著者
栗山 敏秀 村上 恒夫
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌. E, センサ・マイクロマシン部門誌 (ISSN:13418939)
巻号頁・発行日
vol.138, no.10, pp.455-460, 2018

<p>The human error prevention system is realized by 3-point collation using a barcode reader. A new optical device consisting of Littrow prism and cylindrical lens, which are optically aligned with a built-in camera and an LED in a smartphone, has realized the smartphone with the same usability as the conventional barcode reader.</p>
著者
〆谷 直人
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.97, no.12, pp.2913-2919, 2008 (Released:2012-08-02)
参考文献数
8
被引用文献数
3 2

POCTとは,ポータブル分析器や迅速診断キットを用いて医療現場で行うリアルタイム検査であり,病院の検査室あるいは外注検査センター以外の場所で実施されるすべての臨床検査を包含している.そのため実施場所や活用法においては,広範かつ多様なケースが想定される.POCTは操作が簡単な迅速検査であるが,使用方法やメンテナンス法を十分に理解したうえで使用しないとデータに影響を及ぼすので,管理運用にはPOCTコーディネータが不可欠である.
著者
伏木田 稚子 北村 智 山内 祐平
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.157-168, 2011-12-20 (Released:2016-08-08)
参考文献数
42
被引用文献数
3

本研究の目的は,学部3,4年生が対象の専門教育としてのゼミナールにおける学習者要因(受講動機,学習意欲),学習環境の客観的側面(活動,教員による指導),学習環境の主観的側面(教員に対する評価,共同体意識),学習成果(汎用的技能の成長実感,充実度)の関係を実証的に検討することである.本研究では,国・私立大学13校を対象に質問紙調査を実施し,計387名のデータを用いて変数の構成を行った.本研究のデータは,個人レベルとゼミナールレベルを含む階層的データであるため,計304名のデータを2つのレベルに分けて相関係数を算出した.相関分析の結果,対人関係力および問題解決力の成長実感,充実度とゼミナールレベルで正の相関関係があるのは,受講動機,学習意欲,教員による指導,教員に対する評価,共同体意識などであることが示唆された.
著者
細萱 敦
出版者
一般社団法人 日本画像学会
雑誌
日本画像学会誌 (ISSN:13444425)
巻号頁・発行日
vol.58, no.5, pp.513-522, 2019

<p>現代日本のビジュアルエンターテイメントの中心に位置しているマンガ.国際的にも大きな影響力を及ぼしているが,ここに至るまでに,わが国には絵と文字の組み合わせによる"物語コンテンツ"追究の長い歴史があった.平安時代に宮中で作られた絵巻物に始まり,江戸時代の木版印刷の発達によって浮世絵とともに大衆文化として花開く絵草紙 (本).葛飾北斎による"漫画"の語の使用の開始を経て,明治時代の文明開化以降,昭和戦前にかけと定着していったマンガ文化について変遷を概観する.内的外的にどんな要素が,マンガをマンガたらしめていったのか?</p>
著者
古志 めぐみ 青木 紀久代
出版者
お茶の水女子大学心理臨床相談センター
雑誌
お茶の水女子大学心理臨床相談センター紀要
巻号頁・発行日
no.19, pp.13-23, 2018-03-01

1990 年代よりひきこもりが日本の若者の問題として取り上げられてきた。これまで,精神科医などの専門家の見解からひきこもり状態にある本人が捉えられてきたが,昨今,本人を対象とした調査研究がなされ始めている。本研究では,ひきこもり本人がどのように自分を捉えているかを明らかにすることを目的に,本人を対象とした調査研究を整理した。その結果,以下の二点が示された。第一に,自己否定感の高さはひきこもりの親和性が高い者の心理的特徴とも共通するが,他者とのコミュニケーション場面への困難感は本人の方がより抱いていることである。第二に,ひきこもり状態から抜け出すプロセスには,本人がひきこもり状態にあることを受け止め,意味を見出していく経過をたどるということである。一方で,ひきこもりへの社会や文化の影響が指摘されているにも関わらず,本人たちがどのように社会や他者を認知しているか,主観的体験にどう表れているか捉えられておらず,今後の課題として見出された。
著者
谷野 圭亮
出版者
大阪府立大学工業高等専門学校
雑誌
若手研究
巻号頁・発行日
2019-04-01

本研究では,第二言語習得研究により明らかにされてきた動機づけ理論,特に第二言語自己動機づけシステム理論を基礎として学習者の動機づけ状況を個人レベルで判定し,そのレベルに適切な動機づけ戦略を提供することにより,学習者の動機づけレベルの向上に貢献するスキームの開発,実証とそれを運用することができる学習支援システムの開発とその評価実験を行う.
著者
矢部 三雄
出版者
University of Tokyo(東京大学)
巻号頁・発行日
2017

審査委員会委員 : (主査)東京大学教授 永田 信, 東京大学教授 白石 則彦, 東京大学教授 酒井 秀夫, 東京大学教授 山本 博一, 東京大学准教授 古井戸 宏通
著者
周 菲菲
出版者
日本文化人類学会
雑誌
文化人類学 (ISSN:13490648)
巻号頁・発行日
vol.86, no.1, pp.25-43, 2021

<p>インターネットの普及によって大きく変容する中国人観光者によるオンライン・オフラインの多様な消費実践において、日本は「工匠精神」すなわち「匠の精神」(「職人気質」)の国として新たに形成されている。その実態を理解するために、本稿はアクターネットワーク論を参照しつつ、trip shoot(旅の写真やビデオの作成を中心とするスタイル)をはじめとする多様な個人旅行や、「遊学」や「研学」ツアーに関して参与観察や聞き取り調査を行うことによって、「ブラックボックス」として閉じられた「匠の精神」の内容とその形成のメカニズムを詳細に検討する。それに加え、研究参加者によるSNS投稿の分析と、インターネットにおける半構造化インタビューや動画サイトの視聴コメント分析といった、量的調査を含むオンライン調査による非干渉型の検証を結合した、観光をめぐるハイブリッド・エスノグラフィーの方法論的達成を目的とする。さらに、中国人観光者の「遊学」における「匠の精神」が、中国における伝統の再創造に再帰的につながっていることを明らかにする。</p>
著者
石田 康幸 細田 英次 松尾 政弘 山本 利一 浅田 茂裕
出版者
埼玉大学教育学部
雑誌
埼玉大学紀要 教育学部 (ISSN:03879313)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.13-21, 2006

小学校学習指導要領、中学校学習指導要領及び高等学校学習指導要領では、全ての教科、総合的な学習の時間、道徳教育及び特別活動の中で環境教育のー居の充実が期待されている。これらは、1996年の中央教育審議会答申及び1998年の教育課程審議会答申による、環境教育の充実の方針を受けたものである。文部省(当時)は既に、1990年に環境教育指導資料(小学校編)、翌1991年に陪(中学校・高等学校編)7)、1996年には同(資料編)を、それぞれ作成し、小・中・高等学校における各教科を中心とした環境教育の展開方法の方向を示した。また、1998年の教育課程審議会答申では、基本的な考え方及び総合的な学習の時間に関する項目において、体験的な学習の重要性がそれぞれ指摘されている。一方、1999年に始まった「学力低下論争」や、2004年に相次いで発表されたOECDによる生徒の学習到達度評価(PISA)や国際教育到達度評価学会による国際数学・理科教育動向調査(TIMSS)の結果の一方的な解釈から、「学力低下」問題が政治的課題として浮上し、その対策が求められ、文部科学省は「学力」重視に踏み切ったと言われている。しかし、2006年2月に発表された中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会の「審議経過報告」では、持続可能な社会の構築が強く求められていることに触れるとともに、環境教育についてもエネルギーと環境問題の解決の観点から、さらに充実することを求めている。さて、新エネルギーの一つに位置づけられるバイオマス(生物資源)エネルギーは、計画的に効率良く使用すれば、大気中の二酸化炭素量を増やすことなく半永久的な利用が可能である。また、バイオマスを炭北して土壌に施用すれば、炭化物(以下、炭)はその重量の4割近くが炭素であり、しかも長期間にわたって分解しないため、大気中の二酸化炭素の増加を一層軽減することができ、温暖化防止に効果的である。さらに、炭の施用によって、土壌の物理性や化学性が改良され、これに加え、有用な土壌微生物の増加などの生物性も良好となることから、土壌の作物生産力を高めるとともに、土壌伝染性の病害防除にも有効であると思われる。また、炭は養液栽培用の培地にも適しており、さらに汚水や汚れた空気の浄化や酸性雨の中和などにも好適で、さらに、家畜糞尿などの有機濃厚汚液のろ材として優れた性能を保持していると言われる。このような背景の中で、著者らは主として、中学校の「技術・家庭科」や農業高校の「課題研究」さらには教育学部における栽培(農業)実習等での環境教育に関する製作教材用として、イネの籾殻(以下、籾殻)をくん炭化するとともに、その過程で発生する排(廃)熱をスターリングエンジン,などの外燃機関の熱源として利用できる簡単なくん炭化装置(以下、炭化装置)を空かん等を用いて試作したので、装置の概要と排煙中に含まれる排熱の温度、熱量、並びにくん炭の品質等について報告する。従来、籾殻くん炭の製造法には、個々の農家で小規摸に行われている専用簡易煙突を用いた方法や小型のくん炭製造機による方法等が知られている。また、籾殻を代替燃料として使用し、同時に産出される籾殻くん炭を利用するための籾殻燃焼炉による方法、あるいは、籾殻加熱ガス化利用システムによる製造方法等、多様なものがある。しかし、籾殻くん炭を製造するとともに、製造過程における排煙中に含まれる排熱を直接有効利用できる方式は見あたらない。
著者
のぶみさく・え
出版者
講談社
巻号頁・発行日
1999