著者
山本 真司 子安 大士 前川 仁
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. CVIM, [コンピュータビジョンとイメージメディア] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.172, pp.Y1-Y8, 2010-05-27
参考文献数
11

本研究では,ドラムの演奏動作を撮影した動画像からの動作抽出手法を提案する.ドラムの学習支援の研究として電子ドラムやモーションキャプチャを用いて演奏動作を解析する研究があるが,普段の練習や演奏とは異なる状況で演奏しなければならない制約がある.そこで,我々は演奏動作を動画像からマーカーレスで腕とスティックの動作を抽出し,動作点の動きから奏法を解析する手法を提案している.しかし,見掛けの変化が生じる正面からの撮影では追跡ができないことや,動作点を見失うとその後のフレームの追跡ができないといった動作抽出での問題がある.そこで本研究では,複数のオプティカルフローの情報を確率的に統合することで領域の移動を推定し,その位置関係から奏法の解析に必要な動作点の検出を行う.動作を点ではなく領域により追跡することで追跡のロバスト性が向上し,同時に見え方の変化への対応が可能となる.高速度カメラで撮影された動画像に対して提案手法を適用し,手法の有効性を確かめた.Motion capturing during actual drumming is important both to support of learning and to analyze the performance. Methods based on specialized equipments such as electronic drums or dedicated capturing system with markers may affect the motion to be performed. Therefore we present a marker-less method of motion extraction of drumming stick from video image. In the method, we first track regions of each body part and stick. To track regions robustly, we use a combination of M-estimation and Bayesian approach. Then feature points such as stick-tip and the grip of basic drumming scene are extracted by the boundary of the regions.
著者
尾崎 雄一 山本 裕明 光来 健一
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. [システムソフトウェアとオペレーティング・システム]
巻号頁・発行日
vol.2019-OS-145, no.12, pp.1-10, 2019-02-21

情報システムに障害が発生すると大きな損失となるため,システム障害はできるだけ早く検知して復旧を行う必要がある.システム障害の検知を行うには,監視対象システムの外部から監視を行う方法と内部から監視を行う方法が挙げられる.しかし,外部から監視を行う場合はネットワーク障害などで監視を継続できなくなることがあり,内部から検知を行う場合はシステム障害の影響を受けて障害検知ができなくなる可能性がある.そこで,本稿ではシステム内部で監視でき,システム障害の影響を受けにくいGPUを用いて障害検知を行うGPUSentinelを提案する.GPUSentinelでは,GPU上の検知プログラムがメインメモリを参照することによってシステムの状態を取得する.OSのソースコードを最大限に利用して検知プログラムを記述可能にするために,LLVMを用いてプログラム変換を行う.Linux,GPUドライバ,CUDAを用いてGPUSentinelを実装し,意図的に発生させた障害が検知できることを確認した.
著者
中山 浩太郎 伊藤 雅弘 Erdmann Maike 白川 真澄 道下 智之 原 隆浩 西尾 章治郎
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.2, no.4, pp.49-60, 2009-12-24

Wikipediaは,インターネットを通じて誰でも編集可能なオンライン百科事典であり,ここ数年で爆発的に成長したソーシャルメディアの一種である.特に,自然言語,人工知能,データベースの研究分野で活発に研究が進められており,連想関係抽出や,対訳辞書構築,オントロジ構築など,数多くのWikipediaを対象とした研究が行われてきた.また,最近では多様なアプリケーションへWikipediaマイニングの成果を適用する事例が報告されており,その有用性が示されてきた.しかし,多量の研究発表が行われる一方で,全体像を把握することが困難になりつつあるのも事実である.本サーベイ論文では,これら最新のWikipedia研究を紹介しつつ,概観することで研究の目的面・技術面から分類し,Wikipedia研究の動向を探る.Wikipedia, an Wiki based online encycropedia, has become an emergent social media because of the significant effeciency for sharing huge amount of human knowledge via Web browsers. Especially, in NLP, AI and DB research areas, a considerable number of researches have been conducted in past several years. Relatedness measurement, bilingual dictionary extraction and ontology construction are ones of main Wikipedia Mining research areas. Furthermore, researches on application based on structured data extracted by Wikipedia Mining are becoming one of the essentials of Wikipedia research areas. In this survey paper, we introduce the new research papers and summarize the researches from both technical aspect and directional aspect.
著者
金澤 優太 西本 一志
出版者
情報処理学会
雑誌
インタラクション2017論文集
巻号頁・発行日
pp.597-600, 2017-02-23

動画投稿サイトに見られる「弾いてみた」動画を楽器演奏の練習に活用している事例は多い.しかし,ほとんどの動画投稿サイトでは,演奏技術が巧みな卓越した演奏の動画が優先的に表示されるようになっている.お手本動画の技術レベルが,自分のレベルとあまりにかけ離れている場合,練習モチベーションを低下させることが危惧される.そこで本研究では,動画投稿サイトに投稿された「弾いてみた動画」の技術レベルを集合的に順位付けし,各楽器演奏練習者がそれぞれのレベルに応じた動画を探しやすくする手法を提案する.これにより,楽器練習の継続意欲を維持することができるようにすることを目指す.本稿では,提案手法の基本的動作を確かめるために,シミュレーション実験を行った.理想順位との一致率はあまり高くなかったが,ある程度レベルの近いものを塊として提示することができることが示唆された.
著者
新目 真紀 神沼 靖子
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告 (ISSN:21862583)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.6, pp.1-6, 2011-04

情報システムの評価に関する議論がなされているが,評価の対象が曖昧であるために情報の共有が不十分である.そこで,評価の対象を二つの視点に絞って議論する.一つは開発した情報システムの有効性評価であり,もう一つは情報システム研究における評価方法の妥当性に関する評価である.我々は,この両方を視野に入れた研究方法としてアクションリサーチに注目し,質的評価の視点での有効性について分析することを考えた.本論文では,アクションリサーチによる研究のサーベイから得られた知見をもとに有効性に関する考察を述べる.The discussion concerning the evaluation of the information system is not performed enough. Because the object of the evaluation is vague as the cause, the sharing of information might be insufficient. Then, The purpose of the evaluation is focused to two viewpoints and discusses it. One is an evaluation concerning the effectiveness, and another is the validity of the evaluation method. We paid attention to the action research, and analyzed effectiveness in the aspect of a qualitative evaluation. In this report, consideration concerning effectiveness is described based on the finding obtained from the survey of the research by the action research.
著者
宮本 圭太 阪田 真己子
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. 人文科学とコンピュータ研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.82, pp.D1-D8, 2009-05-23
参考文献数
10

本研究は,ストリートダンスの 1 ジャンルである Locking ダンスにおける優劣の評価が何から発生しているかを,身体動作解析・感性評価という 2 つのアプローチから探り出すことを目的としている.実験では,熟練度の違う 4 人のダンサーに踊ってもらった各 6 種類の Locking ダンスの基礎技をモーションキャプチャにより三次元動作解析を行うとともに,その動画を呈示刺激とした感性評価実験を実施した.本稿では評定者の経験差,ダンサーの熟練度,およびモーションキャプチャシステムによって得られたダンサーごとの身体動作情報に注目し,どういった要素がどのように評価に影響しているかについて検討した.The purpose of the current study is to investigate how the qualitative evaluation occurs while watching a Locking dance, a genre of street dance, by analyzing physical data and KANSEI evaluation. In the experiment, a video of four differently-skilled dancers performing six types of basic steps each were taken. Several dance experienced and non-experienced person saw and evaluated those videos by the questionnaire of the semantic differential method. In the current study, the investigation was made of difference between the experience of rating person, dancers' skill level, and the physical data obtained by using motion capture system.
著者
中山 泰一 Yasuichi NAKAYAMA
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.60, no.9, pp.897-899, 2019-08-15

本会では,現在,12種類の論文誌(2つの基幹論文誌「ジャーナル」,「JIP」と,10種類の「トランザクション」)が刊行されている.本稿では,本会の論文誌の概要,最近の論文誌の投稿件数や採択率,「ジャーナル」と「JIP」の編集体制,編集にあたっての課題を述べる.
著者
中山 泰一 Yasuichi NAKAYAMA
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.60, no.9, pp.895-896, 2019-08-15

本会の論文誌に投稿される論文が増え,優れた研究成果がさらに多く掲載されていくことは,本会の発展にとってとても大切なことである.本稿では,中高生を含むジュニア会員の皆さんに,論文とは何かを,そして,論文を投稿してから論文誌に採録されるまでの手続きを紹介する.
著者
中山 泰一 Yasuichi NAKAYAMA
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.60, no.7, pp.660-662, 2019-06-15

本会では,第81回全国大会から,中高生ポスターセッションを始めた(同時に,「中高生情報学研究コンテスト」を始めた).本稿では,まず,中高生ポスターセッションを企画した経緯を述べる.情報の分野で優れた探究活動を行う中高生がおり,本会がその発表の場を提供することは重要である.また,2022年度からの高等学校情報科では「情報I」と「情報II」が設けられるが,「情報II」の内容に「情報と情報技術を活用した問題発見・解決の探究」が含められるため,本会はその探究活動を発表する場を準備しておく必要がある.さらに,本稿では,中高生ポスターセッションの実施にあたっての取組み,表彰制度などについても述べる.
著者
原田 篤史 漁田 武雄 水野 忠則 西垣 正勝
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.46, no.8, pp.1997-2013, 2005-08-15
被引用文献数
23

現行のユーザ認証方式は,汎用性と利便性の高さから文字をベースとしたパスワード方式が主流となっているが,人間にとって長くランダムな文字列を記憶することは容易ではなく,新たなパスワードを設定するたびにユーザは記憶に関する大きな負担を要求される.そのため,人間の画像認識能力の高さを利用して認証情報の記憶の負荷を低減させる画像認証方式が注目されている.しかし,多くの画像認証方式は毎回の認証時にパスワード画像がディスプレイ上に表示されるため,認証時の覗き見攻撃に対して脆弱であった.そこで本論文では,有意味なオリジナル画像に対してモザイク化をはじめとする不鮮明化処理を施すことで一見して無意味な画像を作成し,それをパスワード画像として用いることで覗き見攻撃への耐性を有する画像認証方式を提案する.正規ユーザは,パスワード画像登録時に不鮮明化処理を行う前のオリジナル画像を見ることができるため,不鮮明化されたパスワード画像をオリジナル画像の持つ意味と結び付けて記憶することができる.そのため,認証試行時には画面上に表示される自身の不鮮明なパスワード画像を容易に再認識することが可能となり,記憶の負荷は小さくなる.一方,オリジナル画像を見ることのできない他のユーザが当該ユーザの認証行為を覗き見たとしても,意味を認識できない不鮮明なパスワード画像を記憶にとどめておくことは困難である.また,他者が正規ユーザからパスワード画像の意味を言葉で教えられたとしても,不鮮明なパスワード画像を教えられた意味どおりに認識することは困難であるため,本方式は正規ユーザからのパスワード漏洩に対してもあるレベルの耐性を有する.Although password-based systems are now widely used in all kinds of authentication, they have a problem that humans have a limitation to remember secure passwords (long and random strings). Thus, image-based user authentication systems using "pass-images" instead of passwords have been studied for reducing the burden of memorizing passwords. However, on many image-based systems, it is needed to present a user's pass-image on their display at each authentication trial, so they can be vulnerable against an observing attack. In this paper, we propose a user authentication system using "unclear images" as pass-images, in which only the legitimate users are allowed to see the original (picture) images corresponding to their unclear pass-images in the enroll phase. The legitimate users can easily remember their unclear pass-images using the original images as clues, while illegal users without the clues have difficulties to find out and remember other user's unclear pass-images. In addition, it is expected to be difficult for even a legitimate user to leak his/her unclear pass-image precisely to anyone with words via e-mail or telephone.
著者
兼 岩憲 東条 敏
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.48, no.12, pp.3996-4011, 2007-12-15
参考文献数
23
被引用文献数
1

法的推論システムの実現には,法令文のルール知識に加えて判例を描写するイベント(一回性の事象)のための表現手段が必要である.特に,判例の中身は複数のイベントによって展開されており,動的な知識表現とその論理的な推論を法的推論システムに取り込まなければならない.イベントは一回性・一時性を持った動作あるいはアクションであり,静的なプロパティと対比される概念である.これまでイベントの概念は,オントロジ,論理学,言語学,人工知能,演繹データベースなど様々な研究分野で扱われてきているが,各アプローチとも法的推論でのイベント記述の多様な側面を同時にとらえるには不十分であった.本論文では,法的推論で現れる語彙や記述を例に用い,イベントの量化,ソート階層およびイベント間の合成と排他性を導入した知識表現とその論理型言語(イベント論理と呼ぶ)を提案する.この言語は,順序ソート付き二階述語論理に準じた論理的な表現によってイベントを定数,ソート,述語および変数と見なし,イベント言明のための知識表現と推論を可能にする.さらに,法的推論システムを実現する推論メカニズムの基盤を与えるために,イベント論理に対するソート付きのタブロー計算を設計して,その反駁推論による質問応答システムを構築する.In order to implement a legal reasoning system, we have to provide a method that represents the suitable descriptions of events in addition to legal concepts and rules. An event, as opposed to an atemporal property, has its own time and location, and happens once and for all. Although the notion of events has been found in the researches of ontology, logic, linguistics, artificial intelligence and deductive databases, each approach does not seem to capture the various aspects of events represented in legal reasoning. In this paper, we propose an event logic with such expressions as quantification over events, event sort-hierarchy and composition and disjointness of events, based on some examples on event descriptions in legal knowledge. This logic is a variant of order-sorted second-order logic formalized by regarding events as constants, sorts, predicates and variables, which provides knowledge representation and reasoning for event assertions. In order to obtain a query-answering system, we present a sorted tableau calculus for refutation of event formulas in the logic.
著者
知場 貴洋 齊藤 政典 伊丹 悠一 兪明連 横山 孝典
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.53, no.12, pp.2702-2714, 2012-12-15

本論文では,異なるノード上のタスク管理やタスク間の同期を可能とする位置透過性のあるシステムコールを有する分散リアルタイムOSについて述べる.本論文の対象は,自動車制御などの分野で用いられている分散型の組み込み制御システムである.まず,全ノードで統一した時刻に基づく動作を可能とするため,ネットワークにTDMAプロトコルに基づくリアルタイムネットワークであるFlexRayを用いてノード間でOSが管理する時刻の同期を行う手法を提案する.また,ノードの違いを意識しないアプリケーション開発を可能とするため,異なるノード間でタスクの起動や同期が可能な位置透過性のあるシステムコールを提案する.そして,自動車制御向けのリアルタイムOSであるOSEK OSを拡張し,提案した機能を有する分散リアルタイムOSを実装する.OSEK OSのタスク管理やイベント管理に関わるシステムコールに位置透過性を持たせ,異なるノード上のタスクを対象にシステムコールを発行可能にする.通信量を考慮してFlexRay通信のパラメータを設計した場合,位置透過性のあるシステムコールのネットワーク通信時間を含む最悪応答時間は予測可能である.The paper presents a distributed real-time operating system that provides location-transparent system calls for task management and inter-task synchronization. The target application of the operating system is hard real-time embedded systems such as automotive control systems. The operating system manages distributed tasks based on the global time supported by the clock synchronization of FlexRay, which is a real-time network based on a TDMA (Time Division Multiple Access) protocol. By using the operating system, we can develop a distributed control application program with location-transparent system calls. The distributed real-time operating system is an extension to OSEK OS, which is a standard operating system in the automotive control domain. The worst case response time of a remote system call of the operating system is predictable if the FlexRay communication is well configured.
著者
和田 雅昭
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ユビキタスコンピューティングシステム(UBI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.54, pp.31-38, 2006-05-23
被引用文献数
1

本報では 海中転落者の生存救出を目的として開発を行った衛星通信 携帯電話 特定小電力無線機を用いた3種類の救助支援システムについて報告する.海難及び船舶からの海中転落による死亡・行方不明者数は年間250人を越え,救助体制の強化が大きな課題となっている.生存救出のためには,ITを活用した事故情報の早期入手と正確な位置の把握に基づく迅速な救助活動が必要である.本研究では 海中転落者の視点から双方向の通信による救助支援システムを考案し 実験によりシステムの評価を行った.その結果 利用海域や利用形態に合わせた救助支援システムを選択することにより,的確な救助要請が行えることを確認した.In this paper,the author reports on three kinds of rescue systems that use the satellite communication,the cellular phone,and the low-power transmitter developed to save the life from man-over board accidents and sea disasters every year To decrease the number of dead,the rescue system that uses information technoligy is very usefl.Yherefore,the author proposes the rescue systems that use the two-only cinnunication equipment and GPS.the exprtimrnts have been carried out in the sea, each system was able to transmit the rescue signal that contained the posisionn information.
著者
西岡 千文 亀田 尭宙 佐藤 翔
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告: 人文科学とコンピュータ(CH) = IPSJ SIG Technical Report (ISSN:21888957)
巻号頁・発行日
vol.2019-CH-120, no.5, pp.1-8, 2019-05-04

近年, 学術出版物のオープンアクセスが進展し,自由にアクセス可能な学術情報が蓄積されている. 一方で,研究評価など様々な目的で利用されている学術出版物の引用データに関しては, 機械可読なアクセスのオープン化が遅れてきた. このような状況を解決するために, I4OC (Initiative for Open Citations) が学術機関と出版社によって設立された. 本稿では, I4OC が公開している引用データを, JaLC メタデータと unpaywall により公開されているデータとともに利用することで, 日本の学術出版物の引用データのオープン化の現状分析を試みる.
著者
守岡 知彦
出版者
情報処理学会
雑誌
じんもんこん2018論文集 (ISSN:13440640)
巻号頁・発行日
vol.2018, pp.373-380, 2018-12

じんもんこん2018、2018年12月1日~2日、東京大学地震研究所。
著者
大島千佳 中山功一 伊藤直樹 西本一志 安田清 細井尚人 奥村浩 堀川悦夫
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.1-6, 2013-08-24

シンセサイザのボコーダの機能を利用し,発声をリアルタイムに長調や短調の音楽に変換することによる,気分の変化について調べた.音楽はさらに MusiCuddle というシステムを利用し,ユーザの発声と同じ音高から開始された.実験の結果,気分の変化に関して,短調と長調の和声フレーズの条件の間で,「陽気な」 「悲観した」 に差異が認められた.ここから,憂鬱な気分であっても,自分の発声が強制的に楽しい気分を誘う音楽に変換されると,気分が楽しくなることが示唆された.
著者
山下 良 近藤 正章 平澤 将一 本多 弘樹
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告計算機アーキテクチャ(ARC) (ISSN:21862583)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.3, pp.1-8, 2011-03-03

近年,データセンタの省エネルギー化への要求が高まっている.データセンタでは機器の更新が頻繁に行われるため,様々な計算機で構成されているヘテロジニアス構成であることが多い.そのため,同一タスクを処理するのに要する消費エネルギーはサーバ毎に異なり,スケジューリングによって,タスクセットの処理に必要な消費エネルギーも異なる.本稿では,先行制約を持つタスクセットを対象に,ヘテロジニアスなサーバ計算機環境を考慮した低消費エネルギー化タスクスケジューリング手法を提案する.提案手法は,従来の Heterogeneous Earliest Finish Time (HEFT) 法のスケジューリング結果を基に,プロセッサのアイドル時,またはスタンバイモード時の消費電力を考慮しつつ,サーバへのタスク再割り当てを行うことで,タスク処理のエネルギーを削減するものである.本提案手法を評価したところ,HEFT 法に比べ,タスクセットのスケジュール長を変えずに消費エネルギーを削減できることがわかった.Reducing energy consumption of data-centers is one of the important requirement for data-center operations. Since the hardware of server systems is replaced frequently, there is a heterogeneity in data-centers. Therefore, the energy consumption for processing a task depends on the server that the task is allocated. In this paper, we propose a task scheduling method to reduce energy consumption for processing a task set in which each task has dependency to other tasks. Our method is based on the Heterogeneous Earliest Finish Time (HEFT) scheduling algorithm. After HEFT scheduling, we re-allocate tasks to low-power servers without increasing the critical path length of the task set. We evaluate the proposed method and the evaluation results reveal that the proposed method successfully reduces energy consumption in most of the evaluated cases.
著者
津川 誠司
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.10, pp.1-6, 2009-10-02
参考文献数
2
被引用文献数
1

兵庫県では,2002 年に県域の基幹的な情報通信基盤として兵庫情報ハイウェイを整備し,行政や教育,研究など多様なネットワークの構築や民間への無償開放による高速インターネットサービスの普及促進など,総合的な活用を推進している.2007 年における再構築の結果,通信容量の大幅増加と経費削減を実現したが,今後も通信機器や通信技術の進展に併せてシステム全体を随時見直し,2011 年以降は,兵庫県でサービス開始予定の次世代スーパーコンピュータや X 線自由電子レーザー施設等の事業計画とも連携して再構築を行い,県域の情報通信基盤としての役割を果たして行きたい.Hyogo Prefectural Government has constructed the Hyogo Information Highway as the basic information infrastructure of the prefecture in 2001 and the prefecture has been promoting utilization of the system by providing diverse networks for administration, education and research, and by popularizing high-speed Internet services by means of charge-free opening to the private sector. In addition, the Highway has been interconnected to two adjacent prefectures from 2003 for the information exchange in education and disaster prevention fields as the initial undertaking. In the future, the prefecture will establish the enhanced use of the system with the Information Highway. And all networks of the prefecture such as the governments or the universities or the next-generation super computer institutions will be organically connected.
著者
伊藤 毅志
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.9, pp.1-7, 2010-03-01
参考文献数
6

3回目となるUEC杯5五将棋大会が2009年10月に開催された。COM部門、人間部門が行われ、最後にCOM部門優勝プログラムと人間部門優勝者によるエキシビション対戦が行われ、COMが勝利した。ここでは、各部門の5五将棋大会の棋譜を紹介して、5五将棋の現状について報告する。The 3rd UEC-cup 5x5 shogi tournament was held in October, 2009. It was carried out by dividing each section; "COM section" and "HUMAN section". After these tournaments, an exhibition match by the COM champion and the HUMAN champion. COM program defeated HUMAN champion. In this report, I introduce these game records and discuss the contemporary 5x5 shogi.