著者
岩本 一樹 西田 雅太 和﨑 克己
雑誌
研究報告コンピュータセキュリティ(CSEC)
巻号頁・発行日
vol.2013-CSEC-62, no.60, pp.1-8, 2013-07-11

大幅に増加する Android のマルウェアを効率よく検出するために,我々は Android アプリの Dalvik のバイトコードを静的解析することでマルウェアを検出する方法を提案してきた.しかし我々が提案するバイトコードの静的解析だけでは,完全に新規に作成されたマルウェアやバイトコード以外にマルウェアとしての原因がある場合,たとえばネイティブコードや HTML + CSS + JavaScript でマルウェアが作成されているときには検出できない.マルウェアの検出率を高めるためには,我々のこれまでの提案と別の方法を組み合わせて,複数の方法でマルウェアの検出を試みる 1 つのシステムを構築する必要がある.そこでバイトコードを解析せずにマルウェアを検出する方法として我々が今回提案する Android アプリを配布する Web サイトのドメインからマルウェアを特定する方法に加えて,これまでに提案されたセカンドアプリを内包するアプリを見つける方法と署名情報を利用する方法について検証を行った.検証の結果,これらの方法でマルウェアを検出できる可能性を確かめることができた.
著者
坂本 鐘期 東条 敏
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.2009-MUS-80, no.9, pp.1-6, 2009-05-14

音楽理論 Tonal Pitch Space(TPS)¹⁾ では和音間の距離を定量的に求めることができる.本稿では,TPS における和音感の距離が調性や機能によっても変動することに着目した和声解析手法について論じる.
著者
佐野 伸太郎 吉瀬 謙二
雑誌
情報処理学会論文誌コンピューティングシステム(ACS) (ISSN:18827829)
巻号頁・発行日
vol.4, no.4, pp.96-109, 2011-10-05

Network-on-Chip で接続されたコアを持つメニーコアアーキテクチャでは,並列化されたタスクのコアへの割り当て方によって性能が大きく変化する.そこで,自動的に最適なタスク配置を求めることが望まれる.本論文では,メニーコアプロセッサの性能向上を目指すタスク配置手法として,パターンに基づいた配置手法を提案する.シミュレータを用いた評価から,提案手法は NAS Parallel Benchmarks において有用性を確認した.
著者
浅井 清 稲見 泰生
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.9, no.5, 1968-09-15
著者
興野悠太郎 小川正幹 米澤拓郎 中澤仁 徳田英幸
雑誌
研究報告ユビキタスコンピューティングシステム(UBI)
巻号頁・発行日
vol.2013-UBI-38, no.48, pp.1-2, 2013-05-09

近年,スクリーン以外を対象として映像を投影するプロジェクションマッピングが盛んとなっている.しかし,現在のプロジェクションマッピングでは,静的な物体に対して投影されているものがほとんどで,移動している物体や形が変わる対象に投影する場合,あらかじめ複雑なキャリブレーションが必要な事から,あまり取り組まれていない.しかし,これらの物体に投影する事で,よりダイナミックで演出効果の高い表現を実現できると考えられる.本研究では,動的かつ不定形の物体に対し,事前のキャリブレーションを必要とすることなく,対象の状況を動的に判別し,投影を可能とする手法を実現する.
著者
大田 一久 山村 陽一 森澤 好臣
雑誌
情報処理学会研究報告プログラミング(PRO)
巻号頁・発行日
vol.1987, no.69(1987-PRO-042), pp.1-9, 1987-09-25

LispマシンKS-301 (Explorer)で日本語Common Lisp環境(NCL)を実現した.Common Lispで日本語文字が使用できるのみならず,Explorerのプログラミング環境全体を通して日本語文字の使用を可能にした.Common Lispで日本語文字を英数字とできる限り同等に取り扱おうとする方法は既に提案されている.これは文字コードの上限を大きくすることによって日本語文字を表現し,また文字列の表現を2種類用意することにより日本語文字を含まない場合に記憶領域の消費が増大することを避けている.筆者らの実現法もほぼこれと同等であり,日本語文字をCommon Lispのひとつの文字型オブジェクトとして扱い,文字列,シンボルにも日本語文字を使用できる.日本語文字の文字集合に含まれる英数字などの取り扱いにも考慮した.ウィンドゥ・システム,ファイル・システム,ネットワークでも日本語の使用を一部を除いて可能にした.
著者
竹内 郁雄
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.53, no.10, pp.1102-1103, 2012-09-15
著者
佐藤 理史 加納 隼人 西村 翔平 駒谷 和範
雑誌
研究報告自然言語処理(NL)
巻号頁・発行日
vol.2013-NL-212, no.5, pp.1-9, 2013-07-11

大学入試センター試験 『国語』 の現代文で出題される,いわゆる 「傍線部問題」 を解く方法を定式化し,実装した.実装した方法は,「評論」 の 「傍線部問題」 の半数を正しく解くことができた.
著者
西村 友伸 大用 庫智 高橋 達二
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2012論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.6, pp.191-196, 2012-11-09

本研究では甲野により提案された可変参照型緩対称推論をモンテカルロ木探索に応用させ,その効果を測る為にリバーシのAI に実装し,モンテカルロ木探索で広く利用されているUCT を実装したAI と対戦させた.その結果ある程度のプレイアウトの上ではUCT に勝ち越し,可変参照が木探索においても有効に作用することが分かった.
著者
三井 直樹 Naoki Mitsui
雑誌
共立女子短期大学生活科学科紀要
巻号頁・発行日
vol.56, pp.1-9, 2013-02

アレキサンドラ・モンローをゲストキュレーターに迎え、 1994年に開催された展覧会「Japanese Aat after 1945 :Scream against the Sky」 展は、アメリカを巡回する初の大規模な日本の戦後前衛美術展となった。現在のアメリカにおける日本の現代文化全体に対する見方は、この展覧会による影響が大きい。この展覧会の中心として取り上げられた「具体美術協会」は、吉原治良を中心に嶋本昭三、白髪一雄、村上三郎、金山明、田中敦子、元永定正らによる前衛美術集団であった。 本論では「具体美術協会」がパフォーマンスアートやハプニング、インスタレーションなど現代美術のさまざまな分野の先駆者として認められる点を検証しながら、さまざまな欧米美術家との関わりを探り、また、 日本の現代美術の源流がどこにあるかを検証する。戦後日本の作家たちは、西欧に対していかに「日本」あるいは「東洋」を確立するかが、自らの存在に関わる根底的な問題であった。「具体美術協会」の作品を考察することによって、 「日本」というアイデンティティの模索の歴史を再確認していく。
著者
瀬藤 乃理子 岡崎 伸 鍋谷 まこと 藤井 美和 山田 美智子 多田羅 竜平
出版者
甲南女子大学
雑誌
甲南女子大学研究紀要. 看護学・リハビリテーション学編 = Studies in nursing and rehabilitation (ISSN:18825788)
巻号頁・発行日
no.5, pp.187-192, 2011-03-18

2010年2月に世界初の子どものホスピスであるイギリスのヘレンハウス(現ヘレン&ダグラスハウス)を訪問した。そこでは、成人まで生きることが難しいと予測されるLTC(Life-threatening conditions)の子どもたちとその家族に対し、看護師による1対1の手厚いケアと、多領域の専門職やボランティアによる多くの楽しいプログラムが提供されていた。イギリスの子どものホスピスの機能は終末期だけでなく、家族の休息の提供(レスパイト)、緊急ステイ、病状管理、24時間の電話相談などが、子どもに死が訪れるまで、長期間にわたって継続されていた。また、死別後の家族に対するサポートプログラムも充実していた。ここでは、視察で得たイギリスの子どものホスピスの実情と、その理念や運営について紹介する。
著者
安藤 大地
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.1030-1040, 2012-03-15

近年,コンピュータを用いたクラブ系音楽のマルチメディアリアルタイムパフォーマンスがさかんである.本論文では対話型進化論的計算(Interactive EvolutionaryComputation)のシステムを用いてクラブ系ループ音楽をリアルタイムに生成,また世代の概念を用いないBreedingのメカニズムを用いて音楽時系列を構成するパフォーマンスを行うことができる手法を提案する.提案手法では遺伝子表現として遺伝的プログラミング(GeneticProgramming,GP)を採用しつつも,1つの個体から複数の表現型を実現する仕組みを備えており,対話型の個体数の少なさをカバーしつつ応用範囲が非常に広くなっている.提案手法を用いて,モバイルデバイスに溜め込んだ写真からクラブ系ループ音楽を生成するシステムのプロトタイプが実装されており,音楽的表現に応じて様々なリアルタイムマルチメディアパフォーマンスに利用することが可能であることが示された.