)生体内機能検定 最終段階では,構造決定し,化学合成したペプチドを用いてヒドラにおける生物活性を調べた。第1章では,本法により現在までに329種のペプチド性と思われる物質を単離し,200種のアミノ酸配列分析を行い,45%(56/124)のペプチド性物質にヒドラの遺伝子発現に影響を及ぼす活性がみられた。この結果から,単純に計算して,ヒドラ組織中には約600種のペプチド性シグナル分子が含まれていることを示す。また,DD-PCR法を用いたスクリーニングの方法は,数多くのペプチド性シグナル分子と思われる物質を効率よくスクリーニングすることができることが示された。現在までに27種のペプチドの構造を決定しており,これらペプチドのうち,ペプチド族を形成する2つのグループを同定した(表1)。ひとつはLWamide族ペプチド(LWamides)で,これまでにヒドラから7種の同族体を単離,同定している。LWamidesの構造上の特徴として,C-末側にGly-Leu-Trp-NH_2構造を共通に持つ。Leitzら(1994)によりイソギンチャクから単離,同定され,海産のカイウミヒドラのプラヌラ幼生変態を促進する生理活性ペプチドMetamorphosin A (pGlu-Gln-Pro-Gly-Leu-Trp-NH_2)(MMA)もこのペプチド族に属する。もう1つはPW族ペプチド(PWs)で,このペプチド族は現在までにどの動物門からも単離されていない新型のペプチド族であった。これまでにヒドラから4種のPWsを単離,同定した。4種のペプチドは,5残基から8残基のアミノ酸残基からなり,共通構造としてC-末側にLeu(or Ile)-Pro-Trpを持つ。また,PWsのHym-33H (Ala-Ala-Leu-Pro-Trp)を除く3種のペプチドはN-末側から2残基目にPro (X-Pro)を持つ構造をしており,このことは,これらペプチドが分解酵素により分解されにくく,比較的安定な構造のペプチドであることを示唆する(Carstensen et al., 1992)。Hym-330,Hym-346と仮に名付けたペプチドは,Hoffmeister (1996)によりヒドラ(Hydra vulgaris)から足部再生を促進する活性を持つ因子として同定されたペプチドpedin,pedibinとC-末のGlu残基を欠く構造と同一のペプチドであった。

1 0 0 0 研究の研究

著者
阿曽沼 明裕
出版者
広島大学
雑誌
大学論集 (ISSN:03020142)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.107-126, 2006-03
著者
松川 実
出版者
広島大学
雑誌
広島大学マネジメント研究 (ISSN:13464086)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.25-37, 2001-03-31

本稿は, 音楽著作権侵害による損害賠償請求事件で, ドイツの判例が音楽著作物使用料の倍額を損害として認定した判決を中心として, イギリス, アメリカ, オーストリアそしてドイツでの倍額賠償を歴史的に考察した論文である。我が国でも, 著作権侵害につき損害額の二倍化の主張が最近, 再び強くなってきた。そこで, 本稿では, 我が国でも, ドイツ同様, 著作権侵害につき損害額の二倍化を導入できないかどうか, その可能性について論じている。
著者
内田 雅己
出版者
広島大学
雑誌
Memoirs of the Faculty of Integrated Arts and Sciences, Hiroshima University. IV, Science reports : studies of fundamental and environmental sciences (ISSN:13408364)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.175-177, 1998-12-28

第1章序論 北半球高緯度地方には,世界最大の森林帯(北方林)がある。北方林は,低温により分解速度が遅いために,土壌中に大量の有機炭素を蓄積しており,地球規模の炭素循環に重要な役割を果たしている。近年,地球の温暖化により,現在は炭素の吸収源であると考えられている北方林が,炭素の発生源になる可能性が懸念されている。しかし,北方林の土壌圏の炭素動態において,微生物のはたらきを量的に把握した研究は少なく,野外における分解の温度依存性に関する研究についても,ほとんどなされていないのが現状である。本論文では,北方林の土壌炭素のフローと,それに対する微生物の寄与を定量化し,温暖化による気候変動が,土壌有機物の分解におよぼす影響を明らかにすることを目的とした。第2章北方林における土壌微生物群集をめぐる炭素の動態 北方林における土壌炭素のフローと,それに対する微生物の寄与を定量化するため,カナダ,サスカチュワン州,キャンドルレイク(105°30'W, 53°50'N)付近のクロトウヒPicea mariana林内に調査区を設定し,有機物層から鉱質土壌層表面下50cmまでの各土壌層位毎の有機炭素量,微生物バイオマス炭素,土壌呼吸量,および根のバイオマスと呼吸量を調査した。コケ層から鉱質土壌層表面下50cmの深さまでの有機炭素量は,1平方メートルあたり7.2kgで,そのうちの47%が有機物層中に存在していた。土壌呼吸速度から植物根の呼吸速度を差し引いて微生物の呼吸速度を求めた。根の呼吸速度は,重量あたりの呼吸速度と根のバイオマスから求めた。その結果,全土壌呼吸速度にしめる微生物の呼吸速度の割合は46%になった。微生物の呼吸のうち,有機物層中の呼吸が約60%をしめた。L層,FH層,およびA層の微生物バイオマス炭素あたりの呼吸活性は,それぞれ1.35,0.44,および0.94mg CO_2-C g^<-1> microbia1 C h^<-1>であった。FH層は他の層にくらべて呼吸活性が低く,FH層の微生物の活性自体が低いと考えられた。採取した土壌中の微生物の呼吸速度の温度依存性からQ_<10>を求めたところ,2.4であった。この値と無雪期間(6月&acd;10月)の土壌温度(地表面下15cm)の変化から,L層&acd;A層までに存在する微生物の年間総呼吸量を推定したところ,221g C m^<-2>となった。Nakane et al. (1997)は,本調査地付近のクロトウヒ林の年間のリターフォール量が91&acd;128g C m^<-2>であると報告している。本調査地のL層の微生物の呼吸量(85g C m^<-2> yr^<-1>はリターの投入量に対してかなり大きい値となった。しかし,L層下部には菌根菌と思われる菌糸体が密に繁殖していたことから,外生菌根菌に由来する呼吸が,微生物の総呼吸量にかなり含まれている可能性も示唆された。第3章リター分解と温度環境 一般的に,リターの分解に対する温度の影響は,室内実験で調べられることが多い。しかし,自然環境における温度変化は,長期にわたって徐々に生じるため,実際の現象は短期間の室内実験では予測できないことが多い。そこで,北半球の高緯度地方を中心に,きわめて広範囲に分布している蘚類のイワダレゴケHylocomium splendensを用いて,実際にリターの消失率を推定し,温度環境との関係について調査した。イワダレゴケは,規則的な成長様式をもち,成長解析とリターの蓄積から年間のリターの生産量と消失率を容易に推定できる。サンプルは,上記調査地を含むサスカチユワン州のクロトウヒ林3地点,および富士山亜高山帯針葉樹林内の標高の異なる4地点(1,700&acd;2,400m)で採取した。富士山の調査地では,標高が高くなるほどリターの蓄積量は多くなり,消失率は低下する傾向が認められた。この際,各地点の年平均気温とリター消失率の対数との間には有意な直線関係が認められた。富士山の調査地の年平均気温とリター消失率との関係から求めたQ_<10>は8.7と大きな値となった。無雪期間の積算気温とリター消失率,およびリターの質との間に,統計的に有意な高い相関が認められた。野外におけるリター消失率は,わずかな温度の違いでも著しく変化することが推察され,そのことには,無雪期間の気温とリターの化学組成が影響している可能性が示唆された。第4章温度環境の変化と土壌微生物 第3章では,イワダレゴケのリターの消失率を広域に比較した結果,リターの消失率は温度に対して敏感に反応することが推察された。これは,長期的な温度環境の変化にともなう分解速度の変化が,実験室での短期間の微生物分解活性の温度依存性だけでは説明できないことを示唆している。本章では,野外における基質分解の温度依存性の実態を解明することを目的として,同質の分解基質(ろ紙とブナのチップ)を富士山の標高の異なる5地点(1,500&acd;2,400m)に埋設し,現地における消失率を詳細に検討した。
著者
金本 宣保
出版者
広島大学
雑誌
中等教育研究紀要 (ISSN:09167919)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.63-70, 1993-03-10

大岡信「言葉の力」を教材として,高等学校に入学して最初の国語の授業をした。はじめに,教材の文章を読まないで,「言葉とは」どういうものだと考えているが作文を書かせ,授業で文章を読解して,はじめの各自の作文を読みなおさせ,教材の文章から学んだことを作文に書かせた。学習したことを自己で確認することが自然にできた。吉野弘の講演で,子供の詩で多くのものが「鳥になって空をとびたい」と書くという話をきき,何を生徒の作文に求めているのかを改めて問い考えた。作文を書かせる授業は,文学作品の創作をめざしているのではなく,学習の一場面であり,教室という場で指導の問いや教材の文章を考えて表現することをめざしている。-というのが一応の結論である。
著者
付 希亮
出版者
広島大学
雑誌
Hiroshima interdisciplinary studies in the humanities (ISSN:13475592)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.85-90, 2004-03-20

天干命名制度是商代一〓很有特色的命名制度,〓史学家〓〓于〓一命名制度的意〓存在着〓多不同的看法。本文〓〓〓承源先生提出的以行成年礼之日来命名的〓点比〓合理。本文列挙了商周金文中的大量材料〓一歩〓明了下が一〓点:商代人天千名号是生号而不是死号,是商人行成年礼〓所起的名字,与周人行成年礼〓所起的"字"相似。〓〓命名制度,是商部族在夏朝末年形成的一〓〓俗〓
著者
徐 洪
出版者
広島大学
雑誌
広島大学大学院教育学研究科紀要. 第二部, 文化教育開発関連領域 (ISSN:13465554)
巻号頁・発行日
vol.51, pp.311-316, 2003-03-28

It has been pointed out that in Abe Kobo very efficiently used expressions by visual images or acoustic images in his books. Previous studies on ""Moetsukitachizu"" mainly focused on the expression by visual images related to metaphors of color. However, I found that in ""Moetsukitachizu"", the expressions by acoustic images is the main effects of sense through the entire book. Two characteristics of acoustic images are non-discrimination-of-direction (It can be heard regardless of listener's directions.) and non-discrimination-of-intention (It can be heard regardless of listener's intention.). These characteristics of acoustic images effectively demonstrated the main theme, disappear that only result exists without cause.
著者
中山 修一
出版者
広島大学
雑誌
地誌研年報 (ISSN:09155449)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.109-122, 1989

The purpose of this paper is to make better understanding the changes in the usage of the term 'Chishi (Regional Geography)' in the history of modern Japan since the begining of Meiji Era (1867-1912). In Japan, the term 'Chishi' is traditionally used for 'regional geography'. However, it is unfortunate to say that the public of Japan, even among historians, feels something difficult to understand the real meaning of its contents. Therefore geographers in Japn are requested to give simplified definitions for 'Chishi' in order to give easy means of understanding for the public. 1) The term 'Chishi' was first used officially to edit the Imperial Gazetteer of Japan. The Meiji Government of Japan established the section of Chishi in the Ministry of Civic Affairs in 1872, after 5 years of the commencement of the modem Japan. This section, however, disappeared from the government office in 1891 by the result of stopping of editing work of the Imperial Gazetteer of Japan. Since then, the term 'Chishi' as the -.section name in the central government has never been used again. 2) In the field of education in the Meiji Era, the term 'Chishi' was given a very important role in the elementary school curriculum prescribed by the central government. World 'Chishi' and Japanese 'Chishi' were introduced as a basic subject in the elementary education since the beginning of Japanese modern education commenced in 1872. 3) As a result of the earliest establishment of geography department in Japanese universities in the beginning of 1910s, the term 'Kyodo Chishi', which presents local geography or Hymatkunde became popular term gradually instead of 'Chishi'. This tendency continued till the beginning of 1940s. 4) After World War 11, the term 'Chishi' recovered its position in the public through several series of publication about world and Japanese regional geography as listed in Table 2. However, the term 'Chishi' has never occupied the main stream to explain so called 'regional geography' in Japan. 5) The term 'Chishi', today, is c
著者
児島 清秀
出版者
広島大学
雑誌
Memoirs of the Faculty of Integrated Arts and Sciences, Hiroshima University. IV, Science reports : studies of fundamental and environmental sciences (ISSN:13408364)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.193-195, 1993-12-31

果実は収穫後も成熟過程を継続し,貯蔵物質の加水分解や硬さ・色素・香りなどの変化が起こり,これらの現象を総称して追熟とよんでいる。果実追熟中の軟化は,果実の収穫後の保存期間を決める要因であるため,果樹園芸上重要な意義があり,メカニズムの解明が期待されている。さらに,果実の硬さは,果実の品質の重要な因子でもあるので古くから様々の方法で測定されてきたが,多くの測定法の原理は,一定の深さにプランジャーを押し込むのに要する力で測定する方法であり,物理的モデルに基づく客観的で統一された方法ではない。一方,硬さを粘弾性として解析するレオロジー的測定法として応力緩和法があり,1970年に山本らによって植物に適用された。この測定法は,植物の組織の力学的構造のモデルである粘弾性モデルに基づいた計算式でシュミレーションしてパラメーターを得る。従って,得られたパラメーターは,押し込み法のような単なる硬さの示標ではなく,植物組織の力学的構造の変化を示唆する。しかし,この応力緩和法は植物の繊維組織の両端をクランプではさんで引っ張って測定するため,柔らかい果実を測定するのは困難であった。また,硬さに関係すると考えられる果実の成分の追熟中の化学的変化としては,細胞壁成分のペクチン多糖類が分解して低分子化することがトマト,メロン,イチゴ等多くの果実で報告されており,他の細胞壁成分のヘミセルロースとセルロースに関しても少しは報告されており,これら細胞壁成分の分解が果実軟化の主な原因であると考えられてきた。しかし,果実の貯蔵物質としてデンプンを多く含むような果実のバナナでは,追熟開始後数日でデンプンがほぼ完全に糖化し,ほぼ時期を同じくして果実が軟化するので,デンプンも果実軟化に関係すると示唆されてきた。しかし,デンプンが多いバナナ果肉の細胞壁の分析は困難で信頼できる報告はない。本研究では,この軟化について物理的測定と同時に化学的測定を行い,デンプンを多く含むような果実の追熟中の軟化のしくみを解明した。一番目に応力緩和法を利用して果実の硬さの測定法を開発した。ここでは,すでに追熟中の軟化に関係する成分や酵素の変動が詳しく調べられ,硬さの測定だけで化学的変化との関連が調べられるトマトを材料にした。二番目に追熟中のバナナ果実の硬さの測定と同時にデンプンと細胞壁成分の変化を分析し,バナナ果実追熟中の軟化のしくみを検討し,下記のような研究成果が得られた。植物の細胞壁の物理的性質を測定するために使用されていた応力緩和法を初めて果実軟化の測定に応用し,簡便な硬度測定法を開発した。装置は,培養細胞に力を与えるために開発されたひずみ計(Vitrodyne Liveco社製)に,プローブとしてみがいた釘(直径2.1mm)を7mmの長さに切断し,センサーに接続しているアームに固定した。材料としてトマトを用い,果実の熟度の進行に伴う,極めて狭い範囲の組織の軟化を定量的に表した。方法は厚さ7-8mmの切片を水平なステージにのせ,プローブを一定速度で降下させた。ひずみ計の応力が約5gに達したときを0秒として,降下を止めて組織の応力の減少(緩和)を5秒間隔で60秒まで計測した。得られた応力緩和のデータを山本らの応力緩和の式にパーソナルコンピューターを使用し最小二乗法でシュミレートして3個の応力緩和パラメター,最小緩和時間(T0)・緩和速度(R)・最大緩和時間(Tm)を得た。なおこの方法で得られたパラメーター変化は従来知られていたトマト果実のポリガラクツロナーゼ活性の変化と一致し,物理的測定法と生化学的変化が一致することを見出した。このことは本測定法が軟化度の測定に有効であることを示している。さらに,このひずみ計を使用した果実軟化測定法を改良した。応力緩和法は,一定の荷重をかけてその後の応力の減少を測定するものであるが,軟化の程度が大きいと変位,すなわちプローブの貫入が大きくなる。応力緩和法では変位が一定である方がより正確なパラメーターが得られる。従ってプローブのつきさす深さを一定に保つことができるレオメーター(山電製)を用い, 円錐型プローブを接続した。追熟中の全ての段階で応力緩和を測定できる最適な条件を検討するため,追熟開始前(緑色)と開始後(黄色)のバナナ[Musa(AAA group, Cavendish subgroup)'Giant Cavendish']を用い,果肉の横断切片上の子室の中央部を測定点とした。プローブをつきさす深さは0.2,0.4,0.6mm,つきさす速度は0.05,0.1,0.5,1.0mm/秒を設定した。これらの設定条件で円錐型プローブをつきさし応力緩和データを得て, 3つの応力緩和パラメーターを計算した。これらのパラメーターはつきさす深さと速度で変化し,緑色のバナナではつきさす速度を増していくとT0,Tmともに低下する傾向が,また速度が0.5mm/秒以上でほぼ安定したパラメーターが得られた。
著者
金 正彬
出版者
広島大学
雑誌
広島大学大学院教育学研究科紀要. 第二部, 文化教育開発関連領域 (ISSN:13465554)
巻号頁・発行日
vol.51, pp.283-290, 2003-03-28

The Japanese Go-on readings in the Shin-vowel group has i,o,a as main vowels, having stratified resemblance with Sino-Korean readings of Chinese characters. This has already its background in the Fan-ts'ie phenomenon! of rjindiansiunj Buddhist Transcriprions of the Liu chao period.which is problaby transferred to Japanese Go-on readings and sino-Korean readings from synchronic Chinese dialects of the Archaic period till the Liu chao period.
著者
山中 明
出版者
広島大学
雑誌
Memoirs of the Faculty of Integrated Arts and Sciences, Hiroshima University. IV, Science reports : studies of fundamental and environmental sciences (ISSN:13408364)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.169-172, 2001

第1章序論 生物は,地球上の環境に適応するため様々な多様性を進化の過程で獲得してきた。特に,動物界で種・個体数ともに圧倒的な数を占める昆虫の繁栄は,そのずば抜けた適応能力の多様性に他ならない。昆虫は変態や休眠という機構を持つ一方で,個々の形態や色彩をその環境や季節に適合させる機構を持つことにより,種多様性を保っていると考えられる。後者の発現調節機構も神経内分泌系が関与していると考えられているが,実体の明らかになったものは非常に少なく,分子機構などについてはまだ不明な点が多い。本研究では,最初にナミアゲハの環境適応機構(蛹および幼虫体色に関わる内分泌調節機構)および季節適応機構(成虫の季節型に関わる内分泌調節機構)について,続いて,カイコガ(大造)の季節適応機構についての解析を行った。第2章ナミアゲハの蛹表皮褐色化ホルモンの抽出とその部分的な特徴づけ ナミアゲハ非休眠蛹には,緑色および褐色の蛹体色が存在する。このような蛹体色の発現には,環境条件として,匂い,光,湿度のほか,蛹化する場所の性質(粗滑)が関係している。一方,神経内分泌学的研究により,褐色の蛹となるためには,脳で生産され前蛹期の後期に前胸神経節から分泌される褐色化ホルモンが関与していることが示唆されている。今回,ナミアゲハ前蛹個体の結紮腹部を用い,蛹表皮褐色化ホルモン(Pupal-cuticle-melanizing-hormone; PCMH)活性を定量化する生物検定方法の確立,ナミアゲハ緑色蛹の脳-食道下神経節一前胸神経節(Br-SG-PG)連合体からのPCMH抽出方法の検討を行い,更に,PCMHの諸性質を検討した。また,カイコガ成虫のBr-SG連合体からのPCMH活性物質の抽出も試みた。その結果,前蛹個体の結紮腹部を用いる生物検定方法により,PCMH活性を定量化することができた。この生物検定方法を用い,Br-SG(-PG)連合体を破砕し,5種類の粗抽出液画分を調製したところ,PCMHおよびPCMH活性物質は2%NaCl粗抽出液画分に抽出された。更に,諸性質を検討した結果,ゲル濾過クロマトグラフィーによりPCMH活性物質の分子量はおよそ3,000-4,OOODaであり,陽イオン交換体に吸着すること,C18逆相カラム樹脂に吸着し,26-34%アセトニトリル画分に溶出されることが分かった。第3章ナミアゲハの蛹体色に及ぼすホルモン因子の影響 前章より抽出が可能となったナミアゲハPCMHあるいはカイコガPCMH活性物質以外に,ナミアゲハ蛹体色の褐色化に作用する物質が存在するかどうかを調べるため,他の既知の昆虫生理活性物質が関与しているかどうかの検討を行った。実験に使用した昆虫生理活性物質は,幼若ホルモン,エクダイソン,フェロモン生合成活性化ペプチド(PBAN),カイコガ夏型ホルモン活性物質および幼若ホルモン様物質(メソプレン)であった。前章の生物検定方法を用い,蛹表皮褐色化の促進効果の影響を調べた。使用した昆虫生理活性物質は,ナミアゲハ前蛹の結紮腹部を褐色にする作用は認められず,カイコガPCMH活性物質のみが,蛹表皮の褐色化の促進をした。また,褐色蛹条件下のナミアゲハ前蛹腹部(無結紮個体)にこれらの昆虫生理活性物質を投与し,蛹表皮褐色化の阻害効果の影響を調べたところ,これらの昆虫生理活性物質は,蛹表皮褐色化を阻害する効果も認められなかった。以上より,ナミアゲハにおいて蛹表皮の褐色化の引き金となる物質は,PCMHであることが示唆された。第4章ナミアゲハ幼虫体液からのビリベルジン結合蛋白質の精製とその特徴づけ ナミアゲハ非休眠蛹体色には,緑色と褐色があり,また,幼虫期の体色は4齢までは黒色で5齢では緑色となる。これらの体色変化は,生育環境条件への適応であると考えられている。両生育段階における緑色の体色発現には,青色色素(ビリベルジン)が重要な役割を果たしていると考えられる。そこで,この色素を体内にとどめる働きをするビリベルジン結合蛋白質が,蛹期および幼虫期の体色発現においてどのような挙動をしているのかを捉える目的のため,ビリベルジン結合蛋白質(BP)の精製を試みた。5齢幼虫体液から,BPを,飽和硫安分画,ゲルろ過クロマトグラフィー,陽陰イオン交換クロマトグラフィーを用いて精製した。精製されたBPの分子量は,SDS-PAGEで21kDa,ゲルろ過で24kDaと算出され,単量体であった。本精製蛋白質は,吸収スペクトルからビリベルジンIXを結合していることが示唆された。本蛋白質のN末端から19個のアミノ酸配列を決定したところ,オオモンシロチョウ(Pieris brassicae)のビリン結合蛋白質のN末端アミノ酸配列と42%の相同性を示した。これらの結果から,本精製BPは,insecticyanin型蛋白質であることが示唆された。第5章ナミアゲハの夏型ホルモン存在の証拠 ナミアゲハは,幼虫期の光周温度条件により2つの季節型(夏型と春型)が生ずる。夏型は,脳から分泌される体液性因子によって決定されると考えられている。
著者
水上 千之
出版者
広島大学
雑誌
廣島法學 (ISSN:03865010)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.1-36, 1987-07