著者
小野 永貴
出版者
日本大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

教育センターのWebデータベース上で公開されている学習指導案を収集し、横断検索可能なプロトタイプシステムを開発した。そのために、都道府県教育センターの学習指導案公開状況を網羅的に調査したうえで、学習指導案の執筆法に関する図書や実際の学習指導案データのサンプルを分析し、初等中等教育の学習指導案に特化した検索化手法の検討を行った。その結果、「見出し語シソーラスによる同義語検索」「見出し出現位置範囲による重みづけ」「見出し項目名と項目値の近傍検索」の3つを有効な手法として提案した。
著者
小野 永貴
出版者
日本大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2017-04-01

本研究は、日本の高校教育の高度化の動向に応じ、図書館連携による高校生への学習支援可能性を検証することを目的としている。特に本研究では「学校図書館と大学図書館・専門図書館の連携」という枠組みに注目し、今まで検証されてこなかったその実態や効果を分析することを予定する。高度な学習を行う高校生に対し、大学図書館や専門図書館の資料利用権も与えることで、有効な支援となり得るのではないかという仮説を検証し、次代の高校教育を支える新たな連携モデルを構築することを目指す。研究初年度の平成29年度は、国内外における高大図書館連携の事例動向調査を開始した。特に、スーパーグローバルハイスクールや国際バカロレア等の指定・認定をうけている学校は、これらの枠組みの中で高大連携や図書館活用が強く促進されている場合があるため、これらの学校および枠組みに特化し報告書や専門書の収集と分析を行った。国内においては図書館連携にフォーカスして言及している文献は少ないものの、海外の専門書では高等学校図書館を大学図書館での学術活動への導入機能として捉え、シームレスに接続するための高度機能が必要との言及が早期から見受けられた。そのほか今年度は、日本の高校生の学習活動における大学図書館専門的資料のニーズ調査を実施するために、調査協力機関への交渉や相談を開始している。貸出履歴情報を活用するための各種手続きをすすめるほか、貸出履歴データの統計処理手法に関する先行事例調査も進めている。
著者
丸茂 美惠子 川上 央 入江 寿弘 篠田 之孝 小沢 徹 三戸 勇気 竹田 陽子 三浦 雅展 渡沼 玲史
出版者
日本大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

日本舞踊において自己研鑚過程の若い演者への教育支援を想定し、「技」の巧拙の判断の根拠となる身体重心の置き方や安定性について動作解析することを目的に置いた。モーションキャプチャ並びに床反力計を用いて身体重心並びに圧力中心点との関連を解析した結果、腰が入った演者は身体重心の垂直方向の標準偏差が小さいこと、前後・左右方向の身体重心と圧力中心のずれが小さいことが明らかとなった。また、独自の解析によって得られた身体重心に着目した可視化システムや、サーボアクチュエータ及び3DCGを用いた動作教示システムなど有用な教育支援システムの構築につながった。
著者
小林 喜平 郡司 敦子 村上 洋 矢ざき 貴啓 佐藤 正喜 桑原 克久
出版者
日本大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1993

高齢者の咀嚼機能は一般的に歯の喪失に伴い低下する。ことに無歯顎者で著しく,総義歯の状況により十分な回復ができず,結果的に食物摂取,栄養確保が困難になる。咀嚼機能レベルに応じて適切な食物摂取が容易かつ確実に行なえるよう噛み易さを考慮し,食物の硬さを調整して栄養バランスの採れた一連の献立を提供し,それを利用しながら個人へ行なう食事指導は健康管理面からも効果的である。そこで可及的に同一食品を用いて普通食,刻み食,五分粥食,三分粥食,ミキサ-食へと展開させた一連の献立群に栄養学的検討を加え,総義歯患者の食事指導に役立つ展開食の開発を試みたところ以下のような結果を得た。1.60歳代前半の高齢者を対象とした展開食に超軟性食の三部粥食を追加検討したところ,(1)各献立とも各栄養素充足率は満たされ.(2)ビタミン類は調理損失をみこしており過剰傾向であり.(3)蛋白質の確保に1700kcal,70gを設定したので一般成人の理想値より多く.また豆・豆製品は各展開食に多く,三部粥食では芋類と砂糖が多い傾向であった。2.高齢者の嗜好の多い和食タイプに,食事選択範囲を広げる目的で洋食タイプを加えて比較検討したところ,(1)各栄養素充足率では,和食タイプ,洋食タイプとも同様の傾向であり,(2)食品群別充足率では,それぞれ異なる傾向がみられ,食品の選択に工夫を要すること,ならびに類似タイプの献立を連続摂取を避けることが示唆された。3.展開食の臨床応用の前準備として,65歳代,70歳代,80歳代を考慮し栄養摂取の観点から展開食構成を調整する際の問題点を検討するため,特別栄養護施設入所者を対象に5日間の昼食の喫食率としてグループ別残菜調査を検討したところ,(1)残菜率は15%から20%の範囲にあり,(2)献立により傾向は異なり,嗜好,盛りや味付け,固さや量,個人の全身状況,咀喝状況などの影響が示唆された。
著者
中條 清美 松下 達彦 小林 雄一郎 Anthony Laurence 濱田 彰 西垣 知佳子 水本 篤
出版者
日本大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2017-04-01

本研究は,いつでもどこでもだれでも,教育用例文コーパスを使って,DDL(Data-Driven Learning,データ駆動型学習)が実施可能なように,教育用コーパス・検索ツール・教材を搭載したDDLオープンプラットフォームを開発し,その活用と普及を図ることを目的とする。具体的には,平成25‐28年度科研において開発した第Ⅰ期開発版のデータ駆動型英語学習支援サイトSCoRE(Sentence Corpus of Remedial English)に基づき,1)教育用例文コーパスの増強,2)検索ツールの高度化・軽量化,3)DDL実践・効果検証・DDL普及活動の3項目の研究を行い,成果を逐次,国内外に発信することである。平成29年度の研究実績について述べる。1) 教育用例文パラレルコーパスの増強:第Ⅰ期開発版の英語例文・日本語訳データの見直しを行い,例文の増補・改訂,および,インターフェースの改良を加えた第4次開発版SCoREを公開した。2) 検索ツールの高度化・軽量化:SCoREツールのひとつ,「適語補充問題」ツールのログ機能を強化し,教育利用の促進を図った。さらに,ユーザの利便性を考慮し,新たに携帯端末用検索ツール「m-SCoRE」を開発・公開した。3) DDL教材の開発・実践・効果検証:上記1),2)の教育現場への応用研究として,外国語学習者がDDLに取り組むための教材や効果検証テストを開発し,データ駆動型英語学習支援サイトSCoRE(http://www.score-corpus.org/)に収録した。当該サイトは,オープンプラットフォームであり,教師・研究者が自由に収録データをダウンロードできる。大学生および高専生を対象としたDDL指導実践授業の評価と教育効果の検証を行った。研究成果として,雑誌論文を5件公刊し,6件の学会発表を行った。
著者
本間 靖夫
出版者
日本大学
雑誌
日本大学経済学部経済科学研究所紀要 (ISSN:03859983)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.43-67, 1986-03-20

This is a study based on four representative journals of money and banking published during the second decade of the Meiji era (1877-1887), and follows two themes. These two themes are: 1. Basic research on the material concerning the journals of money and banking in the second decade of the Meiji era (1877-1887); in other words, a bibliographical study on the early days of Japanese journals of money and banking and 2. A Study of the points in dispute which appeared in the journals of money and banking with regard to the introduction of the banking system into Japan, and the thought in money and banking which was behind it. The journals taken up as objects of study are: Ginko Zasshi (edited and published by Commercial Banks Division, Ministry of Finance, first published in December, the 10th year of Meiji, 1877), Rizai Shimpo (edited and published by the Takuzen-Kai, the predecessor of the Tokyo Bankers Assn., Inc., first published in May, the 11th year of Meiji, 1878), Tokyo Keizai Zasshi (edited by Ukichi Taguchi, published by Keizai Zasshi Sha, first published in January, the 12th year of Meiji, 1879), and Ginko Tsushin Roku (edited and published by Tokyo Ginko Shukai Jo, the descendant of the Takuzen-Kai, first published in December, the 18th year of Meiji, 1885). Study of such journals has a unique significance and role in the diffusion of thought in money and banking as well as in the formation of public opinion. On the other hand, there has not been enough systematic study on Japanese journals of money and banking, with only some prominent ones being taken up and not considered in entirety. Moreover, one can not say that the study on the history of thought in money and banking itself has been sufficiently made. Therefore, considering the above-mentioned points, the present paper is aimed at being an introduction to the study on the theory of money and banking and on the development of a system of money and banking in Japan. The findings of the analysis may be summarized as follows: 1. The development process of journals of money and banking may be divided into the following seven periods; (1)the 10th-11th of Meiji (1877-1878), (2)the 12th-19th of Meiji (1879-1886), (3)the 20th-27th of Meiji (1887-1894), (4)the 28th-38th of Meiji (1895-1905), (5)the 39th-45th of Meiji (1906-1912), (6)the Taisho period (1912-1926) and (7)Showa period-until the 20th of Showa (1945). 2. Of these above, this paper deals with periods (1) and (2). Period (1) corresponds to the time when the government published a journal for educating banking circles (Ginko Zasshi), and the Bankers Association published a journal for educating fellow bankers (Rizai Shimpo), on the occasion of the introduction of banking system into Japan from abroad. 3. Period (2) is the time when criticism against the early banking system began and the target of enlightenment was shifted to the general public, as in the case of Tokyo Keizai Zasshi. Ginko Tsushin Roku, a journal for the exchange of information among bankers was published as the bulletin of the Bankers Association as well. 4. It was after period (6) that a large number of reviews of money and banking were published. Until that time, the two journals listed under period (2) had played important roles as representative journals of money and banking. 5. Knowledge of banking imparted during periods (1) and (2) had its source in the thought of banking among English bankers and scholars such as A. Shand, A. Crump, H. D. Macleod and W. Badgehot. Likewise, Tokyo Keizai Zasshi was modeled after the Economist of London. As "a foreigner in Government employ", A. Shand introduced the bank book-keeping system into Japan and taught the concept of English type commercial bank management, or sound banking, to Japanese bankers. 6. In the second decade of the Meiji era, money and banking theory was introduced into Japan, based on a liberal economy developed on the theory of the classical school of England. However, it was more influenced by H. D. Macleod than by the mainstream of the classical school of England at that time, the Manchester School, to which D. Ricard, J. S. Mill and H. Fawcett, etc. belonged.
著者
小林 直弥
出版者
日本大学
雑誌
日本大学芸術学部紀要 (ISSN:03855910)
巻号頁・発行日
no.47, pp.57-71, 2008

1930年代から40年代にかけ、戦前の日本で大変な人気を博していた舞踊家がいた。その名前は、朝鮮人の舞踊家「崔承喜(チェ・スンヒ)」である。日本では「サイ・ショウキ」の名前で知られ、多くの広告に抜擢されたり、また、世界ツアーや、歌舞伎座公演などを開催するなど活躍したという。さらに、未だ「創作舞踊」という概念が確立できてはいなかった時代にあって、その草分けである石井漠に舞踊を習い、日本、朝鮮、中国において活躍したこの崔承喜は、時代に翻弄されながらも、現代に新しい舞踊創造への働きかけを続けた人物である。このたび、著者の中国における海外研修において、崔承喜の足跡に加え、中国での活動の断片をまとめた考察が本稿である。
著者
山内 淳
出版者
日本大学
雑誌
日本大学芸術学部紀要 (ISSN:03855910)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.A87-A100, 2004-07-30

シャルル8世のイタリア遠征は、当初の思惑どおりに事は運ばなかった。だが王侯貴族たちが、円熟期のルネサンス文化に直接触れたことの意味は大きかった。フランスのルネサンスは、実にこの時期から開花していくのである。一方、シャルル8世は不慮の事故で他界し、若くして未亡人となったアンヌ・ド・ブルターニュは、新国王ルイ12世から結婚を申し込まれる。こうしてアンヌは、二度目のフランス王妃となり、宮廷で大きな力を持つようになる。本論は、これまでに発表したアンヌ・ド・ブルターニュについての考察の続きである。
著者
川西 弘子
出版者
日本大学
雑誌
日本大学芸術学部紀要 (ISSN:03855910)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.71-77, 2005

This is a study of Louisa May Alcott's Little Women from the artistic point of view. Color scheme, medium, works of art, and artists that appear in Little Women are analyzed. Conclusions are: 1) Art is widely depicted. 2) The author made use of art to give the work reality. 3) May Alcott made a significant contribution by offering Louisa May Alcott artistic information.
著者
此経 啓助
出版者
日本大学
雑誌
日本大学芸術学部紀要 (ISSN:03855910)
巻号頁・発行日
no.45, pp.15-29, 2007

明治維新を迎えた明治政府は、神道思想を柱にした宗教政策、いわば神道国教化政策を強行し始めた。それは王制復古と連動するもので、幕末の「文久の修陵」事業、「孝明天皇の陵墓」建設に引き続いて、墳墓に関していえば、天皇家の墓所である「陵墓」への崇拝と修陵が行なわれた。また、仏葬祭に代わる神葬祭を実現する神葬祭の礼式案が政府に数多く提出され、その実行のために「祖霊社」が全国各地に設けられ、提案された「神葬祭」が実行された。維新政府の進めたこれらの宗教政策に沿って、関連する墳墓を写真で紹介しながら、神道式墳墓を構成する要素を前回に引き続きさぐってみた。
著者
開發 孝次郎
出版者
日本大学
雑誌
日本大学芸術学部紀要 (ISSN:03855910)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.93-107, 2005

天皇機関説排撃運動とは、表面上は天皇主権を認めさせようとする運動でした。しかしその本質は、それまでの歴史で繰り返されてきたように天皇を利用すること、利用しやすくすることが真の目的でした。外では米国における日本人を標的にした人種差別の激化、中国大陸における排日・侮日運動、共産国ソビエトの出現による共産主義の脅威、内では経済不況による大量失業など、内外で苦境に立たされている日本の現状打破に、大日本帝国憲法の不備の隙をついて、天皇の権威を確立し、それを利用して国家経営を行うことを目論んで軍部、右翼が引き起こした事件でした。
著者
熊谷 保宏
出版者
日本大学
雑誌
日本大学芸術学部紀要 (ISSN:03855910)
巻号頁・発行日
no.39, pp.81-98, 2004
著者
矢野 聡
出版者
日本大学
雑誌
政経研究 (ISSN:02874903)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.797-819, 2013-01-20