著者
Konrad FIEDLER Ulrich MASCHWITZ
出版者
THE LEPIDOPTEROLOGICAL SOCIETY OF JAPAN
雑誌
蝶と蛾 (ISSN:00240974)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.241-251, 1989-12-20 (Released:2017-08-10)

Adults of the South-East Asian lycaenid butterfly Allotinus unicolor search for trophobiotic homopterans associated with a particular ant species, Ano-plolepis longipes. The butterflies settle down for feeding in such associations after a characteristic pre-alighting ("examination flight") and appeasement ("proboscis palpation") behaviour. Preimaginal instars of A. unicolor were always related with the same ant species as well. A. unicolor uses a wide range of homopterans for oviposition. The orientation mechanisms for specific ant recognition (probably visual and olfactory), the selective value of specific ant-associations for Miletinae butter-flies, the consequences of such strategies for the larval food range, and the evolution of adult myrmecophily within the genus Allotinus are discussed.
著者
今野紀雄 小張 泰弘 建部 英輔 中浜 清志
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.31, no.12, pp.1-10, 1990-12-15

楽曲の音高列に対する時系列解析の一つの手法として 従来「定常性」をアプリオリに仮定した上でAR(自己回帰)モデル等に適用する方法があった.しかし 楽曲の音高列が「定常」であるかどうか一般にはわからないので その「定常性」について検討を加えるのはごく自然なことであると思われる.本研究ではまず厳密な意味での「定常性」の定義を述べ ここでの「定常性」を特に「局所弱定常性」と名付ける.そして 新しい確率論の理論であるKM_2O-ランジュヴァン方程式理論を用いて「局所弱定常性」の検定を行い 日本の歌謡曲の音高列に対して「局所弱定常性」の仮定が妥当であるかどうかを検討する.その後に「局所弱定常」であると見なされた曲に対し ARモデルを拡張したこのKM_2O-ランジュヴァン方程式理論から計算された幾つかの基本特性量を用いることにより新しい結果を導く.特に「多重マルコフ性」(音楽分析の文脈では楽曲の「記憶の効果」とも呼べよう)と密接な関係にある特徴パラメータのデルタと 各時刻ごとに分散が異なりうるノイズ(KM_2O-ランジュヴァン力)は従来の時系列解析では得られなかった新たな解釈をもたらす.

1 0 0 0 OA 外用薬

著者
五十棲 健
出版者
日本医真菌学会
雑誌
Medical Mycology Journal (ISSN:21856486)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.269-278, 2013 (Released:2013-08-30)
参考文献数
21

1 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1927年07月11日, 1927-07-11

1 0 0 0 OA 東京市会史

著者
東京市会事務局 編
出版者
東京市会事務局
巻号頁・発行日
vol.第7巻, 1939
著者
家坂 利清 井上 浩 今井 昭満 名古 純一
出版者
特定非営利活動法人 日本臨床細胞学会
雑誌
日本臨床細胞学会雑誌 (ISSN:03871193)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.478-486, 1985

人工妊娠中絶術後に出現する異型細胞の起源と形態的特徴を調べる目的で, 妊娠2~3ヵ月の中絶後116例と非妊婦内膜掻爬術後12例の子宮内膜吸引細胞診の検討を行った.<BR>中絶術後の異型細胞は術後4時間より出現し始め, 4~5日に出現率のピークを形成し, 32日まで認められた.ピーク時には, 100%の検体に異型細胞が出現した.<BR>これら異型細胞は, 絨毛, 脱落膜細胞の変性に起因するのではなく, 下記の理由で子宮内膜再生細胞と考えられる.<BR>1.非妊婦内膜掻爬術後にも出現.<BR>2.再掻爬術後の反復出現.<BR>3.著明な核分裂に代表される活動核の存在.<BR>4.異型細胞は, 変性現象では説明の困難な, 特徴ある4期に分けられる.<BR>換言すれば, 異型細胞の特色ある経時的変遷とは, 再生細胞の子宮内膜修復過程そのものにほかならないと考えられる.<BR>4期の異型細胞のそれぞれの特徴に従って, 再生細胞を発生期, 分裂期, 成熟期, 退行期の4期に分類した.これらの区分は, 細胞形態学的に有意差をもって可能であった.
著者
家坂 利清 井上 浩 木村 茂
出版者
特定非営利活動法人 日本臨床細胞学会
雑誌
日本臨床細胞学会雑誌 (ISSN:03871193)
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, pp.449-456, 1987

人工妊娠中絶術後に出現する子宮内膜再生細胞について, 性ホルモン投与後の形態変化を観察した (109例).全体を無処置群, プロゲステロン投与群, エストロゲン投与群の3群にわけ, 術後2~3日と6~8日に内膜細胞診を施行した.主として核分裂細胞と巨細胞の出現率という観点から, これらの検体を分析し, 以下の結論を得た.<BR>1. プロゲステロンやエストロゲンは再生細胞の出現率には影響は及ぼさなかった.<BR>2. だがプロゲステロンもエストロゲンも再生細胞の分裂能を低下させた.特にエストロゲンの作用は著明であった.<BR>3. エストロゲンには再生細胞を小型化し, 成熟を抑制する作用もある.プロゲステロンにはこの効果は明らかでなかった.<BR>これらの作用が生体内においていかなる役割を果たすか, 詳細な意義は不明である.しかし成熟内膜が両ホルモンにより発育を制御されるのと異なって, この場合両者の作用とも抑制的であることから, 細胞増殖を基盤とした内膜の再生は内分泌因子だけでは解釈しにくい.また同じ内膜とはいえ, 成熟腺細胞と未熟な再生細胞では, エストロゲンに対する応答が異なる事実も興味深い.
著者
島岡 昌生 釣谷 充弘 小池 英爾 老木 正彰 塩田 充 星合 昊
出版者
近畿大学医学部
雑誌
近畿大学医学雑誌 = Medical journal of Kinki University (ISSN:03858367)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.101-108, 2008-06-01

ヒト正常妊娠におけるエリスロポエチン情報発現ならびに妊娠過程における役割を調べる目的で,人工妊娠中絶術後の子宮脱落膜組織を用いてエリスロポエチンmRNA,エリスロポエチン受容体mRNAおよびエストロゲン合成酵素であるアロマターゼmRNAの発現量を5週から8週の子宮脱落膜組織で測定した.免疫組織化学的にこれらの蛋白の組織内局在も調べた.標本取得には近畿大学医学部倫理委員会のガイドラインに従った.エリスロポエチンmRNA,エリスロポエチン受容体mRNAおよびアロマターゼmRNAはそれぞれの標本間で発現量の偏りがみとめられたが,各週毎の発現量の平均値を比較すると, 6週の脱落膜組織に3つのmRNAが有意に高値を示した.更にこの時期の脱落膜組織を検索したところ,特に栄養膜細胞の血管壁への侵入と,栄養膜が2細胞層に分化していく過程でエリスロポエチンとエリスロポエチン受容体蛋白およびアロマターゼの分布が共存していることを見出した.アロマターゼの分布はその場でのエストロゲン合成を示唆する.更にエリスロポエチンは分泌型の蛋白であるので脱落膜から初期匪着床部位に移動する可能性も考えられる.本研究では,妊娠6週を前後する週における妊娠維持,特に胎盤形成に関与する栄養膜細胞の分化過程にエリスロポエチンとエストロゲンの関与が示唆された.
著者
片山 隆章
出版者
日本産科婦人科学会
雑誌
日本産科婦人科學會雜誌
巻号頁・発行日
vol.42, no.11, pp.1530-1536, 1990
被引用文献数
4

自然排卵周期を有する15例を対象に, 経腔超音波断層法を用いて子宮内膜の厚さおよび輝度の変化を経日的に観察し, それらと血中 estradiol-17β(estradiol と略す), progesterone との関係を検討した. 子宮内膜の厚さは排卵の8日前には5.8±1.8mm(mean±SD)であったが, 卵胞期には経日的に増加し, 排卵日には10.7±2.9mmとなり, 黄体期には厚さの変化はほとんど認めなかった. また排卵の2日前までの子宮内膜の厚さは全体として血中 estradiol 値と正の相関を認めたが(r=0.64, n=89, p < 0.01), 症例別に検討した方が相関係数はより高いことが示された. また回帰直線の傾きは, 個々の症例で広い範囲に分布しており, estradiol に対する子宮内膜の反応性は個体差が大きいことが示された. 次に子宮内膜の輝度の変化を経日的に観察すると, 卵胞期後期より内膜の基底層の部分から高輝度となり, 黄体期初期にかけてその高輝度部分 hyperechoic endometrial area (HEA) は子宮内腔に向けて広がることが認められた. そして子宮内膜の厚さに対する HEA の厚さの割合 (HEA ratio) は, 排卵日には34.3±11.0%(mean±SD), 排卵後5日には74.7±12.4%となり, 排卵後9日には100%となった. また排卵前2日より排卵後9日までの HEA ratio は, 血中 progesterone 値と正の相関 (r=0.68, n=91, p < 0.01) を認めた.
著者
鼓 みどり
出版者
富山大学教育学部
雑誌
富山大学教育学部研究論集 (ISSN:13446401)
巻号頁・発行日
no.7, pp.133-142, 2004-09

What is the meaning of moving bodies in recent video clips ? How they are represented ? Video clips establish their own formular ; ambiguous story line, moving cameras in every angle, flashing light and dancing people. This paper discusses on moving bodies in film and video clips in 1990's. It will observe running heroin in Tom Tykwer's film " Lola rennt " to find the influence of video clips. Moving bodies except performing musicians seems to have increased in 90's. We look their tips to attract audience with thier visual effects. We also focus on violent imagges in clips to find out their visual cutral context.
著者
鼓 みどり
出版者
富山大学教育学部
雑誌
富山大学教育学部研究論集 (ISSN:13446401)
巻号頁・発行日
no.8, pp.95-105, 2005-09

How can the other world be represented in films? This paper deals with `picture in picture' of recent films and video clips. Firstly we look into holes in the Beatles'<< Yellow Submarine >> (1968) , Spike Jonze's<< Being John Malkovich >> and Peter Gabriel's video clips. Secondly we analyze the motives of `picture in picture' , i. e. window, mirror, screen, picture frame). We also notice zapping and monochrome effect. Thirdly we observe the function of television in picture of video clips. It conveys the message from artists to viewers. It may be looked as the person displayed. It brings supporter or disaster. It may be able to be fetish.
著者
山口 昇一郎 金子 和典 川島 幸子 竹村 陽 増本 憲考 笠正 二郎 舟橋 弘晃 吉岡 耕治
出版者
日本養豚学会
雑誌
日本養豚学会誌 (ISSN:0913882X)
巻号頁・発行日
vol.54, no.4, pp.155-160, 2017-12-21 (Released:2018-03-14)
参考文献数
6

我々は,豚凍結精液に用いる精液希釈液にカフェインを添加して人工授精(AI)を行うと子宮内に出現する白血球数を抑制し,子宮内の生存精子数を増加させることで繁殖性が向上することを明らかにしている。この技術を応用して,本研究では,カフェイン添加モデナ液を用いて豚液状精液のAIを行うことで一般農場における暑熱期の繁殖性が向上するかについて検討した。供試精液は,約2年間にわたって月に1回,農場の飼養する種雄豚から採取した。適温期(11〜5月)および暑熱期(6〜10月)における平均異常精子割合は,それぞれ20.4%および38.4%であった。AIは,子宮頸管注入式カテーテルを用いて液状精液100ml(注入精子数として平均43億)のみを注入するControl(適温期n=23,暑熱期n=23),精液注入前に50mlのモデナ液を注入するModena区(適温期n=32,暑熱期n=25),同様に50mlのモデナ液に30mMのカフェインを添加したCaffeine区(適温期n=28,暑熱期n=27)とした。暑熱期におけるControlおよびModena区のAI後の分娩率は,適温期に比べて有意に低下した(P<0.05)。Caffeine区では,暑熱期においても適温期と分娩率に差は認められなかった。以上のことから,暑熱期においてカフェイン添加希釈液をAI時に注入することにより精液性状悪化に伴う分娩率の低下を改善できることが明らかとなった。
著者
山崎 百合香
出版者
東京大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2007

これまでの研究により、ミツバチの働き蜂の育児蜂から採餌蜂の行動変化において、エクダイステロイド(変態ホルモン)情報伝達経路に関わる核内受容体遺伝HR38が脳のキノコ体(高次中枢)で女王蜂、育児蜂よりも採餌蜂で強く発現する事を発見し、働き蜂の分業を変態ホルモンが調節する可能性を提示した。変態ホルモンは変態時には脱皮を促進し、成体では生殖に関わる事が知られているが、このような脳での機能については不明である。ところで、エクダイステロイドは前胸腺と卵巣がその合成器官として知られているが、不妊化されている働き蜂においては卵巣が退縮しており、前胸腺も見つかっていない。しかしながら、卵巣の発達している女王蜂と同程度のエクダイステロイドtiterが働き蜂においても検出される。申請者はまず、働き蜂におけるエクダイステロイド合成場所の決定を試みた。(1)エクダイステロイド合成酵素遺伝子群の発現解析昆虫は植物に含まれるコレステロールをphantom、disembodied、shadow、shadeによってコードされるエクダイステロイド合成酵素によってエクダイソンや20-hydroxyecdysoneに変換する。これらの遺伝子についてRT-PCRを行うと、体中のどの組織においても発現が確認された。他の昆虫種においては、これらの遺伝子は前胸腺や卵巣で局所的に発現している。今回のように、さまざまな領域で発現が確認された例は初めてであり、ミツバチにおいては体内でのエクダイステロイド合成の仕方が特殊なのかもしれない。(2)さまざまな組織培養による分泌エクダイステロイド量の定量摘出した脳、下咽頭腺、脂肪体組織について培養液中で30℃12時間ほどインキュベートし、培養液中に分泌されたエクダイステロイドを抗エクダイソン抗体を用いたRIA法によって検出したところ、抗エクダイソン抗体との反応がみられた。この結果は変態時に変態ホルモンとして働くエクダイステロイドが成虫では脳からも分泌されていることを示唆する初めてのデータとなる。分泌されたエクダイステロイドは働き蜂の行動変化や生理状態変化を制御しているかもしれない。