著者
山本 涼子 埴淵 知哉 山内 昌和
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
E-journal GEO (ISSN:18808107)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.197-209, 2022 (Released:2022-07-09)
参考文献数
27
被引用文献数
2

本研究では,近年の国勢調査の回答状況における地域差とその推移を俯瞰する.具体的には,各種の回答率と都市化度との関連を都道府県単位で分析した.その結果,(1)聞き取り率は2005年以降上昇しつつ地域差も拡大してきた一方,2020年調査(推計値)では都市–農村間の地域差は維持ないしは縮小する可能性があること,(2)コロナ禍によって減少した調査員回収はインターネット回答よりも郵送回答によって代替されており,農村部でその影響が相対的に大きかったこと,(3)外国人の不詳率は概して日本人よりも高い水準にあり,地域差も大きく拡大傾向にあることが示された.ここから,回答状況とその地域差の水準は指標や調査年,国籍(日本人/外国人)によって異なる一方,都市–農村間の地域差そのものは一貫してみられることも示された.これらがもたらす疑似的な地域差の影響に留意しつつ,国勢調査のデータを実証研究に活用していくことが期待される.
著者
平賀 久代 井出 めぐ美 柳沢 美千代 小林 香保里 半田 憲誉 加藤 亮介
出版者
一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会
雑誌
日本輸血細胞治療学会誌 (ISSN:18813011)
巻号頁・発行日
vol.60, no.3, pp.465-470, 2014-06-30 (Released:2014-07-16)
参考文献数
8

当院は救命救急センターを有する地域の中核病院であるが,血液センターから1時間30分の距離に位置する.赤血球濃厚液(CRC:Concentrated Red Cells)の廃棄率を抑え,緊急輸血に対応可能な適正備蓄量を設定するために過去の主要診療科別使用量,血液型別使用量と備蓄量,廃棄率の関係を検討した.また,2011年における期間使用量と大量輸血,緊急搬送の関係を調査した.各年の血液型別廃棄率は,備蓄量が1日平均使用量の3倍を超えると増加し,現備蓄量は1日平均使用量のほぼ3日分であった.週間使用量の変動は大量輸血に依存し,約20%が大量輸血時に使用されていた.CRC緊急搬送の多くは大量輸血時に依頼していた.同型血不足時の異型適合血使用が3例認められた.大量輸血例数だけでなく緊急搬送回数も,血液型頻度に比例して認められた.以上のことから,同型血液不足時に,異型適合血を安全に使用する体制を整えておけば,平均使用量にみあった備蓄量,すなわち3日分で緊急入庫まで対応可能と考えられた.1日平均使用量と備蓄量,廃棄率の関係を検討することは,各施設の規模や診療機能に応じた適正備蓄量の設定に有効であると考えられた.

1 0 0 0 OA 大阪府公報

出版者
大阪府
巻号頁・発行日
no.(691), 2022-03-14
著者
新井 智一
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集 2020年度日本地理学会春季学術大会
巻号頁・発行日
pp.78, 2020 (Released:2020-03-30)

本研究は,2011年度限りで廃止された八王子食肉処理場について,同処理場の廃止をめぐる議論に触れつつ,ここを中心とした家畜と食肉の流通をめぐる機能地域を明らかにすることを目的とする.
著者
内山 巌雄
出版者
人間-生活環境系学会
雑誌
人間と生活環境 (ISSN:13407694)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.63-69, 2002 (Released:2018-03-22)
参考文献数
5
被引用文献数
2

IPCCが2001年に公表した第3次評価報告書では,地球温暖化の影響が世界各地で現れてきたと結論し,2100年には1990年と比較して平均気温が1.4〜5.8℃上昇すると予測している。また影響を直接影響と間接影響に分け,生態学的影響に加え社会・経済・人口学的影響も考慮している。東京では最高気温が30℃を超えると熱中症の発生が増加することが観察されているが,65歳以上の高齢者がハイリスクグループである。また日最高気温と死亡率の関係では,日最高気温の上昇とともに日死亡率は低下するが,33℃を超えると再び日死亡率が上昇する。死亡率の最も低い日最高気温は日本の各地で異なり,平均気温が低い地域はこの気温が低い傾向が認められ,温暖化の影響はどの地域でも認められる可能性がある。暑熱に対する反応を自律神経機能の1種であるLF/HF,HFを指標として日本人とタイ人の成人,高齢者を比較したところ,タイの成人が最も暑熱に対する反応は優れていたが,日中空調のあるオフィスで働く成人はその機能が低下していることが示唆された。その他,動物媒介性感染症の増加,光化学オキシダントの悪化による呼吸器疾患の増加の可能性について解説した。
著者
Yukiko Yamazaki-Hashimoto Yuji Nakamura Hiroshi Ohara Xin Cao Ken Kitahara Hiroko Izumi-Nakaseko Kentaro Ando Hiroshi Yamazaki Takanori Ikeda Junichi Yamazaki Atsushi Sugiyama
出版者
The Japanese Society of Toxicology
雑誌
The Journal of Toxicological Sciences (ISSN:03881350)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.33-42, 2015-02-01 (Released:2014-12-18)
参考文献数
39
被引用文献数
9 11

Fluvoxamine is one of the typical selective serotonin-reuptake inhibitors. While its combined use with QT-prolonging drugs has been contraindicated because of the increase in plasma concentrations of such drugs, information is still limited whether fluvoxamine by itself may directly prolong the QT interval. We examined electropharmacological effects of fluvoxamine together with its pharmacokinetic profile by using the halothane-anesthetized dogs (n = 4). Fluvoxamine was intravenously administered in three escalating doses of 0.1, 1 and 10 mg/kg over 10 min with a pause of 20 min between the doses. The low dose provided therapeutic plasma drug concentration, whereas the middle and high doses attained approximately 10 and 100 times of the therapeutic ones, respectively. Supra-therapeutic concentration of fluvoxamine exerted the negative chronotropic, inotropic and hypotensive effects; and suppressed the atrioventricular nodal and intraventricular conductions, indicating inhibitory actions on Ca2+ and Na+ channels, whereas it delayed the repolarization in a reverse use-dependent manner, reflecting characteristics of rapidly activating delayed rectifier K+ current channel-blocking property. Fluvoxamine prolonged the terminal repolarization phase at 100 times higher concentration than the therapeutic, indicating its proarrhythmic potential. Thus, fluvoxamine by itself has potential to directly induce long QT syndrome at supra-therapeutic concentrations.
著者
永井 亜貴子 李 怡然 藤澤 空見子 武藤 香織
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
pp.21-111, (Released:2022-05-12)
参考文献数
24

目的 厚生労働省は,都道府県と保健所設置市への事務連絡で,新型コロナウイルス感染症(以下,COVID-19)を含む感染症法上の一類感染症以外の感染症に関わる情報公表について,「一類感染症が国内で発生した場合における情報の公表に係る基本方針」(以下,基本方針)を踏まえ,適切な情報公表に努めるよう求めているが,自治体が公表した情報を発端として生じた感染者へのスティグマへの懸念が指摘されている。本研究では,都道府県・保健所設置市・特別区におけるCOVID-19の感染者に関する情報公表の実態を明らかにする。方法 47都道府県,保健所設置市(87市),特別区(23区)の公式ウェブサイトで公表されているCOVID-19の感染者に関する情報を収集した。2020年2月27日以前,基本方針に関する事務連絡後(3月1~31日),緊急事態宣言期間中(4月8~30日),8月の各時期で最も早い日にちに公表された情報を分析対象とし,基本方針で公表・非公表とされている情報の有無や,公表内容に感染者の特定につながる可能性がある情報が含まれていないかを確認した。結果 個別の感染者に関して情報公表を行っていたのは,都道府県では全自治体,保健所設置市等では84自治体であった。自治体が公表していた感染者に関する情報は,自治体間で項目や内容にばらつきが見られ,公表時期によっても異なっていた。基本方針で非公表と示されている感染者の国籍,居住市区町村,職業を公表している自治体があり,居住市区町村と職業は,感染拡大初期の1~3月に比べて,4月以降で公表する自治体が増加していた。一部では,感染者の勤務先名称や,感染者の家族の続柄・年代・居住市区町村などの情報が公表されていた。結論 自治体が行ったCOVID-19感染者に関する情報公表を調査した結果,自治体間や公表時期によって情報公表に用いられる様式や公表内容に違いがみられ,一部に感染者の個人特定につながりうる情報が含まれている事例があることが明らかとなった。COVID-19の疾患の特徴や感染経路などが明らかになってきた現状において,感染者の個人情報やプライバシーを保護しつつ,感染症のまん延防止に資する情報公表のあり方について,再検討が必要と考えられる。さらに,再検討を経て決定した情報公表の方法や内容について市民や報道機関に丁寧に説明し,理解を得る必要があると考えられる。
著者
林,良二
出版者
日本動物学会
雑誌
日本動物学彙報
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, 1938-03-30
著者
藤田 大介 瀬戸 陽一
出版者
富山県水産試験場
巻号頁・発行日
no.12, pp.19-31, 2000 (Released:2011-03-05)
出版者
日本緑化センター
巻号頁・発行日
1992