著者
平野 健一郎
出版者
関西大学
雑誌
東アジア文化交渉研究 (ISSN:18827748)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.7-22, 2009-03-31

The development of a theory of international cultural relations can be traced back to Benjamin Schwartz's study of Yan Fu (In Search of Wealth and Power: Yen Fu and the West, Harvard University Press, 1964). Yan Fu translated some of the 19th century Western European works into Chinese as a way for China's modernization. To analyze Yan Fu's cultural struggles, Schwartz applied a path-breaking methodological framework, defining a culture to be "a vast, ever-changing areas of human experience" and proposing to deal with the encounter between two cultures as a vantage point for taking a new look at both cultures. After reading the Schwartz's work carefully and translating it into Japanese, this author formulated a theory of international cultural relations that considers cultural contacts and changes themselves to be important aspects of international relations.
著者
橋本 恭之
出版者
関西大学
雑誌
關西大學經済論集 (ISSN:04497554)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.421-432, 2004-11-11

本稿では、政府の財政収支を考慮した形で世代重複モデルを構築し、シミュレーション分析をおこなうことで、ケインズ的な政策が有効か否かを検証することにした。分析の結果、景気対策としての減税政策は、減税先行期間において1人あたりの消費を多少は引き上げることができるが、経済破綻を近い将来に生じさせてしまうことがわかった。また、先行減税と歳出削減の組み合わせも、日本経済の破綻を多少延期できるのにすぎず、経済の破綻を回避するためには、増税による財政再建が必要であることがわかった。また、増税による財政再建は、各世代に深刻な利害対立を発生させることもわかった。
著者
岡本 哲和
出版者
関西大学
雑誌
情報研究 : 関西大学総合情報学部紀要 (ISSN:1341156X)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.1-36, 2005-07-15
被引用文献数
1

本稿の目的は,2003年11月7日に実施された衆議院選挙のデータを利用して,候補者がどのような内容のウェブサイトを開設しているのか,またその内容に影響を及ぼす要因は何かという問題を,数量分析を用いて明らかにすることである.相互作用性,情報提供,プレゼンテーション,アクセスの容易性の4つの基準に従って各ウェブサイトの充実度を測る指標を作成し,それを従属変数として順序プロビットによる分析を行った.その結果として,立候補タイプや候補者の社会的属性とともに,所属政党および候補者の地位がサイトの充実度に影響を及ぼしていたことが明らかになった.このような分析結果は,他の先進諸国と同様に我が国においても「通常化」の現象が進行しつつあることを示唆している.
著者
鳥井 克之
出版者
関西大学
雑誌
関西大学外国語教育研究 (ISSN:13467689)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.33-49, 2005-03

爲了再鞏固和確立新的教學語法系統而回顧過去的許多語法著作的看法、然後在此提出了教學語法系統具體的内容。這次對干有關漢語折句方法的問題考察以後、得到了下面的結論。即 : 漢語折句方法是不採用句子成分分折方法而應該採用直接組成成分分折方法(也就是説層次分析法)。直接組成成分一共有八種成分 : 主語、謂語、述語、賓語、補語、定詰、状語、中心語。謂語就是對干主語的成對概念、主語跟謂語一起組合成爲主謂結構、這個結構就是第一個層次分析対象 ; 述語就是對干賓語或補語的成對概念、述語跟賓語一起組合成爲述賓結構、也跟補語一起組合成爲述補結構、這両個結構就是第二個層次分析對象 ; 中心語就是對干定詰或状語的成對概念、定語或状語跟中心語一起組合成爲偏正結構、這両個結構就是第三個層次分析對象。
著者
河田 恵昭 岡 二三生 片田 敏孝 福和 伸夫 田村 圭子 鈴木 進吾 今村 文彦 目黒 公郎 牧 紀男 浦川 豪 中林 一樹 永松 伸吾 高橋 智幸
出版者
関西大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2012-05-31

本研究では、逆転の発想に基づき、加害側の災害の立場から、南海トラフ巨大地震や首都直下地震によって、過酷事象が発生し、未曽有の被害をもたらすにはどのように“人間社会を攻めればよいのか”を考究して、巨大災害が起こった時の現代社会の様々な弱点を見出し、その中で被害が極端に拡大する可能性のある「最悪の被災シナリオ」被害を軽減するためには、新たに縮災を定義し、減災だけでなく、災害による被害が発生することを前提にして、すみやかに回復するという新たな概念が必要であることを示した。そして、これを実現するには、防災省を創設し、国難災害が起こるという前提に立って、日常的に準備する必要があることを明らかにした。
著者
澤山 利広 久保田 賢一 久保田 真弓 金子 洋三 福永 敬 津川 智明
出版者
関西大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究の目的は、新たな半世紀を見据えた我が国の政府系国際協力ボランティア(国際V)に関する政策提言である。まず、自己変革の途上にある米国と韓国のV事業に込められた国家戦略等を整理した。次に、ブータン、フィリピン、ガーナを対象に日米韓の国際Vの派遣実績をMDGs等の国際的なコンセンサスを踏まえ、派遣国側のODA大綱等と受入国側の開発計画等と照らし合わせて、傾向と特色を明らかにした。これらの省察を通じて、JOCV隊員の特性を礼節等とし、隊員自身自身にはコンピテンシーの向上が見られた。帰国隊員による国内還元については、専門技術支援とコーディネート業務に加え、社会開発活動に特筆すべき点を見出した。
著者
遠藤 由美
出版者
関西大学
雑誌
関西大学社会学部紀要 (ISSN:02876817)
巻号頁・発行日
vol.37, no.2, pp.29-41, 2006-03-25

本研究の目的は、社会的排除と拒絶への反応に対する自尊感情の影響を検討することである。大学生は排除条件と拒絶条件の2条件に割りあてられ、主人公が暗黙裏に排除されるか、または参加を希望したのに拒絶されるかのいずれかの仮説的物語を読んだ。次に、知覚された受容、感情、社会性、友人や恋人からの受容期待に関する種々の質問に回答した。自尊感情高群も低群も排除より拒絶に対してより否定的な反応を示した。しかし、この2群は排除条件において、友人・恋人からの受容期待では異なる反応を示した。すなわち、排除条件において自尊感情低群だけが、受容期待を低めたのである。このような結果に対して、自尊感情低群の否定的関係的自己評価の観点から考察がなされた。
著者
松浦 章
出版者
関西大学
雑誌
関西大学図書館フォーラム (ISSN:13420828)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.28-30, 2001-06-30

虫ぼし抄
著者
吾妻 重二
出版者
関西大学
雑誌
関西大学図書館フォーラム (ISSN:13420828)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.18-22, 2004

虫ぼし抄
著者
大塚 忠
出版者
関西大学
雑誌
関西大学経済論集 (ISSN:04497554)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.335-369, 2005-12

本稿は、前半を専門工の職業移動とマイスター・技師の職業移動の分析に当て、専門大学でのエンジニアーによる代替がどのように、またどの程度進展したかを見る中で、専門工の地位やマイスターの地位がこの間の技術的・組織的な構造変化によって変化したのか、また今後はどうかなどを検討している。昇進機会は減ったが、両者の地位は基本的に維持されたというのが結論である。後半は、その結論を受けて、地位を維持するために、機能変化に応じた能力開発が行われたとみて、それを職業訓練制度改革の中に見た。訓練改革の方向が定まりプロセス重視を目的とした訓練が行われるようになった、というのが論点である。
著者
石原 敏子
出版者
関西大学
雑誌
関西大学外国語教育研究 (ISSN:13467689)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.1-12, 2008-03

"The Three Little Pigs" is a fairy tale that has been loved for generations. Today there exist a number of picturebooks that retell this well-known story. There are also found those in which authors rewrite the original, or make a parody of it. In this paper, I will deal with five picuturebooks that parody this long-loved story, and delve into meanings and effects of parody that are brought forth through rewriting.
著者
土屋 博
出版者
関西大学
雑誌
東アジア文化交渉研究別冊 (ISSN:18827756)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.77-90, 2010-07-31