著者
渡辺 俊
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009 (Released:2009-04-01)

裁量労働制を採用している法人組織のメールサーバーのアクセスログの分析を通じて、今日の就業者は4種類の執務スタイル(保守型、時間流動型、空間流動型、ポスト定住型)に分類できることを確認した。さらに、アクセスログの詳細分析、およびWeb上のデータベースサービスと地理情報システムの活用を通じて、就労スタイルごとの時間分布・空間分布を明らかにするとともに、就業者ごとに執務行為の流動化の度合いを計測・比較可能な指標を提示した。
著者
清水 一彦
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2000 (Released:2000-04-01)

本研究は、(1)アメリカの大学におけるオナーズ・プログラム(honors program)の導入過程及び歴史的発達過程を明らかにするとともに、(2)わが国の大学への導入・実践の可能性及びその諸条件を提言することを目的とした。本研究によって得られた知見は、次のようにまとめられる。1.選択制や単位制度を世界最初に開発したアメリカの大学では、量的システムの弱点を補強するためにオナーズコースを導入し、優秀な学生のための教授内容・方法の改善を図った。2.このオナーズコースは、当初から大学によって多種多様な形態で実践されていたが、その実践形態は大きく次の二つに分類できるものであった。一つは、2〜3の通常のコース(科目)が免除される「不完全タイプ」であり、二つは、大部分のコースが免除されオナーズ試験が課せられる「完全タイプ」である。3.今日多くの大学で実践されているオナーズ・プログラムは、初期の形態とはやや異なり、通常のコースとは別に固有のコースを設けたり、プロジェクト方式のコースを設けたりする大学もみられる。また、ハイスクールと大学のアーティキュレーション(接続)の改善に寄与し、1年次プログラムや下級年次プログラムといった移行の円滑を図るプログラムと結びつける場合もある。4.オナーズ・プログラムの実践は、大学間というより領域や専門分野において著しい差異があり、それぞれの特性に応じた多様な形態が可能である。わが国の場合、飛び入学という特別措置的なシステムの中に類似したものがみられる、入試制度の多様化への対応ではなく、教育プログラムやカリキュラムの編成あるいは教授法の改善の中で導入される必要がある。
著者
小島 道生
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01 (Released:2016-04-21)

本年度は、3ヵ年の縦断的検討のスタート年として、まず青年期発達障害者を対象として、自尊感情とwell-beingに関するアンケート調査を実施した。全国の複数の親の会に協力を依頼し、現在段階で約80名程度の発達障害者の協力を得られており、さらに追加をしていく予定である。なお、障害種別や年齢などによる対象者の偏りなども課題として認められており、解決していく必要がある。現段階では、青年期発達障害者の自尊感情とwell-beingの関連性などが示されてきており、今後は障害種別による違いなども明らかにしていく予定である。なお、本調査研究に関しては、次年度学会発表予定であり、今後、学術論文としても投稿を行っていく予定である。また、青年期発達障害者を対象として、自尊感情とwell-beingに影響を与える要因の基礎的な検証として、面接調査を実施した。具体的には、質問項目に対する回答理由を尋ね、自己価値や自信、さらには幸せを感じる時やその源などについて尋ねている。その結果、発達障害者自身が曖昧な自己価値を抱きながらも、自分のことを他者と比較したり、周りとの関係のなかで捉えている実態が浮き彫りになってきており、支援の手がかりへとつながる有益な知見が得られつつある。現在もデータ収集中であり、今後データを増加し、自尊感情とwell-beingの影響要因について考慮をした効果的な支援のあり方の開発へとつなげていきたい。なお、これら2つの研究については、筑波大学人間系の倫理審査委員会の承認を経て実施された。その他、本年度は国内の学会に積極的に参加し、発達障害の研究成果について知見を得るとともに、研究者等と情報交換を行い、研究内容や方法にいかすように努めた。
著者
福田 孝
出版者
筑波大学
雑誌
筑波フォーラム (ISSN:03851850)
巻号頁・発行日
no.71, pp.126-129, 2005-11

こういう機会なので、また大学関係の方のなかには附属のことを知らない方もいらっしゃると聞いたことがあるので、勤務している附属駒場の紹介の文章を書きたいと思う。附属駒場中学校・高等学校は、渋谷から井の頭線で二つ目の駅「駒場東大前」から徒歩七、八分のところにある。駅の北側に ...
著者
鈴木 石根
出版者
筑波大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2012-04-01 (Released:2013-05-15)

藻類は、効率的にバイオマスを生産でき、かつ食糧生産と競合しないバイオマス源として近年注目を集めている。しかしながら、藻類は細胞内にオイル成分を蓄積するため、培地から希薄な細胞を濃縮・回収し、抽出を行う必要がある。また、細胞の培養には窒素・リン酸・金属イオンなどの培養液成分が必要である。本研究は、藻類による有用物質の大量生産の問題点を解決するため、ラン藻細胞に導入した複数の代謝系をファージに倣って時系列的に誘導制御することにより、有用バイオマスであるアルカン/アルケンの高生産系を構築、藻類ファージのように細胞内の高分子を分解し、最終的に可溶化させることで、培地中に生産したオイル類やアミノ酸・ヌクレオチド類を放出させることで、オイル成分の回収を容易にするとともに、培地を再利用する方策を開発することを目的とする。ラン藻細胞の代謝改変のシグナルとして、植物ホルモンのエチレンとエチレンのセンサーをラン藻の内在性のヒスチジンキナーゼと連結して、エチレンセンサーとして働くキメラセンサーの作製を試みた。ラン藻細胞内でのキメラセンサーのア構築はこれまでに複数の成功例があり、機能未同定のHik2の機能解析については今年度公表した1)。シロイヌナズナの5種のエチレンセンサーから、キメラ型のヒスチジンキナーゼを作製し、ラン藻内で発現させた結果、3種は常に活性型で2種は常に不活性型であったが、いずれもエチレンの刺激に応答しなかった。植物のエチレンセンサーは、3回の膜貫通ヘリックスとGAFドメインをシグナルインプットドメインに持ち、膜貫通ドメインにエチレンの結合部位が存在する。5つのセンサーは互いに相同性が高く、アミノ酸配列の比較だけからは、活性の有無を評価できなかったため、様々なドメイン交換体を作製した。その結果、活性型の膜貫通ドメインを有することが、活性の発現に必須であることがわかった。
著者
小貫 麻美子
出版者
筑波大学
巻号頁・発行日
2011

筑波大学博士 (医学) 学位論文・平成23年7月25日授与 (乙第2554号)
著者
磯谷 順一 谷井 孝至 小野田 忍 寺地 徳之 川原田 洋
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2014-04-01 (Released:2014-04-04)

ダイヤモンド中の単一のNVセンターの単一電子スピンは、優れた特性(光で初期化・読出し、マイクロ波パルスによるスピン操作、長いコヒーレンス時間)を室温で発揮する固体量子ビットである。本研究の目的は、隣接するNVセンター同士が強くコヒーレント結合したNVセンター配列を12C濃縮・高純度結晶中に作製し、室温動作の量子レジスタを数量子ビットに拡張することである。EBリソグラフイーで作製した規則的に並んだナノホールを持つレジスト・マスクを通した窒素分子イオン(15N2+、20keV)注入、熱処理(1000℃)によって、距離~13 nmのNVセンター配列を作製する技術を開発した。NVセンター配列は共焦点顕微鏡で読み取れるアドレスをもつ、規則的に並んだ蛍光スポット格子の個々のスポットとして観測される。注入ドーズとナノホール径を変えることにより、スポット当たりのNVセンター数のポアッソン分布の平均値(0.97~20)を制御できた。ODMR周波数の違いによって個々の電子スピンを識別できる2個、3個、4個の単一のNVセンター配列作製が確かめられた。基板となるCVDダイヤモンド単結晶の高結晶化を進めたとともに、NVセンターの量子情報処理への応用において新規な手法の開発にも取り組んだ。まず、Eバンドのマイクロ波と3 Tの磁場を用いることにより、高磁場では単一NVセンターの14N核スピンのスピン格子緩和時間を一桁長くできることを示すとともに、RFパルスによる単一核スピンのスピン操作(ラビ振動)を行った。また、超伝導量子ビットとハイブリッド系をなすNVセンター・アンサンブル・メモリにおいて蓄積・読出しの効率の1桁以上の改善を示した。NVセンターの電子スピンのスピン・ロッキングを用いるHartmann-Hahn法を13C核スピン制御に用い、核スピン集団の効率的な高偏極化が得られることを示した。
著者
仲田 誠
出版者
筑波大学
雑誌
哲学・思想論集 (ISSN:02867648)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.214-232, 2001

序論 昨年(2000年)のことだが、週刊文春をたまたま読んでいたらこんな記事に遭遇した。記事というよりは短い評論だが、最近のテレビや新聞の情報社会賛美の記事、報道に辟易してこれをばっさりと切り捨てた記事だ。 ...
著者
設楽 紗英子
出版者
筑波大学
巻号頁・発行日
2012

筑波大学博士 (心理学) 学位論文・平成24年9月30日授与 (甲第6332号)
著者
平石 典子
出版者
筑波大学
雑誌
文藝言語研究. 文藝篇 (ISSN:03877523)
巻号頁・発行日
vol.41, pp.83-118, 2002

「煩悶青年」---現在では聞き慣れないこの呼称は、明治三十年代から大正時代にかけて、メディアを賑わせた一種の流行語であった。徳富蘇峰は、大正五年に著した書『大正の青年と帝国の前途』の中で、当時の青年たちを「模範青年」 ...
著者
佐藤 政良
出版者
筑波大学
雑誌
筑波フォーラム (ISSN:03851850)
巻号頁・発行日
no.70, pp.70-73, 2005-06

生物資源学類では、平成6年に農林学類を生物資源学類に改称した時以来、10年ぶりにカリキュラムの大幅改革を行った。学類に設置された将来検討委員会の3年間にわたる検討の結果である。平成16年度入学生(現2年次)が初年生であるから、その評価は早すぎるが、新カリキュラム導入の経緯と考え方について紹介したい。 ...
著者
対馬 美千子
出版者
筑波大学
雑誌
言語文化論集 (ISSN:03867765)
巻号頁・発行日
vol.59, pp.1-23, 2002-03-29

「以前にはそこにはなかったはずの、この色づいた平面はいったいなんなのだ?なんであるのか、わたしにはわからない、このようなものはかつて見たためしがないのだから。それは芸術とはなんの関係もないもののように思える、少なくとも、わたしの記憶が正しければ。」 ...