著者
高木 雄也 高見 佳生 篠原 正典 松田 正信 藤山 寛
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.501, 2012

炭素で構成されるアモルファス状の膜は,化学的・機械的に安定であり,低温で成膜可能であり,さらにこの膜の表面を修飾することにより,新たな性質を付加できることから,ますますその用途は拡大している。現在では,これまで以上に,原子レベルで制御して,成膜および表面処理を行う必要が生じている。これまでメタン(CH4)を原料として用いた場合の成膜過程や表面反応過程を調べてきた。今回,エチレン(C2H4)を原料として用いた場合,成膜速度の飛躍的な上昇や膜質の変化を確認することが出来た。また,成膜過程および膜表面での反応過程について,多重内部反射赤外吸収分光法を用いて詳細にしらべたので,報告する。
著者
福冨 正弘 内田 誠一
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集 平成20年度電気関係学会九州支部連合大会(第61回連合大会)講演論文集
巻号頁・発行日
pp.66, 2008 (Released:2010-04-01)

時系列パターン認識の方法として,各フレームで認識すなわちラベリングを行い,最終的にクラスラベル数の多数決によってクラスを確定する方法が考えられる.これは各フレームでセグメンテーションを行っていると見ることができる.セグメンテーションの問題は,エネルギー最小化の問題と捉えることができ,エネルギー最小化の手法として,グラフの最小切断(グラフカット)アルゴリズムが注目されている.そこで本稿では,グラフカットを用いた時系列パターンの認識手法を提案する.本手法の検証のため,時系列パターンとしてオンライン文字パターンを使った実験を行い,その有効性を示した.
著者
永井 秀利 金井田 早紀 宮武 一志 中村 貞吾
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.84, 2012

我々は,声を出さずに話した内容(いわゆる口パク)を表面筋電信号に基づいて認識する研究(黙声認識)を行っている.自然な連続黙声は口唇形状を絶えず変化させつつ行われるため,信号強度のような単純な特徴で変化を追うのは困難である.そこで我々は,発声変化を追うための道具として,表面筋電信号のウェーブレット係数の重心推移法を提案し,重心推移の特徴を活用して変化位置の検出を試みた.しかし従来手法は,活動中に口唇形状維持のために生じる揺らぎやゆっくりとした変化に対して弱いという傾向があった.そこで本稿では,そうした変化による悪影響を抑制しつつ,黙声発声の推移を捉えるための新たな手法を提案する.
著者
永井 秀利 橋口 聖史 中村 貞吾
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.25-25, 2008

我々は声を出さずに発声した内容(いわゆる口パク)を口裂周辺の表面筋電信号に基づいて認識する研究を行っている.我々の従来の研究では,上唇から下唇までに配置した電極から得られる表面筋電信号を使用し,自然な口の動きでの黙声単母音の認識において87%程度の精度を得ている.利用者の利便性等を鑑みた場合,計測はできるだけ小さな領域でかつ少ない電極数で行えることが望ましいが,それは同時に計測できる信号の種類の減少や品質の低下をもたらす.そこで本稿では,認識精度の低下をできるだけ抑えつつ表面筋電位の計測を行う領域の縮小と装着する電極数の削減とを実現すべく試みた結果について報告する.
著者
三宅 芳博 大神 慶久 吉田 直樹 荒屋 真二
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.114, 2008

多くのWeb3Dコンテンツのビューアにはユーザの空間ナビゲーションを支援するために視点切り替え機能が付いている.それらの3Dビューアは,視点切り替え方式として,瞬間移動を行うテレポート方式だけでなく臨場感を与えるために視点アニメーション方式を提供している.しかし,このアニメーションの軌道や速度などは3Dビューアによって様々であり,どのようなアニメーションがユーザにとって快適であるのかという評価研究はほとんど行われてこなかった.そこで本稿では,代表的な視点アニメーションの基本的パラメータがユーザの快適性に与える影響を実験により評価検討を行った.
著者
橋本 慎史 市田 大樹 徐 鉉雄 内田 儀一郎 板垣 奈穂 古閑 一憲 白谷 正治
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集 平成26年度電気・情報関係学会九州支部連合大会(第67回連合大会)講演論文集
巻号頁・発行日
pp.23, 2014-09-11 (Released:2016-02-10)

Siは太陽光発電市場の90%以上を占めている代表的な太陽電池材料である.1、2世代型太陽電池研究を主導したSi太陽電池はSi量子ドットをもとにして、次世代型太陽電池への可能性を示している。Siの量子特性は以前研究から証明されたにもかかわらず、多重励起子生成の実現と太陽電池への応用は相変わらず非常に難しい課題である.本研究では,Si量子ドットとポリマーを用いて有・無機ハイブリッド太陽電池を研究した.ポリマーの割合調節を通じてエネルギーバンドをコントロールして、Si量子ドットのバンドギャップに合わせたバンド構造から電荷の抽出が改善された高効率有・無機ハイブリッド太陽電池を作製した。
著者
井地口 朋也 兼本 大輔 ポカレル ラメシュ 吉富 邦明 金谷 晴一 吉田 啓二 石川 晶 深川 秀午 児玉 法行 多比良 明弘
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.580, 2012

現在、高度道路交通システム(ITS)では5.8GHzのISMバンドを用いた一方向、または双方向の無線通信技術であるDSRC(Dedicated Short Range Communications)が用いられている。今後のITSの提供するサービスとして、従来のETCに加えてVICSによる渋滞情報、所要時間、駐車場の位置等の情報提供、ガソリンスタンドや駐車場でのキャッシュレス決済、インターネットへの接続等が期待されている。<br>本研究では5.8GHz-DSRCの帯域を満たす平面型の円偏波アンテナを提案する。本アンテナでは、スロットアンテナの両側の接地導体から片側の接地導体のみを残し、他方の接地導体を取り除いたコプレーナ線路とアンテナに設けたスロットにより、直交する偏波を発生させることで円偏波アンテナを実現した。
著者
橋本 文人 三浦 元喜
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.20, 2013

近年、音声合成技術であるボーカロイドやドイツの電子音楽グループのクラフトワークなど、計算機が自動でライブを演出する機会が増えてきている。生身の人間による演出と比較すると、計算機が自動でライブを演出する場合は、リアルタイム性や一体感、持続性などに欠ける印象がある。本研究では、それらの要素を補えるような計算機によるライブの演出を楽しむための1つの手法として、コメント入力により音や映像への干渉を行う「Live Operator -In the Comments-」を提案する。
著者
柴田 祐貴 山下 智史 掛下 哲郎
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集 平成26年度電気・情報関係学会九州支部連合大会(第67回連合大会)講演論文集
巻号頁・発行日
pp.318, 2014-09-11 (Released:2016-02-10)

我々は系統的なソフトウェア設計を支援するツールであるPerseusを開発してきた。本研究では、学生の設計した答案と教員が設計した模範解答とを自動的に比較する機能の実装を行う。Perseusではソフトウェア設計を木構造で表現している。そのため、模範解答との比較を行う際にはノード同士で比較を行い、対応するノードの位置を求める必要がある。そこで、文字列の類似度を表すレーベンシュタイン距離の概念を導入することで、ノード同士の比較機能の実装を行った。これにより、学生の答案に対してデータ型等の設計の不一致、ルーチンやデータ構造等の過不足に対してのチェックを行う事ができるようになる。
著者
吉村 仁志 門田 直也 赤峰 修一 大久保 利一
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.210-211, 2010

我々の研究室では,液体を使わない全固体によるEC素子の作製を目指している.全固体型EC素子では液漏れや発火の恐れがなく,素子の厚さを薄くすることが出来る.これに使われる透明電極をこれまではITO薄膜によって作製, 研究してきた.しかし,ITOに含まれるインジウムの生産量は世界的に限られていることや,それにともなう価格の高騰などの問題がある.そのためITO以外の材料でも透明電極の作製を目指している.新しく透明電極として使用するための素材として酸化亜鉛アルミニウム(AZO)に注目した.PLD法によってAZOの薄膜を作製,研究した.
著者
田本 和之 山森 一人 相川 勝
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
九州支部連合大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.368, 2012

近年、回路動作時のリーク電流による消費電力の増加を抑えるため、回路への電源供給を遮断するパワーゲーティング(PG)が注目されている。マルチコアプロセッサではコア毎にPGを適用することで消費電力を削減できるが、既存のOSは各コアにタスクを均等に割り当てるため、すべてのコアが稼働状態になる事が多くPGを有効に利用できない。本研究では、システムの総負荷に応じ稼働するコアを動的に増減させ、未稼働コアにPGを適用する機能をLinuxカーネルに追加し、省電力化を図る手法を提案する。
著者
戸田 隆道 今永 友里子 江島 潤 定 亮佑 西尾 治果 保田 周二 服部 祐一 井上 創造
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集 平成24年度電気関係学会九州支部連合大会(第65回連合大会)講演論文集
巻号頁・発行日
pp.79, 2012-09-14 (Released:2014-12-17)

本論文では音声認識を使って多くの人に好感を持ってもらえる声である“モテ声”を診断する手法について述べる.我々は”モテ声”というものの基準を定めるために約10名の声を録音し,約20名にどの声に好感を持てるかアンケートを行った.そのアンケート結果に基づき投票数の高い声,低い声の声紋を比較し好感を持ってもらえる特徴を分析した.本手法では2種類の発声を想定しており,男性の「あー」という単調な声と,男女両方の声で「好き」という意味のある言葉を発声した場合の2種類を想定している.それらを分析したデータを元に,自分の声がどのぐらい他者に好感を持ってもらえるかを数値化するアルゴリズムを考案した.
著者
樋口 直哉 篠原 武 今村 安伸
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, pp.345, 2015

画像や音といった大量かつ多次元のマルチメディアデータを階層的空間索引構造であるR-treeを用いて,高速に近似検索するための次元縮小法Simple-Map(S-Map)の中心点探索法に関する研究を行う.S-Mapの中心点として良いとされる座標値のほとんどが空間の端に存在する.本論文では,最初から空間の端にあると考えられる外れ値をS-Mapの中心点として利用する方法を考える.外れ値を検出する方法として,高速外れ値検出法を用いる.高速外れ値検出法でデータベース内に存在する外れ値を取り出し,その外れ値を用いたS-Mapの中心点探索法を検証する.
著者
樋口 直哉 篠原 武 今村 安伸
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, pp.57, 2016

多次元データの近似検索のための縮小構造Sketchについて考察する.Sketchは基礎分割関数を用いて作成され,実空間での類似性をある程度保持するようにオブジェクトをバイナリ文字列で表したものである. 基礎分割関数はデータを均等に分割することで検索精度が良くなることが知られている.本論文では,基礎分割関数として中心点と半径を与えて分割する,ボールパーティション分割について考察する.ランダムに選んだオブジェクトをデータ中央値によって2値量子化した点を中心点とし,中心点と中央値座標との距離を半径とする手法を提案し,量子化を用いることの有効性を検証する.
著者
桧室 和馬 神屋 郁子 下川 俊彦
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, pp.551, 2015

近年、様々な場所で無線LANが普及してきている。同時に無線LANへの脅威として無線LANへのただ乗りや不正アクセスポイントが存在する。対策として、アクセスポイントの通信暗号化などがあるが、これらの機能では不十分である。その中でも特に、脅威発生の検知および検知後の対処方法が存在しないことである。 本研究の目的は、家庭内無線LANにおける「無線LANただ乗りおよび不正アクセスポイント」への対策である。本研究では脅威への検知手法・検知後の対策手法について提案する。検知手法としてホワイトリストを利用する。検知後は、ただ乗デバイスや不正アクセスポイントとの通信を遮断させることを考えている。
著者
新見 道治 野田 秀樹
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集 平成24年度電気関係学会九州支部連合大会(第65回連合大会)講演論文集
巻号頁・発行日
pp.148, 2012-09-14 (Released:2014-12-17)

QRコードの改ざん検出について述べる。ディジタル署名、RSA公開鍵暗号、Wet Paper符号および情報ハイディング技術を組み合わせることにより、QRコードの改ざん検出を実現する。改ざんの有無はQRコードが表現したい情報のハッシュ値を利用し、ハッシュ値をRSA公開鍵暗号で暗号化し、さらにWet Paper符号で符号化を行い、そのデータをQRコードの表面上の白黒パターンに対して情報ハイディングにより埋め込む。ハッシュ値は公開鍵暗号システムで暗号されているので、暗号化に利用する鍵を紛失しない限りQRコードが表現する情報の改ざん検出が可能である。
著者
続 裕樹 西村 勇也
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集 平成28年度電気・情報関係学会九州支部連合大会(第69回連合大会)講演論文集
巻号頁・発行日
pp.176-177, 2016-09-21 (Released:2018-02-16)

バイオリン製作は,今日まで様々な技法・流派によって製作・調整がなされてきた.製作の大半は職人の試行錯誤や経験的な勘に頼って行われているのが現状であり,製作指導書や文献は極めて少なく,その多くは音響工学的に正しいか否かの判断が付かないことが多い.そこで本研究では,ヴァイオリン製作・調整に対して音響工学的観点からの技術継承支援を行うことを目的とする。具体的な手法として、バイオリン職人に協力頂き、駒及び魂柱の調整のみを実施し、調整前後の空間放射特性の変化について講演する。