出版者
白水社
雑誌
ふらんす (ISSN:03869946)
巻号頁・発行日
vol.82, no.9, pp.40-47, 2007-09
著者
松本 茂章
出版者
同志社大学
雑誌
同志社政策科学研究 (ISSN:18808336)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.139-155, 2008-12

研究ノート(Note)本稿は、パリ日本文化会館の運営状況と資金調達のシステムについて調査研究した成果である。同会館は、日本が海外に持つ最大級の総合的な文化交流施設であり、独立行政法人・国際交流基金が所有、運営している。1997年に開館したので、2007年は開館10周年に当たり、活発な文化事業が展開された。この節目に合わせて2008年3月から4月にかけて訪問、聞き取り調査を行った。同年8月には国際交流基金および資金調達を担当する同会館・日本友の会に取材を行った。同会館が以前から気になっていたのは「官民合同プロジェクト」と呼ばれ、日仏両国政府や経済界の連携で進められてきたからである。現在も事業費の相当額は民間支援金でまかなわれ、資金調達の組織とスタッフを擁している。わが国の自治体文化施設に関しては、建設する際に多額の資金が投じられるものの、開館後は事業予算の確保が難しくなり、建物は豪華でも事業の内容は貸し館中心で、「ハコモノ行政」と指摘されてきた。パリ日本文化会館の事例研究を通じて、わが国の文化施設をめぐる官民協働のありようについて学ぶ点があるのではないか、と考えた。同会館の運営システムと資金調達状況から浮かび上がる意義と課題を提示する。
著者
中村 俊也
出版者
つくば国際大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:13412078)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.109-123, 2008

ロシアの研究書、中国の近人、梁啓超を対象とした内容につき論述する。著者は資料として『専集』、とりわけ、そのうちの『新民書』などを選び、中国近時の1898〜1908年という時期に彼の国の政治が、君主政から共和政、そしてやがて社会主義に臨むという変動の際、中国の典型的知識人が、理想の政治形態は何で、それを荷なう人民はどのようであれば、国民国家としての責任を果し得るのか、という問題を扱う。結論としては徳性の有る、自覚の有る人民に期待するのが、当時も、今日も望まれる、という。著者も2001年という激動の時期に本書を著わしたわけで、つまりは、ロシアの社会主義から資本主義へのシステム交替の時に自からの身をそこに置いており、そのことは、行文の間に表出し、一層のリアリテイ、現代性を与えている。これを、心理-社会をとらえるメソドロジイーとして、当面6つの角度から考察し、著者の見解が当時の単なる掘り返しに止まらず、目下の社会の生動の行方を見定めており、解釈学的立場に立っていることが、確認できた。
著者
金井 崇
出版者
日本幼稚園協会
雑誌
幼児の教育
巻号頁・発行日
vol.76, no.12, pp.24-25, 1977-12-01
著者
浅山 龍一
出版者
創価大学
雑誌
英語英文学研究 (ISSN:03882519)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.27-47, 2003-03

以上、筆者は、まずFranklinの『自伝』とTwainの『トム・ソーヤー』の中に見られる主人公たちの類似点を追ってみた。そして、(1)家庭環境、宗教観、合理主義思考、(2)創造性、友情、ヒロイズム志向等の点において、トムがFranklinにとてもよく似ていることを示した。また、Twain自身の生い立ち、環境がFranklinに似ていることも示しておいた。次に、『トム・ソーヤー』が発表されるまでに書かれた短編において、TwainがしきりにFranklinに言及し、茶化していることを紹介した。そのFranklinへの批判はトム・ソーヤー的(=Twainの)視点で描かれているのだが、どうも、Franklin+(少し過度の)ヒロイズム=トム・ソーヤーの感がするのである。Twainは(トムに代わって?)、Franklinがとりすまして(格言を言うなど)賢者ぶっているところを批判するのであるが、そのFranklin自身のとりすました、その場しのぎの態度が、トムが日頃おばさんや学校の先生に詰問されて言い逃れするさまとよく似ているのだ。Twainは明らかにFranklinを意識しながら、トム・ソーヤーを生み出したと思われる。そして、TwainがFranklinを攻撃するとき、トム(=Twain自身)を追いつめるような親近感があり、けっこう楽しんで攻撃しているのではないかと思われる。しかも、相手は米国史上の超大物なのである…。Twainは『トム・ソーヤー』を発表して以降も、Franklinという人物を意識しながら作品を書いている感がある。それはとくに『アーサー王宮廷のヤンキー』(1889年刊)の中に強く感じられるのだが、詳細については稿を改めて書くことにしたい。
著者
浅山 龍一
出版者
創価大学
雑誌
英語英文学研究 (ISSN:03882519)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.63-78, 2004-03

トウェインはフランクリンとよく似た家庭環境、宗教環境の中で、フランクリンの「自伝』や彼についての読み物に囲まれ、さらに、フランクリンを信奉する兄のもとで、フランクリンと同じ印刷屋の仕事をしながら育った。科学好きで合理主義のトウェインが、アメリカを代表する科学者・合理主義者のフランクリンを意識しながら、トム・ソーヤーを生み、ハンク・モーガンを生んだのは自然の成り行きかもしれない。フランクリン+(少し過度の)ヒロイズム=トム・ソーヤーであり、トムがさらに成長してハンク・モーガンになったようである。そして、フランクリン哲学の特徴である実利的人道主義(=実利的道徳主義)はトウェイン作品中のトムやハンクが示す道徳的ヒロイズム(とでも呼ぶべきもの)となって現れているのである。なお、アーサー王の時代(6世紀)に19世紀の科学文明を持ち込んで改革しようとする大発想をもつのがボスのハンクであるが、それは18世紀前半のまだピューリタニズムが支配する宗教国アメリカに、ヨーロッパの啓蒙主義・合理主義を持ち込み、独立まで導いたフランクリンの行った仕事とよく似ている。そして、アーサー王とその国の人々が示した戸惑いと混乱は、まさにアメリカが独立戦争時、さらには南北戦争時に示した、「自由・合理主義vs.保守主義」の混乱に似ているのかもしれない。そして、『ヤンキー』の中に登場する「下層民」は「黒人奴隷」と重なる気がする。また、トウェインは『トム・ソーヤー』『ヤンキー』および先の論文において紹介した4つの短編以外にも、さらにフランクリンを意識した作品(短編)を書いている。これらについては、稿を改めて述べることにしたい。
著者
豊田 浄彦 柴田 安雄 ムワンギ G.G. 竹内 龍三 児島 初男
出版者
日本熱帯農業学会
雑誌
熱帯農業 (ISSN:00215260)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.92-97, 1991-06-01

マカダミアナッツの特徴はナッツ特有のフレバーとテクスチャに優れている点にあり, 収穫後の処理では, これらの品質を劣化させないように, 数段階にわたる注意深い乾燥操作が行われなければならない.本研究では, マカダミアナッツの乾燥特性を解析するために, 空気循環式乾燥炉, 電子天秤及び熱線風速計から構成される簡易乾燥実験装置を供試し, 空気温度50,70及び90℃の乾燥実験により, マカダミアナッツの乾燥特性を求めた.そして, ナッツの乾燥過程の予測のために, 指数モデルと二槽モデル, 二つの乾燥モデルについて検討し, 指数乾燥モデルがナッツの乾燥特性を精度よく説明することを明かにした.また, 同モデル中の乾燥定数, 平衡含水率をSALSプログラムにより求めた.更に, ナッツの粒子重量, 三軸径, ナッツ粒子に対する殻(shell)の乾物重量比を測定し, 物理的特性について解析した.ナッツの粒子形状は球に近く, 等体積球相当径と粒子重量の間に高い相関関係を見出した.乾物重量比は健全粒の場合, 0.688であり, 虫害粒の場合, 0.714であった.
著者
内藤 貴志 塚田 敏彦 山田 啓一 山本 新
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.81, no.9, pp.2019-2026, 1998-09-25
被引用文献数
16

車両を対象とした認識には, 車両の検出と車種の認識および車両の同定がある.車両の同定は車両そのものを特定することで, その代表的なものは車両のナンバープレート認識である.ナンバープレート認識は, これまでの交通流計測から, これからは有料道路における課金のための車両同定, 駐車場における契約車両の判定, 更に特定車両の到着監視などへの応用展開が期待されている.筆者らは, これらへの適用を考え, 直射光のあたる昼間から低照度の夜間まで環境の明るさが広く変化する条件下で, 走行中の車両に対してもぶれが少なく, かつハレーション部のない画像を得るための撮影方式を開発した.本方式は, 入射光をビームスプリッタにより光強度が異なるように透過光と反射光の2方向に分光し, それをそれぞれのCCD素子で撮影した2枚の画像を合成して, 移動物体でも画像のぶれなく, かつ広いダイナミックレンジの画像を得るものである.試作した撮像装置では, 1.5×10^4のダイナミックレンジをもつシーンをシヤッタースピード1/1000秒で高速に撮像することができる.併せてナンバープレート認識手法を開発し, 試作した撮像装置を用いたナンバープレート認識のプロトシステムも開発した.このシステムは466枚の走行車両画像に対して98.7%の認識率を達成し, ナンバープレート認識システムとしても有効であることが示された.
著者
刀禰 俊哉
出版者
大蔵財務協会
雑誌
ファイナンス (ISSN:04486072)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.45-51, 2004-05