著者
大泉 良介 岩崎 英哉
雑誌
第56回プログラミング・シンポジウム予稿集
巻号頁・発行日
vol.2015, pp.1-11, 2015-01-09

本稿では,プログラムの穴埋め問題とプログラム実行の視覚化を組み合わせた,初学者向けのプログラミング学習ツールである拡張Online Python Tutor(拡張OPT)を提案する.拡張OPTは,web上で動作し,プログラムの穴埋め問題を,プログラム実行の視覚化とともに出題する.学習者は視覚化されたプログラム実行の過程を確認し,その実行過程と合致するように穴埋め問題に解答する.誤答の場合には,誤答プログラムによる実行過程を正答プログラムの実行過程と並べて視覚化して提示する.これにより,正答と誤答の振る舞いの違いを明確にし,学習者の理解を促す.学習者はこれを繰り返すことによって,プログラミングに関する理解を深めることができる.穴埋めの正解判定は,正解プログラムと学習者からの解答のプログラムの実行トレースを比較することで行う.この方法により,正解が唯一に定まるとは限らないという問題に対処した.
著者
星野 豊
出版者
学事出版
雑誌
月刊高校教育
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.82-85, 2015-03
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.923, pp.92-97, 2006-04-10

自動車やマンションなどの高額な耐久消費財が,飛ぶように売れ始めた。住居用とは別に投資目的でマンションを購入するなど,消費意欲が目立って旺盛になっている。「実感するようになったのはここ2〜3年のこと。
著者
大西 俊江
出版者
島根大学
雑誌
島根大学教育学部紀要. 人文・社会科学 (ISSN:02872501)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.29-34, 1989-12-25

子どもから大人への移行期にある青年期は,従来から不安と動揺に満ちた「疾風怒涛」の,危機的時期であると言われている。13; Kretschmer,E.(1948)は,青年期精神医学に初めて「思春期危機」という概念を導入した。Kretschmer は「思春期危機というのは,疾病でも神経症でもなく,むしろ思春期と密接な関係をもつ限局された体質的な時間的経過であり,かなり強い社会的な影響を伴う人格的成熟の困難である。」と述べており,思春期という年代それ自体が危機的であると指摘している。13; 精神分析家である Erikson,E.H.(1968)は,青年期の最大の課題として「自我同一性」の概念を提唱した。青年期において自我同一性は確立されていくが,その時に同一性間の葛藤や同一性の拡散に巻き込まれて動揺し,さらに否定的同一性や過剰同一化が介入して同一性の危機に陥ることもあるとしている。13; 清水他(1976)は,「青春期危機」に関する文献的考察を行い,また「青春期危機に関する試論」(清水 1976)として,青年が危機に追い込まれる条件を取り挙げている。それは,(1)若者に特有の思い上がり,(2)内省の乏しさ,あるいは外に向けられていた眼差しを内に方向転換できないこと,(3)連帯感を経験できていないこと,(4)あれかこれかの選択を迫られる二者択一の状況,すなわち「決断」の課題に直面することが青年を危機的状況へ追い込む条件であると述べている。13; 一方で,この思春期危機概念に対する反論もある(清水他 1976,1979,井上 1982,下坂 1984,)。アメリカの Offer,D.らの研究は,一般の健康とされている青年に対する調査を基にして,いわゆる「青年期平穏説」を提起し,「青年の混乱は決して普遍的な現象ではなく,あくまでも青年期を通過するいくつかのルートのひとつに過ぎない。」と結論づけている(村瀬 1984)。村瀬(1976)は,この Offer,D.らの研究,彼と同時期に行われた Masterson,J.F. らの症状的青年研究,Marcia,J.E. の青年の identity の客観的研究なとを展望し,自らの研究結果と照らして,「危機説」と「平穏説」について総合的考察を行っている。それによると,青年期の危機の程度を規定する諸要因は,「不安,葛藤,挫折をもたらし易い内面的状況的な負の要因群とこれに対応しこれを克服する方向に作用する正の要因群の二つに大別できる」とし,「青年期が危機的であるかないかという問題の提示は,少なくとも青年を理解する上で適切とは言いがたい。どのような青年と状況がどのような危機を招きやすいか問われるべき課題である。」と述べている。13; 筆者は,児童期までは順調に成長してきた少女が,青年期の入口で挫折し,以来本人はもとより家族までも危機的混乱に陥ってしまった二つの事例に対して,母親面接を通して関わってきた。本稿では,これらの事例を通して,青年期の危機的状況を具体的に理解し,青年期をめぐる問題について若干の考察をする。13;
著者
城月 健太郎
出版者
一般社団法人 日本健康心理学会
雑誌
健康心理学研究 (ISSN:09173323)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.148-154, 2014 (Released:2014-12-12)
参考文献数
22

Social Anxiety Disorder (SAD) is known as the most common type of Anxiety Disorder. In the cognitive and behavioral model of SAD, cost bias and perceived anxiety control are factors maintaining and mediating SAD symptoms. The relationship between cost bias and perceived anxiety control in social anxiety was investigated in present study. Undergraduate students (n=341) were administered self-report measures assessing each component of SAD symptoms. Path analysis was conducted to identify relationships between these components. The result indicated the high validity of the model (Goodness of Fit Index=.972, Adjusted Goodness of Fit Index=.929, Root Mean Square Error of Approximation=.083). These findings suggest that SAD symptoms could be improved by changing the cost bias and perceived anxiety control.

2 0 0 0 OA 苦闘の跡

著者
沢田正二郎 著
出版者
新作社
巻号頁・発行日
1924
著者
小西 瑞恵
出版者
大阪樟蔭女子大学
雑誌
大阪樟蔭女子大学学芸学部論集
巻号頁・発行日
vol.39, pp.55-68, 2002-03-06

大山崎は,戦前から中世の油商人である八幡宮大山崎神人の根拠地として知られ,「離宮八幡宮文書」を中心に商業史研究が積み重ねられてきた。戦前・戦後にかけて,原田伴彦が大山崎を中世都市として論じているが,離宮八幡宮の門前町と分類していた。大山崎を都市とする研究が本格的に始まったのは,『島本町史』と『大山崎町史』の編纂を通じて史料調査が行われ,新出の史料が見出だされたことにより,大山崎の内部構造を明らかにすることが可能になってからである。このような研究としては,小西瑞恵・脇田晴子・今井修平・仁木宏・福島克彦のものがあるが,どのような都市として大山崎を規定するかについて,まだ統一的な見解が成立しているとはいえない。都市のタイプを規定するために,これまでの諸研究を検討して問題点を提起し,港湾都市としての大山崎の実態を明らかにすることを試みた。また自治都市大山崎が京都や淀をはじめ,西日本各地と密接な連関性をもっていたことを再検討し,商業・流通の拠点としての実像を明らかにした。中世都市大山崎の近世都市への変化については,秀吉の城下町化が画期であると結論し,近世都市としての大山崎については,惣中の構成者が離宮八幡宮の社家として中世以来の階層構成を維持し,江戸幕府による保護を背景に,離宮八幡宮の神領として変容していく限界性について論じている。
著者
木村 誓 柏谷 景昌 浅原 照三
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
工業化学雑誌 (ISSN:00232734)
巻号頁・発行日
vol.60, no.12, pp.1543-1545, 1957-12-05 (Released:2011-09-02)
参考文献数
14

高級パラフィン炭化水素のニトロ化は一般に困難であるが, 今回n - ドデカンを試料として, 最近発展してきた気- 液相ニトロ化を試み,硝酸蒸気で150~190℃の反応温度において容易にニトロ化されることを認めた。本反応によるとモノニトロ化合物とともにポリニトロ化合物, また副反応の酸化生成物が生ずるが, 反応温度, 硝酸の使用量およびその濃度を変化した各条件下に実験を行い, 反応物中の未反応炭化水素, ニトロ化合物, および脂肪酸の生成状況を検討した。かくして濃硝酸( 比重1.38) を炭化水素に対して等モル比で使用し, 180℃で反応させて, モノニトロドデカンを最も収量よくうることが出来た。赤外線吸収スペクトルおよび化学的試験により,生成モノニトロ化合物は少量の第1級ニトロパラフィンを含んだ第2 級ニトロパラフィンの混合物なることを認めた。
著者
Voas Jeffrey M. 福田 収一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.89, no.12, pp.1040-1043, 2006-12-01

本稿では,ソフトウェア工学の研究,実務における13の重要な課題を明らかにする.すなわち,(1)ソフトウェアの品質とは何か?(2)現在のソフトウェアの技法の背景にあるROI(投資利益率),そして経済とは何か?(3)プロセス改善(process improvement)は重要か?(4)ソフトウェアメトリックスを信用できるか,あるいは解釈ができるか?(5)ソフトウェア工学の基準は余りにも混乱しており,実装,法令順守(compliance)が困難ではないか?(6)なぜ,競合する基準に相互運用性のプリディクター(interoperability predictor)がないのか?(7)遺産的ソフトウェア(legacy software)とそのデコミッショニングをいかに処理するか?(8)テスト終了について使用すべき妥当な基準があるか?(9)COTS(Commercial Off-The-Shelf Software:市販の既成ソフトウェア)にはほとんど相互運用性,結合可能性(composability)がない.なぜか?(10)信頼性評価法,オペレーショナルプロファイルはしばしば疑わしいとみなされる.何が本当のオペレーショナルプロファイルなのか?(11)「…性」を基本にした設計は,ないものねだりの希望的観測である.技術的,あるいは経済的にどのように対応すればよいのか分からない問題である.(12)ソフトウェアの認証(software certification)は必要である.しかし,どのようにしてそれを実施するか,また,それに関連した責任をどのようにとればよいか分からない.(13)インテリジェンス,自律形コンピューテイングは結構である.でも実現可能か?
著者
小竹 文雄 Fumio Kotake
雑誌
東京医科大学雑誌 (ISSN:00408905)
巻号頁・発行日
vol.70, no.1, pp.3-12, 2012-01-30
著者
福島 能久 大原 俊次 宮崎 弁一 守屋 充郎 佐藤 勲 吉田 富夫
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.44, no.10, pp.1410-1417, 1990-10-20

相変化材料を用いた1ビームオーバライト可能なデータファイル用光ディスク装置を開発した.追記型と同構成の光ヘッドを用いてオーバライト機能を実現した.ディスク径は86mm, 容量は280MBである.また, 可動部が9グラムの分離型光ヘッドにより42msのシーク時間を実現した.オーバライトは, 1つのレーザ光によりアモルファス状態と結晶状態を可逆的に生成することにより行う.再生信号はアモルファス部と結晶部の反射率差から得られる.光ディスクは, 実使用条件下で数10万回以上の書換えが可能であり, さらに, 欠陥管理を行うことにより, 実質的には100万回以上の書換えを可能にした.
著者
田村 貴紀
出版者
社会情報学会
雑誌
社会情報学会(SSI)学会大会研究発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.23-28, 2013

This paper analyses Twitter messages of a leading anti-nuke activist, Misao Redwolf, from a perspective of narrative approach. Based on text mining analysis of the messages, the author found her personal narrative was connected to anti-nuke protest as public issue. This scheme is sharable by the protest pariticpants who also have reasons to participate in the action in their personal experiences and self-narratives.