著者
駒木 亮 山田 玲子 ヨンオン チェ
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.165, pp.39-46, 1999-07-08
被引用文献数
1

第二言語音の知覚に及ぼす母語の影響を検討した. 韓国語話者と日本語話者の米語/r/,/l/音のききとり実験の結果を報告する. (1)/r/-/l/対立が含まれる音韻環境別のききとり難易度, (2)カテゴリー知覚, (3)/r/-/l/音知覚の手がかり, の各実験から,/r/、/l/音知覚における韓国語話者の優位性が示された. しかしどの側面においても同じように優位なわけではなく, 音韻環境別の難易度と母語との間に顕著な交互作用が見られた. そこで, 日韓両話者が米語/r/,/l/音をそれぞれの母語内でどのような音韻に対応づけているがという点に焦点をあて, 音韻環境別に知覚的同化の実験を行った. 第二言語音が同化する母語音および両者の適合度から外国語音対立知覚の困難度が予測可能であるという説明モデル, PAMに即して解釈することにより, 知覚的同化実験の結果が確かに音韻環境別のききとり難易度の実験結果と一致していることが確かめられた.
著者
覚井 真吾
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:05272997)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.17-23, 1990-04-20

この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。
著者
葉 紅偉 矢田 貞美
出版者
公益社団法人日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.460-468, 2001-05-15

切れ味を示す切断抵抗を理論的に検討し, 鮮魚用刃物の切断抵抗を計測するシステムを開発して切断抵抗を計測した。垂直方向の切断速度の増大に伴う切断抵抗は, 両刃が片刃より大きく, 水平方向に対する垂直方向の切断速度の比に反比例した。切断抵抗に対する寄与率は, 片刃では垂直より水平方向の切断速度が極めて高く, 両刃ではほぼ同程度であった。刺し身の作りでは, 片刃は魚肉繊維の圧砕が少なく, 両刃より好適である。本計測システムは人手による包丁捌きをシミュレートし, 切れ味を高精度に計測できた。
出版者
日経BP社
雑誌
日経レストラン (ISSN:09147845)
巻号頁・発行日
no.396, pp.30-32, 2008-04

最初のコーナーで待つのは、札幌の居酒屋「桜CHOPS」。今年2月頭、系列店3店でメニューの半分以上を平均10%値上げしたにもかかわらず、各店の平均月商は昨年対比で111%を記録した。快調に飛ばす、その秘密とは─。 「みんな、今までちゃんと値段を見てたのかぁ?」。居酒屋「桜CHOPS」を経営するBe Happyの社長、尾形幸弘は拍子抜けした。
著者
新保 史生
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.58, no.8, pp.376-382, 2008-08-01
被引用文献数
1

ウェブ・アーカイビングを実施するためには,法的に検討が必要な課題をクリアすることが前提条件とがる。ところが,その実施にあたっては,著作権法上の課題,違法な情報や他人の権利を侵害する情報が掲載されたサイトを収集した場合の対応,個人時報保護法に基づく個人時報の適正な取扱いと保護,アーカイブに記録された情報の完全性および可用性の確保など,法的に検討しなければならない課題が山積している。インターネット上の情報は非常に揮発註が高い情報であるため,それらの情報の保存は極めて重要な課題となっているが,包括収集によるウェブ・アーカイビングの実現にあたって検討が必要な法制度上の課題を整理し,法的課題解決の方途を検討する。
著者
中林 美奈子 寺西 敬子 新鞍 真理子 泉野 潔 成瀬 優知 吉田 佳世 村田 直子 高木 絹枝 若松 裕子 下田 よしゑ 横井 和子
出版者
日本母性衛生学会
雑誌
母性衛生 (ISSN:03881512)
巻号頁・発行日
vol.46, no.4, pp.655-665, 2006-01

明らかな医学的異常がない児をもつ母親を出産後4〜18ヵ月まで追跡し, 精神健康度の変化とそれにかかわる要因を明らかにした。精神健康度はGHQ28日本語版の要素スケールである「不安と不眠」スケールを用いて評価した。その結果, 1)産後4〜18ヵ月の母親の精神健康度の変化として, 4ヵ月時点での良好さを18ヵ月まで維持していた者(良好維持群)28.1%, 良好さを維持できなかった者(悪化群)19.8%, 4ヵ月調査での不良さを改善していた者(改善群)9.4%, 不良さを継続していた者(不良継続群)42.7%いう実態が示された。2)産後4ヵ月の母親における精神健康度悪化予測要因として, (1)夫から情緒的ならびに情報サポートを受けていないと感じていること, (2)身体的疲労感を自覚していること, (3)イライラしておこりっぽいと自覚していることが抽出された。3)産後4ヵ月の母親における精神健康度不良継続要因として, (1)夜間に1回以上覚醒すること, (2)気分や健康状態が悪い, 疲労回復剤を飲みたい, 疲れを感じる, 身体が火照る・寒気がするなどの身体的症状を自覚していること, (3)いつもストレスを感じる, いろんなことを重荷に感じる, 不安を感じ緊張するなどの不安と不眠症状を自覚していることが抽出された。4)育児期間にある母親の心の健康を良好に保つためには, 産後4ヵ月時点で母親の精神健康度とその関連する要因を評価し, 予測的に働きかけることが重要である。
著者
林 繁和 神部 隆吉 本田 亘 佐々木 昌輝
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.47, no.10, pp.2345-2352, 2005-10-20 (Released:2011-05-09)
参考文献数
44

急性感染性腸炎の内視鏡診断の古くは細菌性赤痢を中心に直腸鏡を用いて行なわれ,S状結腸鏡の時代を経て現在の全大腸内視鏡へと観察範囲が広がるにつれて新知見が加わり,またカンピロバクター腸炎や腸管出血性大腸菌(O157)腸炎など新しい疾患も出現し,その意義や重要性が認められるようになってきた.急性感染性腸炎はしばしば血便を伴うことから,鑑別診断上便の細菌培養結果を待たずに大腸内視鏡検査がなされるが,カンピロバクター腸炎ではバウヒン弁上の潰瘍,腸炎ビブリオ腸炎ではバウヒン弁の腫大,びらん,終末回腸のびらん,腸管出血性大腸菌腸炎では深部大腸程高度な虚血性病変など,病変部位と内視鏡像の特徴から起因菌の推定も可能である.迅速な治療のみならず,スコープの洗浄,消毒など二次感染防止という点でも急性感染性腸炎の内視鏡所見を熟知しておくことは大腸内視鏡施行にあたって極めて重要である.
著者
荒牧 繁一郎 富安 温子 吉村 英敏 塚元 久雄
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.16, no.5, pp.822-826, 1968-05-25 (Released:2008-03-31)
被引用文献数
67 85

A new solvent system benzene-n-hexane-diethylamine (25 : 10 : 1), was found to show a good separation of cannabidiol, tetrahydrocannabinol and cannabinol in hemp resin by thin-layer chromatography, in which Rf-values of three constituents were 0.45, 0.35 and 0.25, respectively. Furthermore, the same solvent system was successfully applied to silica gel column chromatography for isolation of three constituents of hemp resin. Using cocaine hydrochloride as an internal standard of gas chromatography, relative retention times of cannabidiol, tetrahydrocannabinol and cannabinol were calculated to be 1.76, 2.34 and 2.88, respectively. Six kinds of hemps grown in India, U.S.A. and Japan, were quantitatively analyzed using gas chromatography, and against a common opinion, Japanese hemps were found to contain considerable amounts of tetrahydrocannabinol, a physiologically active constituent.
著者
青木 定雄 宇賀神 宰司
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.253, pp.140-143, 2005-10

中でも、特に苦労したのが"教育"です。すべての企業にとって、一番大切な資産は社員です。特にこれからは、人で商売していく時代。無から有を生み出すのが社員です。その教育こそがすべてなんです。 しかし、一口に教育と言っても、それはもう、大変なことでした。 「出社したら、まず『おはようございます』と挨拶しましょう」 例えば、これだけで10年掛かったんですよ。
著者
神野 正彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.94, no.3, pp.220-225, 2011-03-01
被引用文献数
4 1

光ファイバ当りの伝送容量は30年で1万倍以上の驚異的なペースで増加してきた.次期開発ターゲットは,チャネル当りのビットレート〜100Gbit/s,総伝送容量8〜10Tbit/s,周波数利用効率〜2bit/(s・Hz)が視野に入っているが,既存光ファイバの物理的な容量限界が顕在化しつつある今,伝送容量増加のペースにはさすがに陰りが見え始めている.一方,インターネットトラヒックは2年で2倍前後のペースで今後も増加すると見込まれ,近い将来,光ネットワークの容量不足が問題となるとの懸念が広がっている.本稿では,10年後のトラヒック需要に対しても経済的に収容するための光ネットワーク技術として,エラスティック光パスネットワークとその実現技術を解説する.