著者
高橋美由紀著
出版者
大明堂
巻号頁・発行日
1994

1 0 0 0 中世神道論

著者
大隅和雄校注
出版者
岩波書店
巻号頁・発行日
1977

1 0 0 0 神道思想集

著者
石田一良編
出版者
筑摩書房
巻号頁・発行日
1970
著者
北野 かほる
出版者
法制史学会
雑誌
法制史研究 (ISSN:04412508)
巻号頁・発行日
vol.65, pp.1-51,en3, 2016-03-30 (Released:2022-03-05)

中世後期イングランドの刑事司法について、さきに解明した刑事侵害(軽罪)の手続過程を補完する位置づけで、重罪の手続過程をあきらかにした。イギリスでは現在も軽罪と重罪で刑事司法手続が分かれているが、近代初期まで、重罪にかかわる裁判開始手続は陪審起訴と重罪私訴が形式上併存していた。陪審起訴は中世以降の主要な刑事裁判開始手続で、従来の刑事司法過程分析は基本的にこれを焦点としてきた。他方重罪私訴は中世以降実質的な消失の過程をたどったといわれ、そのせいもあってこれまでほとんど専門的な調査分析が加えられてこなかった。しかしこれまで、陪審起訴による刑事司法過程についても中世段階の状況の専門的な分析研究はなく、かならずしも手続過程細部があきらかになっているわけではない。 本稿は、重罪犯有罪事例を主たる素材としながら、陪審起訴による司法過程と重罪私訴による司法過程を、典型的な形態にかぎらず、多岐にわたる例外措置をふくめて解明したものである。さきの軽罪の手続過程とあわせて、中世後期段階の刑事司法過程の全容をほぼあきらかにできたと考えている。とりわけ陪審起訴による手続過程について、多岐にわたる例外措置をあきらかにした結果、起訴―審理―審理陪審評決―有罪判決―死刑という理論的に典型的な過程をたどる事例が実態的にはかならずしも多くない状況を説明する手がかりが得られたと考える。また重罪私訴についても、王の制度としての陪審起訴による刑事司法過程(これ自体は重罪だけでなく軽罪にも妥当する)とは異なる、私人による訴としての一般の民事裁判とりわけ民事侵害訴訟(損害賠償請求訴訟)手続との親近性をあきらかにする手がかりが得られた。これら司法過程の全体像は、中世後期イングランド社会の法文化・法慣行とその所以の理解にも役立つと考えている。
著者
村尾 修 北澤 岳
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.964-971, 2022-10-25 (Released:2022-10-25)
参考文献数
29

本研究では,白鬚東地区防災拠点における40年間の経過を整理し,防災拠点は,周辺市街地の変化など,環境に合わせて防災機能が変更されてきたが,現在も重要な防災拠点として位置づけられていることが分かった.防災団地では防災意識の高い住民が多く,現在も様々な防災活動に取り組んでいるが,団地の高齢化が進む現在,災害時に団地住民のみで避難者を支援することは困難であり,災害時に防災拠点の機能を十分に発揮できるかは定かではない.今後は,新たに入居した住民や近隣住民などに,建設当初から住む団地住民の防災意識をどのように継承してくかが課題となっている.白鬚東地区防災拠点という地域の財産を活かし,地域の災害対応力を向上させるためには,周辺地区の現状を把握したうえで周辺地区との連携を強化し,地域住民とともに防災拠点を支えていくことが重要であると考える.
著者
根本 愛子 ボイクマン 総子 松下 達彦
出版者
公益社団法人 日本語教育学会
雑誌
日本語教育 (ISSN:03894037)
巻号頁・発行日
vol.177, pp.1-16, 2020-12-25 (Released:2022-12-26)
参考文献数
19

本研究では,ボイクマンほか (2020) で開発されたプレースメントテストのための日本語スピーキングテストSTAR (Speaking Test of Active Reaction) の検証のため,非日本語教師30名による状況対応タスクのレベル判定実験を行った。その判定結果の分析から,STARは中級レベルの弁別力が不足している可能性があるものの,プレースメントテストとしての有用性 (信頼性,構成概念妥当性,実用性) は高いといえることがわかった。また,判定時のコメントを分析したところ,日本語の自然さ・流暢さは上級の特徴となること,レベル判定の観点は内容・テキストの型・対人配慮では中級前期と中級中期,文法は中級中期と中級後期を境にそれぞれ異なることがわかった。さらに,中級前期は初級レベルと比較され肯定的なコメントが多い一方,中級中期は上級レベルと比較され否定的なコメントが多くなっていることも明らかになった。
著者
河野 哲 木方 一貴 吉田 隆一
出版者
一般社団法人 日本歯内療法学会
雑誌
日本歯内療法学会雑誌 (ISSN:13478672)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.76-81, 2022 (Released:2022-06-15)
参考文献数
30

抄 録:Infection Controlの主幹が根管拡大形成である一方,根管の形態は非常に複雑であり,根管拡大形成のみでは根管内のInfection Controlを十分に達成することができない.根管洗浄はこの機械的清掃の限界を補うため,物理的な洗浄作用のみならず,薬剤の化学的作用を応用した重要な操作である. 本総説では根管洗浄の歴史や意義とともに,2003年および2018年に実施した日本に29校ある歯科大学・歯学部が実際の臨床で行われている根管洗浄に関するアンケート調査の比較により,根管洗浄の実態について論説する.
著者
西塔 純人 西村 健 前田 珠希 林 康裕
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.23, no.54, pp.513-516, 2017 (Released:2017-06-20)
参考文献数
5
被引用文献数
3 4

After 2016 Kumamoto Earthquake, we investigated 80 two-storied damaged houses of light-gauge steel structure by microtremor measurement and visual check. We analyzed the relationship of natural frequency of the houses by microtremor measurement and average displacement response spectrum (0.2 - 0.3 seconds) of construction area. As a result, natural frequency of the houses decrease as the displacement response spectrum increase.
著者
長尾 秀夫 岩永 学 穐吉 眞之介
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.279-282, 2015 (Released:2015-11-20)
参考文献数
13

【目的】極低出生体重児 (VLBW児) の課題の一つである国語と算数の学習上の問題について, 学習習熟度テストの結果を基に検討した. 【方法】対象は10歳時にフォローできたVLBW児14名, 男6名, 女8名である. 在胎週数は平均27週6日, 出生時体重は平均988gであった. 学習習熟度テストは国語と算数の4年生修了段階の問題を外来の待ち時間に行い, 定型発達児 (TD児) と比較した. 【結果】国語の文章読解で自分の言葉で答える問題の正答率はVLBW児が42.9±51.4%, TD児が69.7±46.3%であった. 作文の正答率はVLBW児が28.6±46.9%, TD児が72.7±44.9%でVLBW児は低かった. 算数の計算法則では, 3つの数の計算の正答率はVLBW児が55.4±14.7%, TD児が66.3±15.5%であった. 文章題2問の正答率は, VLBW児が42.9±50.4%, TD児が52.9±50.1%であった. 【結論】VLBW児はTD児に比べて, 国語・算数共に文章理解に基づく思考を要する課題に困難があった. それぞれに対する教育支援のあり方を提案した.
著者
伊藤 優志
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
pp.NSKKK-D-23-00025, (Released:2023-04-19)

In order to prevent the decline of Japanese agriculture, forestry, fishery, and food industries as well as to promote their sustainable development, it is essential to capture growing overseas markets through export promotion and overseas expansion efforts. In this presentation, I will explain the policies for facilitating the export of Japanese agricultural, forest, and fish products and food, with the aim of achieving the export value targets of 2 trillion yen in 2025 and 5 trillion yen in 2030.
著者
北条 聡子 藤田 次郎 大林 由佳 大西 隆行 山地 康文 岡田 宏基 高原 二郎
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.35, no.11, pp.1259-1264, 1997-11-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
14

日本人とドイツ系アメリカ人との混血であり, かつ双生児の姉妹に発症した嚢胞性線維症を経験した. 1例は胎便イレウスにて発症し, もう1例は6歳時にアスペルギルス肺炎で発症した. 2例とも消化酵素, ビタミン剤, 周期的な抗生物質での治療, 最近では体内留置力テーテルによる在宅の抗生物質静注療法, およびDNase吸入療法にて23歳の現在も比較的良好な経過をたどっている. 19歳時 cystic fibrosis transmembrane conductance regulator (CFTR) 遺伝子異常のスクリーニングをうけ, ΔF508変異を指摘された. 今回この症例と母親の遺伝子解析の結果, 新たにCFTR遺伝子の exon 7 (R347H) と exon 16 (D979A) の missense mutation が明らかになった. 長期生存に加え, 遺伝子学的な検討を行った興味深い症例と考えられたのでここに報告する.