1 0 0 0 OA 万国地誌略

著者
師範学校 編
出版者
[出版者不明]
巻号頁・発行日
vol.1, 1870
著者
和田 敦彦
出版者
早稲田大学国文学会
雑誌
国文学研究 (ISSN:03898636)
巻号頁・発行日
vol.102, pp.385-394, 1990-10-15
著者
戸田 敬 石田 康幸
出版者
埼玉大学教育学部
雑誌
埼玉大学教育学部附属教育実践総合センター紀要 = Journal of Integrated Center for Clinical and Educational Practice (ISSN:13477420)
巻号頁・発行日
no.5, pp.159-167, 2006

「食」に関して、生産者と消費者のつながりが、見えにくくなっていると言われて久しい。共働きによる調理家事の簡素化、ファミリーレストランなどセントラルキッチン方式で、供されることが多い外食産業の繁盛、デパ地下などでもてはやされる「中食」など、消費者が、自ら食材に手を加えて調理することから離れていく流れは、加速度的に広まっている。さらに、「食」に関しては「食べ物」そのものだけでなく、「食べ方」などの「食べ物」と「人間」を直接的に結びつける営み自体が、従来の食文化を崩壊させながら、悪化の方向に向かっている。このことは、子どもたちも同様であり、偏食を超えた超偏食を抱えた子、食事の量を適切にコントロールできないために肥満傾向にある子、家庭の事情で夕食が「孤食」にならざるを得ない子等々、負のキーワードと密接に関係する食生活を送っている子どもたちが存在する。これらは、危急の問題として、決して看過できない状況にある。加えて、「食べ物」を大量生産の工業製品と同義的に見なしている子どもも多い。特に、本研究で取り上げる小学校学区のように生産緑地が皆無の都市中心部に居住している子どもは、日常の生活の中で農林水産業の存在を身近に感じる機会がないため、生産者と消費者とのつながりを意識することは非常に難しい。一方で、歪んだ「食」と社会の関係を正常化すべく、確実な流れも僅かではあるが、派生しつつある。近年の無(低)農薬有機栽培が歓迎される傾向に関連し、食料生産の分野では、有機JAS規格が制定され、他にも小売業界によるトレーサビリティの導入の動きなどが進みつつある。筆者らは、このような現況を踏まえた上で、持続可能な社会を創造するためには、私たちの健康や暮らしと最も密接に関係している「食」について、追究する学びが大切であり、未来社会の構成員の一員としての子どもたちを、あるべき姿の食について自分なりの考えをもてるように育みたいと考え、イネの栽培活動を取り入れた総合的な学習の時間(以下「総合」) の単元「コメコメ研究所」を開発した。本報告では、東京都のA小学校で、行ったその学習の概要と学習の過程で、見られた変容のいくつかを報告する。
著者
村上 航 對馬 聖菜 伊藤 滉彩 田辺 新一
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会大会 学術講演論文集 令和元年度大会(札幌)学術講演論文集 第7巻 空気質 編 (ISSN:18803806)
巻号頁・発行日
pp.1-4, 2019 (Released:2020-10-31)

ヒト皮膚から放散される化学物質の総称「皮膚ガス」は知覚空気質に影響を与えるほか人体が曝露される環境や身体活動レベルに応じて放散量が変動する。したがって、皮膚ガスの放散メカニズムを明らかにすることは様々な室内環境に応じた換気指針を検討し省エネルギー化を図る上で重要である。本研究では、人体が曝露された環境温度が皮膚ガス放散量に与える影響に関する知見を得ることを目的に、皮膚から直接皮膚ガスを捕集するプローブを用いた被験者実験を行った。
著者
澁谷 美紀
出版者
北海道農業研究センター総合研究部
雑誌
北海道農業研究センター農業経営研究 = National Agricultural Research Center for Hokkaido Region farm management research (ISSN:13471821)
巻号頁・発行日
no.114, pp.1-21, 2015-10

酒造業者による輸出の取り組みは国内市場縮小下の市場対応であり,その取り組みには酒造業者の階層性が反映されていると考えられる。そこで本稿では,今日の清酒輸出の展開状況を踏まえて,清酒主産地以外の地域の地方酒造業者を対象に,階層性に着目しつつ輸出の現状と課題を明らかにする。そのために,第1に,貿易統計より清酒の総輸出額と総輸出量,平均価格の推移を把握し,清酒輸出の特徴を把握する。農林水産省では主要輸出品目を水産物,加工食品,コメ・コメ加工品,林産物,花き,青果物,牛肉,茶の8種類に括り,「農林水産物・食品の国別・品目別輸出戦略」を策定している。その中から清酒と対照的な輸出動向を示すリンゴ,醤油を取り上げ,これと清酒を比較することで特徴を明らかにする。第2に,販売量規模別に酒造業者の概況を集計した国税庁資料により,出荷量と未納税移出入数量の推移を明らかにすることで販売量の動きを把握する。これを踏まえて地方酒造業者を対象に,輸出の取り組みからみた階層性を分析し,3グループに分類する。第3に,積極的に輸出に取り組む地方酒造業者のうち各グループ2社,計6社を対象に,ヒアリング調査に基づいて輸出実態を整理し,課題を考察する。これら6社のうち5社は,米国輸出に比重を置き,継続的な輸出を行っている。後述の通り,米国は地方酒造業者の有力な輸出先の1つと思われることから,米国輸出に焦点をあて輸出の実態を整理する。また,輸出における課題解決の方途を探る参考として,地方酒造業者の輸出支援を行う新潟県酒造組合の取り組みを概観する。
著者
次橋 秀樹
出版者
京都大学大学院教育学研究科
雑誌
京都大学大学院教育学研究科紀要 (ISSN:13452142)
巻号頁・発行日
no.65, pp.331-343, 2019

推薦入試は、1967年度入試で文部省が「公認」したのを機に、多様化しながら拡大し、今やほぼすべての大学で行われるに至っている。『大学入学者選抜実施要項』において「出身高等学校長の推薦に基づき、原則として学力検査を免除し、調査書を主な資料として判定する入試方法」と説明されているが、制度的にも選抜方法でも複雑に多様化した現在、推薦入試はもはやこの説明には収まらないだけでなく、どの大学にも当てはまる一つの用語としては捉えにくいものとなっている。そこで本稿では、これまでの多様化の展開を歴史的に整理したうえで、現代の推薦入試を制度・選抜方法で整理しつつ、実際の運用例もふまえて分析視角を検討し、類型化することを試みる。
著者
柳 宇 鍵 直樹 東 賢一 金 勲 志摩 輝治 大澤 元毅
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会大会 学術講演論文集 平成28年度大会(鹿児島)学術講演論文集 第7巻 空気質 編 (ISSN:18803806)
巻号頁・発行日
pp.17-20, 2016 (Released:2017-10-31)

省エネと室内空気質の両立の視点から採用されているCO2濃度検知による換気量制御の実態に関する調査を行い,空調方式別の室内CO2濃度の実態解明を図ると同時に,その換気量制御のあり方について考察を行った。 (1)オフィスビルの一人当たりの気積が大きいことにより室内CO2濃度は定常濃度にならず,執務時間帯では常に低く抑えられている。 (2)室内CO2濃度の瞬時値ではなく,その平均値を関連基準値以下に制御することで室内空気質の確保と省エネの両立が図られる。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.858, pp.125-127, 1996-09-23

1200万人の会員を擁する巨大公益法人に,国税当局のメスが入った。会員誌の発行が非課税事業ではなく,収益事業と判断された。社会的意義を主張するものの,事業の見直しは避けて通れない。このたび,私が会長を務める「社団法人日本自動車連盟(JAF)」が東京国税局の税務調査を受け,1995年3月期までの3年間で,総額約70億円の申告漏れを指摘されました。

1 0 0 0 OA 己が罪

著者
菊池幽芳 (清) 著
出版者
春陽堂
巻号頁・発行日
vol.前編, 1901
著者
木村 英明
出版者
日本重症心身障害学会
雑誌
日本重症心身障害学会誌 (ISSN:13431439)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.3-8, 2017

Ⅰ.はじめに人類がアフリカで誕生したことを明らかにしたR.ダート博士は、その人類を「殺し屋のサル」と称した。古代メソポタミア、バビロニアの英雄・ギルガメシュも、王宮の守り神「ライオンを絞め殺す巨人」として描かれる。今日に目を転ずれば、無差別殺戮、移民・難民の排斥などの悲劇が世界に拡散している。歴史の生き証人、世界歴史遺産の破壊も報ぜられている。いずれもが、仮に捨て難き本性のなせる業とすれば、人類に未来はなかろう。 一方、近代科学が導入され始めた明治時代以来、日本列島人の起源を巡り、南方説がしばしば語られる。考古学は、混沌とした「虚実皮膜」の世界にまで分け入り、遺跡、遺物を通して人類が歩んできた歴史的事実を究める学問、とされる。はたしてどうか? 北海道の先史時代を話題の中心に据え、北半球の中・高緯度地帯に繰り広げられた人類のダイナミックな移動、ヒトとモノの交わり、豊かな心性世界などを紹介する。結びとして、日本列島人の起源論に関する今日的到達点を概述する。Ⅱ.氷河期の極北に挑むホモ・サピエンス 700万年ほど前に誕生した人類は、やがて生まれ故郷のアフリカを飛び出し、ユーラシアへの旅を開始。180万年ほど前の最古級の原人化石と礫器の出土が、グルジアのドウマニシ遺跡から報じられているが、原人、旧人の足跡は、北欧など高緯度地帯を除くユーラシアの広い範囲に及ぶ。特に、南シベリアのアルタイ、中部シベリアなどに中期旧石器時代のムスティエ文化の洞穴・開地遺跡が多数残されており、旧人、すなわちネアンデルタールによる拡散、人口増加は疑いない。近年の遺伝子研究の進展により、われわれの直接の祖先である新人、いわゆるホモ・サピエンスは、20万年ほど前にアフリカで誕生し、再び世界へ旅したことが説かれている。ミトコンドリアDNA分析から導き出された「イヴ仮説」である。その当初、ネアンデルタールとホモ・サピエンスとの遺伝的交雑はなかった、あるいはネアンデルタールはホモ・サピエンスによって絶滅に追い込まれたという不確かな説が支配的であったが、北回りルートのユーラシアでの考古学的証拠からは、両者の密接な交流、交雑は否定できない。注目すべきは、現在より平均7〜8度も低かった最終氷期最盛期、ホモ・サピエンス、すなわち後期旧石器時代の人類が、マンモス動物群などの豊かな資源に支えられながら各種の道具や技術を高度化させ、多くの遺跡を残している事実である。コスチョンキ、メジリチ、マリタ遺跡など大規模な拠点集落があちこちに位置し、しかもとりわけ厳しい酷寒の極北にまで生活圏を拡大させている。北回りルートでの人類の拡散を物語る確かな証しである。今から3〜1.5万年ほど前、北方ユーラシアに拡散したホモ・サピエンスが、日本列島やアメリカ大陸へも歩を進めている。マンモスの牙を巧みに利用する驚くべき技、細石刃を埋め込んだ植刃尖頭器(組み合わせ道具)など最新の道具を駆使する人々が、北海道に足を踏み入れたことは間違いない。なおこれまでのところ、更新世の人類化石と見られるものが琉球列島に偏在し、日本列島の後期旧石器文化の起源を南方に求める見解が有力とされる(小田静夫2011他)。ただし、それら「石器を使わぬ人」を起源とするには難がある。現状の考古学的証拠からはユーラシアでの人類拡散の北回りの波が日本列島に及んだものと予察する。Ⅲ.黒曜石はるかな旅人類は、道具を製作し、巧みに使いこなす類い稀な生物である。700万年間に及ぶ長き人類進化の歴史も、道具の発達に支えられてきたと言えよう。道具にふさわしい石材を求めて、人びとははるかな旅を続けてきた。北海道のオホーツク海に近い遠軽町・白滝赤石山(標高1147m)は、日本最大級の黒曜石産地で、置戸、十勝三股、赤井川と並ぶ北海道を代表する黒曜石産地である。黒曜石の化学組成分析法により出土石器の産地が同定され、産地から運び出された黒曜石の動き、先史時代人類の営みの一端が具体的に明らかにされている。後期旧石器時代に、シベリアに住む集団が獲物や黒曜石を求めて白滝など北海道に進出し、集団間のやり取りを通して、白滝産黒曜石の原礫、あるいはその半加工品、完成品などが本州(遠くは山形県) やサハリンにまで運び込まれている事実は動かし難い。とりわけ、細石刃を特徴とする集団での長距離移動、遠隔地への搬出が著しい。最新の情報によると、白滝産黒曜石が中国東北部の吉林省にまで運ばれているという。なお量こそ比較にならぬが、白滝産黒曜石の遠距離移動は、続縄文時代まで続く。Ⅳ.縄文時代のおしゃれと死への祈り1.3万年ほど前に始まり、1万年以上の長期にわたって農耕も持たずに存続した縄文文化は、世界にも稀有な文化と言えよう。氷河期を過ぎた日本列島の豊かな自然の恵みに支えられてのことであろうが、一方で、極東での新石器文化成立期に対比可能な縄文時代の草創期、あるいは縄文時代の「オホーツク文化」にも準えることが可能な早期の「石刃鏃文化」を好例として、縄文文化が独自の展開をしたとは言え、情報もモノも入らぬ閉ざされた世界では決してなく、ヒトとモノが行き交う開かれた社会であったことは注目されよう。ところで、人類が人類である理由のひとつに、死者を埋葬する行為を上げることができよう。埋葬は、いつ始まったのか? 何故、わざわざ埋葬するのか? また、埋葬された人々には、当時の服装やおしゃれの姿を残す貴重な事例が知られている。縄文人の精神文化はどのようなものであったのか? ここでは、北海道にのみ知られる巨大で、計画的な竪穴式集団墓、そして他に類を見ない大量の漆製品に彩られた貴重な合葬墓の例を紹介しつつ、今から3000年ほど前の縄文人の他界観、優れた装飾の一端を垣間見る。前者は、恵庭市柏木B遺跡で全容が初めて明らかにされた縄文時代後期後葉の竪穴式集団墓であるが、直径10〜20mほどの大きな円形の竪穴を構築し、その床面、ローム中の淡い黄褐色の床面に深さ1m以上の楕円形の土坑を掘り、順次、遺体を埋葬していった集団墓地である。納められた遺体にはベンガラが厚く撒布され、石棒や石斧、ヒスイ製玉類など被葬者にゆかりの装身具や副葬品が副えられた。中には、複数の遺体が同時に埋葬されたケースも含まれる。また遺体の埋納、掘削土を被覆、埋め戻し完了後に大きな柱状節理の角柱礫を土坑墓の前後に立てる例、あるいは大きな円礫を周辺に廻らす例、あるいは大量の円礫を土坑墓上に集積する例などがあり、墓標の社会的役割が注意される。竪穴式集団墓の構築当初から、所属集団別、階層別などによって人々の葬られる場所が想定されていたことを示唆する。きわめて計画的な共同墓地であったことが理解されよう。石棒、あるいは呪具を有する男性の族長、呪術師(シャーマン)がまとめる社会、緩やかな階層社会が浮かび上がってくる。千歳市キウスでは、竪穴径が40mを超える巨大なものも知られている。一方、縄文時代後期末葉の恵庭市カリンバ遺跡では、櫛、腕輪、首飾り、頭飾り、帯などの漆製品、鮫歯、玉類など大量の装身具・副葬品に彩られた多数の遺体を埋葬した比類のない合葬墓4基(各々7人、4人、2人、5人の合葬)が、単葬墓多数とともに発見されている。大量、多種多様の漆製品はもちろん、色鮮やかな飾りに身を包まれた多くの人物がどのような関係にあったのか、またいかなる理由を持って同時に埋葬されたのか、断片的な人骨片から断定することは難しいが、墓の主人は、赤い漆塗り帯を装着した女性シャーマンの墓、一緒に眠る人物たちについては、推測たくましくすればそのシャーマンに身を任せた女性たちとみなすことができよう。シャーマニズムの精神世界、そして男性によってまとめられる社会がやがて女性によってまとめられる社会へと変動する様子を垣間見ることが許されよう。Ⅴ.北に広がるヒトとモノの交流縄文時代以降について、稲作文化から切り離された「停滞する北海道の文化」というイメージが固定化されてきた。しかし、続縄文時代以降も、狩猟、漁撈を主体とした自律的な経済・文化を繁栄させ、本州からの強い文化的影響、ヒトやモノの流動の余波を受けながらもその独自性を保持し続ける。一方で、北方の人々との交わりを通して独自の文化変容を遂げてきた。ここでの具体的な言及は省くが、続縄文文化や擦文文化、オホーツク文化などを特色づける各種の道具や住居構造、埋葬様式などにその変遷が表示されている。また、自家生産できなかった金属製品、貴重な奢侈品などに時々の距離関係がよく表れている。Ⅵ.日本列島での人類進化史 近代化の黎明期、シーボルト父子による「アイヌ説」、E.モースによる「プレ・アイヌ説」、J.ミルンによる「コロポックル説」など欧米の研究者たちによって発議された「日本列島人」のルーツを探る議論は、坪井正五郎、小金井良精、鳥居龍蔵らに引き継がれ、華々しく繰り広げられたことはよく知られていよう。正確には、遺伝子研究が急速な進展を見せる今日なお、この課題に対する確かな回答は得られていない、というのが実情であろう。(以降はPDFを参照ください)
著者
高山 扶美子
出版者
九州大学
雑誌
若手研究
巻号頁・発行日
2019-04-01

ASD患児から単離したヒト乳歯歯髄幹細胞(SHED)を用い、①ASD患児から採取したSHEDより分化させた神経細胞の日内変動の解析を行う。②遺伝子発現の網羅的解析により、ASDにおける概日リズム破綻の原因遺伝子を同定する。③原因遺伝子のsiRNAや阻害剤によるノックダウンを行い、ASDにおける睡眠障害の原因遺伝子の機能解析を行う。④同定遺伝子の改変マウスを用いシナプス形態・機能および行動解析を行う。前述の結果により、新しい治療法や創薬開拓に繋がる基盤研究法を提供する。
著者
谷口 豪 澤田 欣吾 渡辺 雅子 成島 健二
出版者
一般社団法人 日本総合病院精神医学会
雑誌
総合病院精神医学 (ISSN:09155872)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.11-20, 2014-01-15 (Released:2017-05-03)
参考文献数
38
被引用文献数
1

総合病院における精神科臨床の現場においては,症状性精神病やせん妄などの意識障害を基盤とした精神症状に遭遇する機会が多いため,脳波を用いた意識障害の評価はきわめて重要である。しかしながら,わが国の若い世代の精神科医は脳波に対する苦手意識をもつことが多く,必ずしも適切に脳波を活用しているとは言い難い。結果として,脳波が治療方針の決定の過程において重要な役割を担っているという認識が乏しくなっている。そこで,本論文においては,筆者らが実際に経験した,脳波の判読が治療方針の決定に大きな役割を果たして効果的な治療に結びついた実際の症例を呈示することで,脳波検査のもつ重要性に対する注意を喚起した。わが国の若い世代の精神科医が,精神科医にとって歴史的に“付き合いの長い”脳波検査に親しみを感じ,興味をもって臨床の現場で有効に活用するための一助となれば幸いである。
著者
田宮 俊作
出版者
日経BP社
雑誌
日経ものづくり (ISSN:13492772)
巻号頁・発行日
no.647, pp.6-8, 2008-08

たみや・しゅんさく 1934年12月静岡県生まれ。早稲田大学法学部を卒業後,父である義雄氏が経営する田宮商事合資会社に1958年に入社。1977年に田宮模型の代表取締役社長,1984年にタミヤの代表取締役社長に就任。2008年6月から現職。国産プラモデルの第1号は1958年に他社が発売した「ノーチラス号」とされている。