著者
沼崎 誠 天野 陽一 高林 久美子 石井 国雄 麻生 奈央子 佐々木 香織 長田 眞由子
出版者
首都大学東京
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

ステレオタイプと偏見の機能-特にシステム正当化機能-と自己ステレオタイプ化に注目して,ジェンダー・システムの再生産過程における,ジェンダー・ステレオタイプと性役割的偏見の役割について実証的研究を行った.システム正当化機能に関しては現システムへの脅威や死すべき運命や異性愛が顕現化した状況で,自我正当化機能に関しては自尊心への脅威状況で,集団正当化機能に関しては特定の自己表象が活性化した状況で,ステレオタイプ化や偏見が強まることを見いだした.ジェンダー・システムを再生産の観点からこれら結果について考察した.
著者
草野 滋之
出版者
首都大学東京
雑誌
人文学報. 教育学 (ISSN:03868729)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.59-91, 1983-03-31
著者
山田 昴
出版者
首都大学東京
巻号頁・発行日
pp.1-79, 2016-03-25

首都大学東京, 2016-03-25, 修士(工学)
著者
藤本 侑貴
出版者
首都大学東京
巻号頁・発行日
pp.1-45, 2018-03-25

首都大学東京, 2018-03-25, 修士(理学)
著者
岡田 英己子
出版者
首都大学東京
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

1990年代から「平塚らいてうは優生思想の持ち主」論が流布している。しかし、その説の典拠はあいまいで、史資料の誤った引用が目立つ。平塚はたしかに優生思想の持ち主であるが、断種法制定運動を率いたわけではな、いからだ。本研究では、いつ頃から、どのようにして、平塚が優生思想に親近感を持つのかの解明を、主目的とする。III部構成である。I部「平塚らいてうの優生思想形成過程-大澤謙二・永井潜の『反』フェミニズムとの対比を通して」では、日独の結婚制限・断種法情報比較から、若き平塚の優生思想形成過程を追う。平塚は日本女子大学校時代に東大医学部生理学教室初代教授の大澤謙二講義を聴く。大澤の後継者である永井も、同時期に大澤講義を通して結婚制限に研究関心を待つことが明らかにされる。II部「断糎法制定(国民優生法)に至る動き」では、永井に代表される東大医学部の一群が、ナチ断種法に傾倒していく経緯を年表で提示し、それが平塚のフェミニズムに依拠する優生思想とは異なることを示す。III部「戦後優生思想の読みかえと隠蔽・忘却」では、優生保護怯制定時の平塚(1949)と永井(1948/49)の原稿を比べ、永井は「反」フェミニズムの姿勢を貫き、かつ彼の優生学テキストは戦後も変化がない点を明らかにする。研究成果は三点である。1.1990年代に流布する「平塚は優生思想の持ち主」論を批判し、「母性主義フェミニズム」とは別の平塚フェミニズム論の新たな可能性を探った。2.東大教授永井が優生学研究と断種法制定運動に没頭する理由が明らかにされた。3.日独比較を機軸にする優生学の歴史研究方法論のモデル例が示された。
著者
張 倩
出版者
首都大学東京
巻号頁・発行日
pp.1-61, 2017-03-25

「アニメ産業レポート2016」により、2015年のアニメ産業市場は1兆8253億円となり、前年比12.0%増となった。日本のアニメ・マンガ文化は日本国内でだけでなく海外にも高い関心が向けられている。インターネットの配信の活発と現代メディアの変遷により、アニメ・マンガ文化は更に広がっている。“現代日本を代表する文化”“日本に誇れる文化”などとよく言われる。日本のアニメ・マンガに代表される現代文化は、世界中に多くのファンがいる。世界中の人々が現代日本文化に興味を持っている。クールジャパンの一環として日本のサブカルチャーを支えている。池袋は、新宿や渋谷と並び、首都東京の乗降客数を分散を担う副都心であり、池袋駅を中心として、商業をはじめに、文化、教育、行政などの機能が集積している。1950年代から60年代初めにかけて、椎名町(現豊島区南長崎)に、手塚治虫をはじめ、マンガの新たな時代を切り拓いた巨匠たちが青春時代を過ごした木造2階建てアパート「トキワ荘」から始まったマンガ文化の源流は、現在のアニメ文化につながっていると言われている。2014年10月、東京都豊島区でクールジャパンを軸に新たな計画が持ち上がり、その計画とは,街中に文化や芸術の表現活動の場を設けて世界に発信することで、豊島区を「国際アート・カルチャー都市」計画が生まれた。近年、池袋を中心に、アニメ・マンガ関連施設が続々と集積している。アニメ・マンガ文化は「国際アート・カルチャー都市」の一環として、日本のアニメ・マンガ文化は池袋から日本だけでなく世界中に発信を目指している。2020年の東京オリンピック・パラリンピックの際に、多くの外国人観光客が、アニメ・マンガに期待を持って池袋を来訪する可能性がある。本研究の目的は、第一に、池袋アニメのまちとしての形成過程を整理し、第二に、豊島区池袋東ロエリアにおけるアニメ産業の立地とその変容を明らかにし、最後に、アニメ関連産業を広がりと共に生まれているアニメイベントの実施や商店街の連携状況について考察することだ。研究の方法は、文献調査によりアニメ関連領域のオタク文化と乙女文化の発展を説明する。そして、対象地域池袋アニメ関連産業の立地などにっいて地図を用いた比較を行い、特徴を明確する。また、インターネット上での情報からイベントの実施や商店街との連携を調査する。1983年、アニメグッズ専門店「アニメイト」本店池袋が東池袋に創立され、男性のオタクの聖地としての秋葉原と区別として、女性客をターゲットに2000年にリニューアルオープンした。その後同専門店「K-BOOKS」と「らしんばん」が相次いで出店した。女性オタクを対象にしたアニメグッズと同人誌を扱う店舗が密集し、認識度が高まり、池袋駅から徒歩8分、サンシャイン60の前の通りは、「乙女ロード」と呼ばれるようになった。2012年には、前述の「アニメイト」がより駅に近い場所に移転し、2013年2月1日~2日、豊島公会堂、豊島区民センターで「東京マンガ・アニメカーニバル』が開催され、アニメを使った地域振興、町おこしについてなどのディスカッションや展示などが行われると同時に、中池袋公園でコスプレイベントが開催された。アニメイト本店のリニューアル移転をきっかけとして、池袋東ロエリアでは、アニメ関連店舗が集積して、飲食・サービス業化が進んでいる。アニメの中心地は乙女ロードから「アニメイト」を中心として池袋東口全エリアに拡大している。2011年における池袋のアニメ関連産業分布を見ると、乙女ロードの周辺総合ショップ5店舗とカフェ飲食店2店舗であり、女性客をターゲットにした品揃え店舗が多く、カフェ飲食店やチェーン店は少ない。一方、2016年の現在アニメ関連産業の分布を見ると、比較的に駅から近いエリアにも、アニメ関連産業が拡大している。とくに、アニメ総合ショップチェーン店の増加がみられる。アニメ総合ショップとアニメカフェ飲食店が増えるだけではなく、ナムコが運営する屋内型テーマパークがリニューアルオープン、人気アニメとゲームなどコラボするようになる。2013年、集英社の週刊少年ジャンプに掲載のコミック・マンガ作品の世界をテーマとしたテーマパーク「J-WORLD TOKYO」がオープンし、さらに、動画サービス「ニコニコ本社」も池袋に移転し、アニメ関連コンテンツが充実してきている。このように、アニメ関連コンテンツ産業の展開とともに、アニメ関連イベントも多く開催されるようになる。イベントなどを開いて地域の集客力を高めるほか、池袋アニメの街の魅力を発信している。本研究より、池袋東ロエリアでは、アニメ関連産業店舗の増加とともに、関連するイベントの実施やアニメと商店街との連携がみられ、地域活性化に貢献していることが明らかとなった。近年、アニメ産業市場は著しく成長している。「アニメ産業レポート2016」より、2015年のアニメ産業市場は2002年以降で過去最高規模となっている。アニメ聖地巡礼は日本全国で展開している。この中で、アニメ情報の発信地として池袋は注目されており、さらなる地域活性化の可能性を秘めている。
著者
青谷 賢一郎
出版者
首都大学東京
巻号頁・発行日
pp.1-43, 2018-03-25

首都大学東京, 2018-03-25, 修士(経営学)
著者
中島 一稀
出版者
首都大学東京
巻号頁・発行日
pp.1-44, 2017-03-25

この研究は身体的温かさと性格的温かさの相互作用を身体性認知の観点から検討したものである。実験1では身体の温かさ/冷たさ感覚が自己・他者評定に与える影響を実験室実験によって検証した。その結果、想定していた温度の影響は見られず、「暑い中で冷たいものを持つと自己および他者の評定が高くなる」という気分一致効果が確認された。また、この効果は男性参加者の性役割態度や評定順序によって調整されており、伝統主義的性役割観を持つ男性と平等主義的性役割観を持つ男性の“男女間の序列意識”や“女性のサブカテゴリー表象”の差異が気分一致効果を促進または抑制すること示唆されていた。実験2では実験1とは因果関係を逆転させ、評定他者の性格的温かさと有能さが周囲の環境の温度推定に及ぼす影響を質問紙実験によって検証した。その結果、女性参加者は直前に見た人物の性格的温かさや好意の高さによって室温推定を高めることが示唆されていた。これは性格的温かさ特性と有能さ特性が負の関係となっている他者を見ても身体性による影響が見られることを示唆していた。ただし、室温推定のパターンには性差が確認され、伝統主義的な男性ではキャリア的女性を見ると室温を高く推定するようになるという、女性とは異なる結果が見られた。また、実験1で示唆された「性役割観と評定順序の影響」についても検証を行ったが、自己評定については事前評定の高低によって変化量が既定される回帰が実験要因の影響と交絡する形で見られた。他者評定については男女問わず家庭的女性を“温かく能力が低い”と、キャリア的女性を“冷たく能力が高い”と評定することが示されていた。また、伝統主義的な参加者は、キャリア的な女性に対する好意をより高く評定することが確認された。温度による影響が男女で異なる点や他者評定が性役割態度で異なる点については、更なる検証とより包括的な解釈を要することが示唆された。
著者
Khaokhrueamung Amnaj
出版者
首都大学東京
巻号頁・発行日
2014

首都大学東京, 2014-09-30, 博士(観光科学)
著者
村田 佳代子
出版者
首都大学東京
巻号頁・発行日
2018-03-25

首都大学東京, 2018-03-25, 博士(心理学)
著者
浅田 進史
出版者
首都大学東京
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

第一次世界大戦を契機に勃発した日独青島戦争について、ドイツ・フライブルク連邦軍事文書館所蔵のドイツ総督府史料を基に再検討した。これまでの先行研究では、ドイツ総督府による戦争遂行の実態についてはきわめて不十分にしか分析されていなかった。本研究によって、ドイツ総督府が植民地統治下にあった中国系住民をいかに防衛戦に動員したかが具体的に解明された。さらに、従来山東問題や日独関係史の枠組みで議論されていたこの日独青島戦争が植民地戦争の歴史として再検証すべきであることが明らかになった。
著者
安田 修 佐藤 丈
出版者
首都大学東京
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2013-06-28

将来の長基線実験計画のHKとDUNEを組み合わせた場合の測定精度を議論し、階層性縮退とoctant縮退が解決できることを示した。非標準相互作用に関して、HK・DUNE・T2HKKの各計画の感度とその感度の系統誤差への依存性・T2HKKのoff-axis角度の最適化について考察することにより将来計画への指針の一助を与えた。軽いステライルニュートリノの新たなCP位相による新しい種類の縮退を発見した。IceCube Gapとμ粒子の異常磁気能率を説明する模型を提唱してその現象論を議論し、Belle-II実験・COMET実験・LHC実験・ILC実験でのレプトンフレーバーの破れの可能性を議論した。
著者
青村 茂 角田 陽 中楯 浩康
出版者
首都大学東京
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2014-04-01

血液脳関門(BBB)は,血液から中枢神経系に取り入れる物質の選択や,血液中に有害と判断される物質が存在した場合,脳や脊髄への侵入を防ぐ脳毛細血管の機能である.頭部外傷時に頭蓋内で発生する衝撃圧力とBBB破綻のメカニズムを明らかにするため,BBBを構成する脳毛細血管内皮細胞,アストロサイト,ペリサイトを播種したin vitro BBBモデルに衝撃圧力を負荷し,BBBのバリア機能を経内皮電気抵抗値(TEER)で評価した.衝撃圧力が脳毛細血管のバリア機能を低下させ,BBBの破綻に繋がることを示した.
著者
武智 あさぎ
出版者
首都大学東京
巻号頁・発行日
pp.1-72, 2017-03-25

首都大学東京, 2017-03-25, 修士(考古学)
著者
丹野 清人
出版者
首都大学東京
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2016-04-01

外国人労働者またはその家族として日本でやって来た者で、何らかの罪を犯してしまった者、しかしその犯した罪が軽微なものであって、刑務所には収監されておらず、執行猶予判決であったにもかかわらず、日本滞在に必要なビザの更新の際に、その軽微な犯罪を根拠に退去強制令が発令されたケースの事例研究を行った。法務省が公示する司法統計にも現れない部分のケースであり、極めてセンシティブな問題を扱うため、調査は弁護士事務所に通い、弁護士にあらかじめ見ていいと許可を受けた資料で、その資料で個人情報が記載されている部分に予めマスキングしてもらってケーススタディを行った。なお、弁護士事務所内でとったノートを事務所外に持ち出す際には、弁護士にノートを確認してもらい、個人情報の持ち出しに当たる部分がないことを確認した。また、本年度に発表した公刊物『「外国人の人権」の社会学」や論文等において公表する際にも、今一度弁護士に全てをチェックしてもらってから公表した。また、日系人の少年で少年非行に走ってしまい、その少年非行での犯歴が原因となり退去強制令が発布されて、ブラジルに強制送還された少年3人にサンパウロ市内でインタビューをしてきた。日本から出国するときには少年であったが、インタビュー時点ではいずれも23歳以上になっていた成人であったが、ブラジルでのインタビューは首都大学東京が学術交流協定を持っているサンパウロ大学に来てもらい、サンパウロ大学の倫理規程にあった形でインタビューを行った。当初、少年期に強制的に帰国させられて、帰国後の適応がうまくいっていないことを想定していたが、単純にはそのように想定できないものであることがブラジル調査で確認された。
著者
浜谷 直人
出版者
首都大学東京
雑誌
人文学報. 教育学 (ISSN:03868729)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.1-27, 1999-03-10
著者
ハスゲレル
出版者
首都大学東京
雑誌
教育科学研究 (ISSN:02897121)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.11-18, 2006-03-15
著者
村上 哲明 林 蘇娟 大槻 涼 山本 薫
出版者
首都大学東京
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

シダ植物には有性生殖を二次的にやめて、胞子を通して親と遺伝的に全く同一なクローンを生産する生殖様式(無配生殖)を獲得したものが少なからず存在する。しかし、シダの無配生殖種にも遺伝的な多様性が見られる。本研究では、無配生殖種であっても近縁な有性生殖種と交雑をする能力を高いレベルで(有性生殖種の約20%)維持していること、さらに遺伝的分離も数%程度起こして遺伝的に多様な子孫を生産していることを明らかにした。
著者
樋熊 亜衣
出版者
首都大学東京
巻号頁・発行日
2018

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