著者
滋賀 高義
出版者
大谷学会
雑誌
大谷学報 = THE OTANI GAKUHO (ISSN:02876027)
巻号頁・発行日
vol.66, no.2, pp.p1-15, 1986-09
著者
山本 真嗣 長谷川 恭子 仲田 晋 田中 覚
雑誌
じんもんこん2011論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.8, pp.243-248, 2011-12-03

本研究は,祇園祭の山鉾の一つである船鉾を対象に3次元モデルの構築を行い,そのモデルの利用と可能性に関して検討を行う.船鉾は,普段は部材に分解されて船鉾収納蔵などに保存されており,毎年の祇園祭の際に組み立てられる.部材の組み合わせ方やその工程は一つの文化であり,それをデジタルアーカイブとして残すことには大きな意味がある.したがって,本3 次元モデルは,各部材ごとに内部まで精密にモデリングし,そのモデルを利用して,制作工程や内部構造をデジタル化することを目的とおいている.また,船鉾のような複雑な形状の文化財は,死角となる部分も多く,祇園祭の際でしか完成形の姿にならないため,各視野から観測できる3 次元モデルはとても有益と言える.
著者
山中 祐子 ヤマナカ ユウコ Yuko Yamanaka
雑誌
広島修大論集
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.151-175, 2010-02-28
著者
児島 完二
出版者
名古屋学院大学総合研究所
雑誌
名古屋学院大学論集 社会科学篇 = THE NAGOYA GAKUIN DAIGAKU RONSYU; Journal of Nagoya Gakuin University; SOCIAL SCIENCES (ISSN:03850048)
巻号頁・発行日
vol.52, no.3, pp.45-57, 2016-01-31

急速なスマートフォン普及率の上昇からBYOD時代における高等教育機関での情報リテラシーのあり方を論考する。ネット世代の大学生は知的生産のツールであるICTを使いこなせるのかという問題意識で,3年間にわって大学生を対象にパソコンのキーボード操作に関する調査を行った。新入生のタイピング能力を測定し,その結果を示すとともに,アンケート3項目との相関を分析した。たしかに極めて能力の高い学生が増えている反面,ビジネスパーソンとして仕事に不安を抱える下位層が多く存在することを示した。
著者
Cakir Murat Murat Cakir
出版者
関西外国語大学・関西外国語大学短期大学部
雑誌
研究論集 = Journal of Inquiry and Research (ISSN:03881067)
巻号頁・発行日
vol.105, pp.143-154, 2017-03

本稿は、トルコ近代公教育の確立に尽力したムスタファ・ネジャーティの功績の一端について明らかにすることを目的としている。トルコの近代公教育制度の成立において彼は世俗主義という理念とアタテュルクが示した民主主義、人民主義等という6 つの理念を基礎にトルコ公教育が発展するよう多大な努力をした。例えば、トルコの近代公教育の発展のために国家教育省、教育委員会、学校組織の間で調和的な連携・協働体制を整えた。本人が教育実践者であった経験から特に教職の重要性をいち早く理解し、教師教育を再編すると共に教職に対する社会的地位の向上に取り組んだ。オスマントルコ語を廃止し、新しくローマ字を基本とする文字改革を行い、一般庶民の誰もが教育を受けることが可能となった。また、西欧から専門家を招いて職業教育と美術教育にも力を入れた。彼はデューイの教育思想に影響を受け、デューイが報告した提案を実施し、諸改革を成功に導いた。
著者
清水 聡子
出版者
学校法人松商学園松本大学
雑誌
松本大学研究紀要 = The Journal of Matsumoto University (ISSN:13480618)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.101-115, 2013-01-31

今年は長野県スキー発祥100周年である。本稿では、「人口減少に向き合う地域」として、長野県で行われる余暇活動、山岳スポーツであり、ウィンタースポーツであるスキー・スノーボードに焦点を絞って考察した。日本の余暇の現状を分析し、余暇活動の現状を分析し、余暇活動の現場として長野県を捉え、地域の独自性や魅力は、大地のエネルギーを五感(視・聴・嗅・味・触)、場合によっては第六感で吸収するしくみをデザインすることであると指摘した。
著者
井手 輝二 Teruji Ide
出版者
電気通信大学
巻号頁・発行日
2016-06-24

近年,無線通信システムにおいては,通信速度の高速化が図られている.第1及び第2世代移動通信システムでは音声通信が中心であったが,第3世代では数Mbpsまで高速化した.現在では第3世代と第4世代が混在しており最大100Mbps程度の高速化が実現している.第5世代移動通信システムが実用化すると想定される2020年頃には第3世代,第4世代,第5世代などの各システムが混在していると予想される.低IF方式受信機は,低IFで増幅度をある程度必要とするようなやや低速のデータ伝送の用途に対応するための狭帯域システムに適している.自営無線システムなどでは,今後も狭帯域システムが使用される場合があるため,低IF方式受信機の使用される用途が存在すると考えられる.zero-IFと低IF方式はハードウエア構成が同じであるため,ソフトウエア無線やコグニティブ無線のようにマルチバンドやマルチシステム対応で適用システムを切り替えるときに,ソフトウエアでzero-IFと低IF方式のどちらかの方式を切り替えることが必要な用途に適している.上記各システムが混在している場合において,周波数帯あるいは広帯域(高速データ伝送)/狭帯域(低速データ伝送)をソフトウエアで切り替えることが容易に可能である.本論文は,低IF方式の受信機において必須の課題であるイメージ信号の抑圧比を向上させるために,位相偏差補償処理及び振幅偏差補償処理をディジタル信号処理により実現する厚生及び処理方式の実現について述べている.位相偏差補償処理及び振幅偏差補償処理については受信機に入力した信号によりブラインド的に位相偏差と振幅偏差を検出して補償する方式と,パイロット信号を位相偏差と振幅偏差を生じるアナログデバイスに入力して,位相偏差と振幅偏差を検出して補償を行う方式に分けられる.補償する方法はフィードバック方式及びフィードフォワード方式,位相偏差と振幅偏差を直接検出して補償する方法と逆行列演算で補償する方法,収束アルゴリズムによる方法等がある.本論文では,収束アルゴリズム等は使用せず演算処理を少なくする方法としてブラインド的に1次の制御ループでフィードバック形式による補償方式,パイロット方式で逆行列でフィードフォワード形式により補償する方法を提案し,その解析及び性能評価を行う.第2章では,従来のイメージ信号抑圧方式を解析して,低IF受信機における位相・振幅偏差のイメージ信号抑圧特性への影響を示し,従来方式の問題点を明らかにする.さらに,提案方式の受信機の構成を検討して示す.第3章では,上記ブラインド的にフィードバック形式により1次の制御ループで補償する方法について,実用的な処理で位相・振幅偏差を検出して補償が出来る事の理論的根拠を示し,提案方式の構成において有効性を評価するために計算機シミュレーション及び実験によりイメージ信号抑圧比(IRR:Image Rejection Ratio)が向上することを確認して,その特性の評価解析を行う.さらに提案方法を実用的なFPGA(Field-Programmable Gate Array)等の処理に対応するために,固定小数点演算の影響があっても実用的な入力信号範囲(入力信号の振幅の現象又は量子化ビット数の減少)で所要の60dBのIRRが可能であることナラビニ処理負荷を軽減するための近似処理による誤差(劣化)を評価解析する.また,収束時間(時定数)・入力信号の帯域幅と精度(分散)の関係及び2信号特性(希望波とイメージ波)についてもシミュレーション及び実験結果について考察して解析を行う.第4章では,上記パイロット信号を使用してフィードフォワード形式で逆行列演算による補償方式について提案を行い,理論的根拠を示し,提案方式の方法において有効性を評価するために第3章の制御ループによる方法と同様に計算機シミュレーションによりイメージ周波数信号抑圧比が向上することを検証して提案手法の評価解析を行う.パイロット方式では,温度変化等により位相及び振幅偏差が変化した場合においても補償が可能となるように受信信号とパイロット信号を合成して補償する方法の提案方式においてデータを平均する必要があるがその平均するデータ数・受信信号(妨害波)の帯域とIRRとの関係をシミュレーションで確認して解析を行う.第5章では,第3章及び第4章における提案方式であるブラインド方式及びパイロット方式についての比較を行い,通信システムに対する適用性を評価解析する.第6章は結論であり,第2章から第4章までの成果を要約する.
著者
宮崎 誠 冬木 正彦 三矢 晴彦 栗原 星史 奥田 高広 植木 泰博
雑誌
研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:21888930)
巻号頁・発行日
vol.2017-CE-142, no.12, pp.1-5, 2017-12-01

CEAS3 の UI をマルチデバイス ・ モダンブラウザに対応した CEAS10 の開発に続き,CEAS10 のバックエンド部を Ruby on Rails の開発フレームワークを使い,Ruby で書き直すことで実装を最新にした OpenCEAS を開発している.MVC モデルに基づいた設計を充分把握することで View の改修 (CEAS10 の開発),Ruby on Rails によるソースコードの書き換え (OpenCEAS の開発) の 2 段階に分けたモダナイゼーションを実行することができており,1 度に開発する場合と比較して失敗するリスクが少ないと考えるシステム開発手法をとることができた.また,Ruby on Rails の DRY 原則,CoC,REST 原則といった基本理念に沿って開発することでソースコードが最適化され,コード量を大幅に削減できた.また,OpenCEAS のソースコードは,将来オープンソースにすることでシステムが広く普及することを目指しており,公開にあたっては,自由度の高い MIT ライセンスを採用する予定である.
著者
鈴木 和樹
出版者
電気通信大学
巻号頁・発行日
2019-03-25

本研究では,少林寺拳法における逆突きを題材として,学習支援に用いることを想定した熟練度評価モデルの構築を目指した. まず,計測実験で得られた参加者のデータに対して,事前に熟練者7 名に対して行った調査アンケートで,少林寺拳法において重要とされる指標について調べた.その結果,複数の熟練者が指摘する注目すべき重要な指標を選別した.その後,未経験者群と経験者群,熟練者群の3 つのグループの被験者を対象に,加速度センサーを体に装着させモーションキャプチャも併用して逆突きの計測実験を行った.事前調査の指標に着目して分析を行った結果,全ての指標において未経験者群と経験者群・熟練者群の間で有意な差を確認した.また,一部の指標においては,経験者群と熟練者群の間でも有意な差を確認した.この結果から,経験者が熟練者になるうえで注意を払うべき指標を推定した. 次に,実験によって未経験者群と経験者群・熟練者群の間で有意な差がみられた指標を用いて熟練度評価モデルを提案した.提案した評価モデルは,正規分布の性質を利用して経験者群の平均値を用いて経験者の平均値に近いほど高い点数を,遠いほど低い点数を算出するようにした.この熟練度評価モデルによって正しく参加者の熟練度を評価できるかを検証するために,6 名の熟練度の異なる参加者について熟練者の主観評価との比較実験を行った.結果として,構築した評価モデルは参加者の熟練度が上がるにつれて高い点数を付けることを確認した.また,熟練者の主観評価との平均二乗誤差平方根(RMSE)を算出した結果,熟練者3 人中2 人の評価との誤差が0.9 であり,最も大きな誤差でも2.1 であった.スピアマンの順位相関係数も,各熟練者との間で0.7 以上の強い相関が見られた.このことから,提案の評価モデルが熟練者の主観評価に近い評価を行える可能性を確認し,本研究で用いた熟練度評価モデルの提案手法の有効性が示唆された.