著者
川畑 壽
出版者
亜細亜大学経済学会
雑誌
亜細亜大学経濟學紀要 (ISSN:03854604)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1/2, pp.53-63, 2013
著者
杉山 幸一
出版者
八戸学院大学
雑誌
八戸学院大学紀要 (ISSN:21878102)
巻号頁・発行日
no.50, pp.31-43, 2015-03-31

税金は国家に納めるものである。我々国民は憲法によって納税の義務を課されている。とはいえ、税金というと消極的、否定的なイメージであり、また権力によって強制されるものであるといえる。 そもそもなぜ税金を納めるのか、それは「租税を論じることは、一面で、国家を論じることに他ならない。」 というように、国家を考えないと、税という概念を考えらない。国家が生きていけないということは、国家以前に有するものとされる人々の権利や自由を維持することが難しくなってしまう。前国家的権利である権利や自由を保持するために人々は国家という社会を維持する必要があるといえよう。それゆえ、国家の構成員たる国民に対して義務が課されると考えられる。
著者
豊田 暁宏 柏女 霊峰 Akihiro Toyoda Reiho Kashiwame
雑誌
淑徳大学大学院総合福祉研究科研究紀要 (ISSN:18807755)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.67-85, 2022-09-30

本研究は,保育士離職防止のための公定価格における課題,課題克服のための施策について,社会福祉施設運営管理の視点から明らかにすることを目的とし,文献研究,インタビュー調査を行った。その結果,「保育士配置基準の改善」,「民間施設給与等改善費の見直し」,「ノンコンタクトタイムの保障」,「11時間開所問題の改善」の4点の改善,インタビューでは「ノンコンタクトタイムのための場所の確保」,「昇給財源の安定性の確保」の必要性が示唆された。増加分のノンコンタクトタイムや人件費の活用方法には法則性がある可能性が示唆され,活用方法の違いは,保育士配置基準に対して,保育士に余剰がある状態かどうかであった。配置基準に準ずる場合,残業等の補填として使用され,余剰がある状態で研修等の保育の質向上,賃金改善としての使用が想定される。このことから,特に保育士配置基準の改善が優先して求められることが示唆された。
著者
山脇 功次 Yamawaki Koji
出版者
宇宙開発事業団
雑誌
NASDA English Translation
巻号頁・発行日
pp.1冊, 1997-12-26

GPSの実用面での進歩は、衛星航法およびGPS受信機を広く知られた言葉にした。また、その技術はほとんどの分野で利用できるようになった。しかし、衛星航法の原理に関する教育的・解析的文書、測位の種々の方法および測位精度評価の基本理論に不足がある。ここでは、衛星航法の原理を良く理解するために討議した。本報では、GPS測位装置を将来の必須システムと予測し、シミュレーション結果を導いた。最初に、原理を討議し、衛星航法を定式化した。後半で、衛星航法の典型的例により、精密測位および地上支援との関係について調べた。また、衛星航法研究の原点である非同期測位および時計同期測位のための理論的適合性を求めた。また、重み係数を変数として用いる最小自乗測位法についても調べた。
著者
山下 海 矢野 円郁 Umi YAMASHITA Madoka YANO
雑誌
女性学評論 = Women's Studies Forum
巻号頁・発行日
vol.34, pp.63-75, 2020-03-20

現代の日本社会では、「化粧は女性の身だしなみ」といわれ、職場などで女性にのみ化粧が課されることがある。女性に対してのみ課される「身だしな み」や服装規定は、化粧だけに限らない。仕事場で、女性のみヒールの高い靴を履かされたり、眼鏡をかけることを禁止されたりすることもある。これらの規定は、健康被害を生み、職務に支障をきたしうるものであり、世界的に、このような女性に対する理不尽な服装規定を廃止する動きが広がっているが、日本ではいまだに、「仕方がないこと」として許容する人も少なくない。化粧については、日本人女性も楽しみで行う人もいるが、女性だからしなければならないという義務感にかられてのみ化粧を行う人も少なくない。逆に、男性が化粧することに対して否定的な人もいる。男女問わず化粧をしたい人がし、したくない人に強要しない社会にするためには、人々のジェンダーステレオタイプをなくしていかなければならない。本稿では、化粧行動の歴史や化粧に対する意識についての研究を紹介しつつ、ジェンダーステレオタイプにとらわれない寛容な社会を築くために考えるべきことを議論する。
著者
LUNDYSHEVA Olga TURANSKAYA Anna UMEMURA Hiroshi ZIEME Peter KOROSTELEVA Kristina
出版者
Toyo Bunko
巻号頁・発行日
2021

Compiled by Olga Lundysheva, Anna Turanskaya, Hiroshi UmemuraEdited by Peter ZiemeManuscripts conservation by Kristina KorostelevaСоставители: О.В. Лундышева, А.А. Туранская, Х. УмэмураНаучный редактор: П. ЦимеРеставрация рукописей: К.В. Коростелева
著者
山田 真紀 藤田 英典
出版者
椙山女学園大学教育学部
雑誌
椙山女学園大学教育学部紀要 = Journal of the School of Education, Sugiyama Jogakuen University (ISSN:18838626)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.111-127, 2022-03-01

同じ質問項目を用いた二つの質問紙調査PACT1995とNAPP2018を用いて,この22年間に,教員の意識のうち「同僚との関係性」「学校の役割範囲」「教職観や働き方」の3点においてどのような変化があったのかを統計的に明らかにすることを試みた。その結果,①同僚性については,同僚との関係性が希薄化し,同僚関係を負担に感じる教員が増加しているとともに,他の教師の学級経営について議論の俎上にあげていた風土も,余計な軋轢を避けるための不干渉へと移りつつあること,②学校の役割範囲については,生活習慣・基礎的学力・受験学力・思いやりなどの社会性を学校の役割範囲ととらえる割合が低下し,限定的な教職観を持つ教員が増加していること,③教職観や働き方については,教職のサラリーマン化ともいえる傾向が進み,あまり努力することなく,熱意を持つこともなく,淡々と勤務するタイプの教師が増えていること等を明らかにすることができた。
著者
大川 なつか
出版者
湘北短期大学
雑誌
湘北紀要 = Journal of Shohoku College (ISSN:03859096)
巻号頁・発行日
no.40, pp.49-59, 2019-03-31

西洋において記憶術は、修辞学の一つとして古い歴史をもつ。しかし、我が国の西洋教育史において、記憶術はこれまであまり着目されてこなかった。そこで本稿では、記憶術の歴史をエラスムスにみる教育方法を中心に検討する。キケロの記憶術は、クインテリアヌスによって批判的に受け入れられ、エラスムスによって受け継がれる。他方、エラスムスは、キケロ主義者であり、また新プラトン主義者でもあったカミッロと記憶術を巡って対立する。16世紀当時、彼らの論争は、ルネサンス期の記憶術の在り方において関心を集めたが、その影響は、17世紀に初の子ども向け絵入り教科書『世界図絵』を出版したコメニウスの中に見て取ることができる。